前回までのあらすじ・・・・

 またもやAction投稿者による異世界へ飛ばされたアキト。
 今度、たどり着きアキトを待っていたのは『差別』が産んだ戦争だった。

 そんな中、アキトは2人の少年少女と出会う。
 少年の名はキラ・ヤマト。平凡な民間人である。

 ひょんな事でガンダムに乗った少年、キラ。

 そんなキラを見たアキトは彼が昔の自分のように思えた。

 アキトの説得(?)にキラが下した判断・・・・・・・それは『守るために戦う』という事。

 そして、戦いは加速していく。『漆黒の戦神』テンカワ アキトの出現によって。












機動戦士ガンダムSEED PLUS



第5話 初陣part?













−AA 格納庫

 格納庫では『ストライク』の換装準備で急がしかった。

マードック『装備はソードストライカーだ!! 野郎ども手ぇ抜くんじゃねぇぞ!!

 拡声器を使って怒鳴り散らすマードック。

整備員一同『オォォォォォォォォォォォ!!』

 何処と無くナデシコ整備員と『某組織』のテンションに似ている所はお約束である。

 そんな中、1人の整備員の声がストライクを見て言った。

整備員「いいのかよ・・・・・・コーディネイターなんか乗せちまって・・・・・・?」

マードック『!? おい!! ブツクサ文句言ってないでさっさとやりやがれ!!

整備員「はっ・・・・・・はぃぃぃぃぃぃ」三(つд`)

 ほとんど距離がないのに拡声器を使った攻撃は大きい物であり整備員はふらふらとながら去っていったのだった。

マードック「まったく・・・・・・」

 両手を腰当てて深いため息をするマードック。

マードック(聞こえちまったかな・・・・・・)

 マードックが見上げる先には鋼の色をしたストライクがあった。










−AA 格納庫 ストライク

キラ「凄いテンションだなぁ・・・・・・」

 モニターから見える整備員にただキラは驚くばかりであった。

 そんな中、キラに1つの言葉が聞こえた。

整備員『いいのかよ・・・・・・コーディネイターなんか乗せちまって・・・・・・?』

 マードックの予想通りにキラに聞こえてしまったのだ。

キラ「・・・・・・・・・・」

 キラは心の底で『やっぱりコーディネイターの僕じゃ・・・・・・』と迷っていた。

 しかし、キラはある言葉を思い出した。

アキト「生半可な判断は死以上の苦しみを招く! 俺はなんとなく似ている君にはそうなって欲しくない・・・・・・」

アキト「これから先は迷路だ。迷ったらスタート地点からやり直すんだよ」

キラ(僕は今、迷っていたんだ・・・・・・)

アキト「何も考えないで自分が『どうしたい』のかを見つけろ!!
    『しかたない』とか『僕しかいないから』とか、そういうのは全て捨てるんだ!!」


キラ(そうだ・・・・・・僕はこんな事で迷ってはいけないんだ!!
   コーディネイターがなんだ!! ザフトがなんだ!! 地球軍がなんだ!!
   僕は・・・・・・誰に何と言われようと、皆を守りたいから戦うんだ!!)

 心の底で新たに決心したキラは気合を少し入れたのちストライクの最終チェックを行った。

キラ「ソードストライク? 剣か・・・・・・・ 今度はコロニーを傷つけないようにしないと」

マードック『どうだ坊主。わかるか?』

キラ「はい。なんとか・・・・・・」

マードック『・・・・・・他の奴が何と言ったか知らんが、俺は勇敢な奴が好きだ。
      コーディネイターだろうがナチュラルであろうがな』

キラ(こういう人がいるんだ・・・・・・)

 今のキラにとってマードックの言葉は心に響いていた。

マードック『頼んだぞ!!』

キラ「はい!!」

 マードックが親指を立てて『GOODサイン』をしてから通信が切れた。

 それと入れ替わりにブリッジから通信が入る。

マリュー『キラ君、聞こえる?』

キラ「は、はい!!」

マリュー『本艦はヘリオポリスからの脱出を最優先にするからキラ君には・・・・・・』

キラ「敵を引き付けるんですよね」

ナタル『簡単な事ではなんだぞ? できるな?キラ・ヤマト』

キラ「なるべく頑張ります」

 その時、戦況が変わった。

トノムラ『接近する熱源1。 熱紋パターン・・・・・・ジンです!!』

 スピーカーの奥から聞こえた報告にキラが少し身構える。

フラガ『なんてこったい! 拠点攻撃用重爆撃装備だぞ!!』

 ――ドォォォ

 外から何かの爆発音がする。コロニーが破壊されたのだった。

トノムラ『タンネンバウム地区からさらに別部隊侵入!!』

キラ「指示を!!」

 ついに痺れを切らしたキラがブリッジに怒鳴るように叫ぶ。

ナタル『よ、よし!! ストライク発進!! コロニーに傷をつけるなよ!!』

 先ほどまでのキラから想像が付かない態度に翻弄されながらも発進指示を出すナタル。

 そのままストライクは発進していった。










−AA ブリッジ

 ストライクの発進と入れ違いに新たな情報が入ってきた。

トノムラ「1機はX303 イージスです!!」

一同『!?』

マリュー「もう実戦に投入してきたって訳!?」

フラガ「しかし今は敵だ!!」

ナタル「コリントス発射準備!! レーザー誘導、厳に!!」

 ナタルの対応を聞いていたマリューが艦長席から後ろを振り向いた。

マリュー「フェイズシフトに実体弾は効かないわ!!」

ナタル「!!」

 マリューの言葉にハッと思い出し別の指示を出す。

ナタル「主砲レーザー連動 焦点拡散!!」

マリュー「ゴットフリート、てぇぇぇぇぇぇ!!」

 ――バシュュュュュュ

 AAから発射されたビーム砲は当然のように避けられた。

マリュー「辛い戦いになりそうね・・・・・・」

フラガ「・・・・・・ところで、アキトは何処行ったんだ?艦長」

 もう1人のこの物語の主人公である。

マリュー「知らないわよ。多分格納庫だと思うけど?」

ナタル「確認してもましょう。・・・・・・マードック軍曹、聞こえるか?」

 その後、少し言葉のやりとりをしてナタルが通信を切る。

ナタル「格納庫にはいないそうです」

マリュー「何処に行ったのかしら?」

フラガ「案外、迷子になってたりして♪」

 ニヤニヤしながらC−Cを操作している。

マリュー・ナタル「「そんな事、ない、ない」」

 たっぷり自信のある言葉だった。










−AA 某所



 ・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・

 ・・・・・・

 ・・・・

 ・・

 ・





アキト「・・・・・・ここ何処?」

 アキトは迷子になっていた。

 流石の『漆黒の戦神』も語るに落ちたものである。

アキト「うるせー!!」










−AA 格納庫

 時間軸はナタルの通信が切れた直後まで遡る。

マードック「ふう・・・・・・とりあえず次はジンか・・・・・・」

 深いため息を吐きながらジンの置いている場所に移動し始める。

整備員A「班長!! 大変です!!」

 向かいから数名の作業服を着た連中がマードック目掛けて走ってくる。

マードック「被弾したのか!?」

整備員B「違います!! ・・・・・・・とにかく来てください!!」

 そう叫んでマードックをジンの元へ引っ張っていく。

 そしてマードックが目にしたのは・・・・・・

マードック「なんじゃこりゃ〜〜〜」

 何が起こったかは国家機密です。










 2分後・・・・・・

アキト「はぁはぁ・・・やっと着いた・・・・・・」

 AAの中を10周したのち近くの兵士に案内してもらって何とか着いたのだった。

アキト「途中で女子更衣室に迷い込んでしまったが、まぁいいか・・・・・・」

 この男・・・・・・呪われているのだろうか?

アキト「後で怒られないかなぁ? 着替え中の人もしたし・・・・・・

 何気に爆弾発言である。

アキト「でも、何も言われなかったもんな・・・・・・顔が真っ赤になっていたけど大丈夫かなぁ。風邪じゃなければいいんだけど・・・・・・」

 ちなみにアキトの頭の中には下着姿顔を赤くした女性が思い浮かんでいる。

アキト「・・・・・・今度会ったら謝っておこう」

 当たり前である。

アキト「大体、別世界の新造戦艦で迷子にならない方が可笑しいんだよ」

 危ない独り言である。(汗)

アキト「・・・・・・ん? 何か騒がしいな」

 整備員が一箇所に集まってきている。

アキト「何かあったんですか?」

マードック「ん? ああ、あんたか。 コレを見てみろよ」

 マードックが指差した先にあった物とは・・・・・・

アキト「なんじゃこりゃ〜〜〜」

 まだ秘密です。










−ヘリオポリス内

 格納庫で何か起こっているとも知らずにキラは敵部隊と接触しかかっていた。

 注:戦闘シーンの会話は勇者シリーズみたいに全部外部スピーカーにしたいと思いますのでご了承下さい。

キラ『ジンが5機にイージスが1機、しかもジンは重装備型でイージスの力量は不明か・・・・・・』

 キラが頭の中では軽くシュミレーションが行われていた。

キラ(僕が精々相手にできるとしたら多くて2機、どう考えてもアークエンジェルとコロニーに被害が出てしまう・・・・・・)

 ちなみに4機のジンには大型ミサイルを4つずつ、1機は大型ビームライフルを搭載している。

キラ『(まずはあのミサイルをどうにかすれば・・・・・・)やってみるか・・・・・・』










 こちらは敵の部隊。時間軸はヘリオポリス進入時に設定しています。

 ちなみに今回、この部隊の指揮はミゲルがとっている。

ミゲル『あれが足付きか・・・・・・』

ザフトA『さっさと片付けるか』

 ちなみにココにいる『ザフトA』は前々回の『ザフトA』の『ギル』とは別人です。分かっていると思いますが確認です。

 それでは続きをどうぞ・・・・・・

ミゲル『足付きはお前らに任せる俺は・・・・・・』

ザフトB『あのテンカワ・アキトとかいう奴を倒すんだろう?』

オーロル『しかし、あの隊長と互角だと聞くぜ? ミゲルなんかに倒せるのかよ』

マシュー『俺、ミゲルの負けに100ドル!!』

ザフトB『あっズルイ!! 俺もミゲルの負けに12000バーツ!!』

ザフトA『俺もミゲルの負けに1100元』

オーロル『なら俺はテンカワ・アキトが圧勝に20000ペソ』

マシュー『おいおい、こけじゃ賭けにならねーじゃん。しかも通貨単位がバラバラだしよ。
     いちいち換金すんの面倒なんだよな・・・・・・アスランもどうだ?』

アスラン『・・・・・・なら、そのテンカワ・アキトに3000ユーロ』

 完璧に見方を応援しない連中。

ミゲル『お〜ま〜え〜ら〜―――いい加減にしやがれ!! 大体、何で俺が負けるんだよ。根拠はあんのか!?』

 すると一同が口をそろえて・・・・・・

一同(ミゲル除く)『お前(ミゲル)だから』

 何気に酷い・・・・・・

ザフトB『―――! 足付きからMSが出てきたみたいだぜ』

マシュー『テンカワ・アキトか!?』

アスラン『いや・・・・・・1機だけのようだな、X−105『ストライク』だ』

ミゲル『奪取できなかった1機か。 隊長の命令ではあのMSも破壊すんだよな?』

アスラン『ああ・・・・・・(キラ・・・・・・お前なのか?)』

 アスランの脳裏に月で別れた少年が浮かんでいた。

ザフトA『どうした? 黙り込んで』

オーロル『ひょっとしてプラントのお姫様の事でも考えてたんじゃねーの?』

マシュー『違いねぇ』

 その時、アークエンジェルからビーム砲が発射された。

アスラン『足付きから熱源が近づいてきたぞ!!』

ミゲル『どうせ威嚇だろう、軽く回避できるぜ』

 ――バシュュュュュュュ

 ミゲルの宣言どおりにビーム砲はかすりもしないで自分達が空けた大穴から外に飛び出していく。

ミゲル『戦艦はお前達にまかせたぞ、俺とアスランはMSを片付ける。
    アスラン、無理やりついて来た根性を見せてもらうぞ!!』

アスラン『ああ・・・・・・』

 こうして部隊が2つに別れていった。










キラ『2つに別れた!?』

 自分が恐れていた事が現実になった。そうキラは感じていた。

 瞬く間に2機がストライク目掛けて飛んでくる。

キラ『くっ!! 大型ビームライフルにイージス。 完全に対フェイズシフト装甲の作戦か』

 そうも言っている内に敵が仕掛けてくる。

 ――バシュュュュ

 ジンの大型ビームライフルから放たれたビームを避けるキラだったが・・・・・・

 ちゅどぉぉぉぉぉん

 コロニーの巨大な柱にビームが直撃して柱が倒れていく。

キラ『しまった! このままだとコロニーの被害が大きくなっゃう。 どうすりゃいいんだよ!?』

 キラには対抗策を練っている時間は無かった。

 2機のMSが攻撃を繰り返してきたのだ。

 イージスとジンのビーム攻撃を対艦刀『シュベルトゲーベル』でなぎ払っていく。

キラ『くそっ!! このままじゃキリがない!!』

 カメラアイでアークエンジェルを一瞬だけ写すと4機のジンに苦戦している様子が見える。

 同時にミサイルがコロニーを傷つけていく。

キラ『このままじゃコロニーが・・・・・・』

 この時、一瞬だけストライクの動きが止まった。

ミゲル『アスラン!! 回り込め!!』

 一瞬の隙にストライクのふどころに飛び込むイージス。

アスラン『キラ!! キミなのか!?』

キラ『その声は・・・・・・アスラン!?』

 近づくイージスのビームサーベルをシュベルトゲーベルで受け止める。

 その時、2機の動きが止まった。

ミゲル『よくやった、アスラン!!』

 ストライクに向けて大型ビームライフルを構えるジン。

キラ『―――っ!!』

 ――バシュ

 大型ビームライフルが発射すると同時にシュベルトゲーベルを少し引いてイージスの方に押し出した。

 それと同時にスラスターを前回にして上空に飛び上がる。

 ストライクを狙ったビームはイージスに向かっていく。

アスラン『くっ!!』

 避ける余裕が無かったイージスがシールドで防ぐ。

ミゲル『ちょろちょろと!!』

 ――バシュ バシュ バシュ

 飛行しているストライクに向かって連続で大型ビームライフルを発射するがことごとく外れていく。

 ――バシュ バシュ バシュ・・・・・・ カチ カチ カチ

 しばらく攻撃が続くと突然、引き金だけを引く金属音だけに変わった。

 ミゲルがビームライフルのエネルギーゲージを見るとレッドゾーンに入っている。

ミゲル『くっ!!』

 すぐさまに変わりのエネルギーパックを取り出して取り替えるが、

キラ『今だぁぁぁぁぁぁぁ』

 ――ザシュ

 すぐさまに方向転換してジンのふどころに飛び込み、ジンの左肩から右腕の脇少し下にかけて切り落とした。

 ――ドゴォォォォッ

アスラン『ミゲルーーーーーー!!  やっぱり負けたな(ボソッ)

 仲間がやられたのに叫ぶアスラン。

 台詞後半が何かひっかかるが話は進んでいく。





ミゲル「やっぱりいうなぁぁぁぁぁぁ!!」





アスラン『(一応)ミゲルの仇だ!!』

 ストライクにビームライフルを構えようとするが・・・・・・

キラ『させるか!!』

 ――ガシッ ブンッ

 左肩に装着されているビームブーメラン『マイダスカッター』を投げる。

 ――ヒュン ヒュン ヒュン ザンッ!!

アスラン『しまった!!』

 マイダスカッターが見事にイージスのビームライフルを真っ二つにした。

アスラン『やるな!!』

 イージスがビームサーべルを構える。

アスラン『やはりキミなんだな・・・・・・キラ!!』

キラ『やっぱりアスラン!? アスラン・ザラ!!』

 ストライクとイージスが一定の距離を保ちそれぞれの得物を構えている。

キラ『何故、キミが・・・・・・』

アスラン『お前こそ、どうしてそんなモノに乗っている!!』

キラ『それは・・・・・・』

 アスランの質問に戸惑うキラ。

 そして、答えようとしたその時であった・・・・・・

 どぉぉぉぉぉぉぉん

キラ・アスラン『『―――っ!?』』

 アークエンジェルの方から爆発音が響いたのだった。











 アークエンジェルで何が起こった!? 格納庫での出来事とは!? 次回へ続く!!










to be continued







この作品はフィクションです。実在の原作・人物・団体・事件なとには、一切関係ありません。







−後書きコーナー

 拝啓

 第5話がやっと終わりました。

 今回も短くてゴメンナサイ。

 そして、かなりの更新が遅れてゴメンナサイ。

 前回の更新から2ヶ月(?)ぐらいですかね?

 テスト期間やらバイトを始めたやらいろいろドタバタしていましたから・・・・・・

 書く時間が無かった(T_T)

 これからはバイトに慣れてきましたので早めの更新を目指します。

 バイトを開始したからにはネットカフェの生活からオサラバできるので頑張ります。





 今回はストライクの初発進からアスランとの再開までを書きましたが、

 自分で気に入っているのはミゲルの扱いですね。

 やられキャラの彼をどう使うかが少し難しかったです。

 どうだったでしょうか?

 自己採点は34点でした。





 次回ですが、いよいよ貰ったアイデア第一弾の登場です。

 と、言う事はどういう事がお解かりでしょうか?

 アキトが本格的に活躍という訳です。(思ってみれば今回は出番無かったな・・・・・・)

 まぁ、全ては次回と言う事で更新は・・・・・・年内に書き上がったら良いな・・・・・・

 それじゃ、また!!

2003年12月23日



 敬具







管理人の感想

TAKUMAさんからの投稿です。

あー・・・何と言おうか・・・・ミゲルさんはお亡くなりになられたのですかね?

いや、死んだという描写が無かったし、アスラン達も冷静に見てたので(苦笑)

今回の話は、キラが主役でしたね。アキトは迷ってただけw

さて、次回ではアイデア第一弾が登場するらしいですが、どんなモノなのでしょうか?