<前書き・・・>

 なんで前書きがいるかと思いますと・・・・
 ずばり、この筆者が文章での表現力ゼロに等しいまったくのアニメ馬鹿だからである。
 よって、この筆者への

 誤字

 脱字

 苦情

 批判

 お悩み

 ご相談

 ピザの注文

 間違い電話での某女神の呼び出し

 は一切、受け付けませんのでご了承ください。















 受け付けたらどうなるんだろ・・・・









 およそ100年の歳月が経ち100年間続いた戦争は一応『和平』という信じられない結末で終わり、地球も木連も平和となった・・・



 約1人の青年を除いて・・・・





 これから始まるお話はその青年の勇気ある話である。
 その青年の名は・・・『和平』という結末まで導いた英雄、『漆黒の戦神』と『究極の女たらし』で知られている青年である。











−ネルガル本社 会長室

 俺は今、目の前にいる通称『極楽トンボ』、自称『戦うお兄さん』ことネルガルの会長アカツキと茶を飲んでいる。
 理由は・・・俺にも分からなかった。
 ただ、この極楽トンボに呼び出され、彼女達の監視、曰く監禁からたった一回のチャンスでばれずに抜け出したのに茶なんて飲んでいられるかぁぁぁぁ!!
 と、ここで俺の考えが分かったのかアカツキが口を開く。

アカツキ「何か用かい? テンカワ君」

アキト「はっ倒すぞ!!」

アカツキ「冗談だよ、冗談」

アキト「全く・・・ 早く用件を言ってくれ。
    ばれたらもう二度と逃げられなくなるから・・・」

 俺はだんだん沈んだ顔付きになっていく。
 理由はもちろんいままで監禁されてきた事を思い出したからだ。
 なんせ、俺に婚姻届(×16枚)に俺のサインをするためにあれやこれやと拷問(一般からみれば天国)されて肉体、精神共々ボロボロであるのだ。

アカツキ「君はバイトをする気はないか?」

アキト「はぁ!?(怒)」

アカツキ「まあまあ、バイトといっても条件があってね・・・」

アキト「条件?」

アカツキ「住むとこはないけど彼女達から逃れられて人様の役に立つ仕事・・・」

アキト「やるっ!! やらせて!! やります!! お願いしますぅぅぅぅ!!」

 即答(−0.5秒)

アカツキ「分かった、分かった」

アキト「早く、早く(ウキウキ)」

 俺はもう天国に上りそうな気分だった。
 『彼女達』から逃れるためなら、魂を悪魔でもなんにでも売ってやる。

アカツキ「よし、話は決まりだ。
     君はこれからここのダストシュートから出口にいるプロス君に後のことを聞いてくれ。
     その間、僕とウリバタケ君達が『彼女達』の行動を3時間ストップさせてみせるからその内に・・・」

アキト「アカツキ・・・お前どうしてそこまで・・・」

アカツキ「ハハハ・・・サァ、ハヤクシナイト『カノジョタチ』ガ・・・・」

 完全に動揺しているな・・・
 しかし、何でプロスさんまで協力すんだろう。
 ま、いいか。逃げられさえすれば。

アキト「アカツキ・・・死ぬなよ」

アカツキ「ああ・・・」

 そう言って俺はダストシュートに飛び込んだ。
 これからの期待と希望を掲げて。

アカツキ「テンカワ君・・・これからが新しい試練だよ。 君の・・・」










−警視庁 接客室

 プライベートでこんなとこ来るの初めてだな・・・
 しかし・・・なんで接客室なのに机の上の俺の1/10フィギュア(黒い戦闘服に黒いバイザー)や、
 壁にはブローディアのポスターが張ってあるし・・・ ここって本当に警視庁なのか?
 しかもネルガル社製だし・・・
 さらに追い討ちでプロスさんは途中で帰るし。
 1人残された俺はプロスさんの言っていた『蟻塚』って人を待つめにここに通されたのだ。
 頼むから早く来てこの部屋の説明をしてくれ。

 ガチャ
 そのとき、誰かが入ってきた。
 ドアの方を見ると硬そうなオジサンがいた。

蟻塚「始めまして。私が蟻塚です」

 と、向かいのソファーに腰を下ろす。

アキト「テン・・・速見 明人です」

 プロスさんに教えてもらった偽名を名乗る。
 ちなみに俺に設定されたプロフィールは、名前は速見明人、年は21歳で最終学歴が一応、警察学校卒業(何故か首席で)。
 出身地は日本の鹿児島(筆者は鹿児島出身)両親、親族は戦争で亡くなった事にしてある(実際そうなのだが・・・)。
 免許書は前に自分で遊び半分で全部制覇したのをハーリー君が『速見明人』用に書き換えてあった。
 大雑把に言うとこんなものである。

蟻塚「貴方の事は知っていますよ。テンカワ アキト君」

アキト「そ、そうですか・・・」

蟻塚「早速ですが・・・これを・・・」

 蟻塚警視正が取り出したのは『辞令』と書かれた紙だった。

アキト「辞令ですか・・・」

蟻塚「一応、貴方は警察官として扱っていきます。
   向こうには1人だけ貴方のことを知らせていますので、これから出勤して来て下さい」

アキト「分かりました。場所は・・・墨田区墨東署交通課」

 ちなみに今は午前7時45分である。

アキト「分かりました。
    ところで・・・」

蟻塚「何でしょうか?」

アキト「この部屋、何ですか?」

 俺はこの部屋の感想を短直に言った。
 その後、俺と蟻塚警視正の間に沈黙が残った。
 そう、これが俺の新たな試練・・・又は新たな不幸の始まりだった。










漆黒の戦神with逮捕しちゃうぞ



第壱章 誕生『漆黒』の警察官 前編












−墨東署 玄関前

 俺は新しい職場の前に立っていた。

アキト「ここが墨東署かぁ・・・」

 ここに来る途中、車で送った警官がここのことを教えてくれた。
 ここには問題児が多い部署で有名らしい。
 まぁ、ナデシコも似たようなとこだし・・・問題ないだろう・・・
 多分・・・
 そう思いつつ俺は墨東署に入っていった。

−墨東署 廊下

 俺は受付で交通課の場所を聞いて向かっている途中だが・・・・
 かなり背中が痛い・・・
 無理もないか黒い皮ジャン黒いシャツ黒いジーパン
 止めのナオさん直伝のサングラスこんな格好で警察署を歩けば怪しさ大爆発だから当然だろう・・・。
 それにしても・・・視線が痛い。

 しばらくするといい香りがしてきた。
 俺はその香りにつられて部屋に入ってしまった。



−墨東署 給湯室

 部屋に入ると流し台の横に紅茶とケーキが置いてあり、周りには人はいない。
 この香りは・・・アールグレイだな。
 ふらふらと紅茶に近づくといきなり部屋が暗くなった。
 同時に俺に何かがかぶさる。
 反射的に俺にかぶってきた『何か』をつかみ天井に張り付く。
 『昴氣』を上手く使えば簡単なことである。

 少し時間が経ちドアから数名の男女が入ってくる。

???「お茶菓子泥棒、討ち取ったり〜〜〜〜」

 先陣を切って大声を上げたのが肩ぐらいの長さのショートカットの女性だった。
 それにしても・・・お茶菓子泥棒?

???「ちょっと、夏実!罠を仕掛けたのは私よ」

 つぎに入ってきたのが黒髪のロングヘアーで三つ編みをしている女性だった。

???「ごめんごめん、美幸。やっと捕まえたと思ったから」

 夏実と呼ばれた女性が後から来た女性に軽く謝る。
 ちなみに俺は彼女達の真上にいる。
 気配はすべて絶っているから心配ないと思う。

美幸「まさか、こんなことでつかまるなんて・・・」

???「ところで・・・夏実?」
 さらに入ってきた茶髪のロングヘアーの女性が夏実とかいう人に話しかける。

夏実「何よ。頼子」

頼子「犯人は?」

夏実・美幸「「あれ?」」

???「どうしたんですか?」

???「ああ、小早川が罠を仕掛けたんだがどうやら失敗作だったみたいだな」

???「美幸さんはときたま失敗しますもんね」

美幸「あのね・・・葵ちゃん、中嶋君・・・」

 美幸という人の額に青スジが浮かんでいるそうとう怒っているようだ。
 葵と呼ばれた女性は黒髪でロングヘアーのウェブがかかった女性で中嶋と呼ばれた男性は大男でサングラスをしている。

美幸「このトラップは昨日、夏実で実験済みなのよ」

夏実「あれは酷かった・・・」

 泣いてるし・・・どんな罠なんだこれって・・・

???「どうした、何をしている」

 外から渋い声がしている。
 そして、かなり中年の渋いオジサンが姿を現した。
 その人物が中に入ると俺がここで唯一知っている人物だった。
 つまり・・・課長。

一同「「「「「課長」」」」」

課長「何があった。説明しろ葵」

葵「実は・・・最近、お茶菓子が少なくなってるんです」

課長「はぁ!?」

夏実「課長!! お茶菓子がなくなるということは・・・つまり・・・
   私の大事な・・・生き甲斐であるお茶菓子が無くなったと一緒ですよ(意味不明)

課長「そ・・・そうか(汗)」

 多寡がお茶菓子にそんな・・・・

夏実「ああぁぁぁぁ あの時、私が大事に大事にとっておいた・・・
  美味しそうなおまんじゅうがぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜」

 ああ、やかましい・・・(怒)まぁ、ガイに比べたらまだましか・・・(当社比)
 それが今、天井に張り付いている俺の感想だった。

課長「で・・・・」

美幸「はい。このままだと夏美が絶対暴れだすと思いまして・・・こうして罠を仕掛けたんですけど・・・」

課長「けど・・・なんだ?」

頼子「捕まったんですけど、逃げられたんです」

課長「ほぉ〜〜〜 んで、その犯人の特徴は?」

中嶋「はい。特徴ははっきりしています。確か・・・黒い皮ジャンで・・・」

葵「それで、黒いシャツ

頼子「そうそう、黒いジーパンだった」

美幸「あと・・・止めに怪しい黒いサングラス

夏実「も〜〜〜〜〜とにかく、全身真っ黒で、怪しさ大爆発の男です」

課長「・・・・(汗)」

 ・・・・俺はもうこの時点でこの部屋から逃げていた。
 まぁ・・・確かに俺の格好なら疑われても当然か・・・

課長「もう、いいから早く朝のミーティングを始めるぞ」

一同「「「「「はぁ〜〜〜〜い」」」」」



−墨東署 交通課

課長「――――――――っと、以上で朝のミーティングを終わる前に・・・皆に紹介しよう。入ってこい」

 俺は課長室から出てくる無論、さっきまでの格好で。
 ちゃんと網もかついで。

課長「今日から交通課に勤務することになった、速見明人巡査だ」

給湯室にいた全員「「「「「あぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜」」」」」

夏実「お茶菓子泥棒」

アキト「違います」

 全面否定する俺。当然のことである。

課長「こらこら辻本・・・いきなり来た新人に何てことを・・・」

美幸「そうよ、夏実。ここに始めて来た新人さんがそんなことするはずがないじゃない」

夏実「そ、そうだよね・・・はははははは・・・」

 苦笑いしながら引き下がる。
 ここで分かったことがある・・・
 教訓:俺がこの警察署をサングラスで歩けば即犯人

『サングラスだけじゃないと思うが・・・』(←作者)

 ここでふと思った・・・
 ナオさんがここを歩いていたら・・・
 即犯人決定だな(決定打)
 まあ、あの人のことだテロリストなどと間違われても仕方ないだろう・・・

課長「まあ・・・話の腰は折れたが。自己紹介をしよう。
   まずは・・・小早川美幸巡査」

美幸「よろしくね。速水クン」

アキト「"明人"でいいですよ」

美幸「それなら私も"美幸"でいいわ。ところで・・・それ・・・・」

 握手した後、美幸さんが指差した先には網があった。

アキト「ああ、交通課に来る途中で落ちてたから・・・」

 苦しまみれの言い訳をする。が・・・
 突然、美幸さんが手袋をして網を持ち上げる。

美幸「夏実・・・パス!!」

夏実「へ・・・・・・・」

バチバチバチバチバチバチバチバチバチ
 美幸さんが投げた網を受け止めたその女性は受け止めたとたんもの凄い音と・・・・

夏実「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(泣)」

 もの凄い悲鳴が交通課を駆け巡る。
 ―――――って、それで捕まえた犯人を殺す気ですか?

美幸「ふむ・・・トラップには異常なし・・・・と」

 うるさかったのだろうか確認すると網をどける。
 まあ・・・・受け止めた人は・・・・まず無事じゃないだろう。
 痙攣しているし・・・・あっ、動きが止まった。

美幸「この網は私以外が触ると10万ボルトの電流が流れる仕組みになってるのよ・・・」

 気絶している人を横目に淡々と説明を続ける。

中嶋「じゃあ、何故こいつは無事なんだ?」

 そう言って俺に指を指している。

美幸「さあ・・・・・・?」

 そう言って考え込む美幸さん。
 少しやばかったかな・・・・

課長「と、とりあえず。次・・・・
   そのパートナー、辻本夏実巡査」

夏実「課長・・・なんか私、美幸のオマケのように聞こえるんですけど・・・」

アキト「よろしく」

 そう言って握手する。

課長「速水巡査には彼女達のミニパトに同乗して警邏に行ってもらう」

アキト「は、はいっ!!」

頼子「気をつけてね。かなり危険だから」

アキト「き、危険・・・・」

 何が危険なんだろうか?

課長「彼女が二階堂頼子巡査。うちの情報網と言ったとこだ」

頼子「特に恋愛関係とかね」

アキト「・・・・・・・・・・・」

中嶋「気をつけるのは案外、頼子のほうかもしれないぞ」

 さっきの大男が俺にこっそり耳打ちをする。
 その通りかもしれない。気をつけよう・・・

課長「そして、葵双葉巡査」

葵「よろしく」

アキト「よろしく」

 握手するが・・・何か・・・変・・・・。

夏実「どうしたの?」

アキト「いえ・・・何か、違和感を感じたから・・・」

 俺の言葉を聞いて一同が目を丸くしている。
 俺、何か悪いこと言ったか?

美幸「そのうち分かりますよ」

頼子「うんうん」

 何が分かるんだろう?

課長「そして、中嶋剣巡査」

中嶋「よろしくな。この辺の道とか詳しい事なら俺に聞いてくれ」

夏実「よっ、かっこいい。さすが『墨東の白き鷹』」

アキト「墨東の白き鷹・・・?」

中嶋「あだ名だよ。ま、とりあえずよろしくな」

 あだ名か・・・俺も色々言われたな・・・・

頼子「バイクは早いけど恋愛はノロマなんだよね」

中嶋「こ、こら。余計な事を・・・」

 こうして、全員の紹介が終わりかかって・・・

課長「最後にあと2人、佐賀沙織巡査と東海林将司巡査長がいるのだが・・・生憎、今日はいないが後日会うだろう。
   それじゃ、辻本、小早川、巡査に署内の案内を頼む」

夏実・美幸「「分かりました」」

アキト「よろしくお願いします」



−墨東署 捜査一課

美幸「ここが捜査一課です」

アキト「へぇ〜〜〜」

 俺の提案で捜査一課に来たのだが・・・辺りを見渡す、俺。

夏実「どうかしたの?」

アキト「いえ・・・・恐そうな刑事さんがタバコを吸っていて、机の上は散らかっているとばかり・・・」

美幸「刑事ドラマの見すぎです」

 やっぱり、そうだよね・・・

夏実「署内で一番散らかっているのは交通課だみんね」

 自分の課をそこまで・・・

美幸「恐い刑事さんなら捜査四課にいますよ」

アキト「あ、そうなんだ・・・」

夏実「あ、いたいた。徳野さーん」

美幸「夏実ってああ見えて中年好みなんですよ」

 小声で俺に耳打ちしてくれた。
 そして、1人の刑事が俺達の方に近づいてくる。

徳野「よう、なんだ新顔だな」

 課長と同じぐらい中年で渋くて解けかけたネクタイやグシャグシャの髪からしてここで寝泊りしたと思った。

夏実「今度、新人で交通課に入った速水明人巡査です。で、こちらが捜査一課の徳野さん」

アキト「よろしくお願いします」

 お互い握手をする。

美幸「時々、交通課でも捜査一課の手伝いをしているんですよ。窃盗、障害事件、車両盗難、拳銃売買阻止とか・・・数えられませんね」

アキト「ち、ちょっと・・・それは・・・交通課がすることじゃ・・・」

徳野「交通課さんにはいい人材がそろっているからな。こっちよりかも仕事が早くてな・・・」

アキト「かなり非常識ですね」

夏実「気にしない。気にしない」

美幸「じゃ、徳野さん。これで・・・」

徳野「おまえらも、案内するなら普通の案内をしろよな」

夏実「どういう意味ですか?徳野さん・・・」

 なんだか感じのいい人だな・・・



−墨東署 食堂−

美幸「ここが食堂です」

夏実「美味い・安い・早いの三拍子がそろった食堂よ」

 あなたがいばってどうするんですか?夏実さん。

夏実「何か言った?」

アキト「別に・・・何も」

美幸「ここは夏実のテリトリーみたいなところなんですよ。それと・・・彼女、署内で二番目のパワーの持ち主ですから?」

アキト「一番は誰なんですか?」

夏実「東海林巡査長よ」

美幸「東海林巡査長が来る前は夏実が一番だったんですけどね・・・」

アキト「へぇ〜〜〜」

 気楽に答える俺。この時、俺がイメージした『東海林巡査長』のイメージはムキムキマッチョだった。

美幸「次に行きましょう」



−墨東署 捜査四課−

美幸「ここが捜査四課です」

夏実「見た目は恐くても実際は署内一やさしい警察官なんですよ」

アキト「そ、そうなんですか?(汗)」



−墨東署 保安課−

美幸「ここが保安課です」

夏実「中嶋君達がよく出入りしている所よ」

 ウリバタケさんがよく来そうだな・・・



−墨東署 ガレージ−

美幸「ふふふふふふふ」

アキト「美幸さん・・・・?」

夏実「あーあ、始まった。美幸の悪い癖」

アキト「癖?」

夏実「見れば分かる」

アキト「?・・・それにしてもいいミニパトですね」

 今、俺達の目の前にはボンネットが開いた状態のミニパトがある。
 中身を見ていると本当にウリバタケさんやレイナちゃんが喜んで見るだろうと思った。

アキト「誰が整備しているんですか?」

美幸「私です」

 まってましたとばかり自信満々で答える。
 少し興奮気味でいかにもウリバタケさん達と同類なのかも・・・・

夏実「一部の整備は美幸がまかされているの。こう見えてもそこらのメカニックよりは腕はいいんだから」

アキト「そうなんですか」

美幸「そして、この子が私達の愛車『today』です」

アキト「その割にはかなり改造されていますね」

美幸「あはははははは」

 誤魔化して苦笑い・・・いいのか、警察がこんなんで・・・・

夏実「そういえば・・・アキト君は何に乗ってるの? 二輪? 四輪?」

アキト「えーと、まだ持ってませんけどこれから買うつもりです」

美幸「免許はもってるの?」

アキト「はい・・・一応・・・」

 と言いながら免許書を見せる。
 おどろくのは全車種制覇しているとこである。

夏実「見て見て、美幸。私、始めてみた。全種制覇しているヤツ」

美幸「本当・・・さっきの罠といい、この免許といい・・・あなた、一体何者?」

アキト「ただ調子に乗って全種制覇してしまっただけですよ」

夏実「これでエステバリスを操縦できたら文句無しだよね」

美幸「いくらなんでも・・・ねぇ・・・・」

 ―――って、何ですか。その期待だらけの目で俺の方を見るのは・・・

アキト「い、いくらなんでも・・・・そこまでありませんよ」

夏実・美幸「「そうだよね・・・・・(ガックリ)」」

 なんでガックリするんだか・・・一応、IFSは色々な理由で使用時のみ発動するようになっている。
 一応、護身用に携帯DFSは手放せないのが悲しいが・・・

夏実「ああ、あんなロボットを何時か操縦したい」

 手を合わせて、いわゆる『お願いポーズ』で目を輝かせている・・・

美幸「無理、無理。第一、肝心のエステバリスが無いんだもん」

夏実「ああ・・・仕事で乗れないかな・・・」

アキト「そうでもありませんよ」

夏実・美幸「「え?」」

いや・・・だから、なんでそんな期待満ちた目で見るのかな?

アキト「もうすぐ、最新の警察用エステバリスが配布されるはずだよ」

夏実「へぇー知らなかった」

美幸「でも、戦争はもう終わっているのに・・・」

アキト「木連では反発しているグループがまだあるんだ。
    地球でも木連に怨みを持っている元軍人とかがテロを起こしたりしていて
    そいつらの阻止をするためだよ」

夏実「でも、そんなテロ活動なんて起こってないよ?」

アキト「世間上はね。
    しかし、裏では政府や軍がもみ消しにしたりしているからね、この事はトップシークレットなんだよ」

夏実「へぇー」

美幸「ところで・・・何で一般人のアキト君がそんな事を知ってるの?」

 はっ!! 調子に乗って喋りすぎた。

夏実「それもそーね」

美幸「でしょ」

 やばい(汗)、ここは話の矛先を変えないと・・・(滝汗)

アキト「あぁぁぁぁぁぁ。ゲキガンガーが飛んでいる」

 我ながらくだらない冗談である。
 誰もこんな19世紀の冗談に引っかからないだろう・・・・

 いや・・・いたな、某戦艦熱血バカ
 その熱血バカの瓜二つ木連の熱血バカが。

 そんな事を考えているうちに俺は極地に立っていた。

 目の前にいる女性は彼女自慢のtoday直結の電気コードをバチバチ言わせている。
 隣にいる女性は近くにあったのだろうか鉄パイプをブンブン振り回している。
 別に構わないがその鉄パイプに付着している赤い染みはなんですか?

 俺って・・・何処に行っても女性運が無いな

 あ・・・俺、自覚していたんだ・・・・





to be continued







この作品はフィクションです。実在の原作・人物・団体・事件なとには、一切関係ありません。