-堕天使と妖精の物語-
TOM-X
ACT13:アマテラス侵入
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《タキリ》宙域(ナデシコBブリッジ)〜
オペレータから連絡を受けたルリ達は、艦長室を出てブリッジに来ていた。
そして、各々の席に座りボソンジャンプの準備を行う。
「前方にターミナルコロニー《タキリ》を確認」
「ディストーションフィールド出力最大!」
「ルート確認。
タキリ、サヨリ、タギツを通って、アマテラスへ!」
前方に見えるチューリップが、展開される。
その中に、ナデシコBは進んで行く。
「光学障壁展開」
「各員最終チェックよろしく」
『通信回線閉鎖』
『生活ブロック準備完了』
『エネルギー系統OK!』
『艦内警戒体制、パターンB!』
「フィールド出力も異常なし。
その他まとめてオールOK!」
「フェルミオン=ボソン変換順調」
「艦内異常なし」
「レベル上昇、6、7、8、9、……」
「ジャンプ」
ターミナルコロニー《タキリ》から、ナデシコBは消えた。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》宙域(ナデシコBブリッジ)〜
ターミナルコロニー《タキリ》からナデシコBが消えた同時刻、ターミナルコロニー《アマテラス》にナデシコBが現れた。
現れたナデシコBのブリッジに管制官から通信が入る。
『ようこそみなさん。
ターミナルコロニー《アマテラス》に』
「こちらは地球圏統一国家宇宙軍第四艦隊所属、試験戦艦ナデシコB。
アマテラスの誘導願います」
『了解』
「これからが大変だねェ〜」
「三郎太さん!」
三郎太の軽口に大声で反論するハーリー。
だが、事の重大さがもっとも解っていなかったのもハーリーだった。
ルリは管制官とやり取りを行っており、サリィは二人のやり取りを暖かく見守っていた。
「航行システム、アマテラスにコネクト。
車庫入れお任せします」
『了解』
数時間後、大惨事になる事を予感しながらルリ達はアマテラスの内部へ入って行った。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(司令室)〜
ルリ達四人は、アマテラスに入港するなり司令室に向かった。
アマテラスの警備責任者であるアズマ准将は、四人を見るなり大声で怒鳴りあげた。
「何だ貴様らは!?」
アズマの怒鳴り声に少しビビるハーリー。
他三人は、我関せずって感じで自己紹介を始める。
いや、ルリだけがアズマのそばにいるヤマサキを睨んでいた。
「地球圏統一国家宇宙軍少佐、ホシノ・ルリです」
「同じく地球圏統一国家宇宙軍大尉、高杉三郎太!」
「地球圏統一国家情報部所属、サリィ・ポォです」
三人の解答に怒りのボルテージが上がったのか、さらに大声を張り上げるアズマ。
「そんな事を聞いているのではない!
何で貴様らがそこにいる!!」
ルリは、アズマの態度に臆することなく平然と答える。
「宇宙軍が地球圏統一国家所有のコロニーに立ち入るのに問題は無いはずですが?」
ルリの解答に、歯軋りしながら怒鳴るアズマ。
「ここはヒサゴプランの中枢だ!
開発公団の許可は取ったのか!?」
「取ったからいるじゃん」
「何ィ!?」
「い……、いや、ただの横浜弁です。
じゃんじゃん♪
ハハ……」
アズマの言葉に、ボソッと呟く三郎太。
だが、アズマには聞こえたのかさらに怒鳴る。
びびったハーリーが、その場をやり過ごそうと弁解をする。
だがルリは、淡々と現時点まで起こった出来事を語る。
「先日のシラヒメ事件において、ボソンの異常増大が確認されています。
ジャンプシステムの管理に問題がある場合、近辺の航路並びにコロニー群に影響があります。
これはコロニー管理法の緊急査察条項が摘要されますので、あしからず」
「ま、ガス漏れ検査だと思っていただけたら♪」
そんな彼女達の言葉に、ヒサゴプランは完全な計画と自負するアズマは大声で言う。
「ヒサゴプランに欠陥はない!!」
「まあまあ准将。
宇宙の平和を守るのが我らが宇宙軍の使命……。
ここは使命感に燃える少佐に安心していただきましょう!」
怒りをあらわにしているアズマをなだめるヤマサキ。
ヤマサキの提案をしぶしぶ了承するアズマだった。
ルリ達は、その部屋から出ていった。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(非公開ブロックの一室)〜
ルリ達がアマテラスに入港する前に、ヒイロは一足早くアマテラスの非公開ブロックに進入していた。
彼は、そこで行われている非公開のボソンジャンプ人体実験のデータのハッキングとミスマル・ユリカの所在を調査していた。
モニターに出てくる人体実験の被害者の数は数百にも及んでいた。
そして、火星の後継者が行動を起こすのも数時間の問題だと実感していた。
「……ミスマル・ユリカは…すでに、遺跡と融合されている。
……現時点では、救出は無理か……」
ヒイロは、内心激怒しながらも表情には出さず黙々と作業を行う。
一通りハッキングし終わったのか、アマテラスの状況を確認する。
「……ルリが来ているのか。
だが、ここの責任者は宇宙軍を嫌悪している。
一悶着がありそうだな…」
他人事のように呟くヒイロ。
だが、ハッキングしている監視カメラのモニターに火星の後継者の会話を聞いて、即座にアマテラス全体を調べた。
「爆弾の設置状況は……、すでに終わっているか。
……奴ら、ここも爆破するつもりか」
ヒイロは席を立つと、行動を起こした。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(公共広場)〜
司令室から退出したルリは、三郎太達とは別に行動していた。
とはいっても、アマテラスに見学しに来た子供達の相手をしているだけだが……。
要するに、アズマの嫌がらせである。
だが、ルリは何事も無かったように、子供達を相手にしていた。
「みなさん、こんにちは〜〜ッ」
「こんにちは―――ッ」
ヒサゴプランのマスコット《ヒサゴン》が子供達に挨拶する。
子供達は元気な声で、挨拶を返す。
そして、案内役である女性のガイドが自己紹介をする。
「未来の移動手段、ボソンジャンプを研究するヒサゴプランの見学コースへようこそ!
ガイドは私、マユミおねえさんと…」
「ぼく、ヒサゴン!」
「うわ〜」
マユミは、ついでに子供達の後ろにいるルリを子供達に紹介する。
ルリは、笑顔を作りながら子供達を相手にする。
内心、ハーリーがミスらないか心配していた。
「なんと、今日は特別ゲストです。
みなさんと一緒にコースを回ってくださるのは、あの!」
「そう、あの!」
「史上最年少の天才美少女艦長、宇宙軍のホシノ・ルリ少佐で〜す!」
「よろしく」
「わ―――い!!」
ルリは、マユミの紹介に少しムッとなった。
もちろん、表情にはだしていないが。
ルリは、天才とか美少女などの単語は、好きになれなかった。
……特に、天才という言葉には。
だが、子供達のはしゃぎ様に表情を柔らかくする。
結構、子供達の人気は高いようだ。
一通り、騒ぎがおさまったところで見学ツアーが始まった。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(司令室)〜
ルリが子供達と相手にしている頃、アズマとヤマサキはお茶をしていた。
特にアズマは宇宙軍に嫌がらせができて上機嫌である。
ヤマサキは、そんなアズマに内心呆れていたが表情にはださず相手をする。
「ガーーッハッハッハッ!!
子供と一緒に臨検査察か。
愉快愉快……!
ガーーッハッハッハッハッ!!」
「ハハ……。
しかし、あの少佐さんにはかわいそうな事をしましたな。
……宇宙軍も最近の事件に関しては、メンツもあるんでしょうが……」
心にもない事をぬけぬけと言うヤマサキ。
だが、その言葉にアズマが反応する。
「宇宙軍にメンツなぞない!!
なんだ、あの小娘は!?」
「嫌がらせですよ、宇宙軍の。
子供の使いだと思えば……」
「使いはとっとと返すに……限る!」
アズマは大声を出しながら、皿にある菓子を鷲掴みして口にほうばる。
ヤマサキはそんな彼を冷静に眺めながら、まったく別な事を考えている。
(……それにしても、宇宙軍だけではなくプリベンターまでも動いているとは……。
ここを爆破するのも時間の問題だな。
……しかし、妖精自ら来るとは…、これはチャンスだな。
ふっふっふっふ)
ヤマサキの心の奥に眠るマッドサイエンティストの血が、危険な匂いを漂わせていた……。
だが、アズマ達の団欒も管制官からの緊急通報によって終わらされる。
アズマは、怒鳴りながら部下に指示をだす。
「何だ、これは!?
早く何とかしろ!
大至急だ、そう!
こんなとこ襲われたらどーする!?」
(おやおや、何か事件がありましたねェ……。
おそらく、白雪姫を助けに復讐鬼が現れたって所ですか……。
どうやら、ここでお茶をしている時間は無くなりましたねェ。)
いらいらするアズマをよそにヤマサキはのんびりお茶をすすっている。
だがヤマサキは、それも直ぐに止め、司令室から退出した。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《タキリ》ドッグ(ナデシコBブリッジ)〜
ルリが道化を演じているころ、先に戻ったハーリーと三郎太はアマテラス中枢にハッキングを行っていた。
アマテラス内部で何が起こっているか調べる為に。
「……フム。
……領域11001までクリアー……。
そろそろ行こうか?」
ハーリーは、呟きながらオモイカネにアクセスする。
周りにあるウィンドウが、一斉にOKと表示される。
そして、得られたデータを識別する。
「データ検索、絹ごし。
出来たスープを順次ボクに……。
スピードはわんこの中級……」
「よッ!」
「うわぁーーーーーーーーーぁ……」
独り言を呟いていたハーリーだったが、いきなり三郎太が現れたのに驚いて大声で叫ぶ。
周りにいたスタッフは、大声が発生した方向に一斉に顔を向ける。
一部、いつもの事だと苦笑いしてるスタッフもいたが…。
ハーリーは落ち着こうと息を整える。
三郎太は、そんなハーリーをさらにからかう。
「ハァハァ……」
「何驚いているんだ、お前?」
「ウィンドウボールの中に……、無断で入らないで下さい……」
「いいじゃん、別に知らない中じゃないんだから♪」
「なッ!!
何言っているんですか、
エッチーー……!!」
ハーリーの怒った顔が、周りのウィンドウ全部に映し出される。
三郎太は、わざとらしく身体をそらせる。
(ハーリーは、ホントからかいがいがあるよな……。
あいつだったら……、思い出したくもねェ……。
……死ぬほどいたい目に遭わされたからな……)
三郎太がそんな事を考えているなど知る由も無く、ハーリーはまじめな話しを始めた。
「はぁ……。
でも、いいんですかねェ」
「何だよ、いろいろ忙しい奴だナ」
「だってこれってハッキングですよ。
いくら協力してくれないとはいえ……」
「しょーがねえさ。
調査委員会も統合軍も何か隠しているみたいだしナ」
(そらそうだよな。
あんな事を表ざたに出す訳にはいかないだろうしな)
ハーリーは、自分の行いに対して憂鬱になる。
三郎太は、落ち込むハーリーを彼なりに励ます。
最も、すでに何が起きているのか知っている三郎太は自分の問いに自己完結させる。
「でも……。
艦長が、かわいそうじゃないですか……」
だがハーリーは、まだうじうじと話し出す。
三郎太は、うじうじしているハーリーに対して頬をつねって引っ張る。
「ヴ。
……ヴ――ヴ――ヴ――ぐえ」
「なぁにいきなりおセンチになっているんだよ、この口が、この口が――。
ま、その艦長がせっかくマヌケを演じてるんだ。
そのスキに掴めるものは掴んじまおうぜ」
(……とは言っても、艦長の方が心配なんだよな…。
まぁ、アマテラスにはサリィさんも残っている事だし……、あいつも来ているから大丈夫だとは思うが……。)
「ヴヴ」
頬をつねられているハーリーは、何を言っているのかわからない。
三郎太は、ハーリーに言った言葉と裏腹にルリの事を心配していた。
暫くプロテクトと格闘していたハーリーだったが、解除に成功しウィンドウに情報が流れる。
その情報には、公式の設計図には無ブロックが現されていた。
「あーー、やっぱり。
公式の設計図にはないブロックがありますね」
「襲われるなりの理由ってやつかナ?
さあ、続けて行ってみよう!」
(プロテクト解除にかかった時間は10分ぐらいか……。
まあ、ハーリーにしては上出来だろう。
艦長だったら3分ぐらいで解けるだるし……、あいつなら、オモイカネの助力を使わずに1分ぐらいで解けるからな……。
艦長達と比べる方が酷か……)
「ム……」
ハーリーの言葉に、三郎太は適当に相槌をいれる。
だが、心の中ではハーリーの成長を素直に喜んでいたりする。
表情には出さないが……。
三郎太の態度に、ムッとくるハーリー。
そうしたやり取りをしながらも、ハッキングは続けている。
そして、隠匿されたデータがウィンドウに現された。
もっとも、三郎太はすでに知っている情報だったが……。
「ボソンジャンプの人体実験?
……これ、みんな非公式ですヨ」
「ああ、そうだな」
(改めてみると、反吐がでるな。
知らなかったとはいえ、奴の下で働いた自分が恥ずかしくなるな……)
ハーリーは情報の重大さに言葉を失っていた。
三郎太も適当に相槌をいれながらも、腸が煮えくりかえっていた。
そうしたなか、オモイカネが警告音を鳴らしウィンドウに注意と表示する。
「あッ!?」
「バレたか?」
「侵入プログラム、バイパスへ!」
ハーリーがアマテラスのメインコンピュータとの接続を切断しようとする。
だが、一斉にウィンドウが現れ『OTIKA』の文字列が表示される。
三郎太は、突然の状況変化に驚いていた。
「何!?
……。
これは一体……」
(!!
まさか、始まるとでも言うのか……)
三郎太は数分後に起こる事を予想していた。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(ヒサゴプラン見学コース)〜
三郎太の心配をよそに、ルリは子供達と一緒に見学コースを回っていた。
所々に立ち止まり、マユミとヒサゴンが説明を行っている。
「はい、以上、超対称性やらムズカシイ話しをいたしました!」
「わかったかな?」
「わかんなぁーーい」
その説明を聞いて、ルリは呆れていた。
それもそうだ、口だけで説明しても子供達に理解できるわけ無い……。
だが、マユミは子供達の反応がわかっていたらしく説明を続ける。
「要するに、このチューリップを通る事によって、非常に遠い距離、それこそ地球から火星まで、一気に移動できるのです」
「うわぁ――――」
ヒサゴンが、マユミの説明にそって手品を行う。
子供達は、その手品に魅了されていた。
さらに、マユミの説明が続く。
「えー、ただしですね、今の段階では、フツーの人は使えないんですね。
生身の人間がこれを利用するとですね、その身体をですね……」
マユミが説明を続けようとした時、子供の一人が無邪気に爆弾を落とす。
「改造しちゃうんですか?」
「え?」
今の一言に他全員が一斉に反応する。
マユミは、ルリがいる手前説明する言葉を捜している。
だが、一度火がついた子供達にマユミの説明を聞くものはいなかった……。
「そ、そこまでロコツなもんじゃなくて、その、DNAをですね……調査してですね……」
「そーいやTVでも言っていたよ。
反ジンドー的とか何とか」
「ヘー―」
ルリは、自分の身体のことを気にしてはいたが、表情にはださずマユミに言った。
「私の事は気にしなくていいですよ」
「あ、はい……。
今の段階では、ボソンジャンプに生身の人間が耐えるには……DNAをいじらないとダメなんです」
「ええ――ッ!?」
ルリの一言もあり、マユミは説明を続ける。
子供たちは驚きの声をあげた。
その中の一人が無邪気にルリに向かって言った。
「少佐、改造人間?」
「ええ」
「スッゲー、まじだぜ」
ルリはその一言に表情こそ現さなかったが、悲しい気持ちになった。
望んで手に入れた身体ではないから……。
だが、子供たちは尊敬の目でルリを見つめている。
そんな子供達に、ルリはボソンジャンプに耐えれる方法を教える。
「あ、でもネ。
高出力のディストーションフィールドを使えば、普通の人もジャンプできますよ。
戦艦とか……」
ルリの言葉に、子供達は色々な反応を起こした。
そんな子供達の反応に微笑むルリ。
だが、ルリはこの後自分の身に起こる事を知る由も無かった。
突然、案内のウィンドウが一斉に現れる。
その出来事にパニックになる一般市民。
パニックになった現場を落ち着かせようとアナウンスを行う係員。
そうしたなか、ルリは三郎太たちと連絡をとる。
「……ハーリー君、ドジッた?」
「ぼ、僕じゃないです!
アマテラスのコンピュータ同志のケンカです!」
ルリの冗談に、必死になって否定するハーリー。
ハーリーの弁明の中にあった言葉に反応し尋ねるルリ。
ハーリーは嬉しそうにハッキングして得られた情報をルリに伝えた。
無論、ルリはすでに知っている事だったが……。
「ケンカ?」
「そうなんです!
そうなんですよ!
アマテラスには非公式なシステムが存在します。
今の騒ぎは、まるでそいつが自分の存在をみんなに教えてると言うか、単にケラケラ笑っていると言うか……」
ハーリーの話しを黙って聞いていたルリだったが、ウィンドウに表示されている文字を見てハッとなる。
(あの人達が来たようですね。)
ルリは走り出してドッグに向かう。
ルリの行動に慌てたハーリーは彼女に言葉をかける。
「あッ、艦長!?
何処に行くんですか?
艦長ォー、ちょっと待ってください、艦長ォー!」
ハーリーの質問を無視し黙々と走りながらドッグに向かうルリ。
ハーリーもしつこくルリに質問する。
「艦長、ちょっと待ってください!
何処行くんですかァ」
「ナデシコに戻ります」
「へ?」
「敵が来ますよ!」
(本当の敵はアマテラスに存在していますがね……)
「え!?」
ハーリーのしつこい質問に、簡潔に答えるルリ。
そして、通信を切る。
だが、少し行ったところで黒尽くめの男達に囲まれた。
「ホシノ・ルリだな。
我々と一緒に来てもらおう!!」
「……嫌だと、言ったらどうされます?」
ありきたりな前問答をしながらも、腰にある銃に手をかけるルリ。
だが、黒尽くめの男達は二言目を言わずに倒れる。
ルリは銃声が聞こえた方向を向く。
そこには、一番会いたかったヒイロがいた。
「ヒイロさん!?」
「こっちだ、ルリ!!」
ヒイロの指示に素直に従うルリだった。
堕天使と妖精は一年ぶりに再会した
〈後書〉
TOM-X :「……………………………」
ルリ :「お久しぶりです、ホシノ・ルリです」
ヒイロ :「久しぶりだな、ヒイロ・ユイだ」
ルリ :「あれ?作者は?」
ヒイロ :「あいつなら、約束破った手前、代理人の要望により死ぬほど痛い目に遭わせてやった!!」
ルリ :「まっ、自業自得ですし…」
ヒイロ :「三ヶ月ほど更新が滞って申し訳無い!!不甲斐ない作者に代わって謝罪する」
ルリ :「……でも待っていてくれてる人、いたみたいですね」
ヒイロ :「そうだな……、意外にも」
ルリ :「あっ、そういえば……、感想逆指名制度ってのが出来ましたよね?」
ヒイロ :「ああ、そしてこいつはあの魔弾撃ちで有名な方を指名するぞ、今回……」
ルリ :「……死にましたね」
ヒイロ :「ああ、確実にな!!」
ルリ :「ところで、例のゲームにとうとう『劇場版』が登場しますね」
ヒイロ :「ああ。それに、俺達も復帰しているしな……」
ルリ :「でも、御三家の一角は崩れましたね」
ヒイロ :「新旧で区別したら、崩れているな」
ルリ :「ストーリの方も楽しみですね」
ヒイロ :「そうだな、個人的には早く操作できるようにして欲しい」
ルリ :「前作(A)は、仲間になるの遅かったですしね〜(苦笑)」
ヒイロ :「OVA版なのに(汗)そのくせ、改造段階は低いし(一周目)」
ルリ :「まっ、仕方ないのでは?」
ヒイロ :「ああ、そうだな」
ルリ :「ところで、作者名古屋オフに参加していましたよね」
ヒイロ :「忙しいって入っている割にはな……」
ルリ :「そして、山で遭難(食べ残し)したと」
ヒイロ :「本当に馬鹿な奴だな……」
ルリ :「なんだかんだ言って、楽しんでいましたよね、作者」
ヒイロ :「そうだな」
ルリ :「で、本編なのですが」
ヒイロ :「殆ど劇場版のまんまだな今回も(核爆)」
ルリ :「唯一違うのは、ラストの私が襲われているところだけ……」
ヒイロ :「劇場版をベースにしている時点でわかっていたところだが……」
ルリ :「まっ、細部は違ってきていますからね……」
ヒイロ :「キャラクターの心情が変わっているからな、オリジナルと……」
ルリ :「……ですね。さて、次回は?」
ヒイロ :「アマテラス攻防戦がメインだな……」
ルリ :「では、サレナとデスサイズは確定ですね」
ヒイロ :「ユーチャリスもな……」
ルリ :「……彼は?」
ヒイロ :「俺にもわからん。来るかもしれんし、こないかもしれん」
ルリ :「来たらさらに混沌としますね」
ヒイロ :「ああ」
ルリ :「ところで、作者プチオフにも参加していまいしたよね」
ヒイロ :「ああ。そして、教授にしっかり痛い所をつつかれていたな……」
ルリ :「夜天光とガンダムの比較ですね……」
ヒイロ :「だが、教授の設定通りだと話が終わっちまうって、あいつ嘆いていたな……」
ルリ :「まぁ、この話しはこう言う設定だと思って頂ければ良いかと……」
ヒイロ :「そうだな……」
ルリ :「もっとも、今度の新作が教授の指摘通りだと……」
ヒイロ :「終わったな、この話し……冗談だが」
ルリ :「それは兎も角、1ヶ月連続更新を成し遂げた人もおられることですし……」
ヒイロ :「ああ、あいつも見習ってもらいたいものだ!!」
ルリ :「もっとも、脅されたとも言いますが……」
ヒイロ :「いや、例の物に目が眩んだ……とも言う」
ルリ :「……あの人らしい理由ですね」
ヒイロ :「……そうだな」
ルリ :「そういえば、あの人の第二の称号の発端って作者らしいですね……」
ヒイロ :「いや、あいつらしいではなくあいつだ!!(プチオフで確認)」
ルリ :「ははは……、そうなんですか……(汗)」
ヒイロ :「より正確に言えば、引き金を引いたとも言う(核爆)」
ルリ :「……、そろそろしめますか?」
ヒイロ :「そうだな」
ルリ :「この作品を読んで下さっている方、この度は不甲斐ない作者により待たせてしまい申し訳ありませんでした」
ヒイロ :「そして、感想を下さった方、どうもありがとうございます」
ヒイロ&ルリ :「それでは、次回をお楽しみに」
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