-堕天使と妖精の物語-
TOM-X
ACT14:アマテラス攻防戦
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(ヒサゴプラン内部)〜
一年ぶりに再会を果たしたヒイロとルリだったが、喜ぶ暇も無く刺客から逃走していた。
ヒイロはルリを庇う様に走りながら、振り向きざまに銃を構え発砲する。
次々と倒れる刺客達。
だが、一向に数が減る気配が無かった。
「……ちっ、数が多い」
ヒイロはそう愚痴りながら、手榴弾のピンを抜き刺客達に投げ付ける。
爆発と閃光が通路に広がる。
しかし、ヒイロとルリは後方を確認することなく走りつづける。
ほんの数秒が経ってから、また銃弾の雨が後方から降ってきた。
そうしたなか、整備用に置いてあったエアカーが目の前に現れる。
「ヒイロさん!?」
「ああ、あれに乗るぞ!!」
二人は互いに肯きエアカーに乗る。
二人を追っていた刺客達だったが、エアカーに乗った二人に追い付くすべが無かった。
しばらくして、ルリはヒイロの方を見た。
ヒイロの左腕に数カ所の掠り傷があり、血がにじみ出していた。
「ヒイロさん!?
その腕……」
「心配無い。
ただの掠り傷だ」
ルリはヒイロの言葉を聞く事も無く、携帯していた救急キットを取りだし彼の腕を簡単に処置を行う。
ヒイロもルリの行動に対して咎める事はしなかった。
「……済みません。
私の為に……」
「気にするな。
あの時言ったはずだ、お前を守ると……」
ルリはその言葉を聞いて嬉しくなった。
「でも……、どうしてあの場所に現れたんです?」
ルリの素朴な疑問に簡単に答えるヒイロ。
「ああ、奴らがアマテラスに仕掛けた爆弾を解除していた時に通信を傍受したからな」
「爆弾!?」
「そうだ。
奴ら、ここも跡形も無く消すつもりだ。
一般人も巻き込んでな……」
ルリの驚きに肯定するヒイロ。
考えられる事態である。
今までにも襲われたコロニーは内部爆発を起こしていた。
最小限の被害で済んだコロニーも在れば、大被害を被り機能しないコロニーも在る。
ヒイロは全てを無傷で助けられると思うほど己惚れてはいないが、最低限の被害で抑える事は出来たと後悔していた。
そんな彼に、ルリは問い掛ける。
「解除はどのくらい終わりました?」
「八割方だな、だが……」
「爆弾を解除されている事を知ったら、直接破壊しますね……」
「ああ、奴らならやりかねん。
民間人の避難誘導、頼むぞ」
「任務了解……、なんちゃって」
ルリのお茶目な対応に目を丸くし驚くヒイロ。
そして、苦笑を漏らした。
ルリも彼につられて笑い出す。
だが、ルリが心底から笑っていないことに気づいたヒイロは彼女を問い詰める。
「……何かあったのか?」
「えっ?」
ルリはヒイロの問いに言葉が詰まる。
しばらく無言の時間が続く。
その、沈黙の時間を破ったのはルリだった。
「実は、子供たちに改造人間って言われたんです。
確かに、私の身体は遺伝子操作されています、私が望んだわけではなく……。
でも、直接言われると……、正直つらいんです……」
ルリの答えには哀愁が漂っていた。
顔を下に向けるルリ。
今にでも、泣き出しそうだった。
そんな彼女にヒイロはポツリと言葉を漏らした。
「お前が改造人間なら、俺は化け物か?」
「へっ、化け物って?」
ルリは、ヒイロの漏らした言葉に反応する。
ヒイロは、自分の体験談をルリに話した。
「ビル50階から飛び降りて骨折だけで済んだり、自爆して一ヶ月で8割がた回復した俺は化け物かって言ってるんだが……」
「それでも……、ヒイロさんはヒイロさんです!!」
ルリはムキになって、ヒイロの言葉を否定する。
その言葉を聞いたヒイロは……、いや、言葉を出させたヒイロはルリにこう返した。
「だったら、お前はお前だ」
その言葉を聞いて、ハッとなるルリ。
ヒイロは、『他人は他人自分は自分』と言っているのだ。
自分が小さなことに拘っていたと気づいたルリ。
そんな自分が、急に馬鹿馬鹿しくなって笑い出す。
「ふふふふふ」
「……何がおかしいんだ?」
ヒイロは怪訝な顔をしてルリに尋ねる。
ルリは、沈んだ気持ちはどっか行ったのか笑顔で答えた。
「小さなことに拘っていた自分が馬鹿らしくなったんで」
「……そうか」
ヒイロはそれ以上何も言わない。
ルリは、ヒイロの不器用なやさしさを改めて実感していた。
再び沈黙の時間が流れる。
ただし、先ほどと違い気まずい雰囲気ではなかった。
不意にヒイロはルリを片手で自分の身体に寄せる。
「ヒッ、ヒイロさん?」
ヒイロの突然の行動にルリは言葉に詰まりながら言う。
ルリの頬は、うす赤く染まっていた。
だが、抱き寄せた直後、ルリの顔のそばを銃弾が通りすぎた。
バックミラーには、黒尽くめの男たちが乗ったエアカーが数台追いかけて来ているのが写っていた。
「……どうやら、第2ラウンドの始まりのようだ」
「……そのようですね」
ヒイロは淡々と答える。
ルリは、少し不機嫌になって相槌を入れた。
そして、再びカーチェイスが始まった。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(宙域)〜
ヒイロとルリが追っ手とカーチェイスをしているころ、ターミナルコロニー《アマテラス》宙域にアキトとデュオが乗っている船《ユーチャリス》がボソンアウトして現れていた。
だが、まだ統合軍には知られてはいない。
そして、その船から一機の機動兵器が出撃した。
「さぁて、お仕事開始と行きますか!!」
デュオは、明るく言葉をつぶやく。
その言葉とは裏腹に、彼の目は決意に満ち溢れていた。
『済まない。俺の復讐に付き合わせてしまい……』
「あぁ〜、ストップ!ストップ!!
俺は好んで付き合っているんだぜ、気にしなさんな。
……奴らのやり方が気に食わないからな!!
それに、すでに他人を巻き込んでいるんだ。
今更、それはないぜ!!」
デュオはアキトの言葉をそう言って遮る。
そう、デュオ別にアキトの為に付き合っている訳では無いと遠まわしに言っているのだ。
半分は照れ隠しで言っているのだが……。
『そうだったな。俺はすでにいろんな人を巻き込んでいたな……』
「あぁ〜、そこそこ。自虐的にならない!!
大体、他の奴もそれぞれ目的があって手伝っているんだ。
そうやって一人で抱え込むと、白雪姫に何言われるか、わかんないぞ!!」
自虐しだしたアキトを止めるデュオ。
アキトの自虐癖は直っていないようだ。
『……あいつを助け出した時、俺は何て言えば良いんだ?』
「抱きしめてやれば良いだろ?
……おい、嬢ちゃんからもこの自虐馬鹿に何か言ってやれ。
……まったく、あの馬鹿と言いアキトと言い、何でここまで暗くなれるんだろうなぁ〜?
そして、行動すると一直線だし……、ハァー」
デュオは溜息をついてラピスに話を振る。
ラピスはユーチャリスを制御しながら、アキトに言った。
『アキト、今はその人を助け出す事だけ考えよう……』
『……そうだな。』
ラピスに言われたアキトは、彼女に同意する。
その表情をみたデュオは、何かを思いついたような顔をする。
その表情は邪笑みが現れていた。
デュオを見たアキトは、表情に汗をたらしていた。
『……デュオお前、何を考えているんだ?
嫌な予感はするが……』
「いやぁ〜、白雪姫に何を言ったら良いか判らないって言っていたのって……
その嬢ちゃんの事かなぁ〜って。
妙に嬢ちゃん、アキトに懐いているしな!!」
『デュオ……』
アキトは、デュオに言われて思いっきり脱力した。
そう、アキトとラピスの関係は側から見れば理想的な親子である。
デュオはアキトの表情を見る。
だが、何かを思い出したか、アキトの表情は真っ青になっていた。
デュオは怪訝そうにアキトに尋ねた。
「……アキト?」
『……俺、本気で殺されるかも。
あいつ、相当嫉妬深いから……』
アキトの言葉を聞いたデュオは、心底あきれていた。
(……自業自得だろう、まったく)
そう、心の中で愚痴りながら額に手を当てる。
デュオとラピスは目が合って、同時に溜息をつく。
アキト本人は、忘れようと話題を変える。
『ルリちゃんは大丈夫だろうか?
あの子も、奴らに狙われているから……』
「ああ、あの妖精の嬢ちゃんね。
大丈夫だろ、あの嬢ちゃんには守護天使がついているんだ。
無口で無愛想で無鉄砲の堕天使がな!!」
『そうだったな……。
それにしても、ルリちゃんも恋する乙女になったか』
ルリの成長を素直に喜ぶアキト。
そんなアキトに、何か突っ込もうか考えていたデュオだがやめる。
「さて、そろそろ始めるとしますかねぇ〜!!」
『ああ、頼む!!
できるだけ、敵を引き付けてくれ!!』
「了解!!」
そういって、デュオが乗っているデスサイズ・ヘルはアマテラスに向かって出撃した。
数分後、アマテラス宙域は戦場になる。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(コロニー周辺)〜
ターミナルコロニー《アマテラス》周辺を警備していた部隊の機体が、突如爆発した。
いきなりの敵襲に管制室はパニックになっていた。
『コロニーに近づけるな!
弾幕を張れ!!』
『第三中隊、出すぎるな』
『キルタンサス現状維持!』
アマテラス警備隊の副指令であるシンジョウが部隊に指示をだす。
だが、その指示はアズマによって覆された。
『肉を斬らせて骨を断ァつ!』
『な、何をおっしゃるのですか、准将?』
『コロニー内およびその周辺での攻撃を許可する!』
とんでもない指示をさらりと言うアズマ。
シンジョウは、驚きを隠せない表情でアズマを見た。
『ええっ!?
じゅ、准将、それではコロニーが……』
『飛ぶハエも止まれば打ちやすし。
多少の犠牲はヤムをエン!』
アズマは当然と言った表情で指示をだす。
その指示を待っていたかのように、スクリーンには部隊のリーダーらしき女性がアップで映った。
その女性は、スバル・リョーコであった。
「おっしゃあ♪」
流石のアズマも、そのリョーコの表情を見て目を丸くした。
そう言っている間にも、警備隊の機体は次々に破壊されており、依然攻撃している正体がつかめていない状態である。
リョーコは自分の部下に出撃の合図を送った。
「野郎ども、行くぜ!」
『おう』
リョーコは、部下10人を引き連れて出撃した。
そして、リョーコは死神と黒い王子に遭遇する。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(ヒサゴプラン内部)〜
デュオとアキトが攻めて来ている頃、ヒイロとルリは黒尽くめの追っ手たちとカーチェイスをやっていた。
ヒイロたちを追いかけてくる人数は一向に減る気配は無かった。
「ちぃ、鬱陶しい!!」
ヒイロはそう漏らしながら、後方に振り向き手榴弾を投げつける。
その手榴弾は、追っ手たちを乗せたエアカーの集団の真ん中に落ちる。
次の瞬間、盛大に爆発する。
ヒイロとルリは爆風に巻き込まれないよう、体をちぢこませる。
今の爆破で、何台かのエアカーは追跡不能にはなったが、依然彼らを追ってくる。
「ヒイロさん、前方に人がいます!!」
「うん、あれは……、サリィか?」
ヒイロたちの前方には、サリィがバズーカを構えて立っていた。
サリィは、追っ手たちに向かってバズーカを放つ。
着弾と同時に、何台かのエアカーが燃え上がる。
サリィは、ヒイロたちが乗っているエアカーがそばに来た時、それに飛び乗った。
「相変わらず、派手にやっているわねぇ」
「……やりたくて、やっているんでは無いが?」
サリィのあきれた口調に、脱力しながらも答えるヒイロ。
サリィは、追っ手に向かってバズーカを放ちながら会話を続ける。
「ところで、ヒイロ?
爆弾の解除、どこまで進んだの?」
「8割方だな。
そこで、こいつが襲われていたから助け出しただけだ」
「お熱い事で」
ルリはサリィの一言で、顔が真っ赤に染まる。
ヒイロは、その一言を無視するように運転に集中していた。
彼の顔は、ほんの少し赤く染まっていた。
そんな彼らの態度を見たサリィは、苦笑する。
そして、何か思い出したようにヒイロに伝える。
「あ、そうそう。
デュオから連絡があったわ」
「……と言うことは、そろそろ戦闘が始まるか。
急いだほうがいいな」
「……そうね」
ヒイロの意見に肯定するサリィ。
ヒイロは、ルリに指示をだす。
「ルリ、三郎太に連絡してくれ。」
「はい!!」
ルリは、コミュニケで三郎太に連絡を入れる。
ルリの前に小さなウィンドウが現れ、三郎太とハーリーが映し出される。
『かんちょー、今どこなんですか?
それより、隣にいる人って誰なんですか?』
ルリは、緊急事態なのであえてハーリーを無視し、三郎太に指示をする。
「三郎太さん、民間人の避難誘導お願いします。
この宙域は、もうすぐ戦場になります!!」
『そのようですね。
今、統合軍が出撃したのをこちらで確認しました。
了解、すぐに民間人の誘導を開始します』
「お願いします」
三郎太は、ルリの指示に従い民間人をナデシコに誘導するよう乗組員に指示をだす。
乗組員たちは、三郎太の指示に従いそれぞれ行動を開始する。
『ところで艦長。
ヒイロやサリィさんが一緒にいるって事は、何かあったんっすか?』
「……大方、予想付くだろ」
三郎太の疑問に、ヒイロが答えた。
その答えを聞いた三郎太は納得する。
一人蚊帳の外にいるハーリーは、不機嫌になっていた。
『後、戻るのにどれ位かかります?』
三郎太に質問されて、現在地を把握できていないルリは答えに詰まる。
ルリは、ヒイロに確認した。
「……ヒイロさん。
ドックに着くまでどれ位かかりますか?」
「四、五分もあれば着く筈だ。
……邪魔が無ければ、だが」
ヒイロは、三郎太に聞こえないように、彼女に耳打ちした。
彼らの前方には、ナデシコBの姿が現れていた。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(コロニー周辺)〜
デュオは、アマテラス防衛隊と派手に交戦していた。
いや、防衛隊の隊員に言わせれば、死神が現れたと口々に言うだろう。
まあ、デスサイズヘルの形も死神……、いや、悪魔をモチーフにしているが。
それほど、一方的な展開だった。
ただ、戦死者は0だったが……。
「……ふがいねぇでやんの」
ボソッとつぶやいたデュオに、赤い機体が迫っていた。
リョーコが乗る、エステバリス・カスタムタイプである。
デスサイズヘルに照準をあわしたリョーコは、一言言ってレールカノンを放った。
『遅い!!』
デスサイズヘルは、レールカノンの直撃を受ける。
反動で後方に吹き飛ばされるデスサイズヘル。
「いってぇ〜。
ちったぁ、骨がある奴が出てきたか」
デュオは愚痴りながらも、表情は楽しんでいた。
しかし、デュオの愚痴とは裏腹に大して機体のダメージは軽微だった。
リョーコは、その姿を見て驚きをあらわにする。
『なんて、硬さだ?
……こいつは、おもしれぇ!!』
リョーコの表情も笑みがこぼれていた。
そして、遅れてリョーコの部下たちが戦線に到着する。
『隊長!!
援護します!!』
『足、ひっぱんじゃねーぞ!!』
リョーコは悪態をつきながらも、部下に指示をだす。
その指示に従いながら、部下たちは見事な連携でデスサイズヘルに攻撃する。
その攻撃を、ほとんど紙一重でよけるデスサイズヘル。
「ちぃっ、さっきの奴らとはえらい違いだぜ」
デュオは不敵に笑いながら、そうつぶやいた。
デスサイズヘルは、ビームシザースを振り回す。
その姿は、優雅で危険な香りがする……文字通り、死神の舞だった。
リョーコの部下の一人が、デスサイズヘルの顔を見て驚きを表した。
『ガンダム!?』
リョーコは部下の一言を聞き逃さなかった。
『ガンダムっていやぁ、先の大戦を終結に導いたやつだろ?
オレはそん時、火星に行っていたから判らんが……』
『その通りです、隊長。
そして、一般人にとっては英雄なんです!!』
『つまり……、オレたちが悪者ってか!?』
『世間では、そうなりますね』
部下の話を聞いたリョーコは、この事件の裏に何かがあると本能で察知した。
(こりゃ、裏ではどでかいことが動いてるな……)
だが、現状は防衛隊の一員である。
リョーコは、部下たちを鼓舞した。
『ガンダムが何だ?
オレたちは、防衛隊の一員だぞ!
襲ってくる奴を撃退するのが任務だ!!』
『了解です、隊長!!』
リョーコの一言で、落ち着きを取り戻す部下たち。
そして、再びデスサイズヘルに立ち向かう。
〜AC198/8/9 ターミナルコロニー《アマテラス》(ドック周辺)〜
デュオとリョーコが激闘を続けている頃、ヒイロたちはナデシコBの目の前に来ていた。
追っ手達は、ヒイロが遠隔操作で隔壁を下ろしたので足止めを喰らっていた。
ナデシコBの入り口でエアカーを止めるヒイロ。
ルリとサリィは、エアカーを降りる。
「俺は、残りの爆弾を除去後、ウイングゼロで合流する」
「判りました。
気をつけて……」
「ああ、心配するな」
ヒイロはそういって、エアカーを動かしその場から離れた。
「じゃあ、私たちも行きますか?」
「ええ、そうですね」
サリィの言葉にうなずくルリ。
そして二人は、ナデシコBに搭乗した。
ルリの表情が暗いことに気づいたサリィは、彼女に言葉をかける。
「艦長、どうしたの?
何か表情暗いけど」
「……ヒイロさんの身に何か起こるのでは、と思うと不安なんです」
「……本気で彼のこと好きなのね。
大丈夫よ、彼はどんな逆境でも乗り越えてきたから」
「……そうですね」
「それに、今はやることがあるでしょ?」
「ええ!!」
ルリは、思っていたことをサリィに話した。
ルリの言葉を聞いたサリィは、彼女を諭すようにやさしく言葉をかけ励ます。
サリィの言葉を聞いて、ルリは少し気持ちが楽になった。
だが、完全には払拭できなかったが……
そうこうしているうちに、ブリッヂに到着する二人。
「おまたせしました」
一言ブリッジクルーに言って、艦長席に座るルリ。
そして、矢継ぎ早に指示をだす。
「戦闘モードに移行しながらそのまま待機、当面は高見の見物です。
高杉大尉、避難民の収容状況は?」
「すでに、完了しています」
「わかりました。
では、直ちにナデシコBの発進準備をしてください」
「了解しました」
ルリの命令に敬礼し、クルーに指示をだす三郎太。
堕天使と妖精は、後に起きる事を知る由も無かった。
〈後書〉
TOM-X :「ども、お久しぶりです、TOM-Xです」
ルリ :「お久しぶりです、ホシノ・ルリです」
ヒイロ :「久しぶりだな、ヒイロ・ユイだ」
ヒイロ :「今回も、遅かったな?」
TOM-X :「しゃーないだろ。パソコンぶっ壊れて、買い直したんだから……」
ルリ :「データの移行も出来ていませんでしたからね……」
ヒイロ :「その割には、メモリが増えただの、ハードディスクの容量が増えただのって喜んでいたな」
ルリ :「まあまあ、確かにあのノートでは辛い部分があったのも事実ですし……」
ヒイロ :「だが、それだけではないだろ?」
TOM-X :「まあ、一番の理由は仕事が忙しいからだが……」
ルリ :「7月は、地獄でしたものね(苦笑)」
TOM-X :「管理人の、歓迎オフも出席できるか微妙だったし」
ヒイロ :「その割には、飲みに行っているようだが?」
TOM-X :「ええじゃん、結構参考になるし」
ルリ :「たしかに」
ヒイロ :「しかし、8月に入ってからはそれほど忙しくはなかっただろ?」
ルリ :「ヒイロさん、8月2日といえば?(笑)」
ヒイロ :「ああ、スパロボRの発売日か」
TOM-X :「はまっていましたよ……、スパロボR」
ルリ :「代休取ろうとしていましたが、健康診断があって取れなかったですものね?」
TOM-X :「ほっとけ!!」
ルリ :「雑談はここまでにして、本編の突っ込み行きますか?」
TOM-X :「……突っ込みなのか?」
ヒイロ :「いきなり、甘甘の展開だな……。某水の魔装機神のパイロットの味覚みたいに(爆)」
TOM-X :「……うっさい!! 甘口展開が希望な方もいるんだ!!(爆死)」
ルリ :「まあ、あなたには辛口展開は望めそうもないですから(苦笑)」
TOM-X :「……ダークって呼ばれることに、抵抗があるだけだ(滝汗)」
ヒイロ :「今後の展開は、どうなるんだ?」
TOM-X :「……わからん(核爆)」
ルリ :「わからんって(滝汗)」
TOM-X :「ホントは、ルリ襲われネタなんてやるつもりなかったんだ、実は」
ルリ :「へ?」
TOM-X :「原作では、あの場面のヤマサキはアズマのなだめ役」
ヒイロ :「それが、いつの間にか、変態狂科学者がデフォルトになっていると?」
TOM-X :「まあ、変態狂科学者の臭いは漂わせているがね」
ルリ :「じゃあ、何でやったんです?」
TOM-X :「ぶっちゃけ、ヒイロの出番がなくなってしまうから(爆死)」
ヒイロ :「……それが、本音か?」
TOM-X :「おかげで、話が長くなってしまった(滝汗)」
ルリ :「そういや、座談会でも話題になっていましたが、結末は考えているんでしょうね?」
TOM-X :「……いや、結末だけなら、書けるんだけど?」
ヒイロ :「つまり、結末に持っていくまでが大変だと?」
TOM-X :「骨組み(プロット)は出来ているんだけど、いざ書いていくと……」
ルリ :「物語が膨れ上がって、収集が付かないと?」
TOM-X :「そうなんだよね(爆死)」
ヒイロ :「本来、今回のメインはデュオVSリョーコだったもんな?」
ルリ :「それが、ヒイロさんと私のラブシーンがメインになってしまったと(苦笑)」
TOM-X :「まあ、次回になるな、デュオVSリョーコは。」
ルリ :「ところで、残りのガンダムパイロットは?」
TOM-X :「カトルは、総会に出席しているか、アカツキたちと会談でもしていると思う」
ヒイロ :「トロワは、相変わらずサーカスで世界を回っているのか?」
TOM-X :「うい、彼は彼らしく再登場させるが」
ルリ :「問題は、五飛さんですね?」
TOM-X :「ああ、何べんも言うが、こいつの扱いがホントに難しいんだ(爆)」
ヒイロ :「……今回のスパロボでも、敵だもんな、あいつは(汗)」
ルリ :「バンプレストの公式ページでも、載っていますからね。ヒイロさんと彼の戦闘シーン」
TOM-X :「原作の見せ場だからな、ウイングゼロVSアルトロン」
ヒイロ :「ついでに、俺とあいつの価値観の違いが浮き彫りなっているからな、あのシーンは」
ルリ :「このシーンも、骨組みは出来ているんですか?」
TOM-X :「できてるよ。ただ、あくまで骨組みだから、肉の付き方でどうにでもなる(苦笑)」
ヒイロ :「後は、こいつに欲しいのはネタをまとめる能力と……」
ルリ :「書くスピードですね」
TOM-X :「……書く時間とは、言わないのね(滝涙)」
ヒイロ :「ゲームやっている時点で、却下」
ルリ :「頑張って、完結してくださいね?」
ヒイロ :「完結していない作品は、駄作以下って座談会でも言われているからな!!」
TOM-X :「肝に銘じておきます」
ルリ :「では、最後に……」
TOM-X :「待たせて、すみません。今回も遅くなりました。」
ヒイロ&ルリ :「それでは、次回をお楽しみに」
プロフェッサー圧縮in三河島(謎爆)の「日曜劇場・SS解説」
ハイ、またお会いしましたね〜。プロフェッサー圧縮でございます(・・)
ルリとヒィロ、らヴらヴですね〜。ええもう、実はサリィが狙ったのはこっちとちゃうかとまで思ってしまえますね〜。
でも、ヒィロなんてまだまだ甘いですよー。
大先輩(Z)のカミーユなんてアナタ、戦闘中に敵パイロット口説いてましたよー?(・・)
まあ、ガンダムパイロットは伝統的に女癖が悪いので(核爆)単に環境と言いますか出会いの問題だけかも知れませんねー(゜゜)
女癖と言えば真祖スケこましのテンカワアキト、自覚あったんですねえ(゜゜)驚愕しました、ハイ(超爆)
なんにしても、女性たちはイロイロ苦労しそうデス(゜゜)
さあ、次回が楽しみになってまいりました(゜▽゜)機会があったら、またお逢いしましょう(・・)/
いやーSSって、ホント〜に良いものですねー。
それでは、さよなら、さよなら、さよなら(・・)/~~
By
故・淀川長治氏を偲びつつ プロフェッサー圧縮
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