これは元の設定と違うところを中心にまとめられた設定です。
本来は話に出てくる登場人物の性格を作るため作られた、登場人物の過去の断片をまとめて、加筆したものです。
基本的にはアキトの身の回りの人物について書いてます。3話までに出ていない人物も重要そうな人は書いてあります。
戦後の情勢
和平後、経済的に危険だった木連に対しネルガルは経済支援を開始。
戦争の真実を知っていた事を有耶無耶にする為であったが、木星に渡ったアキトが動きやすくする事も兼ねていた。
地球連合加盟の条件の一つの所為で、木連の軍部の力が弱くなっていく。
優人部隊は解散、そのほとんどが連合軍(宇宙軍にあらず)へ。
本来プラントから得られた技術と交換で支援を得るはずだったが、事実上反故にされる。
ネルガルも戦争特需が終わって木連を一企業で支えることができない。
ネルガルが木連への経済支援を重視した為、宇宙軍は権力の弱体化が進む。
その隙を突いてクリムゾンなどの反ネルガル企業が、連合内部の別派閥に取り入って、統合軍が設立される。
木星付近に平和維持と称して多くの軍艦を派遣。木星に圧力をかける。
木星に反地球意識が再燃するのに反比例して、アキトは木星での地位を確立していく。
ここまでで戦後約1年。
人物
火星生まれ。
性格を一言で表すのであれば自己中心的が一番近い。
ナデシコ乗船時には逃げ癖、と言うよりあきらめ癖が染み付いており、助からないと感じたら動こうとしない。
両親死亡以降、ある孤児院で育つ。
両親の才能を引き継ぎ、幼くして科学者としての才能を発揮する。
飛び級で大学に13歳で入学するが1年ほどで通わなくなり、除籍。
両親存命時にアカツキナガレと出会い、14歳からの火星出奔時に偶然再会。
以後アカツキの元に身を寄せ、予算半無限の研究と、アカツキと一緒に気ままなナンパライフを楽しむ。
16の時両親死亡の真相を知り、アカツキの前から姿を消す。
以後火星の未開発地域に秘密裏に自前の研究所を持つも、第一次火星会戦で半壊。
火星に取り残され、改造エステバリスで無人機駆逐をしながら、木星蜥蜴の廃棄物を利用して完成することの無かった脱出用の戦艦を作る。
アキトの得意分野は遺跡からのリバースエンジニアリングではなく、それで得られた技術を応用するリエンジニアリング。
ナデシコによるユートピアコロニー跡の壊滅後はナデシコと共に行動し、ムードブレイカーとなる。
その後ナデシコに乗船した「イツキカザマ」と深い関係に。
ホシノルリとよくいた理由は彼女が感情論で物事を語ったり、価値観を押し付けようとしないから。
戦争終了後、いなくなったイツキカザマを追いかける為、ネルガルの権力を利用して木連への親善交流に参加、木連へ渡る。
ネルガルからのおこぼれを狙って接近する輩を利用して木連軍上層部に入り込む。
現在大佐の地位にあるが、どこにも配属されていないと言う謎っぷり。しばし東舞歌と共にいるのを目撃される。
北斗・カイトを飼いならしたり、必要とあらば北辰とも直接対立する目立ちっぷり。
もっとも格闘では二人の足元にも及ばない。
1年後には木連においてかなりの知名度と信頼度を築き上げる。
その頃調査の為に赴いた研究所がコロニーごと爆発。帰還した証しの報告書があるのだが誰もその姿を見ておらず、生死不明とされた。
木連軍でその生存を知っているのは東舞歌を筆頭にごく僅か。
南雲には「
アカツキとの生活で女癖がかなり悪そうだが、それでも1番は美月である。
美月が演技をしている事を知っているが、それについて何も言わない。
イオ生まれ。それなりに高い地位の人物の血を引く。先天的な不妊体質。
妹のミユキ誕生と同時に親から絶縁され、妹とは生き別れの状態であった。
イオにいた頃は復権運動の実行部所属、そこの実力者。
当時は自他共に認める「猪突猛進型博愛主義者」
軍人としての各種能力を持ち合わせており、格闘技術も結構ある。守りに徹すれば北斗の攻撃もしのげるほど。勝てはしない。
軍人・技術者としての才能に目をつけられ、イオ壊滅の後に木連軍に強制的に入隊。
かつて偽名の「イツキカザマ」を名乗り、ナデシコに乗り込んでいた人物。
ナデシコから離れ、木連に帰還したときは腹部に大穴が開いており、重体。
正式には入籍していないが、事実上アキトの妻。火星の後継者の騒乱解決直後に入籍することになる。
アキトに精神的に9割以上依存している。
天然A級ジャンパー。
コンピュータウィルス「ボナパルト」を作成するなど、コンピュータ関連にも強い。
木連軍特殊部隊「青龍」所属
たぬき娘。
木連時代に自己を偽る癖がついている。アキトは「イツキ」を好きなのだと思い、美月はイツキの性格を模倣。
自己を偽っていないときの性格は本人すら分かっていない。
姉のミツキ同様、イオの生まれ。
親から受け継いだ資産で食堂(飲み屋の色が濃い)を経営。そこでウェイトレスのバイトをしていた。
当時の友人は彼女のことを「(年齢)万馬力」と呼ぶ。現在二十三万馬力。
イオ壊滅後は実験体として囚われるが、後に木連軍に入隊。
地球潜入の為の教育を受けている最中に終戦を迎える。
格闘技術は高くないが、大抵の敵は力でねじ伏せる事ができる。
終戦後、姉の居場所を突き止め、退院した姉に会いに行ったところ、その姉に
バターナイフで足首の腱を切られ、髪を掴まれて床に叩きつけられ、牛乳ビンで殴られ肋骨を2・3本折られて、動けなくされ
マッシュポテトを喉に詰められて呼吸困難になりながら、馬乗りになった姉に意識が無くなろうとも何発も殴打された不憫な人。
それでも姉に近寄る健気な人。
その後アキトに知り合うも「妻の妹」以上の関係になれず。
木連軍特殊部隊「白虎」所属。
アキト失踪時の調査に同行し、そのまま行方不明。
天然A級ジャンパー。
きつね娘。
イオ壊滅時にイオの研究所で北辰に捕まる。
その後北辰に暗殺技能を叩き込まれる。
当時与えられた名前は
アキトが北辰と対立してまで引き離し、アキトが身元を引き受けた。
アキトに引き取られた後は好奇心旺盛で、分からない事はアキトに色々と質問をした。
行動力がある為に、相手をしてやらないと大変なことに。
中身が赤く、生臭い「ウグイス」パンが出てきたらバッドエンド。
北斗と喧嘩を始めたら始末書決定。
アキトにもらったカイトの名を気に入っている。
外見は男性よりの中性的。両性具有であり、精神は男女のどちらでもない。無論オカマでもない。
それがアキトにばれた後は一緒に寝てくれないと不満を漏らす。
軍に所属しているが部署は確定していない。
B級ジャンパー+α。
北辰に叩き込まれた暗殺技能はアキトによって封じられている。
アオイ・ジュン (25)
いまだにユリカを思い続けている。ユリカが係わるとすぐ自分を見失う。
大戦後もユリカに振り回され続ける。
木連軍と宇宙軍の人材交流に紛れ込もうとしたユリカに付き合い、月へ向かうシャトルに乗り込む。
その際にユリカを拉致しに来た北辰らに、ついでで拉致される。
ついでで拉致された後、せっかくだからと、烏兎守提案・ヤマサキ実行の人体改造を受ける。
ジュンは遺体(右腕)があった為に死亡と思われていたが、ユリカ救出に来たネルガルSSに発見され、
ジュンはついでで連れ出されたが、そのときのユリカ救出自体は失敗。
以後、ネルガル(アカツキ)や木連(アキト)と手を組む。
起きてるときは鍛錬、ラピスのお守り、アキトに渡された戦術書を読む、ぐらいである。
よくラピスの世話を焼き、周囲の人間はアキトの狂言に惑わされロリコンかと疑っている。
火星の後継者に受けた人体改造は、人工的なA級ジャンパーの作成ではなく、
ユリカ(A級ジャンパー)がイメージした場所(ジャンプする物体が何であれ関係なく、行き先の情報のみを取得する)にジャンプする。
ユリカがジャンプシステム(チューリップなど)とつながったときの居場所にジャンプする。
の二つを可能とするもの。要はユリカがボソンジャンプに係わっている限り、ジュンはストーカーもどき。
ボソンジャンプへの耐性があり、受信したイメージを再度遺跡に送る事ができるので「条件付A級ジャンパー」。
あるいは絹見命名「盗聴者」。
現在の右腕は義手。IFSの応用で日常生活どころか殺し合いにも支障なし。ただしジュンが冷静な時に限り。
尤も木連式柔は基礎をかじった程度で、格闘はさほど強くない。
アキトのアドバイスで精神面の修行を重点的に行ったのが理由なのだが、ユリカが係わるとそれも意味なし。
いわゆる黒騎士。アキトにはいろいろ感謝しているが、近頃は不仲になりつつある。
ホシノ・ルリ (16)
ナデシコAでのアキトの話し相手の一人。
アキトが木星に渡ろうとしたとき、付いて行こうとしたが、ユリカの策略に巻き込まれた為、地球に居残り。
アキトの事は話しやすい相手、側にいて邪魔に思わない相手などと思い、自覚してない恋心などを抱いていた。
アキトについて行く邪魔をされて、ユリカに対して嫌がらせをする日々を送っていた頃もあったが、
「ユリカ死亡」の頃にはすっかり仲のよい姉妹になっていた。
嫌がらせでユリカが困る表情に味を占めた結果、現在の標的はハーリー。
マキビ・ハリ
ここに登場してもあまり書くことの無い人物。
ひょっとしたらナデシコAに乗り込んでいたという設定になりそうな人物。
ゆえに「アキトって誰です?」のせりふが無い。
そのときはルリと仲のいいアキトに嫉妬してぶつかりまくり、アキトに「鬱陶しいガキ」と思われることとなるであろう。
実は劇場版ハーリーはお気に入り。年齢の底上げを行うかも。
ミスマル・ユリカ (25)
かつてイツキとアキトの仲を見て一時期あきらめかけるが、イツキが行方不明になり再び再燃。
以後アキトを思い続けて一直線。そのために密航しようとして、結果北辰に捕まる。
アマテラス以前からその側には烏兎守の姿がある。
ルリの木連行きを邪魔したのは結果であり、ルリを誘っているアキトを見てルリを取り込めば一緒についていけると考えたのが原因。
それを見たアキトは今後どうなるか分からない自分が連れて行くより、ユリカの家にいたほうがよいと考えルリをあきらめる。
アカツキ・ナガレ (25)
アキトには10歳の頃に初遭遇。その後16歳の頃に再会。そのときアキトにナンパの仕方を教えた犯人。
アキトが火星に帰るまでは、仲良く街に繰り出して(市場調査を兼ねて)遊んでいた。
スキャパレリプロジェクトでは、アキトを連れ帰るようにプロスに命令する。
友達少ないのがばればれ。
ラピス・ラズリ
火星の後継者からジュンと一緒に助け出される。
体内にオモイカネクラスのコンピュータを持ち、それでユーチャリスを操る。
ジュンに決して人を殺してはならないと言われている為、その点に注意しながらアマテラス攻撃に参加。
寂しがり屋で、なついてる順にエリナ>アキト&ミツキ>ジュン>ミツキ>アキト。
アキト&ミツキを除けば相手をしてくれる順番である。
アキトが一番下なのはアキト一人だと偶に目つきが怖くなる為。
エリナ・キンジョウ・ウォン (25)
名前は出るもせりふと出番が無いという、ジュンのような扱いを受けているかわいそうな人。
裏ではちゃんと仕事をしている。ラピスの世話は本当は仕事に含まれない。
かつてネルガル入社にアキトが係わっていた。
戦争以前にアキトと関係を持った事もあるが、アキトを傷つけ捨ててしまう。アキトの火星帰還(逃避)の理由の一つ。
ナデシコ時代も会長秘書としての立場を徹底した為、関係が戻ることもなく、アキトも会長秘書としてエリナを見る。
ここ2年アキトにいろいろ言い寄っているが相手にされず、現在失恋を認めている。
かつて地球脱出までナデシコの護衛をたった一人でした。
アキトの言う事にいちいち真剣に考え込み、自分の力に変えていく真の漢。
魂の名は現在も健在。しかしアキトにヤマダジロウと呼ばれても怒らない。アキトとはいろんな意味で認め合っているのが理由。
戦争後平和のための軍隊「統合平和維持軍」に入るも、ネルガルからの内偵依頼を受けその内情を知る。
以降ネルガルSSにも籍を置き、休暇の度に様々な仕事をこなす。
ユリカ救出作戦にも喜んで参加。ジュンを発見し、パイロットとしての技能を叩き込む。
現在無断欠勤や休暇の取りすぎで、統合軍の上司に警告を受けている。
火星の後継者蜂起のときは地上でお偉いさんの護衛をやらされていた。
アマテラス(その他コロニー含む)に隠し部屋を作る事と、覗き見を生きがいにしている変人。
アマテラスの隠し部屋は様々な目的を兼ねているが、そのすべてに自爆用の爆発物を隠してある。
ジュンへの人体改造の原案を提唱。
ヤマサキとは双方、共に認める犬猿の中だが、よく二人で話をしている。
「烏兎守絹見」はもちろん偽名で、カイトの苗字「草薙」も含めて彼女がつけた。
演技力というものは皆無で、自分を役に近づけるのではなく、役を自分に近づける力技の持ち主。
ただし変装だけは上手。
無断借用が大好きである。眼鏡もアキトから無断借用中(奪った)。
軍の名簿には29歳となっていて外見が比較的若いが、実年齢は本当に若く、化粧で老けて見えるように努力している。
彼女に査察の命令を下した某中将は実在するが、実はその中将は宇宙軍の回し者。スパイの下で働くスパイである。給料の2重取り。
ずっと遊んでるようだがちゃんと仕事はしている。
「烏兎守絹見」はジャンパーとしてはC級。つまりジャンプに対する耐性無し。
苗字の烏兎は「太陽と月」の意味を持つ。
ユリカ拉致の後はその側によくいる。
ジュンが言うには、その雰囲気はイツキカザマにそっくり。
ある事件以降のテンカワカイト。精神は男性化。
北辰の失踪にくっついて行った。
カイトの名はどうしても捨てたくなかったらしい。
ヤマサキに貰う「プレゼント」を苦しめながら肉塊に変えるのが趣味。
ひとたび感情が表に出ると止まらない。
アキトに封じられていた暗殺技能は復活しているが、意識的に再封印することができる。
彼の所為で六連が7機いるが……まあ基本的に六人衆とは別行動だから。
彼のコックピットはよく血で染まっている。
戦争終結と共に軍を辞める。
以降様々なメディアでコラムを書いたりコメンテータをしたりして、現状の危うさを訴える。
木連に渡ったアキトとの接触あり。
やはり2年前に失踪。
イツキ・カザマ(享年19、生きていれば22)
一般人の避難が完了していれば市街地上空でも気にせず無人機を下にボトボト落としたため上司に疎まれる。
機体はしょっちゅう大破していたので特定のカラーリングは無い。
戦時は各地をたらい回しにされ、ナデシコに流れ着く。
「やられたらやり返す」がモットー。無人機であろうが上司であろうが仲間であろうが、容赦なくその刃を向ける。
リフレクティブ・デストロイヤーと呼ばれる。
年齢が実年齢とあっていないのはご愛嬌?乙女心?
何かに覆い隠され見えなくなっていたアキトの本心を見抜き、そこに自分と同じ所を見つける。
戦争末期に行方不明になりそのまま死亡扱い。
連合大学にいたユリカにゲキガンガーを全話見せた人間。
用語
イオ
木星の第五衛星、ガリレオ衛星の一つ。月より少々大きい。
火山があり地殻変動も激しく人類の居住に向かないと言われる。
火星から逃げてきた8つの船団の一つ、第4船団がイオを目指し、その子孫が住み着く。
わざわざ危険なところを目指した理由は、第4船団の船団長が指導者的立場の第1船団の船団長と男をめぐって不仲であった。
それが理由で、発見されたプラントの技術を一切与えられなかった。
そのため生き残るためのエネルギーを求めた先がイオと言う訳である。
そこで第4船団の面々は、演算システムこそないものの、テクノロジーの塊である「市街」群を見つける。
ガニメデなどに移り住んだ者達と係わりあうことを嫌い、独自の文化を発展させる。
市街群発見以後ブリッジクルーと技術者達で専制君主政体を敷くが、世代交代したとたん不正が広がり30年せずに民主制に移行。
こちらも30年せずに不正が蔓延する事となるが、新体制の下では欲望を満たす事のできた民衆のほとんどがそれを黙認。
それでも、一部でかつての政治体制に戻そうと復権運動が起きる。
美月・深雪達は第4船団の船団長の血を引くが、血が薄かったために神輿に祭り上げられることはなかった。
美月は自分なりの正義のため参加。
この星では女性の地位は事実上無いに等しく、子孫を増やす事が第一とされた。
その結果、婚姻という概念が一部の例外を除いて無くなり、「子供を作る義務」ができる。
それでも専制君主の頃は女性側にも選ぶ権利があったものの、民主制に移行した後はそんな権利は形骸化する。
男性は何らかの形で自分の力を示し、それに女性が勝てなければ女性は拒め無いというものである。
後にその示す力を女性側が決めるようになるまで、数十年間ベビーラッシュが続く。
深雪はこのとき、すべての相手を力のみでねじ伏せた。
それ以外に子作りの義務を逃れるには軍や研究所に所属し、子供を作る以上の優秀な才能を示す必要があった。
尤も、男性に勝ちすぎて自分の才能を示しすぎると、その才能を次の世代に伝えるため子供を作るよう強制される事もある。
男性側も才能を示せば示すほど女性と関係する機会が増えるため勉学、その他に励んだ。
50年もすれば科学力と軍事力に優れた最大人口の国家が出来上がり、当時冷戦状態にあった木連への人材輸出が始まる。
このときは木連の中でも穏健派が多かった(むしろ中立)エウロパが仲介役となる。
人材輸出にも、当時女性が不足していた木連への女性を嫁がせるタイプと、国家発展の為の技術者貸し出しの2種類あった。
技術者貸し出しにはイオ特有の技術が流出するのを防ぐために細心の注意が払われた。
イオの住人のほとんどは「市街」の中に造られた居住区に住んでいた。
そのうちのいくつかは火星の「都市」のようにナノマシン(ここでは医療用)に作用し天然のジャンパーを作り上げる。
「市街」群には多数の兵器に転用できる技術があり、機動力を殺して防御能力に特化した「亀」や、光学・電磁攪乱用の「カゲロウ」などを作り上げる。
時の為政者達はその力を市街の防御、隠蔽に使ったが、すでに政治体制の確立していた木連側はそれを好ましく思わず、創成期は幾度と無くイオ討伐の艦隊を送る。
それに対しイオは専守防衛を貫き、自国の国力を木連に示す。
もともと「カゲロウ」で電磁攪乱したため、長距離からの「市街」は発見を困難であり。
無数の「カゲロウ」が地面から数百mの場所に滞空し作り出すホログラフィーは、絨毯爆撃の爆炎・粉塵を破片一つまで再現するほどの精巧さ。
イオ壊滅まで「市街」を一つも発見することができなかった。
運良く攻撃が向かおうともホログラフィーの下の「亀」による防御で市街への被害は皆無であった。
ちなみにこの「市街」はサイズ的に火星の「都市」をふたまわり小さくした程度で、火星のそれが氷に埋まっているのに対し、イオの物は完全に露出している。
ついでに言うなら「市街」のうちのいくつかは移動能力も持っている。
次第に木連とイオの間に意識差が生まれ、火星会戦数年前では、
イオは生きるだけなら最低限の生活は保障され、独特の社会体制の為、
科学技術・軍事力も上昇を続けている。地球に攻め込む必要は無い。
木連は余裕が無く、技術の進歩は打ち止めが見えてきて、地球への復讐もかねて攻め込みたい。
となっており、当時木連が経済的なものや武器弾薬の支援をしていた復権運動の参加者すら、地球侵攻への協力を拒んだ。
火星進行を決めた木連が後顧の憂いを絶つ為、当時の全戦力で7日7晩に渡る徹底攻撃を仕掛る。
どんな硬い壁でも根気よく叩いていれば壊れるわけで、イオは攻め滅ぼされ、その歴史を閉じる。
以後、生き残りはその才能を買われて木連に渡り、イオにはいくつかの研究所が残るだけとなる。
イオに存在した技術のほとんどは木連のイオ侵攻のとき、為政者達に破棄され残っていない。
「市街」もそのすべてが総攻撃で破壊されている。
余談であるが、この総攻撃の際に「市街」と反応した火星のCCが、近くにいた少女を過去に飛ばした。
時に2190年の事である。
火星に取り残されたアキトが作り上げた兵器の一つ。
木連を苦しめた3大兵器のその1。
最初はチューリップをつぶすための反物質弾頭のミサイル、「
反物質を弾頭でなく燃料に使い、弾頭は通常弾頭やただの硬い物質。
それを衛星軌道すら越えて加速させた後、光速の数十%で弾頭を再突入させ、チューリップにぶつけたり、
雲霞のごとく群がっている無人兵器を衝撃波でまとめてぶっ飛ばしたりする、アキトの趣味丸出しの兵器。
定められたルートを飛ぶだけで、そのスピードゆえ動く目標を追尾することは不可能であり、弾頭の飛行する際の衝撃波、衝撃波の破壊する岩盤で、無人兵器を攻撃する。
あらかじめ定められたルートに敵を誘い込むのも一つの使い方である。
名前は「
火星では計3発発動。
それが飛行した後の地面の抉れ様を見て、木連側は鬼渡り(どっかの湖でおきる「神渡り」のもじり)と呼び、そのまま木連での呼び名として定着。
アキトのナデシコ合流でネルガルに技術が伝わり、加速に通常燃料の巨大ミサイルを使用した廉価版を作成する。
しかし地球上ではあまり使えず、宇宙での対艦兵器として制御系統を再改造。最終加速の前にいくつかに分裂することで命中率を上げている。
宇宙なので空気抵抗で減速はしないが、衝撃波による広範囲攻撃が不可能となる為の改造である。
反物質にしろ巨大ミサイルにしろそれ自体が巨大な爆弾で危険な為、潮盈弾はどうしても必要な作戦にしか使用を許可されず、ほとんどの通常兵士はその威力を知らない。
アマテラス攻防で使ったのはさらに改造されており、ユーチャリスで敵の移動予測を行い、データを送信し続け、常に進路の修正を行い続けるというもの。
よっぽど予測不可能な動きをしていない限り直撃は免れられない。
別にブラックサレナの武装というわけでなく、ブラックサレナKはしがみつきながら護衛していただけである。
スリーパー
木連を苦しめた3大兵器のその2。その3はナデシコ。
「冬眠スパイ」の事ではない。
正確には兵器でなく部隊なのだが軍部は兵器としてしか見ていない。
かつては第一次火星会戦の際に火星を脱出した火星の生き残り。
火星の衛星港にあるはずの宇宙船に乗員を振り分ける予定で人を入るだけ詰め込んで出港したが、すでに船はなく、備蓄されているはずの食糧もなくなっていた。
火星陥落の報を聞き仕方なくそのまま地球に向けて出発したが、食糧不足は目に見えていた。
そのとき乗り合わせていたクリムゾンの科学者が乗員の冷凍睡眠を提案、実行されるも科学者は自分が死にたくない為にやっただけで蘇生の見込みはほとんど無かった。
地球に到着した後クリムゾンが「責任を持って」蘇生を試みるがそのほとんどが失敗。
成功した者も肉体的、精神的に異常が起きており、責任逃れを考えたクリムゾンは、彼らの木星蜥蜴に対する憎しみを利用して、そのほとんどをパイロットにする。
元は素人の集団でありすぐ死亡すると思われたが、闘争心のみになり、クリムゾンに人体改造を受けた彼らは無人兵器を次々落とす。
死を恐れない戦い方、体を酷使する操縦でチューリップすら2,3小隊で落とし、連合軍最強の部隊となる。
その通信回線は開かれることが無いため、脳のみが積まれているのではと噂されるが、実際は木星蜥蜴への怨みの叫び声が他所に漏れなくするため。
精神的な崩壊の度合いは個体差があり、街中を平気で歩く者から、目の前にあるものを片っ端から破壊しようとする者まで様々。
自分の人格を保つために記憶を改変するものすらいる。
ナデシコとも何度か共闘する。そのほとんどは大戦中に死亡。
生き残りのほぼすべてはA級ジャンパーで、蘇生されなかった人(クリムゾンの公式発表では蘇生前に死亡)も含め火星の後継者に連れ去られる。
アイの母(ジャンパーにあらず)もスリーパーになっており、現在両手片足を失い、意識も日に5時間ほどしか保てない。
肉体すべてがボロボロの為、ジュンにつけたような義手が使用できずに、イネス(27)に親孝行されている最中。
最初は「スリーパー」ではなく某神様とかの名前にしようかと思ったんだけどしっくりこなくて…
結局某ゲームの中からちょっと拝借。ゲームの設定見ると考えてたのと結構似てたんで。
ボナパルト
美月が入院中暇つぶしに作っていたコンピュータウィルス。
コンピュータシステムに侵入した後、システムを解析、全データを消去する悪質なもの。
伝染性は無く、発動すればウィルス自体も消去される。
烏兎守絹見はこれを用いて端末内の個人的なプログラムを消去した。
魔王
誰が呼んだか、アキトの事。
the Prince of Darkness の和訳。ナデシコ劇場版(The
prince of darkness)とは微妙に違う点に注意。
何考えてるかは結構謎?
眼鏡
お通じの後に使用する物にあらず。
木星に渡った直後のアキトが、企みごとをばれなくする為のアイテム。
隠し事をする際(知られたくない事があるとき、嘘をついたとき)に手を目にやる癖に対し、イツキが「眼鏡でもかけてたの?」と質問したのが発端。
癖をカモフラージュするためだけであり、木星に渡ってからは常にかけていたが、「家族」しかいないところでは必ず取っていた。
アキトは木連に来た当初の物を現在紛失中(笑)。
烏兎守絹見が使っているのは、不用意に真実を喋らないように暗示をかける為。
この自己暗示(他人にかけてもらった)で記憶の一部にロックを掛けて口から出にくいようにする。
本来使用する物は何でもよいのだが、自己暗示を掛け易そうなアキトの眼鏡を借用した。
アキトがそうやっていたのに倣って眼鏡の取り外しでスイッチを入れる。
実は身体的能力のリミッターも兼ねている。
烏兎守絹見にかけられている、計9つもの呪縛は「全力で戦うため」である。
ちなみに眼鏡をはずすと守秘の呪縛がかかる。
メール
木連に渡ったアキトと地球に残ったルリをつないでいたもの。
ヒサゴプランの前に試験的に行われていたプロジェクトを利用したもの。
本来地球と木星の通信衛星をボソン通信機で繋いで地球と木星のネットワークを繋ごうと計画された。
電話網の接続より比較的簡単な、政府機関・研究機関の直接接続で試行された。
リアルタイムの情報のやり取りを目指したもので、後にヒサゴプランに組み込まれる。
アキトがそれをネルガルの後ろ盾で、モニターと称しての使用権限を得る。
アキト失踪までメールのやり取りは続く。
木連特殊部隊 「四聖」
四方天と似ているが、まったくの別物。北の玄武に北辰が就いていた事も関係なし。
木連の創世期、軍部が政府に秘密で設立した特殊部隊。
対国内情報部「青龍」、対国外情報部「白虎」、要人警護部「朱雀」、対国外破壊工作部「玄武」からなる。
それぞれの部署の関係は結構良好。情報、人材の遣り取りも盛ん。
「朱雀」のトップは十数年前から空席で、次席を北斗が務める。現在、「朱雀」の運営は東舞歌が木連軍総司令と兼任中。
「玄武」はかつてトップの北辰の失踪以降、代行がいるが事実上活動を停止中。
詳しくはまた別の機会に。
以下、ど〜でもいいこと
SNOW(仮)
「黒の魔王と闇に染まりし騎士」以前のナデシコTV版頃のお話。
時間的に「黒の魔王と闇に染まりし騎士」の前なのにプロットができたのはずっと後。
アキトの性格決定のために作った話であり、TV版とは途中まで違うが結果はほぼ同じ。(歴史の強制力?)
だから時間的に後の話を先に書いたりしてしまった。
長い、細かいところができてない、などの理由で書かれなかった作品。
「黒の魔王と闇に染まりし騎士」の後に書くかも。
「主人公最強主義」ではなく「主人公万能主義」を基にアキトが作られる。
それなのにアキトは無気力に……
イツキが…イツキがぁ!?
(恐らくプロローグの数話にしか出ない)人物
アキトの少年期の人格形成に深く関わった人物その1。
両親が死んでふさぎ込んで何も喋ろうとしなかったアキトに根気よく付き合い、その口を開かせた。
彼女のいる孤児院にアキトを入れることも彼女が勝手に決めた。
アキトは自覚してなかったが、恐らくアキトの初恋の相手。
アキトが単に「姉さん」と呼ぶときはこの女性を指す。
孤児院の中では古株で、子供達のリーダーみたいなもの。
生まれたときから孤児院におり、あらゆる家事を効率良くこなす主婦の鏡。
それなりに強い霊能力の持ち主。
自分で考えた
自分の中の決まりは絶対に破らず、破れば自分はいなくなると信じている。
一つ年上の女性に恋して、いちゃついてる所をアキトに見られ、アキトの火星出奔の理由を作る。
常に笑顔で明るく皆に平等な彼女も、自分を捨てた両親を心の底から憎んでおり、その話をすると不快感を露にする。
後にアキトがカイトに名をつける元となった名前。
アキトの少年期の人格破壊に深く関わった人物その1。
孤児院にやってきた当初のふさぎ込み、ひねくれた性格を拳で叩きなおした人物。
アオイ(ジュンにあらず)の魂の姉妹。
孤児院の中では「断罪者」として恐れられる。
アキトにスカートをはかせようと日々努力を怠らない。
風呂に入るのが大好きで、日々アキトを引き連れて入る。それはアキト(当時14、モミジは17)が火星を離れるまで続く。
その熟した、いや熟れた体を日々見続けたアキトは、女性の裸に特に反応を返さなくなる。
高校では秘密組織「影の執行者」の構成員。
アキトの火星出奔時に高校を卒業し、以後は働きに出て孤児院を支える手伝いをする。
アキトの少年期の人格破壊に深く関わった人物その2。
本当は「二葉・葵」なのだが、何の因果か孤児院に同時にやってきた「楓・紅葉」と苗字が入れ替わる。
紅葉とはとても仲が良く、二人してアキトを精神的・肉体的に追い詰める。
体が弱く、孤児院の庭がよく見える部屋の窓辺でボーっとしている。
何か揉め事が起きると皆、裁定を求めて彼女の所に来る。判決は紅葉に伝えられる。
どうも孤児院に来る前に母親に殺されかけたらしい。
なぜかアキトが気に入っており、眠るときに手をつないで欲しいなどと、アキトに駄々をこねる。
真夜中に目が覚めると必ず他の部屋にあるアキトの布団にもぐりこむ。
他人の名前を覚えるという事を極端に苦手としており、まともに覚えているのは紅葉とアキトだけ。
3歳で孤児院に来て以来の付き合いである佳糸の名前すら覚えていない。
他人を識別できない訳ではない。2人称を「キミ」で済ませる。
用語
ある孤児院
両親の死後アキトがいた孤児院。
何故かアキト以外の男子がよく養子になって出て行く為、男女の割合は3:7。
個人の運営している所だが、結構大きく、30〜40人の子供がいる。
基本的には孤児の養子縁組の斡旋を行う。
ほとんどは10歳以下の子供だが雰囲気は学校の寮。
プールや10mほどの池、家庭菜園など郊外ながらの様々な設備があり、個人の私財で運営しているとは思えないほど。
アキトの火星出奔時、16歳以上の子供は8人。
水星佳糸、楓葵、二葉紅葉の3人はアキトが孤児院に入る前に会った事がある。
な…長い。途中コピー&ペーストとはいえ。
次回は木連のキャラかな?