第7話 サイドストーリー「G○ンダムと言えば・・・」










 僕はとんでもない過ちを犯した・・・

 何でこんな事になったんだろう・・・


 
 僕はテンカワさん達に逢えなくて気落ちしているラピスにアニメを薦めた。

 これは間違いではなかったはずだ・・・




 
 僕がラピスにアニメを薦めた日・・・


 
 『FOR〜EVER〜LOVE〜 FOR〜EVER〜DREAM〜〜あふれる〜おもい・・・』


 ブチ!!


『何するのハーリー、まだ始まったばかりなのに。』


『ラピス、それは見ちゃダメだ。』


『そうなの?』


 何でいきなりエッ○スなんだよ!!

 アレは僕が知っている中でもトップクラスのBAD ENDものだぞ。

 味方はおろか敵まで全滅、最後に残るのは主人公だけじゃないか!!

 しかも殺され方もえぐいし・・・


 なによりラピスが「現状維持で破滅を待つか」「再生のための破壊を行うか」

 なんて考えたら怖すぎるじゃないか!!
 

『解ったよハーリー。』





『ざ〜ん〜こ〜く〜な天使の様に〜しょ〜おね〜んよ〜神話に〜・・・』


 ブチ!!


『それは絶対に見ちゃダメ。


『そうなの?』


 悪化してるじゃないか!!

 何を考えてるんだダッシュ、あれは絶対子供が見るものじゃないぞ!!

 劇場版なんかR指定にするべき物じゃないか!!


『何でハーリーは知ってるの?』


 そ、そんな事はどうでもいいから!!

 もっと勉強できるアニメにしてよ。


『わかったよハーリー。』




『STAND UP TO THE VICTORY〜 幾つもの朝を迎え〜何時か

 きっと〜掴んで〜・・・』


『それもダメ!!


『我侭だよハーリー。』


 どう言う選び方をしているんだ、ダッシュ!!

 さっきよりましだけどそれも敵味方ともに死者がシリーズ最多のやつじゃないか!!


『じゃあZの方が良かった?』


『何でガン○ムなんだよ!!』



『いや、戦争の愚かさの勉強を・・・』


『今は戦争の真っ只中じゃないか!!

 それに、僕達ほど戦争の愚かさを身を持って知っている人もそうは居ないと思うぞ。

 もっと在るだろ愛とか夢とか希望とかを題材にしたのが。』


『今度こそ大丈夫だよハーリー。』


『今度こそ頼んだよダッシュ。』



 次の日・・・






『ラピス?ラピス?

 おかしいな、何時もこの時間に居るのに・・・』


『ラピス!!お前が好きだーーーお前が欲しいーーー!!』



『な!?テンカワ アキト?』


 そんな、彼はまだジャンプ中のはずだ。


『おはようハーリー。』


『ラ、ラピス!これは一体・・・』


『いいでしょ、アキトの声を編集して作ったの。』


 編集して作ったって?


 ま、まさか・・・


『いくぞラピス!!』



『うん、アキト!!』


『『俺のこの手が光って唸る!!』』


『幸せ掴めと!!』


『轟き叫ぶ!!』


『石!!』


『破!!』


『『ラ〜ブラブ!!』』


『『天○けーーーーん!!』』


『はは、はははは・・・』


 僕はもう笑う事しか出来なかった・・・





 一体何処から間違えたんだろうか・・・

確かに愛とか夢とか・・・とは言ったけどまさかこれを持ってくるとは・・・


 こんなことアキラさんにどう説明したら・・・

 それよりテンカワさんに殺されないかな、僕・・・



『あっ、そうだ、ルリ達が帰ってきたら自慢しよう。』





 火星からのジャンプが完了して暫くしたナデシコのブリッジ・・・


「「アキトさん(兄さん)、お話があります。」」


「え?何?」


 ルリとアキラによってとある一室に引きずられて行くアキト・・・




「アキトさん・・・私達の知らない間に随分とラピスとの仲を進展させたようですね。」


 何故か俺は取調室のような所に連れてこられた。

 ナデシコにこんな所在ったのか?


「いや・・・何のことだい?」


「とぼけるのですか?」


 とぼけるも何も本当に身に覚えが無いんだが・・・


「・・・良いでしょう、オモイカネ、あれを・・・」


『了解、ルリ。』


『ラピス!!お前が好きだ!!お前が欲しい!!』 

 
 大音量で流される俺の声・・・って俺の声?


「なっ?!なんだこれ!!」


「これを聞いてまだとぼけるんですか?

 オモイカネ、この声は間違えなくアキトさんのものですね?」


『100%間違いないよ、ルリ。』


 アキトの声を編集したのだから当たり前である。


「一体ラピスとなにをして来たんですか?」


「知らない!!俺はこんな物知らないんだ!!」


「証拠は出揃っているんですよ、いい加減諦めてください。」


「アキトさん。」


「勿論私達にも。」


「「言ってくれますよね!!」」


「俺は無実だ〜!!」」 





 数十分後・・・


 プシュ!!


「アキト、ルリ、アキラも何をしているんだ?」


 先ほどの部屋に入ってきたカイト。


「・・・」(ポッ)


「・・・」(ポッ)


 ルリとアキラはヘッドホンを着けて何かを聞いているようだ。

 アキトは・・・


「・・・神は平等に無慈悲なんだな・・・」


 明後日の方を向いていて何やら呟いている。


「ルリ、何を聞いているんだ?」


「・・・あ、カイト居たんですか?」


 やっと俺の存在に気付いてヘッドホンを外す。


「ふふふ、いい物ですよ。」


 ピッ!!


 俺の前にサウンドオンリーと書かれたウィンドウが開く、そして・・・


『ルリ!!お前が好きだ!!お前が欲しい!!』


 ・・・は?


「ルリ、何だこれは?」


「ふふふふ、いいでしょう。

 アキトさんに言ってもらったんですよ。」


 いや、これをさっきから聞き続けているのか?

 ルリもアキラも・・・


「ああ、カイトのも在りますよ。」


 ピッ!!


 再び俺の前にウィンドウが開く。


『カイト!!お前が好きだ!!お前が欲しい!!』


 ん・・・これは


『お前が好きだ!!』


 なかなか・・・


『お前が欲しい!!』


 良い物だ・・・


 フラフラ・・・


 パタッ


 カチカチ


 椅子に座りヘッドホンを着け二人同様に同じものを聞きつづけるカイト・・・


「・・・」(ポッ)


「・・・」(ポッ)


「・・・」〈ポッ)



「・・・ああ、時が見える・・・」


 















 あとがき

 やっぱりGと言ったらこっちでしょう。

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

T-SAKAさんからの投稿です!!

このネタをやり返されるとは(笑)

まあ、現在のラピスの性格を決めた一瞬でしたからね〜

諸悪の根源が、ハーリーだとバレた瞬間でもありますが(苦笑)

 

それでは、T-SAKAさん投稿有難うございました!!

 

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