The Answer

プロローグ

♪チャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッチャッ・・・

薄暗い通路の先、自動ドアの向こう、

時折明滅を繰り返す光だけが頼りのとある部屋の中。

何らかの研究室らしき部屋の中央、ベッドの上にあるは、

人。

瞬きも呼吸もせず、ただ仰向けに寝ている、人。

それを囲むのは、既に人の道を外した、白衣を着た者達。

♪俺が生きてる理由なんて 知りたくもないし 言いたくもない

生きたくても 死にたくても 勝手に空から石は降ってくる

泥に落ちた虫も 水が引けば また動き出し また夢を見る

十字架の意味を 知らなくたって 俺は今日まで生きている

「くっくっく・・・。これは思わぬ拾い物だ。」

男の一人が喜びに口を歪めて笑う。他の者達も次々に同意する。

「まったくだ。」

「これで我らクリムゾンが技術競争で優位に立てるというもの。」

「木連に売りつけるのがよい。」

「いや、このまま使えんか。」

口々に意見を出し合う中、一人が疑問をはさむ。

「しかし、どうやって起こすのだ?これを。」

はじめの男が鼻をフンと鳴らし、

「見ておれ。」

 台の横にあるレバーに手を伸ばす。この「者」には様々な拘束具が全身を包むように付けられており、それらはレバー一つで開けられるようになっていた。

男がレバーをつかみ、引く。

――――引けなかった。

不思議に思い、もう一度腕を手前に引く。

腕は自分のほうへ引かれるのだが、手がついてこない。

「――――――!!」

混乱したまま手首へ視線を落とすと、手と腕が離れ、先から赤い滝が流れていた。

そして、近くにもう一つ腕があった。

血にまみれ、肉の塊を握っている手が。

「お、お、お、俺の」

あわてて、言葉すら紡ぐ事が出来ず、やっと言おうとした

「俺の手がっ!」という言葉を言う前に頭と体が離れ、白衣を紅く染める。

「な、何だこいつは!?」

「鋼鉄の拘束具を、いとも簡単に壊すとはっ!」

「に、逃げろっ!殺されるぞっ!」

先程まで殺しの道具にしようとしていた事も忘れ、部屋から逃げ惑う科学者。

♪I’m on the wire I’ll never go down

I just know,just know the Answer

You’re in the fire You’ll never get away

We have to know,have to know the Answer

はじめの男を手刀で軽く切り伏せたその者は、背を向けて逃げる残りの3人を視界に捉え、ベッドの上から跳び下りて猛スピードで駆け抜ける。

手前の1人を走りながら右手で心臓を貫き、腕部に引っかかった「まもなく死体」を左手で握りつぶす。

鮮血の雨が蒼い体を濡らす。その姿、さながら悪魔のごとく。

「う、うわあああああっ!」

 二人目は、振り返って拳銃を乱射してくる。だが、拳銃から出る弾の一発一発の軌道を0,01単位で捉えられるその者にとって、無差別に発砲された弾をかわす事

は容易いことであった。が、避けない。

 肩に手を伸ばし、小型懐中電灯程度の大きさの棒を取り出し、スイッチを入れる。片方の端から、青白い光の刃が伸びる。その光は、戦いの中でありながら、相手の

目を奪うほど鮮やかなものであった。

 光の刀を振り回し、銃弾を切り払う。蒼い疾風が駆け回るごとに、長い黒髪がふわりと舞い上がる。

唖然とした二人目の横を音もなく通り過ぎる。通り過ぎたあと、後ろで、

ゴト。ビチャ。

という音が聞こえたのにも目もくれず、角を曲がる。

そこは行き止まり。足をガタガタ震わせて脅えている最後の一人と向かい合う。

「た、た、た、助けてくれ!」

男の言葉を無視して、まばたき一つ。刀を持っていない左腕を顔の前に静かに突き出す。

「な、な、何をする気だ!?

 ――――はっ!そうか、最近クリムゾンの研究施設ばかり狙っているという賊がいると――――」

その後の言葉は、男が原子にまで分解されたため、聞き取れなかった。その者からすれば、聞く気すら無かっただろうが。

♪溶け出した俺の頭とわがままに動く右の腕

握りつぶして 踏みつぶしても 消えないのは小さな欲望

苦しむのは 俺は苦手で お前はそれを見るのが好きで

If you want(my pain) If you want(my head)

全てお前の口にぶち込んでやるぜ

数分後、施設は消滅した。後には、全身を蒼い鎧に包んだ男が一人、燃えさかる炎の中に立っていた。

「――――やったか。」

 右手に刀を持ち、全身血まみれのまま、元研究施設、現在廃墟に立ち尽くしているその男に、声をかける別の男がいた。その男は黒いバイザーに黒マントと黒装束と、

全身を黒に包んでいた。

黒い男の問いに蒼い男は無言で頷くのみ。

「――――そうか。」

黒い男もあまり喋らずに、こっちへ来いと手で合図する。が、前に歩こうとして、ふと立ち止まり、

「忘れ物だ。」

ひょいと青いヘルメットを蒼い男にほうり投げる。

蒼い男は刀を肩に仕舞い、ヘルメットをかぶりなおして、再び前を歩き出した黒い男の後をしずかについて行く。

♪腐りかけたひざをカラスがついばむ

そして俺は腕だけで歩き始める

So what you want? So what you say?

祈りつづけて全てが上手くいくなら 今日だけ神様になってやるぜ

例えお前が罵る事しなくても

血走った世界が俺をふみつぶす

愛してるというのも多分嘘だろう

「・・・・・・痛いです。」

そよ風で緑の波が流れる草原に、一人の少女が頭を抱え、痛みに顔をしかめながらつぶやく。

「・・・・・・ここは、何処なんでしょう?

 って一人で言っても仕方がありませんし。」

とりあえず立ち上がり、周りをボケーっと見回す。

(大体ろくな実験もしないでタイムマシンを起動させて私を『実験台』にするから私がこんな訳の分からないところにいる羽目になるんです。

 ってわけのわからない事言ってますね、私。・・・ん?)

その視点が足元に落ちる。黒い何かが転がっている。

「・・・あれ?『これ』って・・・テンカワアキト?

 生命の波長の感じからして・・・劇場版?・・・なんでTV版じゃないんでしょう?

 まあ、誰かが拾ってくれますよね。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

って、何でテンカワアキトがこんなところにいるんですか!?

 といっても・・・原因はあれしかないし・・・。

 ・・・まあいいです。ここが『私たちの世界』ではなく、『ナデシコの世界』なら、制約なしで自由に能力を使えますから。

 まあ、何とかなります。」

♪I’m on the wire I’ll never go down

I just know,just know the Answer

You’re in the fire You’ll never get away

We have to know,have to know the Answer


作者の感想と説明

自分の作品に出てくるキャラクターの能力をスパロボA風に紹介したいと思います。

まず一人目。

●蒼い男(ちゃんと名前はあります)NA形体

HP−800  EN−∞  装甲−1000  運動性−215

特殊能力−パーツ換装・弾無制限  移動力−6  地形−BBAA  陸宇水

○武器          ○射程   ○攻撃力   ○地形適応

連射式光弾        1〜6   1800   ABAA

チャージバスター     1〜7   2900   ABAA

波動拳          1〜3   3600   A−−−

昇龍拳          1〜2   4500   A−−−

光の刀          1〜1   5250   A−AA

ツインバスター(合)   1〜2   3675   ABAA

ツインソード(合)    1〜1   9860   A−AA

ちょっと弱く設定しすぎたかな?本当はもっと強いと思いますが。

文中で一生懸命ばらさない様にしてるのにここでばらしちゃ意味ないじゃん。

せめてもの抵抗で武器の名前は変えてありますが。

ENが無限なのは(公式)設定上です。

文中の歌は私がめちゃくちゃ気に入ってる、『怪人ゾナー』こと森久保祥太郎さんの歌、『The answer』の一部です。

さて、とりあえずの問題はこれを時ナデとリンクするかせざるか。

したばあい・・・相当時ナデからの本文直接コピーが増えるだろうな・・・。

しない場合は・・・アキトの存在感ゼロ?下手したら殺すかも。

いえ、べつに募集しているわけではないんです。

一応リンクさせるつもりですから。ええ、そうですとも。

いい忘れですがこれは某ゲームとのクロスオーバーです。

 

感想代理 皐月

 

>いい忘れですがこれは某ゲームとのクロスオーバーです。

 

月姫&歌月十夜ですか。

勿論異論はありません、寧ろ積極的に応援したいぐらいです。

白い吸血姫やリトルドリーマーな黒猫と割烹着の悪魔を出してくれれば言うこと無しです。

後はお情けでカレー狂いの先輩を。

 

 

 

蒼い男?ラストの少女?月姫に該当するキャラは居ない?

 

気のせいです<どっちが?