幕間〜ナデシコクルー〜<アカツキ編>
「とりあえず俺は何をすればいい?」
ネルガル会長室。
現在、この部屋には6人の男女がいた。
先程までルリがいたが、彼女は渋々軍に戻っていったところだ。
「テンカワ君には是非ともやって貰いたいことがあるんだよ。」
アキトの問いかけにアカツキは答える。
「何だ?」
「ナデシコDに乗ってくれないか?」
「ナデシコDだと?」
聞いたことのない艦名にアキトが聞き返した。
「そう。ネルガルの最新鋭艦だよ。」
ナデシコD、軍の次期主力艦を狙って建造された最新鋭艦である。
今の軍需関係はクリムゾンが圧倒的なシェアを誇っているが、そこに食い込んでいくことを目指していた。
「その処女航海の乗組員達がまだ決まってないんだよ。きみなら能力的にもバッチリでしょ。」
「俺は指名手配中だぞ?」
軽く言うアカツキの言葉にアキトは困惑を隠せない。
処女航海は艦の性能を示し、軍へ宣伝するために行われるのだ。
はっきり言って目立つ。
そんなところに指名手配中のアキトを送り込んでいいのだろうか。
「そんなのどうとでも誤魔化せるさ。」
アカツキは自信を持って言った。
「そうか、お前がそう言うなのなら信じよう。」
アキトはアカツキの言葉に頷いた。
(そう言ってくれるのはきみだけだよ、テンカワ君。親友っていいもんだね。)
アキトに素直に信じてもらえたアカツキは心の中で感激の涙を流す。
(他はともかく能力だけは確かだからな。)
そんなアカツキの心中を知らずに、アキトはそんなことを考えていた。
アキトがアカツキを親友と考えているか、かなり疑わしいようだ。
「そうすると俺はパイロットか。」
アキトは何気なしにそう呟いた。
今までアキトが行ってきたことを考えればそれが普通である。
「とんでもない!パイロットになんか出来ないよ。」
ところが、それを聞きとめたアカツキが否定した。
「動きで怪しむ人が出るかもしれないじゃないか。」
アカツキの言葉にアキトも納得した。
確かに軍にはブラック・サレナのデータが残っている。
それと比較された場場合、疑われるのは必死だろう。
「じゃあ何を?」
パイロット以外に自分に出来ることがあるのだろうか。
「艦長兼コックさ。」
「コックだと?」
艦長という言葉よりコックという言葉に、アキトは反応した。
やはりコックと言うのはアキトの中で特別なのだろう。
「そうだよ。きみの味覚も治ってるんだし問題ないでしょ。」
「しかし俺はここ数年料理なんて・・・」
アキトはコックになることを躊躇う。
「だから料理の感覚を思い出すためにもやるんだよ。」
アカツキは説得を続ける。
「血に汚れた俺が料理なんて・・・」
それでもなおアキトは否定しようとした。
一度は復讐に身を堕とした自分には平凡な職業は似合わない。
そう考えているのだろう。
「前向きに生きるって決めたばかりじゃないか。」
アカツキがアキトを力強く励ます。
美しい男同士の友情だ。
「それに料理だって肉や魚を捌けば血で汚れるじゃないか。」
アキトを説得するのに焦ったのか、アカツキが無茶苦茶な理屈を言いだした。
(・・・そう言われてみればそうだな。)
無茶苦茶な理屈にも関わらずあっさり納得するアキトであった。
前向きとは違う気がするが、気にしてはいけない。
「それにきみには借金があるからね。たくさん働いて貰わないと。」
アカツキは笑顔でそう言った。
それが自分の考え方を軽くするためだとわかったアキトはアカツキに感謝した。
「俺は艦長なんてやったことないぞ」
コックに関しては納得したアキトは、今度は艦長について疑問を呈した。
躊躇う理由はコックの時と違っている。
艦長を上手くやる自信がないのだ。
コックならば多少のミスはなんとでもなるが、艦長ではミスは許されない。
「またまた〜。ユーチャリスの艦長はきみじゃないか。」
アキトの不安をアカツキが笑い飛ばす。
「あれは全部ラピスが・・・」
「でも作戦立案はきみだろ?それで充分だろ?」
肝心な時に自分は戦艦に乗っていなかったことで言い訳をしようとするが、アカツキに途中で遮られた。
「ちょっと、ちょっと。わざわざアキト君を行かせることないでしょ。」
このまま二人の間で決定しそうになるのを見て、今まで黙っていたエリナが止めに入る。
「これからのことを話し合わないといけないし、SSとしての訓練も・・・」
「訓練はナデシコDでも出来るさ。」
エリナが反対理由を挙げていくが、アカツキはすぐに言い返した。
確かにナデシコDにも訓練室は設けられているのだ。
「それにきみも知っているだろ?来月軍の次期主力艦を決める会議がある。」
ネルガルが、アカツキが狙う次期主力艦の決定会議は来月に迫っているのだ。
そのことは当然エリナも知っている。
「それまでにナデシコDの評判を高めないとね。それには一流のクルーが必要だよ。」
来月までにナデシコDの評価を高めなければならない。
そのためには短期間で戦果を上げる必要があるのだ。
それが理解できるためにエリナは黙り込むしかなかった。
「病み上がりのアキト君を働かせるのは許可できないわね。」
エリナに代わってイネスが反対意見を出した。
「どう見ても元気じゃないか。それに健康状態は良いって報告書を出したのはきみだよ。」
しかしアカツキはイネスの意見を一蹴した。
「それに艦長なんて職は副官さえしっかりしていれば楽なもんだよ。」
ナデシコAでのユリカとジュンの関係を思い浮かべ一同思わず納得してしまう。
エリナとイネスがアキトの身を思って懸命にとめようとするが、無駄に終わりそうだ。
(冗談じゃないわよ!せっかくルリちゃんがいないのに、アキト君が宇宙に行っちゃったら会えないじゃない!)
(せっかく主治医として色々出来ると思ったのに・・・何としても阻止しないと。)
・・・どうやらアキトのためではないようだ。
ネルガルの利益そっちのけである。
ついでに打倒クリムゾンもそっちのけである。
しかしイネスは一体何をする気だったのだろうか。
それは言わずが華である。
(まったくこの極楽トンボは!)
(こんな時だけ口が立つのね。)
一番ネルガルのことを考えているアカツキの評価は堕ちる一方だった。
アカツキが知ったら、あまりの理不尽さに涙すること請け合いである。
((それにこのままじゃ・・・))
((アキト君の料理を食べられないじゃない!!))
二人の意見はとことん一致していた。
「アキトは私と一緒に居るの。」
黙り込んでしまったエリナとイネスに続くのはラピスだ。
アキトと離れたくないのかラピスの目は涙目になっている。
(ルリの傍には行かせない!)
・・・どうやらルリの真似をして涙目をしているようだ。
ラピス・ラズリ・・・その学習能力は天才的である。
しかもアカツキを直接責めず、搦め手から攻めているあたりかなりの策士と言える。
そんなラピスを見てアキトの心が揺れた。
復讐に付き合わせたという負い目がある分、ラピスには弱いのだろう。
「ラピスを置いていくことは・・・」
「ああ、大丈夫だよ。」
出来ない。アキトはそう続けようとしたが、アカツキに遮られた。
「一流のクルーが必要だってさっき言ったじゃないか。ルリ君がいない以上最高のオペレーターはラピス君だからね。当然ナデシコDに乗ってもらうよ。」
アカツキの言葉にラピスは一転満面の笑みを浮かべる。
どうやらハーリーは最高のオペレーター争いに加われないようだ。
「もちろんラピス君さえ良ければだけどね。」
「アキト!ネルガルの役に立つために頑張ろ!」
アカツキの言葉にラピスはあっさりと寝返った。
「あ、ああ・・」
ラピスの勢いにアキトも押されている。
そんなラピスを見て、エリナとイネスは悔しそうにしている。
密約を結んでいるとはいえ、抜け駆けされるのは不安なのだろう。
しかし、ラピス相手に嫉妬するのはなんとも大人気ない。
「当然操舵士としてエリナ君、医者としてイネス君にも行ってもらうよ。」
エリナ達三人の様子を楽しそうに見ながら、アカツキはそう続けた。
「そうね。SSの訓練はナデシコD内でも出来るし、ナデシコDの宣伝は対クリムゾンに向けて非常に大切よね。」
「艦長ぐらいならの職ならリハビリにも丁度いいわね。」
そんなアカツキの言葉にエリナとイネスはあっさりと意見を翻した。
(極楽トンボにしては良い考えだわ。)
(特別に実験の回数を減らしてあげるわ。)
エリナとイネスのアカツキへの評価はアップした。
イネスの言葉に関しては気にしないほうがいいだろう。
(また同じ艦に乗れるのね。チャンスだわ!)
(主治医としてリハビリの経過をしっかり確認するのは義務よね。)
(アキトと一緒。)
・・・三人とも喜びで一杯だ。
そんなエリナ達を見ていたプロスが思わずため息をつく。
(性格に問題はあっても能力は一流というのがナデシコのモットーですから問題ないでしょう。)
やや遠い目をしながら、達観もしていた。
当然口には出さない。
「ナデシコのクルーの条件は能力一流だからね。性格に問題があるくらいでいいのさ。」
プロスと同じような事を考えていたアカツキだったが、プロスと違って口に出していた。
「だれの性格に問題があるですって!」
エリナの怒鳴り声に
(し、しまった!)
とアカツキが考えたがもはや遅かった。
「どうやらお仕置きが足りないようね。」
懐からメスを取り出し、イネスが言った。
光り輝くメスがアカツキの恐怖を助長する。
上がったばかりのアカツキの評価は再び暴落したようだ。
「今度はなにする?」
ラピスは楽しげだ。
どうやら此処一ヶ月、エリナとイネスの性格を存分に吸収したらしい。
「俺も含まれるのか?」
アキトの声にも少し怒りが混じっている。
(みなさん自覚していらっしゃらないのですね。)
プロスはそう思ったが、もちろん口には出さない。
「ちょ、ちょっと落ち着きたまえ。今のはつい本心が・・・あっ!」
アカツキは言い訳をしようとして、自らの死刑執行書にサインしてしまったようだ。
「「「問答無用!!」」」
(テンカワさんも明るくなられましたな〜。)
アカツキがお仕置きされているのを見ながらプロスは若干抜けたことを考え、喜んでいた。
「じゃ、じゃあ勧誘の方は頼んだよ。」
お仕置きを終えて満足そうに四人が出て行った一時間後、アカツキはようやく再起動した。
「わかりました。」
アカツキに渡された書類を見ながらプロスは頷く。
書類にはところどころ赤い液体が付いていたがプロスは気にしないようだ。
さらに言えば、アカツキの身体はボロボロなのだが、やっぱりプロスは気にしないようだ。
「・・・ほう。この方達もですか。」
書類を読んでいたプロスがとあるページに目を止める。
「まあね。彼女達といればテンカワ君も昔に戻る切っ掛けになるでしょ。」
アカツキは真面目な顔になって言う。
「お優しいですな。」
アカツキの言葉にプロスは笑みを浮かべながら言った。
「ふっ、テンカワ君の反応が見てみたいだけさ。」
「・・・そういうことにしておきます。」
茶化すように言うアカツキにプロスも頷いておいた。。
「さて、行きますか。」
翌日、プロスは自分に力を入れるとスカウトの旅へと出発した。
「メグミちゃ〜ん、お客様だよ〜。」
TV番組を一本撮り終え、楽屋で休んでいたメグミをマネージャーが呼びに来る。
「は〜い。」
客が誰か分からなかったが取りあえずメグミは明るく返した。
楽屋まで案内されてくると言うことはそれなりの人物だろう。
メグミは軽く服装を整えると扉へと向かった。
「お久しぶりですな〜、メグミさん。」
「プロスさん!」
思わぬ客の訪問にメグミが驚きの声を上げた。
プロスとは地球にやってきた火星の後継者達を捕まえた時以来だ。
「どうしたんですか?突然。」
プロスが意味もなくやって来るとは思えない。
メグミはプロスに聞いた。
「今日はスカウトにやってまいりました。」
「スカウト?」
メグミは一応聞き返すが、プロスを見たときから予想されていた言葉だ。
「はい。ネルガルの最新鋭艦のまた通信士をやっていただけないかと。」
「え?・・・でも私は。」
今やメグミは地球でもトップクラスのアイドルだ。
いまさら戦艦の通信士をやるというのもおかしいだろう。
「そうですか。わかりました。今回は諦めましょう。」
そんなメグミの言葉にプロスはあっさりと諦め、帰ろうとした。
「すいません。」
妙に諦め良いプロスに疑問を持ちながらも、メグミが謝る。
「いえいえ、お気になさらずに。では失礼いたします・・・おっと!」
帰ろうとしたプロスの手から書類がこぼれ落ちる。
プロスらしからぬミスだ。
プロスは慌てた様子で書類を拾い始めた。
そんなプロスを手伝おうと思い、散乱した書類を拾おうとしたメグミの手が止まる。
そんなメグミの反応をみてプロスは笑みを浮かべた。
メグミの目に入った一枚の写真。
(これは・・・アキトさん!!)
最後に見たときよりも大人っぽさを増していたが、それは確かにアキトだった。
「プロスさん!この写真は・・・」
メグミはその写真を手に取り、プロスに確認を求める。
「おや、その方は乗組員の一人でして・・・」
「これはアキトさんじゃないですか!」
アキトは今全宇宙に指名手配されているのだ。
メグミが驚くのも無理はない。
「申し訳ありませんがこれ以上は・・・最新鋭艦だけあって乗組員も極秘ですので。」
「・・・知りたいなら乗組員になれと言うことですか。さすがに交渉上手ですね。」
メグミはプロスの言葉の真意を感じ取ったようだ。
「いやはや、そんなことは。」
そう言いながらもプロスは笑みを浮かべている。
「・・・わかりました。私も乗せてもらいます。」
結局アキトの写真が気になったメグミは乗船を認めた。
「ありがとうございます。それではこの契約書にサインを・・」
(このままというのは悔しいですね・・・)
メグミはなにやら考え始る。
「・・・一つ条件があります。」
サインを求めるプロスの機先を制してメグミが条件を持ちかける。
「条件?」
メグミの言葉にプロスが聞き返す。
「今回のことはネルガルでキャンペーンを張って下さい。」
メグミはそう言った。
普通に乗るのでは、しばらくアイドルから離れてしまう。
浮き沈みが激しい芸能界でそれは致命的だ。
だが、キャンペーンの一環ということならば問題はないだろう。
巨大企業だけあってネルガルの行うキャンペーンというのはかなりの影響力を持つ。
(どうせならこちらも利用させてもらいます。人気はあって困るもんじゃないですよね。)
・・・芸能界で揉まれて、メグミも逞しくなったようだ。
「『地球の歌姫、その歌声で平和を取り戻すために宇宙へ飛び立つ。』こんな感じでよろしいでしょうか?」
メグミの提案にプロスはそう言った。
「え、ええ、結構です。でも私が出す条件をわかっていたんですか?」
あまりのプロスの手際のよさにメグミは疑問を抱いたようだ。
「まあそんなところです。」
メグミの問いかけをプロスは曖昧に誤魔化した。
実は大々的にキャンペーンを張るというのはネルガルから持ちかけようとしていたのだ。
狙いは世間の目を逸らすこと。
キャンペーンに目が行けば他のナデシコD乗組員達から目が逸れるだろう。
もちろん艦長もテレビに出ることを考えて、名目上ではエリナが艦長になっている。
同時にナデシコDに注目を集め、軍への印象を強める効果も狙っている。
ちなみに考えたのはアカツキだ。
アカツキ・ナガレ・・・優秀なことは確かな男である。
なにはともあれ、プロスはメグミのサインを得ることに成功した。
ちなみにこの契約書、以前のように社員間恋愛を制限する事項はない。
当初はあったのだが、エリナとイネスの手によって強制的に削除されたのだ。
「これで教えてくれますね。」
サインし終わったメグミはプロスに聞いた。
「それは艦に乗ってからのお楽しみということにしておきましょう。」
結局プロスは最後まで誤魔化し切った。
「僕をですか?」
ジュンは驚きの声を上げた。
突然プロスの訪問を受けたかと思えば、これまた突如スカウトされたのだ。
「はい。ジュンさんは優秀ですからな。」
プロスは驚いているジュンに畳み掛ける。
「いや、しかし僕は軍人ですし・・・」
優秀だと言われてジュンの顔もやや緩む。
しかし軍人としての職務を思い出し、断ろうとする。
「ですから戦闘オブサーバー兼副長としてスカウトしているのです。」
しかし、プロスも諦めずに言った。
確かに戦闘オブサーバーとしてならば、軍人が乗るのにも不思議は無い。
「ミスマル提督のお許しもないし・・・」
どうやら気が進まないらしく、ジュンもなんとか断ろうとする。
「それなら許可は貰っています。」
「ええ!!」
プロスにあっさりと言われて、ジュンは驚きの声を上げた。
この若さで戦艦の艦長をしているのだ。
自分はそれなりのエリートだという自負がある。
それをあっさりと軍が手放すとは思えなかったのだ。
「ほらここに書類も。」
「・・・本当だ。」
プロスが取り出した書類に目を通したジュンはそう呟いた。
プロスの出した書類は間違いなく本物だった。
(僕は軍にいらない存在なんだ・・・)
あっさり軍に放り出されたジュンは心の中で泣いていた。
軍がジュンを簡単に手放すはずがない。
それ自体に間違いはない。
ではプロスはどうやってミスマル提督を説得したのか。
それを見てみよう。
「アオイ君をネルガルにだと!」
自室でプロスの訪問を受けたミスマル提督は思わず大声を上げた。
「はい。今度処女航海を行う最新鋭艦のオブサーバーをお願いしたいのです。」
ミスマル提督の大声にも平然として、プロスは言った。
「いくらネルガルの頼みでもそれは出来んな。」
ミスマル提督はプロスの提案を一蹴する。
「アオイ君は優秀な軍人だ。今手放すわけにはいかんよ。」
「おお!そういえばお土産を忘れていましたな。」
ミスマル提督の言葉を聞き流し、プロスは突如そう言った。
そしてミスマル提督に近づくと、箱を差し出した。
「ふん、金で買収など・・・何だこれは?ビデオか?」
軽蔑したようにプロスを見たミスマル提督であったが中身を見ると疑問の声を上げた。
「まあご覧下さい。」
プロスの言葉に、ミスマル提督は不思議そうにしながらもビデオを再生した。
『パパ!』
画面いっぱいに現れたのはルリの画像であった。
「こ、これは・・・」
ミスマル提督は驚愕の表情を浮かべている。
このビデオ、以前ルリが会長室で「パパ」と言った時のものを録画したビデオなのだ。
もちろん編集されまくりである。
「ジュンさんを貸して頂けるのであればそのビデオを差し上げますが。」
プロスはタイミングを見てビデオを停止するとそう言った。
ミスマル提督はビデオを停止されたことに凄く残念そうな表情を浮かべる。
「プロス君、将来軍を背負うべきアオイ君には様々な体験をしてもらいたい、私はそう考えているのだよ。」
突如真剣な表情をするとミスマル提督はそう言った。
プロスも真剣な顔で聞いている。
「軍の主力艦になるかもしれない戦艦のオブサーバーというのは良い経験になると思わないか?」
「仰るとおりです。」
ミスマル提督の言葉にプロスは深く頷いた。
「それではアオイ君の出向の件、許可しよう。」
ミスマルはそう言うと、書類にサインする。
「ありがとうございます。」
プロスはそう言って、書類を受け取るとビデオを置いて出て行った。
(すまん、アオイ君。でもルリ君はなかなか『パパ』と読んでくれないのだよ。許してくれ。)
プロスが出て行った後の部屋ではミスマル提督が心の中でジュンに謝罪していた。
しかし心ではそう言いながらも、顔をだらしなく緩ませながらビデオを繰り返し見ているので説得力はない。
これを知れば、ジュンは決して許してくれないだろう。
こうして、ジュンの預かり知らぬ所で出向は決定事項となっていたのだ。
「アオイ君の出向、許可貰えたかしら?」
エリナがおやつのチーズケーキを食べながらそう言った。
ここはネルガル本社の一室である。
アキトが定期検診のために機械に掛かっている間、エリナ達三人はおやつを食べながら寛いでいた。
「それは心配ないわね。私が編集したビデオをプロスさんに渡しておいたから。」
どうやらあのビデオを作ったのはイネスだったようだ。
イネスのおやつはなぜか、かりんとうである。
イネス曰く、動きながらでも食べやすいからだそうだ。
「ジュンって誰?」
ジュンを知らないラピスが二人に聞く。
ラピスのおやつはドラ焼である。
この一ヶ月「ドラえもん」にはまっているのだ。。
ちなみにお気に入りの道具は「イイナリキャップ」のようだ。
その道具を誰に使いたいのか・・・それはもちろん秘密である。
「雑用よ。」
「雑用ね。」
ラピスの答えに対する返事は大して違わなかった。
「アオイ君がいればアキト君の仕事が減るのよ。」
エリナはアキトの仕事をジュンに押し付ける気らしい。
「そうすれば一緒にいれる時間が増えるわね。」
イネスも止める気は無いようだ。
「そうなんだ。じゃあ来てほしいね。」
エリナとイネスの言葉にラピスは笑顔で答える。
この時ラピスの脳裏では「ジュン=雑用」というイメージが定着した。
もっとも、エリナとイネスの脳裏でも大して変わらないので問題はなかった。
とにもかくにも、プロスはジュンのサインをゲットした。
「失礼致します。」
今の時代には珍しい、純日本風な家をプロスは訪れていた。
「は〜い。」
プロスの声に、奥からミナトが出てきた。
「あれ〜、プロスさん。久しぶりね。今日はどうしたの?」
「お久しぶりですな、ミナトさんもお元気そうで何よりです。」
そんな挨拶を交わしながら、プロスはミナトに勧められるままに上がりこんでいった。
客間に通されたプロスの前にお茶が出される。
「いやはや結構なお茶ですな。」
そのお茶を一口飲んで、プロスは言った。
「これでも元秘書だからね。それで?」
ミナトはプロスの褒め言葉を軽く流し、核心に入るようにプロスに促す。
「今日はスカウトにうかがわせて頂きました。」
ミナトに促されたプロスは素直に目的を話した。
「またナデシコCに乗れって言うの?」
「いえ、今回はナデシコはナデシコでも新しいナデシコの方です。」
前回と同じく、ナデシコCに乗るのだと思ったミナトの言葉をプロスが訂正する。
「ふ〜ん、でもユキナもいるし、学校もあるのよね。今回はパスかな〜。」
あまり気の乗らないような口調でミナトは言った。
「そうですか。わかりました。」
プロスはメグミの時と同じように、あっさりとそう言った。
これにはメグミと同様にミナトも拍子抜けである。
「あら?プロスさんにしては諦めが良いのね。」
「こういったことは諦めが肝心でしてね。」
ミナトの言葉にプロスは笑って返した。
「そうそう、忘れるところでした。ユキナさんに伝言をお願いしたいのですが。」
「伝言?」
突然のプロスの言葉に、ミナトが不思議そうにしている。
プロスとユキナの接点など見えない。
いったい、どんな伝言なのだろうか。
「ええ。集合時間と場所は決まり次第連絡します。そうお伝えください。」
「ちょ、ちょっとどういうことよ!」
プロスの言葉にミナトが慌てて聞き返す。
「どういうことと言われましても・・・ユキナさんは快く応じて頂きましたので。」
ミナトの慌てた様子に笑みを浮かべながら、プロスは言った。
「なんでユキナが!」
思いがけない事態にミナトが怒鳴る。
「この通り、サインも頂いております。」
そう言ってプロスはミナトの前にユキナの契約書を差し出した。
ユキナの契約、それにはこんなやり取りがあった。
「え〜、また戦艦に乗れって言うの?」
目の前のパフェを食べながらユキナは言った。
「はい。前回と同じく副通信士としてお願いいたします。」
プロスの前にはコーヒーだけが置かれている。
(苦いですな。)
コーヒーを飲みながらそんなことを感じた。
どうやらプロスは甘党のようだ。
(しかしコーヒーに砂糖を入れる、というのは私のイメージが崩れてしまいますし、いやはや困ったものですな。)
・・・裏の人間も大変である。
「でもな〜、そんなことしたらまたミナトさんに怒られちゃうよ。」
そう言ってユキナはプロスの誘いを断ろうとした。
前回、勝手に付いていってミナトに怒られたのが堪えているようだ。
「そうですか、それでは仕方ありませんな。しかしジュンさんが残念がるでしょうな。」
プロスは敢えてジュンの名前を出した。
「え?ジュンくんも乗るの?」
狙い通りにユキナが反応する。
「はい。軍の許可も頂いておりますし、今回は戦闘オブサーバー兼副長として参加なされます。」
ユキナの反応にプロスもすかさずプロスが言った。
「それじゃあ私も乗る!」
ユキナはプロスの言葉を聞いて即答する。
ミナトに怒られたことは既に思考の彼方に飛んでいるようだ。
(ジュンくんがいるなら代わりに怒られてもらえるしね。)
・・・どうやらジュンをスケープゴートにするつもりのようだ。
「ありがとうございます。それでは契約書にサインを・・・」
こうしてプロスはあっさりとユキナのサインを手に入れたのだ。
「くっ・・・ジュンくんを使ったわね。」
さすがは教師のミナトである。
プロスの戦術をあっさり見抜いていた。
「それは秘密でして。とにかく伝言を。」
ばれていると分かっていながらもプロスはとぼける。
「ダメよ!戦艦に乗るなんて危険じゃない!」
ユキナを心配するミナトは懸命に止めようとした。
「しかし契約は契約でして。違約金はこうなっておりますが。」
プロスの差し出した電卓には通常の契約では考えられない額が表示されていた。
間違いなく確信犯である。
さすがにミナトに払える額ではない。
「それに一応最新鋭艦ですから危険は少ないかと。」
ミナトを安心させようとプロスは言った。
「それでも0じゃないでしょ!」
ミナトは心底ユキナを心配しているのだ。
月臣の妹としてではない。
一人の家族としてだ。
「それにつきましては優秀な操舵士が居てくだされば危険も随分と減ると思いませんか?」
プロスは待ってましたとばかりに答える。
「はぁ、わかったわよ。乗る、乗ればいいんでしょ。」
ユキナは自分を誘うための餌だったことを感じ取りながらミナトは疲れ果てたように言った。
「ありがとうございます。それではこちらの契約書にサインを・・・」
してやったりの笑顔を浮かべながら、プロスは契約書を取り出した。
「・・・プロスさん、あなたいつか策に溺れるわよ。」
ミナトは契約書にサインした後、プロスに向かって憎らしげに言う。
「心に留めておきましょう。」
プロスは飄々とそう言った。
かくしてプロスはミナトのサインを手に入れた。
「うん、いいよ。」
プロスの勧誘にヒカルはあっさりと頷いた。
「そんな簡単に決めてしまってよろしいのですか?」
あまりに簡単に言うヒカルにプロスは逆に心配になったようだ。
「いいの、いいの。実はまたネタに詰まっちゃって。どうやって逃げようか考えていたんですよ。」
ヒカルは笑顔でそう言った。
締め切りから逃げるためには宇宙まで逃げていく。
・・・そんな作者を担当している編集者が哀れである。
「そうですか。それでは契約書にサインを・・・」
「は〜い。でもその代わり、原稿手伝って下さいね。」
ちゃっかり労働力を手に入れ、ヒカルはサインした。
ヒカルがプロスに手伝わせたもの。
それは一般的に裏と呼ばれる同人誌であった。
本職のネタに詰まって同人誌に逃げていたようだ。
(やれやれ、仕方ありませんな。)
プロスは内心でも呆れながらも。一応約束通り原稿を手伝うことにした。
ヒカルも予想外なことに、プロスの腕前はかなり良かった。
(このぐらいの本なら簡単なもんですな。)
・・・さすがプロス、裏のことはお手の物であるようだ。
ちなみに漫画の内容はもちろん秘密なのだが、主役はアキトとアカツキの二人、とだけ言っておこう。
実は、プロスとゴートが主役の漫画もあったのだが、それはプロスの手によってシュレッダーに掛けられた後、燃やされていた。
「おぞましいものを見てしまいました。」
後にプロスはそれ以上は決して語ろうとはしなかった。
ちなみにせっかくの漫画を燃やされたヒカルは泣いていたが、プロスにはそれを思いやる余裕は無かったようだ。
こうしてプロスは徹夜の作業と引き換えに、ヒカルのサインを手に入れた。
「またオーナーに御用ですか?」
バー「花目子」のバーテンダーが一人酒を飲んでいたプロスに話し掛ける。
イズミは現在ウクレレを片手に舞台上で何か言っているのだが、精神衛生上聞かない方がいいだろう。
「ええ。」
プロスは素直に答えた。
(いいお酒です。この方も一流ですな。)
そう思ったプロスはこのバーテンダーもスカウトしてみようかとも思ったが、どう考えてもナデシコの雰囲気に合いそうにないので諦めることにした。
「・・・おまたせ。」
しばらく時間が経った後、プロスの背後からイズミが声を掛けてきた。
「いえいえ、結構な舞台を見せていただきました。」
「お世辞はいいよ。ナデシコに乗ればいいんだろ?」
プロスの褒め言葉を流し、イズミは本題に入る。
どうやら今はシリアスイズミらしい。
しかしなぜプロスの来訪目的を知っているのだろうか?
「さすが情報がお早い。で、いかがですかな?」
プロスもその点に関しては気にしないようだ。
「・・いいよ。」
「ありがとうございます。では契約書にサインを・・・」
イズミはあっさりと承諾すると契約書にサインした。
こうして、なにやらよくわからないうちにプロスはイズミのサインを手に入れた。
「俺をもう一度ネルガルで働かせようってか?」
「ええ、その通りです。」
聞き返してきたリョーコにプロスは頷いた。
「しかしなぁ〜・・」
やはりリョーコの気は進まないようだ。
せっかくライオンズ・シックルと呼ばれる精鋭機動兵器隊の隊長をやっているのだ。
それを辞めてまでネルガルに出向するのに、気が進まないのは当然のことだろう。
「今回の最新鋭艦の処女航海には新型の機動兵器も搭載されております。」
そんなリョーコを見て、プロスが餌を提供する。
「新型・・・」
新型という言葉にリョーコは惹かれた。
パイロットたる者、新型に乗りたがるのは習性といってもいい。
「あの機体でしたらテンカワさんとも互角に戦えるかも知れませんな。」
リョーコが食いついたのを見て、プロスはさらなる餌を提供する。
「アキトと互角・・・」
リョーコは再び反応した。
アマテラスでアキトに負けた事を悔しがっているリョーコからすれば魅力的な話だ。
「それとも同じ機体でテンカワさんに負けるのが怖いですか?」
プロスはとどめとばかりに言った。
「なんだと!よ〜し、乗ってやろうじゃねえか!」
プロスに刺激され、持ち前の負けん気の強さから思わずリョーコはそう言ってしまった。
「ありがとうございます。では契約書にサインを・・・」
リョーコはいまさらながらプロスに嵌められたことに気付いたが、もはやどうしようもなかった。
「チッ!やられたぜ。」
そう言いながらもリョーコは素直に契約書にサインした。
「だが、こうなったからには絶対にアキトと戦わせてもらうからな。」
「善処いたしましょう。」
リョーコの言葉に笑みを浮かべながらプロスはそう答えた。
どうやらアキトは知らないところでリョーコと戦うことを義務付けられたようだ。
こうしてプロスはリョーコのサインを手に入れた。
「あたしにはこの店があるからね。悪いけど遠慮させてもらうよ。」
食堂「日々平穏」。
プロスはホウメイをスカウトするためにそこを訪れていた。
しかし、プロスの申し出はホウメイに素気無く断られていた。
「困りましたな〜。今回はあなただけは外すわけにはいかないのですが。」
「何か理由がありそうだね。言ってみな。」
プロスの言い方に何か事情を感じ取ったのか、ホウメイはプロスに説明を求めた。
「ここからは内緒の話になります。」
プロスの顔つきが鋭くなった。
他言は無用、そう言っているのだ。
「ああ。」
そんあプロスの変化にもホウメイは動じない。
「今回の艦にはテンカワさんが乗られます。」
プロスは出来るだけ静かな声でそう言った。
「・・・ほう。」
ホウメイはさすがに驚いたようだが、あまり表面には出さない。
それが出来る当たり、人生経験豊富なのだろう。
「彼にも色々事情があったわけでして。今回の航海は彼の気を晴そうという狙いもあるのです。」
プロスは周囲を警戒して、あえて「彼」という呼び方をした。
「なるほどねぇ。」
ホウメイは深くは聞かない。
「それにはあなたは欠かせないのです。」
「一つ聞きたいんだけど。」
プロスの言葉を遮ってホウメイが聞いた。
「何ですかな?」
「アイツは料理をしていたのか?」
「ここ数年全く・・・」
そう言ったプロスの表情は翳っていた。
「そうか・・・」
かなり深い事情があることを察したホウメイもまた、表情を翳らす。
「じゃあまた一から仕込んでやらないとね。」
しばらく経った後、ホウメイは笑ってそう言った。
「ええ、その通りです。」
ホウメイの言葉にプロスの表情にも笑みが浮かんだ。
こうしてプロスはホウメイのサインを手に入れた。
「「ええ〜!ホウメイさんも乗るんですか?」」
「はい。」
プロスは続いて、ホウメイ・ガールズを訪れていた。
ホウメイ・ガールズを勧誘するにはホウメイの存在が効くと考え、冒頭に言ったのだ。
「それじゃあ、私達も乗ろうよ。」
「え〜、アイドルはどうするの?」
「でもホウメイさんと働けるんだよ?」
「そうよね〜。」
「でもまた戦わなきゃいけないじゃない。」
「それはそうだけどさ〜。」
「でも私達コックなんだし、大丈夫でしょ。」
五人はプロスを差し置いて内部会議を始めた。
女性が三人集まって姦しいと言うのであるなら、五人集まった時は何と言うのだろうか?
少なくとも姦しいよりも上であろう。
(話だけ聞いていると、誰が誰だかわかりませんな・・・)
内部会議を始めた五人を見ながら、プロスは言ってはならないことを思っていた。
「「どうなんですか?プロスさん。」」
「え、あ、はい。」
そんな五人に突然話し掛けられプロスはたじろいだ。
交渉の達人らしからぬミスである。
どうやら五人の騒がしさに圧倒されていたようだ。
プロスの気持ちもわからないではない。
「ですから、事務所との話は済んでいるんですか?と聞いたんです。」
五人を代表してサユリが聞き直した。
「ああ、そのことでしたらネルガルが行うキャンペーンの一貫ということでもう話は済んでいます。」
メグミと同様、ホウメイ・ガールズにもキャンペーンを行ってもらうのだ。
そうすれば、ますます話題は彼女達に集まる。
それ以外の人間など注目もされないだろう。
「それならOKですね。」
プロスの言葉にサユリが嬉しそうに頷く。
「「私達も乗せてもらいま〜す。」」
五人は声を揃えてそう言った。
「そ、それでは契約書にサインを・・」
結局プロスは最後まで五人に押され気味だった。
とりあえず、プロスはホウメイ・ガールズのサインを手に入れた。
「いやはや、なんとか全員勧誘出来ましたな。」
プロスは勧誘を終えると一人、大きなため息をついた。
一つ一つはそれほど苦労しなくても、数をこなすとなるとさすがに疲れる。
「彼女達と会った時のテンカワさんの反応が楽しみですな。」
そう言ったプロスの表情は笑っていた。
地球のとある病院の一室。
「だから私の出番はまだなの〜〜!!!」
ナデシコDにスカウトされることなく、ユリカはすっかり忘れ去られていた。
ネルガルSS訓練室。
「俺たちも忘れられてるな。」
「ああ。」
月臣とゴートの二人もさりげなく忘れ去られていたようだ。
元々物静かな二人からは哀愁の空気が漂っていた。
「俺も乗せろ〜〜!!!」
どうやらウリバタケも今回はスカウトされなかったようだ。
「アイドルが乗っている艦にウリバタケ君を乗せるのは危険さ。」
とは某企業の会長の言葉である。
<続く>
<後書き>
どうも「やまと」で御座います。
今回はナデシコクルーの勧誘です。
プロスさんの独壇場となってしまいました。
まあ内容を考えると仕方ないですが。
しかし笑いが少ないような気がします。
交渉で笑いは入れられなかった・・・
ところで、アカツキの活躍を望む声をいくつか頂きました。
今回のアカツキ・・・まあ数行かっこよかったのではないでしょうか(汗)
ユリカと、ついでに月臣とゴート、ウリバタケの出番が無いですが、気にしてはいけません。
今後活躍・・・気にしてはいけません(笑)
次回はナデシコDに乗った後の話です。つまりまた幕間。長い幕間だ・・・
以下共通の後書きに入ります。「ルリの戦い<会長編>」のネタバレも入りますので
まだそちらを読んでいない方は先に読んでいただけると幸いです。
<共通の後書き>
前回の後書きを見て、<アカツキ編>の感想が無いと<会長編>だけ続けることになる、と取られた方がおられたようです。
あれはアカツキ編と比較させるために会長編も書くということだったのですが、誤解をさせるような発言を謝罪いたします。ちなみにここまで書いた以上両方とも最後まで書きます。
前回の<アカツキ編>の人気が〜という愚痴は、「未熟者め!」とか「坊やだからさ」などと
流して貰いたかったのですが・・・紛らわしい書き方をしてしまってすいませんでした。
読み手の事を考えていない言い方でした。そのことに関しては猛謝です。
さて、二つの作品において、アカツキとジュンは落差が凄いです。どちらでも扱いやすいキャラなんですよね。
企業人と軍人というのは冷静さで売れますし、キャラとしてはお笑いで売れます。
書いていて楽しいキャラの二人です。
段々二つの作品の内容が変わってきました。いや、もう随分違うんですが(汗)
いつまで同じタイトルで続けられるのでしょうか。
てかアカツキ編は打倒クリムゾンの空気になるのでしょうか・・・
アカツキあたりに頑張ってもらいましょう。
最後に、とっぱさん、淺川さん、神威さん、nelioさん、マサUさん、ザク頭さん、
karinさん、加藤さん、ジンさん、千波さん、感想本当にありがとう御座いました。
それでは代理人様、今回も感想楽しみにしています。
代理人の感想
くっくっくっくっく。
某シンジ君のようにいじけるジュンが似合い過ぎる(爆笑)。
なんかもー、このまままったりでもいいかなー、って感じですね〜、こっちは。(爆)