注意 この小説はナデシコ小説です。エヴァ小説ではありません・・・多分
二重螺旋の瞬間
nizyuurasennotoki
プロローグ
見渡す限り赤い海………LCLの海が広がっている。
「・・・だれもいない・・・みんなLCLへ還ってしまった・・・・・・・・」
もうこの世界には僕以外誰もいない。
すべての人間、いやすべての生物はみんなLCLに還ってしまった。
もう植物すら見あたらない。
アスカもあの後すぐに息を引き取った。
綾波やカオル君もほんの少しの間姿を見せたらすぐにLCLに還ってしまってもういない。
残ったのは僕だけ。
この世界にいるのは僕だけ・・・・・・・
そう、すべては僕のせいで・・・・・
「ふぁ〜〜〜〜あ・・・・・」
目を覚ます。ここは一年前から住んでいる僕の部屋だ。
サードインパクトから三年の月日が流れた。
けれどこの世界にいるのはいまだに僕一人。
誰一人としてLCLからは還ってこない。
けれどそれは当然のこと。
昔なんかの小説に書いてあったことだが
二種類のジュースを混ぜることは誰にだって簡単にできる。
しかしその中から一方のジュースだけを取り除くことは不可能に近い。
それはLCLでも同じ事だ。
多くの人々が混ざり合った今、そのLCLから再び生物が生まれてくることはあり得ない。
・・・まあ例外もあるが。
おそらく後何千年何万年経とうともLCLから生物は出てこない。
むしろ新しいルートで生まれる可能性の方が高い。
まぁ、今更そんなこと考えても意味のないことなんだけどね。
「ん〜〜〜・・・まだ眠い・・・・・顔洗おう・・・」
部屋を出て洗面所に着く。
鏡には十七歳の僕が映っている。銀髪でに赤い瞳の姿で。
サードインパクトの時僕は使徒としての力を得た。
おそらくは第十八使徒リリンの完全体にでもなったんだと思う。
それにそれだけではなくすべての知識も手に入れた。全ての人間の知識。
さらには人間が持ってるはずのない知識までもが僕の頭の中にある。
まぁ、そんな凄いものを持っていてもこの世界では暇つぶしにしかならないんだけどね。
「さて、今日は何をしよう。」
この四年間ずいぶんと色々なことをやった。
最初のうちはとにかく一生懸命になって人間、いや、生物を探していた。
けど半年もしたら諦め、その後二、三ヶ月の間はなにもせずボーとしていた。
自殺しようかと思った時もあったけどそれは止めた。
地球上最後の生物が自殺ってのもなんだしね。
それでいい加減何かをしなくちゃって思ってそれからしばらくは自分の能力について調べてみた。
ATフィールドの応用や僕特別の力が何かとかね。
おかげで今ではディラックの海を使って瞬間移動なんかもできる。
そしてそれも一年前で止めそれからはあるものと作っていた。
「ふ〜、きょうもいい天気だな・・・」
外に出て空を見上げる。
目の前には高さ2メートルほどの人型ロボットがある。
白銀のカラー。かなり立派に出来ている。この世界で僕が作ったロボットだ。
名前は「雫」間違いなくエヴァなんかよりも強い。空中飛行が出来るし、更に宇宙にも出られる。
・・・が、調子に乗りすぎてこの機体には僕以外乗れないようになってしまった。
何しろ速度が半端じゃなくパイロットにかかる重力がトンを軽く越えてしまっている。
まぁ、動力源がS2機関じゃしょうがないか。
《マスター、おはようございます。》
かわいらしい声が聞こえる。
そう、目の前にいる白銀のロボット、雫の声だ。
「おはよう、雫。」
だてに雫という人間のような名前は付けていない。
S2機関を乗っけたと言うことはすでに生物、っていうか使徒のようなものになる。ようはエヴァと同じだ。
けど雫の場合はエヴァと違いその意識が出来るだけ表面に出てくるようにした。
その結果雫は声も出せるようになったし、ホログラフィとして姿も出せるようになった。
(ホログラフィといってもATフィールドの応用を少しだけ使ってるから実際にさわる感触もあるんだけどね。)
《今日は何をするんですか?》
雫の開発が終わってからは適当にぶらついたり新たな研究をしたりなど適当なことをしている。
「ん〜・・・そうだな。久しぶりにあてもなく飛び回ろうか?近頃はずっと家にこもっていたからね。」
《本当ですか!?やったー!!》
雫の弾んだ声が聞こえる。相当嬉しいみたいだね。 けどそんなに長い間遊んでなかったかな?
ここは雫の中。といってもコックピットとか言うわけじゃない。
雫の表面に出ているコアの部分に触れ、その中に溶ける。
まさに本当に雫の中なのだ。
コアに溶けた後はエヴァとほとんど変わらない。
目線などは雫の目線だし、動き方は自分の思った通りに動く。
ちなみにLCLなんて無いからわざわざ乗る度に服が濡れる心配もない。
《マスター、今日はどこに行きますか?先日は旧中国の方に行きましたけど。》
「うん、今日は日本内を回ることにしよう。何か楽しいことが起こりそうな気がするんだ。」
《楽しいこと、ですか?》
そう、今日は朝から何か変な感じがしていた。
まるでこれから誰かに会えるような・・・といっても本当にそんなことが起こるとは思えないんだけどね・・・。
景色が半端じゃないスピードで流れていく。
まぁ、あくまでも人間にとってだが。
「雫、今日も調子がいいみたいだね。」
《はい、なんて言ったって久しぶりにマスターと一緒にいられるんですから。もう最高に楽しいですよ!!》
「久しぶりって・・・・・いつも一緒にいるじゃないか?」
そう。雫とは大抵一緒にいる。
今日みたいに雫に乗っているときは当たり前だし、部屋の中にこもっているときだってホログラフィの姿で
近くにいる。
《ホログラフィで一緒にいるのと本当に一緒にいるとでは全然違うんです》
う〜ん・・・・よくわからないけどそういうもんなんだろう。
「まぁいいや。それよりもまだ何の反応もない?」
《さっき言っていた生命反応のことですか?何の反応もありませんよ》
「そっか、やっぱり気のせ、ッ!?」
な、なんだ!?急に頭が痛く・・・
《マスター!?だ、大丈夫ですか?どうしたんですか!??》
・・・誰かが呼んで・・・・・
「・・・雫・・・降りるよ・・・・・」
《えっ?あっ、は、はい》
いったい・・・何が起きるんだ・・・・・・
「ここ・・・かな?」
動きを止め雫から降りる。
《マスター?この辺りにはなにもありませんよ。》
雫の言うとおり、確かになにもない。
町の中なのでビルなどはあるが別に何ともない景色だ。人の気配なども全くない。
・・・・・けれど
「なにか・・・そう、なにかが起こりそうな気がするんだ。」
『何か』・・・それ以外に言いようがないんだ。
たぶん僕の中にある使徒の力が何かを伝えたいんだと思う。
《はぁ、マスターがそういうんでしたら待ちますが・・・》
「ん、ありがとう」
「・・・・・・・・・」
《・・・・・・・・・》
ここに来てから二時間が経つ。
「・・・来るね・・」
《はい・・・》
さっきから感じていた『何か』だんだんと強く感じてきた。
一時間ほど前から雫もその気配に気づいた。
「・・・・・」
《・・・・・》
更に強く・・・
「《・・・・・・・・・・・・・・!!??来た!!!???》」
爆発的な気配を感じる。
それと共に目の前が虹色に光り・・・
「・・・・・・・・・・これは・・・」
光が収まり目の前に見えるのは・・・
《・・・人・・・ですね》
「うん」
黒いバイザーとマントをつけた黒ずくめの青年がいた。
続く・・・と思う
あとがき
はじめまして、幽です。
まず最初にここまで呼んでくれた人、このようなへたくそな文読んでくれてありがとうございます。
そしてごめんなさい。ナデシコ小説なのにナデシコのキャラが出てこない!!!
次回・・・いや、更にその次にはちゃんと出しますんで・・・
ハァ、なにぶん小説を投稿したのってこれがはじめてなので・・・どうも・・・・いまいち・・・
というわけで、よろしければ感想を下さい。本当に一言でも良いので・・・
管理人の感想
幽さんからの初投稿です!!
おお、シンジだシンジ!!
う〜ん、お互い不幸度で争えるキャラですからね〜、アキトとシンジ(苦笑)
気が合うことは確かでしょう(爆)
それに、オリキャラも登場していますし。
さてさて、今後どの様な展開になるのでしょうか?
では、幽さん投稿、本当に有難うございました!!
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後、掲示板になら感想を書き易い、と言う方もおられるので。
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