第十話

【ブリッジ:テンカワ・ラズリ】

今回の行き先はテニシアン島。
ここに落下した新型チューリップの調査。
「記憶」通りの出来事だ。
ここにはクリムゾングループの御令嬢がいた、って事ぐらいしか「記憶」にはないな。
なら、彼女の事調べておけばいいかな。
でも何か、凄く嫌な事があったような気もするんだけど……。
まあ、今は良いか。

それで、暫く令嬢の事調べていたボク。
うーん、クリムゾンの娘って、一人だけじゃなかったんだ。
何か色々あるみたいだ。骨肉の争いって奴?
だけど、今回の任務にはあんまり関係ないかな。
へたに弄って影響出たらまずいから。
でも、調べておく事だけはしておこう。情報は有って損になる物じゃないし。

「ルリルリ、貴方肌弱いんだからこれ使いなさい」
と、横でミナトさんがルリちゃんにサンオイルを勧めているのに気が付いた。
テニシアン島って、南の島だったっけ。
みんなで海水浴か……。
ちょっと楽しみかも。

そんな事を考えていたら、ミナトさんがボクの方にも声を掛けてきた。
「ラズリン、貴方も肌白いけど、大丈夫なの?」
「どうなんでしょう? 何だかボク、水着で海水浴って初めてな様な気がするんですよ」
少なくとも、女物の水着を着るのは、初めてだと思う。

ボクの言葉に、ミナトさんは優しく微笑んで、こう言ってくれた。
「じゃあ、私が水着も選んであげようか」
「そんな、悪いですよ」
「ラズリン、お姉さんの言う事は聞きなさいな。私、服飾コーディネーターの資格も持ってるんだから」
「は、はい」

調べた結果、令嬢は手を出さなきゃ問題なさそうだし、だから今回は楽しんじゃおうかな。

【アキトとガイの部屋:テンカワ・アキト】

何か最近物忘れっていうか、やったと思っていた事やっていなかったりして、記憶が変なんだ。
疲れてるんだと思って、早めに部屋に戻らせて貰ったけど、これって一体なんなんだ。
何というか、今此処ナデシコで生活しているという事が、昔体験した事を繰り返しているような感覚。
デジャブーとか、そういうのだったかな。

「アキトアキトアキトーーーー!!!」
そんな考え事をしていた時、部屋の扉、その向こうからユリカの声がした。
インターホンも使わずに声が届くってのは凄いよな……。

とりあえず扉を開けると、ユリカは俺に向かって何かが乗った皿を突きだしてきた。
「アキト! 私、あなたにクッキー作ってきたの! 昔アキト、私にクッキー作ってくれたでしょ。
 だから私、また会えたらアキトにクッキー作ってあげようって思ってたの」
……その皿の上にある黒くて青くて赤くて緑な奴が、クッキーだと言い張るのかお前は。
「あんまり上手くできなかったけど、私、頑張ったんだよ」
くっ、ユリカ、その潤んだ上目使いでこっちをみるのは反則だぞ。

ユリカの視線に負け、俺は仕方なく皿の上の一つを手に取る。
だが、これを食ってはいけないと、俺の中の何かが必死に警告を送っている。
言われなくたって、これがやばすぎるってのは十分にわかる。
「遅くなっちゃったけど、食べて……くれる?」
クッキーの皿を手に部屋の入り口に立つユリカ。
微妙に潤んだ瞳。僅かに赤みの差した頬が、恥じらいを見せている。
そんなユリカの姿を見て、俺は思った。


精神的にも肉体的にも逃げ場無し。


その時、ユリカの後ろで扉が開いた。
ガイでも帰ってきたのか? 良かった! これで今食わなくてすむ!

「アキトさーん! 疲れてるらしいって聞いて、私スタミナドリンク作ってきたんです!」
「ようテンカワ! 夜食作ってみたんだが味見してくれねぇか?」
入ってきたのはメグちゃんとリョーコちゃん。しかも二人とも謎な物体をお盆の上に乗せている。


……事態悪化。


どどど、どうすりゃいいんだこの状況。

【ブリッジ:テンカワ・ラズリ】

結局、ボクとルリちゃんは、ミナトさんに水着を選んで貰っている。
ボク達の周りには、もうこれでもかって感じに水着のカタログ画面が何枚も表示されている。
でもそれでも足りないとばかりに、ミナトさんはこれがいいあれもいいと画面をこっちに送ってくるの。
ミナトさ〜ん、水着って一度に着られるのは一着だけなんですよぉ。

「ラズリン、こういうふりふりのはどうかしら〜?」
満面の笑みで、今度は大量のふりふりリボンが付いた水着を薦めるミナトさん。
「いや、ちょっとそれは……恥ずかしいです」
「そぉ? ラズリン全然着飾んないから、こんな時ぐらい可愛くしてみたいのに」
「だからってそれはやりすぎです。もうちょっと飾りがないのが良いです」
「仕方ないわねぇ。……あ、これはルリルリにどうかな?」
ボクの注文を気にした様子もなく、ミナトさんはルリちゃんにまた別の画面を送る。
さっきまでルリちゃん微妙に困った表情だったんだけど、その水着には興味を引かれたみたい。
「……私に似合うでしょうか?」
「そういう可愛いのルリルリ似合うよきっと!
 暖色系も似合うと思うけど、今回は涼しげな寒色系で攻めてみよう!」
食いついてきたのが嬉しかったのか、似合うと力説するミナトさん。
その水着は、「記憶」にあった物と同じだった。だからつい、ボクもこう言っていた。
「そういう「水の色」、ボクもルリちゃんに似合いそうな気がする」
「……なら、それにします」
ボクも似合うって言ったら、ルリちゃん照れたように笑って、その水着に決めた。
あ、何か今のルリちゃん、可愛かったな……。
「じゃあルリルリはそれでオッケーね。
 さてラズリン、可愛いのが嫌って言うなら、上品な、でもちょっと色っぽい、みたいので行こうか?
 ラズリンって黒髪と白い肌のコントラストが良いから、それに似合う物にして〜。でも冷たい感じにはしない様にと……」
ルリちゃんのが決まって嬉しくなったのか、またもやカタログから選び始めるミナトさん。

でも、何だかこういうの嬉しいな。
カタログとにらめっこしながら洋服選ぶなんて、あんまり無かった気がするから。

と、その時。
「うわああああああああ……」
何か今遠くから叫び声がしたような?
「オモイカネ、今何かあった?」
『アキトが艦長達の料理で悶絶した模様』
え?
……あー、今その「記憶」思い出したけど、そんな事有ったね。
もう少し早く思い出せたらよかったんだけど、「アキト」として、絶対思い出したくない「記憶」だったみたい。
アキト、ごめん。

でも、「アキト」の記憶って、結構抜けてるんだな。
今回はこの程度だったけど、もしかしたら大事な所が抜けてるかもしれない。
少し、注意しないと。

【砂浜:テンカワ・アキト】

この島に落下した新型のチューリップを調査するはずが、上陸陣はバカンス満喫中。
ま、せっかく南の島に来たんだから、そりゃ遊ぶよな。
「ちょっと貴方達、遊んでる分は給料から引くからね」
せこいっすよ、エリナさん。
「あんまりきつい事言わないの、せっかくの南の島なんだから」
と、それをたしなめる者がいた。
何とムネタケ提督だ。
「て、提督……」
「青い空と海、白い砂浜、輝く太陽!!
 こんな所に来たら若い男女なら開放的な気分になり、遊びたくなるのは当然!!
 そうでしょう、エリナ副操舵士?!」
「そ、そうですね……」
提督の思わぬ迫力に引き気味のエリナさん。

「だから私も遊ぶのよ!」
その言葉と同時に軍服を脱ぎ水着姿になる提督。
…………。
おっさんの肉体なんぞ描写する気は全く無いがこれだけは言わせてもらう。

紫のラメ入りビキニパンツは止めてくれ……。

周囲の人間が凍り付いているのをまるっきり無視して提督は走って行く。
その先に居るのは……。
「ラズリちゃん、一緒に遊ばな〜い?」
「うわ〜」
あ〜、さすがのラズリちゃんも顔が引きつってるな〜。

ズボッ!!

提督が波打ち際まで来た時、誰かが掘った落とし穴にはまった。
「こんなもんは埋めちまえー!!」
「「「「「「おー!!」」」」」」
皆によってたかられあっという間に首まで埋められてしまう提督。
妙にアカツキが気合い入れて埋めてる気がするなぁ。
あいつ、そんな性格だったか?
で、ムネ茸の出来上がり。

「はっはっは、ラズリ君も災難だったね」
さわやかに笑いつつラズリちゃんに声を掛けるアカツキ。
足下で騒いでいるムネタケ提督は見事に無視。いい性格してるよ。

ちなみに彼女の格好は白地に桃色のラインが入ったワンピース、パレオ付き。日差し避けにつばの広い帽子もかぶっている。
あんな物を見せられた後だと、かわいらしさがよけいに引き立つ。

「あ、あはは……。でも、そのままだと提督溺れちゃわないですか?」
アカツキに答えつつ、彼女は提督の元へと歩いていく。
「ちょっとラズリちゃん、あたしを助けて!」
「あはは、さすがにそれは出来ないです〜。せめて溺れないように堤防作ってあげますから我慢して下さいね〜」
むう、お人好しなんだか嫌がらせなんだか、わからない態度をとるなぁ、彼女。
アカツキも、彼女のその行動にどう反応していいのか、困った様な微妙な表情をしている。
やっぱり彼女の行動は、時々謎だな。

だが、アカツキがイズミちゃん達に遊びの人数合わせに引きずられていったのを見て、俺は気持ちを切り替えた。
せっかく海水浴なんだ。火星じゃこんな事ほとんど出来なかったし、楽しまなくっちゃな。

【浜辺:エリナ・キンジョウ・ウォン】

全く、とんでもない物を見せられたわ。
何でこの艦の人はみんな愛だの恋だのお気楽極楽なのよ。
まあいいわ、私は私の目的のための行動をしなくちゃ。

だから私は、目的の人物に声を掛けた。
「アキト君、ちょっといいかしら」
「え? 何ですか?」
「ちょっと話があるのよ」
「あ〜! 居た居たエリナさん〜!!」
いきなり話に入ってきたのはテンカワ・ラズリ。
お、おのれー。邪魔しないでよ。

彼女はアキト君の横に座ってから、こんな事を聞いてきた。
「エリナさん、ネルガルの会長秘書だったんですよね。会長ってどんな人ですか?」
何なのよ、その質問は?
「どんな人って……? 何でそんな事?」
「何となくイメージだと、背が高くて、気障で長髪で、女たらしだったりしそうな感じなんですけど」
……正解よ。
でも何でそんなイメージな訳?
「なんか、アカツキみたいだな」
アキト君の言葉に、ラズリは楽しそうに笑い出す。
「あはは、それいい〜。
 本当はアカツキさんネルガル会長で、ナデシコにはネルガルの未来を左右する重大な秘密を握る人がいて〜。
 その人を味方につけるため、身分を隠して潜入しているんだったりして」
……それもほとんど正解よ。
まさかこの娘、わかって言っているんじゃないでしょうね。

「ヒカルちゃんとか考えそうなネタだよね」
「そ、そんな事ある訳無いでしょ」
アキト君の方はわかってない様なので、否定しておく。
私が否定すると、ラズリはくすくすと笑いながら、こんな事を言ってきた。
「そうですよね、本当にそうだったら、道楽会長って感じですよね」
本当にそうよね。
だけどあの男、結構切れ者なのよ。
会長ってのも伊達じゃないんだから。
それ以上に道楽部分が大きいのが悩みの種なんだけど。
思わず会長秘書としての苦労に思いを馳せた時、ラズリが誰かを見つけて声を上げた。

「あ、アカツキさんだ。ちょっと呼んでみよーっと」
そういうと同時に立ち上がって、手を振りながらアカツキ君を呼び寄せるラズリ。
「会長さーん! ちょっとこっち来て下さーい!」
呼ばれたアカツキ君は辺りを見回し、自分が呼ばれていると気づいて、こっちに向かってきた。

「ははは、ラズリ君、何で僕の事会長って呼ぶんだい?」
軽い口調でそんな事を言いながら、視線がこっちに向いた。
私が何か話したかとか推測してるんでしょうね。
「いやアカツキ、何かお前、ラズリちゃんが想像してるネルガル会長の姿にそっくりなんだってさ」
横のアキト君がそんな事を言う。
やっぱりアキト君は何も知らないみたいね。
「あはは、そうなの。だからボク、アカツキさんの事、会長さんって呼びますから。良いですよね?」
アカツキ君は苦笑いしながらラズリの横に座って、話し始める。

「いやははは、参ったねこりゃ。お店の女の子には、社長さんなんて呼ばれた事有るけどねー」
「あー、その年でそんな所出入りしてるんですかー。会長さんのえっちー」
「はっはっは、男の甲斐性って奴だよこの位。テンカワ君もそう思うだろ?」
「ええっ、いや、俺に聞かれても……」
いきなり話を振られて思いっきり狼狽するアキト君。
「おおっと失礼。君はわざわざそんな所行かなくても平気だったね」
「な、何言ってやがる」
「そうだね。アキトにはユリカ艦長がいるもんね」
アカツキ君の言葉にますます慌てるアキト君に、納得した様に頷くラズリ。
「いやいやラズリ君、僕が見たところそれだけじゃないねぇ。
 メグミ君やリョーコ君なんかもだよ」
にやけた笑いでアカツキ君がそんな事を言ったとたん、ラズリがムッとした顔になる。
「もう、会長さん、アキトとユリカ艦長は相思相愛だって言ってるでしょう。
 そんな事言ってると、シミュレーションでお仕置きしちゃいますよ」
「わかったから、それは勘弁してくれ」
ラズリの言葉に、アカツキ君が青ざめる。何があったのかしら?

「でもラズリ君、何でネルガルの会長なんかに興味が有るんだい?」
話を逸らすようにアカツキ君、今度はこんな事を聞いてきた。
確かにそれは私も聞いてみたいわね。私の話に割り込んできてまで、その事を聞いてきたんだから。
「あはは、玉の輿を狙っちゃおうかな〜、なんてね」
ところが彼女の答はこんな物だった。
本気でそんな事言ってるの? 何か、腹が立つわね。からかわれてるみたいで。
こっちは自力で成り上がろうって思ってるのに。
「いやはや、こいつは照れるな〜」
「何でお前が照れるんだ?」
ええい、和んでないでラズリをどっかに連れて行きなさいよ、道楽会長。

「アーキート!! 私とビーチバレーしよう!!」
ああっ、艦長、この上何であなたまでやってくるのよ。
「わかった、じゃあ行くか」
そのままアキト君は艦長達の元に連れ去られてしまった。
はぁ……参ったわね。
アキト君にボソンジャンプについて質問してみようと思ってたのに。
でもまさか、あのテンカワ・ラズリ、私の考えを読んでいた?
もしそうだとしたら、少し作戦を変えないといけないかも……。

……まあ、今日の所はもういいか。
せっかくだから、私も遊んじゃおっと。

【砂浜:テンカワ・アキト】

「これより、第一回ビーチバレー大会を行います!!」
何でか知らないが、皆でビーチバレーをする事になった。
チーム分けは、俺&ユリカ、リョーコ&メグミ、アカツキ&エリナ、ヒカル&イズミ、ミナト&ゴート、ラズリ&ジュン。
優勝したら、一つだけ願いを聞いてもらえるというので、みんな気合いが入っている。
しっかし、何で俺まで。俺、別に願いなんか無いんだがな。

で、三時間後。

「優勝は、テンカワ・ラズリ&アオイ・ジュンのチームです!!」
結果はこのチームの優勝。
俺とユリカのチームも結構奮戦したんだ。
が、ラズリちゃんの判断力とスピード、ジュンのミスをせず丁寧に拾ってくる守備力。
ジュンって、影が薄いと思ってたけど、その分守備とかそういうのが上手いんだって、気づかされたよ。
きっと、ユリカの後ろでそんな事ばっかりやってたんだろうな。

でも、ラズリちゃん、そこを見抜いてジュンを選んだのかな。
あぶれ者同士ー、なんて言ってたけど。
俺のパイロットの素質を見抜いたり、彼女そういうの鋭いんだ。
やっぱり謎な所があるよな、彼女。

それはともかく、優勝者の願いは。

「ユリカ、今度の休暇に、僕と買い物にでも行かないか?」
ジュンの願いは、ユリカとデートがしたいって事みたいだな。
「え、良いよー。……そうだ、アキトやルリちゃん、ラズリちゃんとかも一緒に行かない?」
願いを了承してすぐ、俺達も誘ってくるユリカ。
ユリカ、ジュンはお前と二人でデートがしたいって言ってるんだと思うんだが。
「いや、ユリカ、僕は君と二人で……」
「みんなで出かけた方が楽しいよね! いいでしょ、ジュン君!!」
あくまでジュンの意図に気づいてないユリカ。
それ自体は何故か嬉しかったりするんだが、ジュンの方はそれじゃ納まらないんじゃ……。
「う、うん……」
だが、ユリカの勢いに押されてジュンは仕方なく頷いて。
「ちっくしょーーーーーー!! 僕って奴はーーーーーー!!!」
そのまま涙目で走り去って行った。

ジュン、お前って不憫だな……。
……今度少し、いたわってやろうかな。
飯食いに来た時、大盛りにしてやるとか、定食のエビフライ一本増やすとか。

ちなみにラズリちゃんは、なんかアカツキに頼んでたけど、一体何だろう?

【砂浜:テンカワ・ラズリ】

「はいみんな、そろそろ仕事してー!」
エリナさんの号令に、仕事を始めようとしたボク達。
うーん、ビーチバレー楽しかったな。

と、点呼を取っていたゴートさんが、声を上げた。
「ヤマダがいないぞ?」
ああっ……。
アキトはここにいるから何にも起きなくてすむと思ったのに。
ガイさんはゲキガンガー好きだから一も二も無くついていったんだろうなぁ。
もう、世話掛けるんだから。

「俺、探してきます!」
アキト? ……行っちゃった。
しょうがないなぁ。
どうせ令嬢の別荘は新型チューリップの側だろうし、調査ついでに行きますか。

【アクア別荘:テンカワ・アキト】

「……ガイ、お前何やってるんだ?」
ガイを探していて見つけた別荘。
鍵が開いていたので誰か居ないかと入ってみた。
で、そこのテラスでこんな状況に出くわした訳なんだ。
テーブルの上に食べ散らかされた料理があって、その横のソファーにガイが倒れている。
しかもそのガイの首筋には、ゲキガンガーのヒロイン、アクアマリンそっくりな女がしがみついている。
「ガイさん、私と一緒に死んで下さい! 私はもう、美しく死ぬ事ぐらいしか、残されてないんです!」
はあ? 一体どういう状況だ?
「この女、一服盛りやがったんだよ。頼むアキト、何とか説得してくれ。俺は正義の為に、まだここで死ぬ訳にはいかんのだ〜」
だから、一体どういう状況なんだってばよ。

「ああもう、やっぱり面倒な事になってる〜」
ラズリちゃん? いつの間に?
俺達に気づいたアクアマリン(仮)がこっちを向いて叫ぶ。
「この人は私と死ぬのよ!」
その言葉に、ラズリちゃんはぴくりと眉を動かしたと思うと、アクアマリン(仮)をじっと見つめた。
暫くそうしていた後、彼女はこんな事を言いだした。

「別にそれでも良いんですけどね」
ラズリちゃん、幾ら何でもそりゃ無いだろ。
「ちょっと待てよぉー!!」
彼女の言葉に顔を引きつらせて叫ぶガイ。
それをまるっきり無視してラズリちゃんはアクアマリン(仮)に話しかける。

「あなたの家族はそんな事やっても悲しまないと思いますよ。アクアさん」
その言葉を聞いたとたん、アクアとかいう女は体を震わせた。
「使える力があるのに使わないで、こんな馬鹿な事やってるのは勿体ないと思います」
いつもの、のほほんな雰囲気は影を潜め、真面目な表情でアクアを見る彼女。
何か怒っている様にも見える。
俺がそう思っている横で、彼女はアクアに言葉を掛けた。
「姉妹のシャロンさんなんか、凄い事やろうとしてるのに、大違いですね」
「ええっ、あの人が何か……?」
ラズリちゃんの言葉に、慌てた表情で聞き返すアクア。
でもラズリちゃんは微笑みつつ、さも意外だという口調で答える。
「あら、あなたは此処でガイさんと死ぬんでしょう。知る必要ないじゃないですか」
「だから助けろって!!」
騒ぐガイをまたも無視して、ラズリちゃんは話し続ける。
「知りたかったら自分で調べたらどうです? 貴方は、やろうと思えばそれが出来る権力と能力があると思います」
此処まで言って、彼女はアクアを見つめる。
アクアは困惑と驚きが入り交じった表情でラズリちゃんを見つめ返している。

暫く沈黙が続いた後、ラズリちゃんは微笑みつつ、口を開いた。
「ま、別に他人事ですから、ボクにとっては知った事じゃないですけど」
その時の笑みはいつもと違って、何か酷薄な雰囲気を持っていた。
彼女のその笑みを見たアクアの表情が歪む。

「お遊びは、ここまでのようね」
アクアがそう呟き、胸のブローチのボタンを押した。
それを見てラズリちゃんは、失敗したという表情になる。
「あ、しまった、忘れてた……!」
「ほほほ、あなたがあれに勝てるというなら、あなたの言葉、少し考えてあげるわ!!」
そう言い捨てて走り去るアクア。
「アキトはガイさんを安全な所に! ボクは、あれを倒しに行くから! あんな事言われたら、やらなくちゃ!」
ラズリちゃんもそう言い残して走り去っていった。
俺はよくわからないまま窓の外を見て、驚いた。

【リョーコ機:スバル・リョーコ】

調査目的の新型チューリップが、何故かバリアに覆われていて、しかも側に別荘が建っているって状況だった。
ラズリが別荘を調査しに行くって降りていったんだが、何やってるんだ?
「おいヒカル、ラズリから連絡ないのか?」
「ないよ〜、どうしたのかな〜」
「連絡ない……うちの副長……たより、ない……くくく」
「……いや、それは言い過ぎだと思うよ、イズミ君。彼も裏方としては役に立ってると思うが」
イズミの駄洒落が洒落とネタの二重の意味でまずいと思ったんだろう、冷や汗をかきつつ突っ込むアカツキ。
確かに、さっきのビーチバレーの時も、良い動きしていたよな。
あいつも一応士官学校二位の秀才君だから、それなりに鍛えられてはいるんだろう。
「でもね〜、男としては頼りないと思うよ〜。やっぱりお友達止まりだよ〜」
ヒカルが容赦ない台詞を言う。
まあな。でも、ああいう地味な奴が目立つと危ないし、あいつは今のままでいいんじゃねぇか?

そんな雑談じみた会話をしていた時、バリアが開き、チューリップが活動を始めた。
中から出てきたのは巨大な木星蜥蜴。
「げげ、でかいジョロ!」
攻撃態勢を取るオレ達。だがそこに通信が入った。

「バリアが開いちゃったのはボクのせいだし、ボクがこいつを倒します!!」
ラズリがダンシングバニーに乗り込みながら、そう言ってきたんだ。
「だけど、お前の機体の武器じゃ……?!」
「大丈夫です! ダンシングソード・モード!!」

ダンシングバニーがアマノウズメに変形し、羽根が周囲に舞い散り出す。
だが、ウズメの周りを舞っていた羽根の幾つかから、白く光る刃が伸びた。

光り輝く剣が舞う中で踊るウズメ。
その動きは綺麗だが素早く、中国舞踊、いや拳法の演舞を思わせる物だった。

「ラズリ、その刃はなんだ?」
「ビームサーベル?」
「これがほんとの、凶器乱舞ね……くくく」
オレ達が口々に言い合った時、ウリバタケからのコミュニケが開いた。
「こいつはな、攻撃力のないウズメが、攻撃する必要が出来た時のために!
 こんな事もあろうかと! あ、こんな事もあろうかと!!
 秘密兵器を付けておいたんだ!!」
何が嬉しいのか、思いっきり浮かれているウリバタケ。
「だからあの武器は何なんだよ?!」

「説明しましょう!!」
笑みと共に開かれるイネスからのコミュニケ。
「あの刃は、ディストーションフィールドを収束した物よ。あの羽根には小型化したフィールド発生装置を積んであるのね」
妙に楽しそうに説明を続けるイネス。
「フィールド発生装置は携帯用に小型化も目指していたけど、今の技術じゃ、携帯用には大きすぎるってぐらいにしか出来なかったのよ。しかも小型化した分出力も小さくなっていたし。そんなフィールド発生装置を、あんなふうに使うとはね」
そこでイネスは感心したように頷いてから、説明を続ける。
「展開させた盾としては弱すぎても、収束させた剣として使用するなら十分な強さになる。考えたわね。
 問題は小剣という攻撃範囲の狭さだけど……」
「それを、バニーの羽根に乗せて機動力を与えたって訳だ。やろうと思えば敵へ全方位攻撃なんて出来るかもな」
イネスの説明の補足をウリバタケがする。
「なるほどー、ファ○ネルみたいなもんかぁ……」
ヒカルがよくわからない感想を言う。きっと何かの漫画のネタなんだろう。
「問題は、バッテリーがそんなに持たないって事だ。羽根だけでは相手に二三撃与えたら、切れるだろうな。
 まぁ、機体に装備し直せば充電されるんだが」
つまり、使い方としては、操れる投げナイフみたいなもんか。
でも、操るのはラズリじゃないと無理そうだが。
「それに、他の装備との兼ね合いや制御の問題もあって、全ての羽根が刃を出せる訳じゃないんだな」
だが、攻撃を仕掛ける方としては、数本だけでも、やっかいなんだ。
この、舞い散る羽根の幾つかが刃になると知らされた瞬間、全ての羽根に注意を払わなければいけなくなる。
刃がでてないからと無視した瞬間、後ろから刺されたらたまらない。
だから、この羽根の中へ飛び込んでの接近戦なんてやりたくない。やるなら遠距離射撃になるが……。

と、いきなりの爆音。

オレ達が説明を聞いている間に、巨大ジョロは攻撃態勢を整えていたようだ。
だが、それはラズリも同じだった。
バッタの攻撃を、飛び交うフィールドの剣DFSで切り落とし、受けきれない物はフィールド状に戻して数枚重ねて受け逸らす。
一枚じゃ弱くても、重ねればピンポイントだが強力な盾にも出来るって事か。
あいつの機体の索敵能力なら遠距離射撃もほとんど気づけるから、あの盾で受け止められてしまうな。

後は羽根の攻撃力だが……。
「アタック!!」
彼女の叫びと同時に、周囲に浮いていたDFSが巨大ジョロに斬りかかる。
しかも、前後左右、頭上と、見事な全方位同時攻撃。
すげぇ、あんなのそうそう避けられるもんじゃねぇ。
しかもあの切れ味。ジョロの装甲が紙の様だ。
……つまり、これでラズリのウズメも戦闘指揮だけじゃなく、やろうと思えば攻撃に参加できるようになったって事か。
でも、とりあえず見て思ったのは。

DFS、オレも使ってみてぇ!

【アクア別荘横:テンカワ・アキト】

爆発する巨大ジョロ。

煙が晴れた時、どこからともなく聞こえてきたアクアの声。
「……今の私にもやる事が出来たようね! その点だけは感謝してあげるわ、小娘!」
何だったんだ、ありゃ?
それにラズリちゃん、なんであのアクアって女にあんな事言ったんだろう?

「うにゃあ、流石に疲れたよー。このモードきつ過ぎ〜。もっとしっかりした制御プログラムか、オモイカネのフォローが必要だよ〜」
俺はへろへろとウズメから降りてきた彼女に、聞いてみた。
「ラズリちゃん、どうしてあんな事?」
彼女は、眉を顰めつつ首を傾げ、暫く考えていた。

「んー、別にあの人になんかする気はなかったんだよね。
 チューリップのバリアを勝手に操作されない様に来ただけだったもの」
そこまで言って、彼女の表情が、真面目な物になる。
「だけど、アクアさんの事見てたら不思議と腹が立ってきちゃって。
 あの人、幸せじゃないなんて思ってるかも知れないけど、家柄とか色々な権力持ってて、能力もあるのに。
 家族や姉妹が何をしようとしているのかさえ知ろうとせずに、それを無駄遣いしてるから。
 こっちは、無い能力絞って頑張ってるのに」

彼女はそこまで言ってこっちを見て、いつもの柔らかな笑みを浮かべて俺の背中を叩く。
「だからさ、アキトもコックとパイロット、どっちもしっかりやってね」
結局そう言う方向に持っていくのか。
言われなくったって、コックになるのは俺の夢だし、最近なんでか料理できるのが嬉しくて堪らない。

でも、パイロットはなぁ……。
最近何だか、腕が上がってくるに連れて、嫌な感覚が頭の中をよぎるんだ。
何か、敵の全てを、呪って破壊したくなるような狂気じみた衝動。
俺、そう言うやばい性癖でも持ってるんだろうか……。

【ナデシコブリッジ:テンカワ・ラズリ】

それで、結局どうなったかと言うと。
ガイさんはしびれ薬だけだったそうで、問題なし。
クリムゾンの御令嬢は、イネスさんがその性格について説明したおかげで、放っておく方が良いと決定。
こんな所ですかね。

さてと、アカツキさんを呼びだしておいたけど、来ているかな。
行ってみよう。

【第二倉庫:アカツキ・ナガレ】

ここは、エステの部品を格納している第一倉庫と違い、着陸用シャトルの部品を格納している所だ。
だから、普段はあまり使われず、人気がない。
他にも、何故かウリバタケ君専用の、第三倉庫が有るらしいが、今はどうでもいい。
ともかく、ここは密会をするのにちょうど良い所って事だ。

「あ、もう来てたんですね」
やって来たのは、テンカワ・ラズリ。
さて、僕をわざわざこんな所に呼びだして、何の話かな。
「女性を待たせるのは、僕の主義に反するからね」
「あはは、会長さんは、流石ですねぇ」
前置きのような僕の言葉に、ころころと笑って答えるラズリ君。
でも僕は、その呼び方が気になったので、こう言ってみた。
「ラズリ君、やっぱり僕をそう呼ぶのかい?」
愛をささやくのでも、密談をするのでも、肩書きで呼ばれるってのはあまり好きじゃない。
今みたいに女の子と二人っきりの状況なら特に、ね。

「だって、そうなんでしょう? ネルガル会長アカツキ・ナガレさん?」
そう言った彼女の表情は、先ほどまでのふんわりのほほんな雰囲気ではなく、ぴしりとした隙のない表情だった。
……ふむ、僕の正体、知ってるようだね。
「やれやれ、何で気づいたんだい」
「ちょっと調べたらバレバレです。ネルガルの若き会長って、顔写真付きで有名ですよ」
「はっはっは、なるほどね。この艦の人達は、そんなものあんまり調べないだろうから平気かと思ってたよ。
 でも、意外性も考えていたんだけどね。
 ネルガル会長がわざわざ危険なパイロットなんてしない、他人のそら似だ、って思うだろうって」
それをそら似だと思わず、しっかり調べる人間も居たと、そういう事だね。

「で、ネルガル会長の僕に、何の用なのかな?」
「玉の輿狙ってるって言ったら、どうします?」
僕の質問に、彼女は笑みを浮かべてこう答えた。
年相応の儚げな雰囲気に、年に似合わぬ色気のある笑み。そのアンバランスさが、不思議と似合っていた。
「ほほう? それでこんな所に呼び出すなんて、なかなか情熱的だね、君は」
「うふふ、なんてね。……まず聞きたいのは、あなたが何故ここにいるか、です」
先ほどまでの雰囲気から一転して、理知的な雰囲気を見せる。
くるくると雰囲気を変える娘だねぇ。面白いよ、君は。

「ここは僕の艦だ。居てもおかしくない」
とりあえず、表向きの答をしてみる。
「ネルガル会長が、わざわざスキャパレリ・プロジェクトの艦にいるのは、おかしくないと」
スキャパレリ・プロジェクト。
この言葉を出してきたという事は、火星遺跡に関連する事か?
「最重要の、一大プロジェクトだったからね、当然だろ?」
今度は韜晦してみる。これでどういう反応を見せるかを見てからが、交渉の本番だ。
だが、彼女はなかなか予想外の反応を見せた。
「なるほど、それで納得しておく事にします」
おや? これで話を切り上げるって事は、それは本題ではないと。
いいね、こちらの予想を裏切るその反応。

「それで、知りたいのはそれだけかい?」
「ええ、こっちが本題かな」
ラズリ君は、真剣な表情の中、僅かに笑みを浮かべる。
「ボクの体質、知ってますよね」
そう言いながら、手の甲を見せる彼女。
「超高性能なマシンチャイルドって事かい?」
「ええ。それで、ネルガルは、ルリちゃんの様にマシンチャイルドを研究していた」
「ふむ、君が記憶喪失って言うのは聞いている。つまりそれで僕にマシンチャイルドの事を聞きたくなったという事なのかな?」
僕がそう言った時、彼女は思っていた言葉が来たという様な表情をして頷いた。
なるほどね。そういう事か。

「でも、ただでって言うのは虫が良すぎないかい?」
「そうですね……。新型の機動兵器の図面と引き替えにって言うのはどうでしょう?」
そういって彼女は、幾つかの図面を見せる。
僕も一応エステパイロットだから、図面のスペックからどんな機体かはわからないでもない。
確かに、彼女の見せた機体がそれだけの性能を発揮するなら、なかなか魅力的だった。

だが、マシンチャイルド関連は親父の仕事だったから、前会長派がやっているとなると、結構僕には届かない事が有るんだよね。
僕もそれではいけないと、色々手を尽くしては居るんだが。
それに、彼女自身の事はまだ……。
さて、どうしたものか?

「それだけかい? 少し、物足りないな……」
僕はそう言いながら、さりげなく彼女に近づき、彼女の腰を抱き寄せる。
「え、ええっ、何するんです」
こういう状況に慣れてないのか、いきなり狼狽する彼女。
おやおや、意外に純情だね。
「君の体、その秘密も知りたいって事だよ」
彼女の耳元でそう囁き、僕はそのまま彼女の唇に向かう。
だが。

「やだーーーっ!!」
真っ赤な顔で彼女は僕を突き飛ばす。
「えっと、えっと、今はこれで引き下がりますけど、諦めた訳じゃありませんからね!」
そのまま、脱兎のごとく逃げていく彼女。

ふふふ、彼女、まだまだ甘いねぇ。
こっちは彼女の正体まだ全然掴んでないから、はったりかけたんだが、こんなにあっさり引っかかるとはね。
結構、付け入る隙、有りそうだね。

……だが、彼女、なかなか良い肉付きだった。
今はまだあんな体型だが、もう二三年したら艦長ぐらいのナイスバディになるかもしれないな。

【通路:テンカワ・ラズリ】

ボクはめちゃめちゃ動揺しながら通路を走っていた。
うわーん、やばかったよー。
やっぱりアカツキさん、女たらしだよぉ。
今度ネルガルに話を通す時は、エリナさんにしよう!

そう決めた後、ボクは歩調を落とし、さっきの事を思い返した。

……ボク、心理戦、苦手みたいだ。
もしかしたらアカツキさんのあの行動も、交渉の手だったかも知れないのに。
しかも、結構上手い手だったかも。
でもでも、えっちなのはいけないと思うよぉ。

だけどまぁ、餌は撒けたと思う。
ボクがマシンチャイルドの事を調べるために此処にいると思ってくれた、かな。
上手くやれば、それを餌に、あの機体を作るのに予算を回してもらえるな。
もしかしたら、アキトじゃなく、ボクにボソンジャンプ実験の交渉を持ちかけてくるかも知れない。

マシンチャイルドの事を調べてるってのも本当なんだけど。
ラピス、探さないといけないから。
リンクが繋がってたら楽なのに。


……やはりボク、「アキト」じゃないのか?


今それを考えても仕方ないや。出来る事からやっていこう。
まだまだ問題山積みなんだから。

でも、今日は色々あって疲れたし、もう休もうかな。
何か忘れているような……?

あ、ムネタケ提督忘れてた。

【テニシアン島:ムネタケ・サダアキ】

周囲も暗くなってきた中、砂浜に埋められた状態から抜け出そうとしているアタシ。
無理なのはわかっていても、そうせずにはいられない。
「ちょっと誰か〜、あたしを助けて〜」
つい、叫んでしまう。
いつになったら助けてくれるのよぅ……。





【後書き:筆者】

第十話です。

ああ……今回は苦労しました。
これもみんな、ムネタケのビキニパンツ(魅力 −200)がいけないんです。
あれを書いた直後からテンションがガクーって下がって。
冬に南の島の話を書くだけでも違和感なのに、こんな物書いちゃそりゃそうかも、なんですが。
今回は、ラズリのエリナやアカツキへの心理戦をメインにするつもりでしたから、そっちが薄くなるのは予測できたんですが。
ですが、書く方のテンションが下がろうが、読む方には何にも関係ない訳で。
ま、書き上がってしまったので、続き頑張れそうですが。

アクアに連れてかれたのはガイにしました。
ガイってシリアスでもコメディでも使いやすいので。黄色アキトと違って。
なんかこの話のアキト、最近動かしづらいんですよ。
黄色アキトっぷりが板に付いているというか、黄色アキトで居たいみたいで……。
このままの方が彼にとって幸せかも、とも思いますが、話、盛り上がらないかなとも思いますし。
まぁ、木連が絡んできたら、また変わっていくはずですよね。

でも、アクア関連まで、ラズリが絡むとは思わなかったです。
これがどう影響してくるのやら……。



最後に。
「アマノウズメ」ではなく、「アメノウズメ」が正式だという指摘がありました。
ですが、今まで「アマノウズメ」で書いている事と、軽く調べた所、どちらの表記も使われている様なので、この話では「アマノウズメ」でいく事にします。
ナデシコの時代は地球圏全体に共通言語が有るみたいですし、微妙にずれたという事で。

 

 

 

代理人の個人的な感想

いや、あそこまで言われれば普通「知っててやっている」と思うんじゃないかな〜。

例え言ったのがユリカであったとしても(笑)。

 

>せっかくだから、私も遊んじゃおっと。

・・・・染まったな(笑)。