<スレイヤーズ西遊記>

 

 

 

第四十三話 

 

ガウリイの過去 その7

 

あらすじ

 

 やっと復活ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

(・・・いきなりのハイテンションですね。)

 

 うんうん、だって約3週間ぶりだろ?

 いろいろとあったんだよ。

 

 ・・・そう、いろいろとね(ふっ)

 

(まあ、何があったのか深い詮索はしませんが。)

 

 いや、その、ちょっとは聞いて欲しいな〜、とか思っちゃったりして。

 

(・・・別に貴方の苦労話を聞いても、私には何の足しにもなりませんから。)

 

 お、お前ますます性格が歪んでいってるな?

 お兄さんは悲しいぞ。

 

(・・・誰がお兄さん、ですか?

 貴方と私は一応同い年の設定でしょうが。)

 

 そ、そうなのか?

 俺は全然知らなかったぞ、その設定(汗)

 

(はいはい、作者のプロットにはちゃんと目を通しましょうね。

 じゃ、私は後書きに行きますから。)

 

 お、おう。

 では、スレイヤーズ西遊記 第四十三話 今から始まります!!

 

 ・・・って、ニンエの奴は古代中国の人間じゃなかったのかよ?

 

「何だか復活そうそう騒がしいな。」

「ま、この話も山場に入りかけてるしね。」

「ま、まだ修羅場が続くんですか〜」

「我慢するんだ、アメリア・・・天災の一種だと思え。」

「・・・」(行方不明)

 

 

 

 

 

第一章.入城

 

 ガウリイ達の旅は順調に進み。

 遂に一行は目的地の王城がある、紫檀の街に着いた。

 この街の中央にある城は・・・紫檀の城と言われ、鮮やかな光彩を放つ城だった。

 この城を手に入れようと、今までに攻め込んだ国は数知れず。

 しかし、今までこの城の城主が入れ替わった事は無い。

 そして、王族の善政と豊かな土地に恵まれたこの街は、繁栄を築きつづけてきたのだった。

 

「・・・ってのが自慢らしいわよ。」

 

 

 ハグハグ・・・

 

 

 街に到着して直ぐに行った情報収集。
 しかし、あまり大した情報は得られなかった様だ。

 

「へ〜、そうだったんだ。」

 

 

 ガツン!!

 

 

「・・・アンタ、一応この街の英雄でしょうが。
 どうしてそんな事を知らないのよ!!」

 

「リナさん、物を食べながら話をしたり、ガウリイさんを殴らないでくだいよ〜
 凄く目立ってるじゃないですか〜〜〜」

 

 泣き顔でリナに懇願するアメリア。
 ・・・ゼルガディスは離れた位置で他人の振りをしている。
 そしてガウリイは・・・
 先ほどのリナの一撃が、いい所に決まったらしく蹲って痙攣をしている。

 

「・・・ふん、だ。」

 

 そのガウリイを一瞥し、歩き出すリナ。

 

「ちょ、ちょっと待てよリナ!!」

 

「待って下さいよ、リナさ〜〜ん!!」

 

 そして、復活したガウリイとアメリアが急いでリナを追うのだった。

 

「・・・大分、緊張しているな。
 まあ、仕方が無い事か。」

 

 そして、ゼルガディスもリナの後を追うのであった。

 

 

 

 

 

 その後、四人が足を運んだのは・・・
 ある大きな屋敷の前だった。

 

「どうして・・・城に直接行かないのよ?」

 

 その言葉の裏には、別の意味があったのだが・・・

 

「ん? まあ、俺も逃げ出した身の上だからな〜
 本音では顔を出したくないんだよな。
 だから昔の知り合いに頼んで、警備の係員に紛れ込ませてもらうのさ。」

 

 リナの質問に、ガウリイが苦笑をしながらそう答える。
 ガウリイはリナの言葉の真意を、まったく理解していないようだった。
 そして・・・

 

「それにしても、やけに突っかかるなリナ?
 俺、何か気に障るような事をしたか?」

 

 と、言い切ったりした。

 

「ば、馬鹿野郎!!」

 

「ガ、ガウリイさん!!」

 

 

 ゴスゥゥゥゥゥゥゥゥゥンンンン!!

 

 

「この馬鹿!!」

 

 

 そう言い残して、リナは走り去ってしまった。
 ・・・その場には呆れた顔のアメリアとゼルガディス。
 そして、地面に身体の半分を埋めたガウリイだけが残っていた。

 

 

 

 

 

第二章.旧臣

 

 

「一応、アメリアを探しに出したが・・・

 もう少し気配りが出来んのか、お前は?」

 

 掘り出したガウリイを壁に持たせかけながら、ゼルガディスがそう言う。

 

「あ〜〜う〜〜〜・・・

 俺、何か気に障るような事言ったか?」

 

「・・・少しは自分で考えろ。」

 

 呆れを通り越して、憮然とした顔でゼルガディスはガウリイの問いに応えた。

 

「自分でって・・・言われてもな〜

 N’ リナとアメリアのフォローを頼むぞ。

 何だか嫌な予感がする。」

 

(承知・・・)

 

 ガウリイの要請に、何処からとも無く返事が返ってきた。

 その事に驚くゼルガディス。

 

「お、おい!! 今の声は一体何処から聞こえたんだ?」

 

「ああ、N’の事か?

 俺の影の中からだよ。」

 

 事も無げに凄い事を言うガウリイ・・・

 

「・・・お前の影の中に常駐してるのか? N’の奴は?」

 

「最近はその方が移動が楽らしいぞ。」

 

「・・・」

 

 ガウリイのその能天気な返事に・・・絶句するゼルガディスだった。

 

 その時、動きを止めた二人を屋敷の中から出てきた使用人が見つける。

 そして・・・

 

「#$%&”!#!!」

 

 

 ダダダダダダダダダ!!

 

 

 そう言い残して屋敷へと消える使用人。

 

「・・・お前の顔を見て逃げ出したぞ、おい。」

 

「う〜ん、そこまで嫌われていた覚えは無いんだけど。」

 

 頭を捻るガウリイだった。

 

 

 ドドドドドドドドド!!

 

 

「今度は何だ!!」

 

 遠くに聞こえる地響きに、驚きの声をあげるゼルガディス。

 

 

 ドドドドドドド!!

 

 

「あ、まだいたんだ、あの執事・・・」

 

 額に汗を掻きながら、その場を逃げ様とするガウリイ。

 

 そして現れる巨大な人?・・・

 

 

「御主人様〜〜〜〜!!」

 

 

「や、やあ、久しぶり・・・ぐえっ!!」

 

 

「何処で迷子になってたんですか!!
 私達がどれだけ心配をした事か!!」

 

 

 そう叫びながら、ガウリイを振り回す太った中年の男。
 ・・・その腕力は凄まじく、あのガウリイの肩を掴んで振り回している。

 

「あが、が、が・・・首、決まって・・・」

 

 苦悶の表情で執事に降参の意思を示すが。
 ・・・気付いてくれない様だ。

 

「・・・ここでも、よく迷子になっていたのかお前は。
 しかし、3年の不在を迷子の一言で済ますとは。
 只者じゃないな、このおっさん。」

 

 その光景を見ながら、全然関係無い事に感心するゼルガディスだった。

 

 

 

 その頃ガウリイは、会った事の無いはずの釈迦如来とあっちで挨拶をしていたそうだ。

 

 

 

 

 

 

第四十三話         END
							 	 	第四十四話に続く
あとがき

「ちわ、ニンエです。

 何だか急に話が軽くなりましたね?

 ・・・作者が里帰りで元の性格に戻ったせいでしょう(笑)

 ナレ−ターが一番喜んでいそうですが(苦笑)

 さてさて、今後はどう話が進むのでしょうか?

 リナの行方は如何に?

 では、また次回でお会いしましょう。」

 

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