機動戦艦ナデシコSS

涙を越えて
第二章 第三話 帰ってきた彼 & エノアの復讐 Ver1.0 

 

 

月につくと、僕はネルガルの施設で診察を受けることになった。

3日ほどで、検査が終了しルリさんが迎えに来てくれることになった。

「ハーリー君・・・体はいいですか?」

「はい、大丈夫ですよ。

まったく、大丈夫なのにみんな大げさなんですよ。」

今は全く問題はない。

IFSも違和感はあるけどだいたいOKだ。

 

「ええ。そうですね、でもあんな事があったんです。

もうすこし、用心しましょうね?」

「はい!!」

あんな事か・・・・ルリさんは知ってるのかな?

 

あっちょっと待てよ?

 

「ルリさん?あのー」

「何ですか?ハーリーくん」

 

「イネスさんはどうするんですか?

今まで僕の検診はイネスさんでしたよね。」

検査する人がいないと・・・・

 

「そうですね、イネスさんはこちらに仕事があるようなので・・・・

ハーリー君、イネスさんがいないのは残念ですか?」

「はい・・・・」・・・・全然!!

 

「そうですか?」

にっこりとしてルリさんが答える。

今回は声には出なかったけど、僕の顔を見ればなにを言っているのか一目瞭然だろう。

 

 

「ルリさん、これからなにをするんですか。

なにもしないのにわざわざ整備というのはおかしいと思いますが。」

そう、僕も気になっていた。

 

「えぇ。ナデシコは任務のため火星に向かいます!」

キリっとした顔で、ルリさんは空を指さす。

 

「火星ってマジですか??

どうしてナデシコがいくんですか!!

今の状況は上層部はわかってるんですか?」

のサブロウタさんが驚いたようにルリさんに聞き返した。

 

「え?今ナデシコが行っちゃあダメなんですか?」

僕は思ったことをそのまま口にした。

今回は無意識ではなく自覚して声を出した。

 

「当たり前だろう。

おまえも一応軍人なんだから覚えてろよ。

宇宙軍と統合軍の仲が悪いのは知ってるだろう?」

「そりゃぁ知ってますけど。」

そんなこと、誰でも知ってるよ。赤ちゃん以外はね。

 

「で、こないだの火星の後継者の事件だ。

あれ以来、統合軍がぴりぴりしているだろう?

そんなときに、事件をたった一隻で解決したナデシコがまた火星に行って見ろ。

宇宙軍のデモンストレーションと勘違いされても仕方がないぞ。

ただでさえ、もめ事が絶えないのに。」

いつになく、三郎太さんが真剣だ。

いつもは新聞の芸能欄しか見ない人なのに・・・・

あっ、あとテレビ欄か・・・・

 

「うるさいぞハーリー。

・・・・・・・・

で、火星へ行く目的は何なんですか?」

それだけリスクを背負うのだから目的はあるんじゃないかな?

 

「目的は・・・・。

ナデシコ初代艦長ミスマルユリカ大佐の治療法を探すためです!!」

上層部はなにも考えてはいないらしい。

僕の頭の中にサリーちゃんのパパが笑っている。

 

「・・・・・一応、目的はそういうことになっています。

みなさんつじつま合わせをよろしくお願いします。

本来の目的は・・・・。」

え?

他に目的があるんですか?

サリーちゃんのパパとくればそれぐらいしか思いつかないんですが・・・・。

 

「ヤマザキの捜索です。

今から2週間ほど前火星の後継者の重要人物の一人ヤマザキ博士は、

連合軍から何者かによって連れ出されました!!」

そ、そんなぁ・・・・

「ちっ。」

三郎太さんも苦虫をかんだような顔で天井をにらむ。

 

 

ブリッジのみんなが落ち込んでいると突然通信が入った。

 

「いやぁ今朝もいい天気だねぇ、おはよう。って、月には雨はふらないか。」

正面のディスプレイに大きく、ちゃらちゃらのステージ衣装を付けた落ち目の

ネルガル社長がうつっていた。

 

「あれ、みんなどうした。

暗いよ、ダメだなぁ人生明るく生きないと!」

この人は何があってもこんな感じなのかなぁ。

いいなぁ会長って職業は気楽で・・・・

 

「アカツキさんなにか用?それにその衣装は何?

ナデシコの目的知ってますよね?」

ルリさんもあきれているようだ。

「いやぁ、今朝はめでたい日だからねぇ奮発しちゃった。」

「めでたい日ですか?」

ヤマザキが逃げてめでたいのだろうか・・・・

 

「いやぁ、彼がナデシコに戻ってくるそうだからね。

おーい、もうでてもいいよ。」

シュッ。

ドアが開く音がしてみんなが振り向くとそこには・・・・

「「!!!!!!」」

「あっあああアキトさん!!」

そう、黒いバイザーを着た男が横にピンクの少女を連れて立っていた。

 

「ねっ、めでたいでしょ。アキト君のナデシコ復帰だよ。」

そう、確かにめでたいことなのかも知れない。

ルリさんが待ちに待った事なのだから。

そして当のルリさんは、ただ驚愕した顔で黒い男を見つめていた。

「ただいま。ルリちゃん・・・・」

 

 

 

 

 

 

ナデシコが火星に向かっている。

ルリさんが、茫然自失となり時間が30分も遅れてしまったが・・・・

艦長であるルリさんはまだ、テンカワ アキトがナデシコに乗っているのが信じられないようだ。

今もオモイカネにテンカワ アキトの所在を聞いている。

『ルリ・・・・、今の質問で231回目・・・・』

オモイカネだってあきれてるよ。 

 

「どうして今頃になって・・・・」

三郎太さんはさっきからぶつぶつと考え事をしているようだ。

 

・・・・・・

 

どうやら、終業時間のようだ。

今の僕は病み上がりというわけで、いつもより早く仕事を終えている。

 

「・・・・・・」

ルリさんは、未だに同じ質問を繰り返している。

今日は一日中かもね。

 

「おっ?

終わったのか。まぁむりをするなよ。」

三郎太さんは考え事をしていたが僕のことに気がついたようだ。

 

「はい。一度医務室によって来ます。」

そう、僕はいま一日一回医務室にくるように言われている。

定期検診はまだやらなくてはいけないらしい。

 

 

そして、僕は医務室の前までやってくる。

「マキビハリ入ります。」

入るとそこには・・・・

 

「ラピスちゃんかわい〜〜(ハート)」

「・・・・・・・・・(真っ赤)」

ピンク色の看護服を着た女の子が立っていた。

髪はもちろんピンク色で服とお揃いだ。

 

「なにしてるんですか?メリーナさん・・・・」

そう、イネスさんがいないためメリーナさんがナデシコに乗っているのだ。

メリーナさんは分かるけど、どうしてここにラピスが・・・・

 

「かわいいだろう。何せウリバタケ作の看護服だ!」

ウリバタケさんもいたんですか?

 

「はは、野暮用でね」

はぁそうですか。

 

「さぁ、ハーリーくんさっさと終わらせましょう。」

「えぇ」 

僕は診察台に向かう。

 

「あのぉ。

どうして診察するときに意識がなくなるんでしょうか?

麻酔使ってませんよね?」

そう、僕には診察の時の記憶がない。

いつも眠っているのだ。

 

「いやぁ気にしないで。

イネスさんの麻酔薬強力だから。(笑)」

 

ちょっと待ってください!!

 

「どうして麻酔が必要なんですか?」

「イネスさん麻酔を開発したらしいんだけど使う機会がないみたいで・・・・」

 

・・・・

やめてください。僕で人体実験するのは・・・・

・・・・うっ、もう意識がなくなってきた。

 

モルモットじゃないんですから・・・・

 

「ごめんなさいね」

遠くからメリーナさんの声が聞こえた。

 

 

「じゃぁはじめますか。」

「おう分かった。ラピスもサポートたのむぞ。」

「・・・・うん・・・・」

 

 

あとがき

ふぅ、速度200%増しのフィラちゃんです。
前回あとがきを書きすぎたため今回はあとがき短くします。
前回は本編よりも長い(隠しも含む)異常なあとがきでしたw

次のアップか次の次には新作をひっさげてやってきます。
なんと一気に第五話まで公開!!
私のメインSSであるはずの『涙を越えて』を上回るボリューム!!

ハートフルストーリでお送りする
その名も『サレナ 〜希望の花〜』
今までとは違ったブラックサレナを見ることが出来るかも?

ちなみにこのSSはダークに走る予定・・・・信じる??
 
(代)管理人様のありがたいお言葉
代理人の感想

はっ! 早い!

通常の(フィラさんの)三倍のスピードだ(爆)!

しかも新連載の予告、いきなり五話まで公開とか言ってるし!?

・・・・・ひょっとしてイネス印の赤い角とか付けてもらいました(更爆)?

 

 


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