< 時の流れに >

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今、俺達はピースランドの空港に到着した。

 

   パァ!! パパパァ〜〜〜〜〜〜〜!!!

 

 ・・・到着と同時に、華やかな音楽が流れ。

 楽隊の演奏が始まる。

 そして、数多くの衛兵が何処からともなく現れ、ルリ君の前に真紅の絨毯を敷く。

 

 そうだよな、一応一国の王女だからな。

 これ位のセレモニーは当たり前か・・・

 

 だが、本人も結構驚いてるぞ。

 ・・・アキトも呆れた顔をしてるし。

 ま、俺も多分呆れた表情をしてると思うがね。

 

 俺は見えない程度に肩を竦めた。

 さて、ではルリ君の御両親に面会に行くかな。

 

「・・・とは、大違いですね?」

 

「まあ、今回は政治的な意味合いが強いからな。

 ・・・多分、ルリちゃんを他国へお披露目する事も含めてる。」

 

「でしょうね・・・」

 

 ちょっと聞き取り難いが・・・

 前を歩くアキトとルリ君が、何やら小声で話をしている。

 まあ、盗み聞きの趣味は無いし。

 必要な事なら、アキトは俺に相談するだろうさ。

 

 それくらいの信用は得てる、と思っている。

 

 

 

 

 

 そして、俺達は迎えに来ていたリムジンに乗り込む。

 

 むう、やはり王族は違うな。

 こんな年代物の上物ワインが、リムジンに積まれているとは!!

 う〜み、酒飲みの血が騒ぐ!!

 

「・・・シュン提督、今は我慢して下さい。」

 

「・・・何故、俺の考えが解った?」

 

 俺は不思議に思いながら、対面に座るルリ君に聞く。

 ・・・ルリ君の隣に座るアキトの呆れた顔が、何となく腹立たしい。

 

「そんな顔でワインを眺めていれば、誰にでも解ります。

 王城に着いたら、宿泊する部屋に届けておきますよ。」

 

「お、それは嬉しいな。

 じゃあ、お仕事を頑張るか。」

 

 俺が張り切ってそう言うと・・・

 アキトの奴が苦笑をしながらこう言った。

 

「カズシさんから伝言があるんです。

 『隊長の酒量には気を付けろ』ってね。

 ・・・俺は見張りに専念させて貰いますよ。

 勿論、シュン隊長の、ね。」

 

 ・・・カズシの野郎。

 俺の楽しみを一つ奪いやがったな。

 王城では上等な酒が、飲み放題だと思っていたのに!!

 

 ・・・決めた、帰ったらナデシコ艦内の便所掃除をさせてやる。

 

「・・・あの微笑から推測すると。

 また、カズシさんに無茶をさせるつもりだな。」

 

「カズシさんも近頃不幸ですね・・・どうしてでしょう?」

 

「さあ? どうしてかな?」

 

 等と言う会話は、俺の耳には入ってこなかった。

 まあ、聞こえていても無視だがな。

 

 

 

 

 

 どうにも・・・居心地が悪い。

 まあ、それも仕方が無いかな。

 目の前にはルリちゃんを挟んで、テンカワとゴートさんが並んで座っている。

 こちらは、シュン提督を挟んで僕とエリナさんが座ってる。

 つまり、僕の対面はテンカワという事。

 

「どうした、ジュン?

 顔色が悪いぞ?」

 

 そんな僕に、ゴートさんが声を掛けてきた。

 

「そりゃあ、そうでしょう。

 今から会いに行くのはこの国の国王・・・つまりこの国のトップですよ?

 緊張しない方がおかしいですよ。」

 

 そう言いながら、僕は自分の発言でさらに緊張をする。

 ううう、どうして僕を連れて来たんだよ・・・

 

「まあまあ、ジュンはもう少し経験を積むべきなんだ。

 人間、なるようにしかならんもんだ。

 何故、自分を連れてきたのか不思議に思ってるだろう?」

 

 僕の表情から、僕の考えを読んだのか・・・オオサキ提督が僕に聞いてくる。

 

「ええ、僕にはどう考えてもこの役には不向きだと思うんですが?」

 

 交渉その他は苦手だ。

 僕は・・・正直に言うと、人の考えを読むのは苦手だ。

 話し相手を疑うのが嫌なのかもしれない。

 いや、多分・・・人の汚い面を見るのが怖いんだ。

 もし、そんな面を見せ付けられれば・・・

 

 僕は人間不信になると思う。

 解ってはいた・・・自分が弱い心の持ち主だって事は。

 

 だから、僕はルーチンワークが得意だ。

 決められている事は完璧にこなせる。

 どんな難しい事だろうと、手順と方法が解っているのならやり遂げる自信がある。

 それを逸脱しない限り、誰にも怒られる事は無かった。

 完璧にやり遂げれば、皆が誉めてくれた。

 そう、冒険なんてする必要は無いんだ・・・

 

 そんな僕の価値観を覆した最初の人。

 それがユリカだった。

 

 行動の全てが理解不能だった。

 幼い頃に隣に引っ越してきてから、僕はユリカに振り回されていた。

 それまでは両親の言う事を聞いて、門限を破った事なんて無かった。

 でも、ユリカに連れ出されて初めて門限を破った時・・・

 

 両親に叱れると思った。

 でも、両親は苦笑をしながら僕に言った。

 

「ユリカちゃんに振り回されたのか?」

 

 ・・・僕の頭を軽く撫でて許してくれた。

 何故、約束を破って怒られないのだろう?

 子供心にも、ユリカが不思議な存在だと思った。

 

 でも、それは違った・・・

 ただ、僕は人の・・・両親の決めた枠から飛び出す事を、恐れてただけ。

 決められたルールを守る事で精一杯だった。 

 でも、ユリカは自分の心に正直だった。

 例えそれが禁じられた事でも、自分の興味を引く物には躊躇いを持たなかった。

 その結果、大人に叱られてもユリカは変らなかった。

 僕は、そんな自由な心を持つユリカに惹かれていった。

 幼馴染という立場を保持したまま・・・

 

 僕が持てない輝きを持つ人・・・それがユリカ。

 そして、そのユリカが認めた人物・・・テンカワ アキト。

 

 僕の今までの価値観を完全に破壊した男。

 

 あらゆる意味で、コイツは桁外れだった。

 戦闘能力、判断力、決断力、知識、戦略・・・

 時にはナデシコのクルー達ですら試す、その非情さ。

 限界が見えない、あの実力。

 クルー全員の興味を一身に浴びても、動じないその精神力。

 しかし、ただの戦争屋かと思えば・・・

 副業ではコックをしている。

 いや、パイロットが副業なのか?

 どちらにしろ、僕にしても興味が尽きない人物だ。

 

 少し前までは、彼に嫉妬していた。

 しかし、それは馬鹿な事だと諭された・・・それは、その通りだろう。

 彼は彼、僕は僕だ。

 

 でも、テンカワを羨ましく思う気持ちが、僕の心から消える事は無いだろう・・・

 

 

 

 

「ジュン、お前は自分の長所をもっと信じる事だな。」

 

 オオサキ提督が、僕の表情の変化を見て微笑みながらそう告げる。

 

「僕の・・・長所?」

 

 そんなモノあるのかな?

 

「ああ、あるさ・・・貴重な長所がな。

 ・・・アキトの奴も、それを羨ましく思ってる程の、な。」

 

「テンカワが?」

 

 僕がテンカワの方を向くと・・・

 

「まあ、意識をすると無駄になるかもな。」

 

 そう言いながら、テンカワも笑っていた。

 ・・・でも、その瞳には確かに羨望の色があった。

 

「・・・着いたみたいね。」

 

 エリナさんのその一言に、僕の質問は止められた。

 そして、一同は無言のままピースランドの王城に入っていった。

 

 

 僕の・・・長所?

 それもテンカワが羨む程の?

 そんなモノが僕に・・・本当に、あるのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 左右を衛兵に守られた廊下を抜けて。

 私の目の前に・・・あの娘が現れた。

 幼い頃に死んだと聞かされた、あの娘が今目の前に・・・

 

 

「おお!! ルリ・・・と申したな。」

 

 

 夫のプレミア国王が、目を細めながら娘に話し掛ける。

 

 

「我が子よ!! 良く生きていた!!」

 

 

 ・・・でも、滂沱の涙を流すと威厳も何も無いわね。

 まあ、この人も娘との再会を楽しみにしていたから。

 

「はい、有り難う御座います・・・父。」

 

 娘・・・ルリが頬を少し染めながら、プレミア国王に挨拶をする。

 その仕草、その姿、その声が・・・

 

 

 ・・・

 

 

 

 ・・・

 

 

 

 ・・・最高に可愛い!!

 

 

 

 さすが、我が娘ね!!

 もう、殺人的に可愛いわ!!

 あ〜〜〜!! 早くこの手で抱き締めたいわ!!

 

 

「そう!! わしがお前の父だ!!」

 

 

 ・・・だから、私の隣で握り拳を作って力説するのは止めて下さい、あなた。

 娘との感動の再会が色褪せするわ。

 私は熱血が嫌いだと、何時も言ってるでしょう?

 

 私の身体から、微かに殺気が立ち上り出す。

 

「・・・そして、これがお前の母!!」

 

「あらあら、まあまあ、立派になって・・・」

 

「初めまして、母。」

 

 私は駆け寄りたい衝動を、ハンカチ握り締め顔を拭くことで抑える。

 一応、女王の立場があるので、衛兵達の前で見っとも無い姿は晒せないわ。

 ・・・そうよ、邪魔なのよ衛兵達が。

 何処かに行かないかしら?

 

 それにしても、私の紹介に・・・どうして、声が小さくなるのかしら?

 もしかして、私の殺気に気が付いた?

 

 そう・・・何時もより勘が良くなってるのね。

 せっかくルリが来たのに怪我をしたく無いから、自己防衛本能が働いてるのね。

 侮れないわね、この人の親馬鹿も。

 

「そして〜、これがお前の兄弟達!!」

 

「ようこそルリさん!! 我等のお姉さま!!」  × 5

 

 ・・・私の自慢の五つ子を見て、娘と一緒に来訪した客人が驚いてるわ。

 でも、ルリは驚いていないみたい。

 

 

 さすが、我が娘ね!!

 そのクールさ・・・私譲りだわ!!

 

 

「初めまして、弟達。」

 

 そう言って、頭を下げるルリ。

 うんうん、礼儀作法も大丈夫な様ね。

 ネルガルの人達に、非人間的な扱いをされていたらと心配してたのよ。 

 

 もし、そんな事をしていたのなら・・・

 ネルガルの秘匿口座を税務所にばらして。

 脱税の容疑でトップを追い詰めるわね。

 そして、最後まで追い込みをかけてさしあげるわ。

 

 私を怒らせるとどうなるか、骨身に染みさせてあげます・・・

 

 あら?

 ルリの隣にいる男の子も・・・余り動揺をしてないわね。

 いえ、全然動じてないわ。

 それどころか、微笑みながら娘を見てる。

 

 ・・・そう、彼があの『漆黒の戦神』ね。

 そうだとしたら、これしきの事で動揺はしないと納得出来るわ。

 それに使いに出した、執事の話によると・・・ルリは彼に惚れてるらしいわね。

 

 ・・・ここは、親として彼を確かめないとね。

 

 

「ルリよ!! この国で一緒に暮らそうではないか!!」

 

 

 と言いながら、ルリに向けて走り出そうとしたプレミア国王が・・・停止する。

 

 ・・・私の視線に気が付いたみたいね。

 本当には良くなったわ。

 

 さて、フリーズしたプレミア国王はこのままにしておいて・・・

 

「ルリ・・・我が娘よ。

 募る話もありますし、何より聞きたい事も多々有ります。

 あちらの別室で話をしましょう。」

 

「はい、母。」

 

 私の提案を聞いて即答をするルリ。

 

 

 ・・・もう、素直な良い子なのね!!

 私の幼い頃にそっくりだわ!!

 

 

 何ですか、あなた?

 その疑いの眼差しは?

 ・・・今晩はお仕置き決定ですね。

 

 私の微笑みから、今夜のお仕置きを察したプレミア国王は・・・

 その場で再びフリーズしてしまいました。

 

「他の客人は、それぞれの部屋にご案内します。

 長旅で疲れてられるでしょうから、ゆっくりとくつろいで下さい。」

 

「はい、有り難う御座います・・・では。」

 

 一同を代表して、彼が返答を返す・・・

 しかし、私の目的には彼も含まれているわ。

 

「あ、失礼ですが貴方のお名前は?」

 

 取り合えず・・・確認はしておかなければね。

 

「俺、ですか?

 俺の名前はテンカワ アキト。

 ナデシコのコック兼パイロットです。」

 

 

 オオォォォォォォォォオオオオ!!!

 

 

 テンカワ殿が名乗った瞬間・・・

 衛兵達の間から、大きなどよめきが起こる。

 

 そう、それ程に有名な人物なのよ、この人は・・・

 数々の伝説を持つ、今回の戦争の英雄。

 連合軍最強のエステバリスライダー。

 

 ですが・・・

 私にとっては、娘の婿候補の一人に過ぎません!!

 さて、私のお眼鏡に適うかしら?

 

「貴方とも少しお話がしたのですが・・・宜しいですか?」

 

「・・・はい、解りました。」

 

 私の眼光を真正面から受けても揺るがない、その態度・・・

 さすがですね、噂ばかりが先行した、作られた英雄では無いという事ですか。

 

 これは・・・期待通りの人物のようね。

 それにしても、さすが我が娘!!

 殿方を見る目も確かな様ですね!!

 

「では、こちらに・・・」

 

 そして、私は娘とテンカワ殿を連れて別室に向かう。

 夫は・・・この際、いじけていても知りません。

 まあ、息子達が慰めるでしょう。

 

 夜のお仕置きは、止めるつもりは無いですけど。

 

 

 

 

 

    パタン・・・

 

 別室に入った瞬間・・・

 私は後ろを歩いていたルリを抱き締める。

 

「ルリ・・・本当に生きていてくれて、嬉しいですよ。」

 

「私も・・・母に会えて嬉しいです。」

 

 私とルリの再会の抱擁は暫く続いた・・・

 その間、テンカワ殿は扉の前で、私達を見守るよう視線で見ていました。

 

 ふむ、中々に気が利きますね・・・

 10点プラスです。

 

「・・・母、実はお話があります。」

 

「明日のパーティの事ね?」

 

 私の返事を聞いて、驚いた顔をするルリ。

 

 

 う〜〜〜ん、その表情もキュートよ!!

 もう、可愛いんだから!!

 

 

「何故、解ったのですか?」

 

「ふふふ、母を侮らない事ね。

 参加者リストにある重要人物の一覧・・・実に、大物のオンパレードなのですよ?

 アフリカ方面軍の代表に、西欧方面軍の代表、それにネルガルの会長秘書。

 これだけの人物が、一同に会するのも凄い事ですが。

 最後に、クリムゾン・グループの会長も来られるとなれば・・・

 何かが貴方の帰還パーティにあると、考えるのが普通でしょう?」

 

 私の説明を聞いて、驚いた顔をするルリ・・・

 そして、背後に立つテンカワ殿に急いで顔を向ける。

 

「・・・動きが速いな。

 いや、とうとう自ら動き出したか、クリムゾン・グループは。

 せいぜい、部下を使った妨害程度と思っていたが・・・会長自ら動くとはな。」

 

「はい、思った以上の大事になりそうです。」

 

 ルリとそんな会話をするテンカワ殿。

 ・・・なるほど、ただのパイロットでは無い訳ですね。

 そのミステリアスさと、ルリのテンカワ殿に対する信用度。

 これは、20点プラスですね。 

 

 男は翳がある方が、格好良いんです。

 意識的にやると嫌味ですがね・・・

 

「やはり・・・貴方達が裏で動いていたんですね?

 招待状も出していないのに、向こうから参加表明が届いたときは驚きましたよ。」

 

「済みません・・・全ては俺の責任です。

 こんな大事にまでなるとは。」

 

「言い訳は結構です。

 私が聞きたいことは一つだけ・・・娘と、この国の人達の無事を誓えますか。」

 

 これだけは、絶対に確認しておかなければいけません。

 返答しだいでは・・・身を切る思いですが、ルリをナデシコに返さなければいけません。

 

 ・・・

 

 ・・・

 

 ・・・本当〜に、身を切りそうですわ!!

 あ〜〜〜もう!!

 鎖で縛ってでも返したく無いのに!!

 

 

「誓います、俺の全てを賭けて守ります。」

 

 あら、即答ですか?

 ・・・なるほど、決める所は決める、と。

 これで、10点プラスですね。

 

「ルリ・・・・貴方は、テンカワ殿をそこまで信用でき・・・・信用してるみたいですね。」

 

 ルリは潤んだ瞳でテンカワ殿を見ていました。

 もう、私の言葉は聞こえていないでしょう。

 

 ・・・ふっ、これが娘を獲られた親の気持ちなのですか。

 そこまで娘に惚れられているテンカワ殿に、20点プラス。

 ですが、私の機嫌を損ねた罪で100点マイナス・・・では厳しいので、5点マイナスです。

 

「そこまで言い切ったテンカワ殿を、信じましょう・・・

 ですが、一人で出来る事には限界があるのでは無いですか?」

 

「一人・・・では有りません。

 俺には、信用する仲間がいます。

 今まで、俺の我儘に振り回されながらも、ここまで一緒に戦ってくれた大切な仲間が。」

 

 そう言って、爽やかな笑顔で笑うテンカワ殿。

 

 ・・・・うっ、なかなかの威力ですね。

 思わず見とれてしまいましたわ・・・

 これは、30点プラスです。

 

 ちょっと、ルリの責めるような視線が痛いですが。

 ああ、母を許してねルリ・・・これもお前の幸せの為なのよ。

 母の様に中途半端な男性と、結婚をして欲しくないの。

 

 貴方の父は良い所もありますが、悪いところも多いのですよ。

 ですから、しっかりと婿選びはしないと駄目なのです。

 

 しかし、これでテンカワ殿の合計点は85点ですか。

 十分に合格圏内ですね。

 ・・・これに、連合軍最強のエステバリスライダーですか。

 候補としては十分ですね!!

 

 私は、テンカワ殿を正式にルリの婿候補に選びました。

 やはり、人を見る目も確かなのですねルリ。

 母は嬉しいですよ。

 

 

 

 ・・・

 

 

 

 ・・・

 

 

 

 ・・・もう!! 良い子なんですから!!

 今日は一緒に寝ましょうね(ハート)

 夫は別室に監禁ですわ!!

 

 

「そうですか・・・では、詳しい話を聞かせて下さい。」

 

「はい、解りました。」

 

 そして、私とテンカワ殿の会話は続きました。

 その会話の内容は実に驚くべきモノで・・・

 

 私は、テンカワ殿をみる目が変わった事を実感します。

 そして思い知りました。

 

 ・・・この人は、私程度では計る事が出来ない人物だと。

 

 時代は、この人物を中心に動いていると知りました。

 そして、今度の彼の舞台は私達の国・・・ピースランド。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第十八話 三日目 へ続く

 

 

 

 

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