< 時の流れに >

 

外伝  漆黒の戦神

 

 

 

 

 

第七話 灰色の男

 

 

 

 

 

 

 

 俺は追い詰められていた。

 いや・・・もう直ぐここに彼等は来る。

 

 鬼神と鬼人・・・

 

 どちらか片方だけでも俺を殺す事など片手間だろう。

 そう、このドアの隔てた廊下の向こうに彼等はいる。

 

 

 

 

「さて・・・最初から話して貰おうか?

 正直、何時まで防衛線が持つか解らんからな。」

 

 シュン隊長が苦虫を噛み潰した様な顔で俺にそう宣言する。

 

 俺達が今いるのは軍の取り調べ室・・・

 しかし、頑丈に作られているこの部屋すらも。

 あの二人の前では紙で出来た小屋だろう。

 

「・・・隊長、あの二人が第二防衛線を突破しました。

 負傷者は30名だそうです。」

 

 溜息を吐きながらカズシ副官がそう報告する。

 

「では残りの防衛線は3つ、か。

 それまでに取り調べが終ると思うか?」

 

「愚痴を言ってる間に仕事をしましょう隊長。

 ・・・今のアイツ等を止めるにのは、エステバリスでも出さないと無理ですよ。」

 

 その問題の人物達は、俺を目指してこの基地内を暴走している。

 ・・・どうして、こんな事になったんだ?

 俺は・・・どうして・・・

 

「さあ、サイトウ・・・早くこれまでの経緯を言え。

 何故、メカニックのお前がスパイなんかになったんだ?」

 

 そう、俺の名前はサイトウ タダシ。

 昨日までは、この駐屯基地のメカニックだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 初めてアイツに会った時・・・

 俺とさほど年の差がないのに、なんて暗い目をした奴と思った。

  

「テンカワ アキト・・・今日からこの基地に配属された。」

 

 挨拶も素っ気無い。

 敬礼すらしようともしない。

 新参者の癖に生意気な奴・・・

 それが整備班全員のテンカワ アキトに対する第一印象だった。

 

 そして暫くするとシュン隊長がカズシ副官を連れて現われた。

 ・・・そしてテンカワと二言、三言話す。

 

 やがてシュン隊長はテンカワに背を向け・・・

 カズシ副官がテンカワに向って歩き出す。

 

「・・・坊主、上官に対しては絶対服従が軍隊の掟だぞ!!」

 

 あ〜あ、あのカズシ副官を怒らすなんて、痛い目にあうぞ。

 

 離れた所からテンカワとシュン隊長達を見ていた俺達は、そう思った。

 しかし・・・

 

 ガスッ!!

 

 鈍い音が響き。

 後には気絶したカズシ副官を、片手で吊り下げているテンカワがいた。

 

 シュン隊長も何が起こっているのか理解出来ない様だった。

 

「一応報告してやる。

 俺は連合軍の軍人じゃない、一般企業からの出向社員だ。

 だから軍の階級制度は俺には関係無い。

 俺に命令出来るのは会社の上司と連合軍の人事部だけだ。

 俺に命令をしたかったら人事部に許可を申請しろ。

 それと、俺の名前はテンカワ アキトだ。」

 

 そう宣言した後・・・

 カズシ副官を片手で2m程放り投げ。

 テンカワは自分のエステバリスの元に戻った。

 あいつの背中からは、強い何かを感じさせられた。

 

 それが、俺がテンカワの深淵を初めて覗いた日だった。

 

 

 

 

 そして三日が過ぎ・・・

 俺達は街に向ってチューリップの襲撃がある事を知った。

 その絶望的な状況に、シュン隊長は志願制で救助部隊を編成した。

 

 俺は・・・格納庫の片隅で唇を噛んでいた。

 俺には戦う力も度胸も無い。

 こっちの武器は相手には通じず。

 一方的に殺されるだけなのに・・・

 

 それでも・・・約60人が参加する事になった。

 そして・・・

 

 「民間人の救助なら俺も手伝おう。」

 

 当たり前の様にテンカワは発言した。

 ・・・何故かシュン隊長は動揺もせずテンカワの参加を認めた。

 テンカワにシュン隊長は何かを感じたのだろうか?

 

 どちらにしてももう遅い。

 救出部隊も良くて半壊・・・

 どれだけの人命救助が出来るんだろうな?

 テンカワも・・・

 エステバリスで出撃する以上は、生きて帰って来る可能性は限りなく低い。

 

「馬鹿な奴。」

 

 街の救助に向うテンカワに俺はそう呟いた。

 それで、テンカワとはもう一生会う事も無い筈だと思ってた。

 

 

 

 

 

 ドゴォォォォォォォォンンンンン!!!!

 

 

「何だ!! 蜥蜴野郎の襲撃か!!」

 

 俺達は急いで整備所を飛び出し。

 遠目ながら・・・崩れ去るチューリップを目撃した。

 

「チューリップが・・・破壊されている?」

 

 俺達が今まで散々苦しめられていたチューリップが・・・

 爆発をしながら崩れて行く。

 その光景に俺達は魅了された。

 一体どんな奇跡が起こったのだろう?

 

 俺は馬鹿騒ぎをしながらその光景に狂喜していた。

 どうやってチューリップを破壊したのかは知らないが。

 この先の見えない泥沼な戦争に・・・

 初めて一筋の光明を見た思いだったから。

 

 

 そして、救出部隊は誰一人欠ける事無く帰って来た。

 

 

 

 

 

 

「おい、テンカワの噂を聞いたか?」

 

「何だよ急に?」

 

 俺は作業をしていた手を止め、同僚の方に振り向く。

 

「あのチューリップを破壊したのは、テンカワだってよ!!」

 

「本当かよ?

 だいたいアイツはエステバリスライダーだろ?

 どうやってエステバリス一機で、あのチューリップを破壊するんだよ。」

 

 常識で考えて見ろよな・・・

 戦艦の主砲でさえ防ぐんだぞ、チューリップの防御フィールドはさ。

 

「おいおい、まだ話しの続きがあるんだよ!!

 ・・・テンカワの奴はさ、あの戦艦ナデシコのエステバリスのパイロットらしいぞ。」

 

 戦艦ナデシコ・・・

 唯一、木星蜥蜴達との戦闘で無敗を誇るネルガルの戦艦。

 そして、そのナデシコに乗っている伝説の・・・

 

「まさか!! テンカワがあの噂のエステバリスライダーなのかよ!!」

 

「ああ、間違い無いぜ。

 他のエステバリスライダー達の目の前で、チューリップを切り裂いたらしいからな!!」

 

 噂でしか語られていなかった、生きた伝説・・・

 その人物が俺達の前に現われた。

 漆黒の機体と共に。

 

 

 

 

 

 

「・・・懐かしい話しだな。

 あれからまだ2ヶ月半しか経っていないのにな。」

 

 穏やかな顔をしたシュン隊長の言葉に・・・

 俺はやり切れない想いを抱いた。

 

「そう・・・ですね・・・」

 

 

 

 

 

 

「サラ=ファー=ハーテッドです。

 今日からこの駐屯地のオペレーターに就任しました。

 若輩者ですが宜しくお願いします。」

 

 そう言って、長い金髪を三つ編みにした美少女は緊張した声で俺達に挨拶をした。

 ・・・好みだ。

 これは、軍にいる楽しみが一つ増えたな。

 俺達、整備班の若者の間では、誰が先にサラちゃんに声を掛けるかで喧嘩が起こった。

 

 が、しかし・・・

 

 その時、テンカワが格納庫に入って来た。

 テンカワを見た途端に緊張で強張ったサラちゃんの顔が・・・笑顔に変る。

 

「アキト!!」

 

「ん? サラちゃんじゃないか!!

 どうしてこの駐屯地に?」

 

「・・・私は私なりに頑張ろうと思って。

 この駐屯地がオペレーターを募集してたから、立候補したの。」

 

「・・・そうなんだ。

 そう簡単に過去の出来事は忘れられないからね。

 今はそれでいいのかもしれないな・・・

 じゃあ、俺は全力でこの基地を守るよ。」

 

 ・・・顔を赤くして頷くサラちゃん。

 

 この時俺達はもう一つの伝説を思いだした。

 伝説のエステバリスライダー テンカワ アキト。

 アイツは凄腕の女たらしである事を、だ。

 

 

 

 あれから三回、木星蜥蜴の襲撃を俺達は受けた。

 だが俺達には、大空を舞う漆黒の戦鬼の凄さを実感しただけの戦いだった。

 この戦いを見て俺は思った・・・

 テンカワとだけは敵になりたく無い、と。

 

 

 

 サラちゃんが入隊してから一週間後・・・

 俺は格納庫で信じられないモノを見た。

 

「こ、これは白銀のエステバリス!!

 まさか、あの白銀の戦乙女がこの部隊に!!」

 

 俺達西欧方面軍の間では、アイドル的存在のエステバリスライダーがいた。

 アリサ中尉・・・白銀のエステバリスを駆る美少女だ。

 俺も勿論ファンの一人だった。

 

 ・・・が。

 

 アリサちゃんとの出会いは強烈だった。

 俺は前日が夜勤だった為、昼頃に自室に戻った。

 だが俺の部屋の前には客がいた。

 長いプラチナブロンドをポニーテールにした少女が、後を向いて佇んでいたのだ。

 

 う・・・好みだ。

 

 俺は絶好のチャンスとばかり彼女に声を掛ける。

 

「あれ、君は誰だい? 俺の部屋に何か用かな?」

 

 ・・・何故かそこから先、俺の記憶は欠如している。

 

 思えばこの頃は馬鹿な騒ぎをしても、笑って許せる雰囲気が基地内にあった。

 浮かれていたんだよな・・・テンカワの活躍を間近に見て。

 

 それから何があったかは同僚に聞いた。

 俺が気絶している間に木星蜥蜴の襲撃があり。

 アリサちゃんがピンチに陥り。

 それをテンカワが助けたらしい・・・

 

 帰って来たアリサちゃんの目には・・・

 テンカワしか映って無かった。

 

 ・・・ちくしょう。

 

 この時はまだ俺自身、心の中で芽生えた感情を理解していなかった。

 だが、確実にソレは育っていった。

 あのテンカワを見る度に・・・

 

 

 

 

 

「そうか・・・あの頃からか。」

 

 煙草の煙を吐きながらシュン隊長が、俺の告白に相槌を打つ。

 

「はい、そうです・・・

 今思えば、俺は自分の殻に閉じ篭っただけでした。」

 

「隊長・・・もうすぐ第三防衛線を突破されます。」

 

 また一歩、俺は地獄に近づいた訳だ・・・

 

 

 

 

 

 

 アリサちゃんが来てから幾日かが過ぎた・・・

 嫌になる程、木星蜥蜴の襲来は続く。

 この戦争に終りはあるのだろうか?

 

 そして、ある日の事だった。

 サラちゃんとアリサちゃんに連れられて、テンカワが出掛けて行った。

 じゃあ今日の昼食は当番が作るのか?

 ・・・当番って、俺じゃないか。

 

 俺は遠ざかる車を見ながら文句を呟いていた。

 考えてみれば勝手な話しだ。

 テンカワは好意で俺達の食事を作ってくれているのに・・・

 俺達はどれだけテンカワに助けられているのか。

 

 でも、俺と言う人間は小さい奴だった。

 テンカワの料理すら・・・

 自分の料理の腕を自慢してる様に思えて、仕方が無かった。

 

 そして俺は厨房に入って行った

 願わくば誰も食事をとりに来ません様に・・・

 

「あら? テンカワ君今日はいないんだ?」

 

 俺の祈った神様は意地悪な奴だったらしい。

 厨房に入ってから5分で客は来た。

 

「あ、ああ今日は、サラちゃんとアリサちゃんと一緒に出掛けたよ。」

 

 俺が返事を返したのは・・・

 肩で揃えた黒い髪と黒い瞳を持つ美少女・・・レイナちゃんだった。

 

 彼女は同じ整備班でもあるので、比較的良く話しをしていた。

 言わば整備班のアイドルである。

 性格も明るく、人懐っこいので俺はかなりの好意を持っていた。

 

「ふ〜ん、それは残念・・・

 じゃ、サイトウさんにお昼をお願いしようかな!!」

 

「任せておけって!!」

 

 ・・・と、言ってもレトルトと。

 テンカワの作り置きのシチューを温めるだけだけどな。

 

 暫く経って・・・

 俺は温めたレトルトとシチューを皿に盛って、レイナちゃんの席に向った。

 

「はい、おまちどうさま。」

 

「あ、有難う。」

 

 そして美味しそうにシチューを一口食べ。

 

「やっぱりテンカワ君は良い腕してるわね!!」

 

 ここでもテンカワ・・・か。

 俺とアイツの違いって何だろう?

 年齢は俺の方が一つ上。

 学歴もそんなに変らない。

 容姿もそれ程劣ってるとは思えない。

 性格も優しいだけじゃないか?

 ただ・・・その戦闘能力と料理の腕だけが俺と違う。

 

 それだけだろう?

 俺とテンカワの違いなんて・・・

 

「なあ、レイナちゃん・・・

 レイナちゃんなら、ネルガルからテンカワの事について何か聞いてるんじゃ無いの?」

 

「ん? テンカワ君が気になる?」

 

 食事の手を止め。

 俺の質問を再確認するレイナちゃん。

 

「あ、ああ。

 テンカワと俺の違いって何だろう?」

 

「彼は謎の多い人なのよね〜。

 ネルガル本社でも時には扱いに困る程よ。

 でも一つだけ・・・」

 

 何故か悲しそうな顔をするレイナちゃん?

 

「一つだけ・・・何だい?」

 

「テンカワ君の心は凄く傷付いてる。

 誰にも弱音は吐かないけど、ね。」

 

 ・・・馬鹿らしい。

 この時代に心に傷を持たない人間なんているものか!!

 それがテンカワの魅力なのか?

 だったら俺も心に何か傷を作ってみるか?

 

「一人の時にね・・・時々、凄く悲しそうな顔をしてるのよ。

 ナデシコに乗船している時の報告書には、そんな事書いて無かったのにね。」

 

 そう言うレイナちゃんの表情は・・・

 恋する女の顔だった。

 

 ・・・やってられないぜ!!

 

 俺はレイナちゃんを残して厨房に帰った。

 

 

 

 その日から俺のテンカワを見る目が少し変った。

 嫉妬。

 その感情を俺は自覚したから。

 

 

 

 

 

 

「・・・まあ気持ちは解らんでも無いさ。

 だが、テンカワの抱えている心の傷は・・・深いと思うぞ、お前の想像以上にな。」

 

 吸い終った煙草を灰皿に捨て。

 俺にそう話し掛けるシュン隊長。

 

「ええ、解ってますよ。

 それに俺のせいで・・・」

 

「テンカワは新しい傷を負った・・・深い傷だ。

 あそこまで取り乱したテンカワを見たのは、初めてだったな。」

 

 目を瞑って俺の告白を聞いていたカズシ副官がそう呟く。

 

 メティス=テア

 

 今ではテンカワの心に住むだけの少女の名前。

 そして、俺が自覚も無く殺した少女の名前だった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 平和な日常・・・

 そんな言葉が似合う日々が過ぎた。

 俺は休暇の時に街で昔の友人と出会った。

 もう何年も会っていない奴だったが・・・

 不思議と会話が弾んだ。

 

 友人は西欧方面軍で一番活躍している俺の部隊に、憧れていたらしい・・・

 それが俺の功績で無くても、誉められて誇らしい気分だった。

 

 それから後は良い話し相手になっていた。

 

 

 

 何だか今朝は隣の部屋が騒がしい。

 こんな朝早くから騒ぎを起こすような奴は・・・

 

 

「えええええええええええええええええ!!!!」

 

 

 アイツしかいないだろうな。

 

 その大声を聞いた俺達は、マスターキーを持つシュン隊長を呼びに行き。

 テンカワの部屋に雪崩れ込んだ・・・

 

 心配は・・・していなかったが。

 俺の予想は別の意味で裏切られた。

 その部屋の光景を見て、俺はかなりのショックをうけた。

 

「あ、あの、変な誤解はしないで下さいよ?」

 

 ・・・誤解も何も。

 サラちゃんとアリサちゃんを両脇に、ベットインしている奴が何を言う。

 

 そしてサラちゃんの一言で、俺達の怒りは頂点に達した。

 

「アキト・・・ちゃんと責任、取ってよね。」

 

 

 シ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン・・・

 

 

「誤解だ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!

 本当に誤解なんだよ!!」

 

 

 テンカワが何やら叫んでいるが・・・

 俺達はそれを無視してテンカワを責め立てる!! 

 

 

「男らしくないぞアキト!!

 テメー!! この野郎〜〜〜〜〜〜!!(号泣)」

 

 

 どうしてテンカワばかりが!!

 俺みたいな凡人には解らない魅力があるというのか?

 だったらそれは何だ?

 絶大な戦闘能力か?

 それとも料理の腕か?

 レイナちゃんが言ってた心の傷か?

 どうすれば・・・俺はテンカワに勝てるんだ!!

 

 

 

 

 

 

「馬鹿な事を考えたな。

 お前は何の為にメカニックになったんだ?

 少なくとも女性にもてる為じゃないだろう。」

 

 俺の顔を見詰めながらシュン隊長がそう語る。 

 そんな事・・・解ってますよ。

 

「ええ、その通りですよ。

 何を・・・考えていたんでしょうね。

 ただ、一人の男として・・・テンカワに勝ちたかったのかもしれません。」

 

 俺は何故あれ程テンカワを憎んだんだろう?

 ・・・その答えは今なら言える。

 そう、テンカワは俺がなりたかった英雄そのものだった。

 誰からも信頼され。

 その信頼に応える能力を持つ英雄。

 ・・・普通のメカニックにしかなれなかった俺に。

 テンカワの存在は眩し過ぎた。

 

 

「隊長・・・第三防衛線が突破されました。

 負傷者は40名です。

 現在は二人は第四防衛線で応戦状態に入りました。」

 

 部下からの連絡を受けたカズシ副官が、シュン隊長に報告をする。

 

「解った・・・もう、残り時間は少ないな。

 全部話すか?」

 

 それは確認だった・・・俺の残りの時間をどう使うかの。

 

 俺には逃げ場所など無い。

 あの二人がこの部屋に来れば・・・

 

「ええ、俺の懺悔をあの二人が聞いてくれると思えませんし。

 ・・・それ程、話す内容はありませんから。」

 

 これが俺の最後の会話になるだろうし、な。

 

「そうか・・・」

 

 そして、シュン隊長は静かに頷いてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

第七話 その2へ続く

 

 

 

 

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