「テンカワ・アキト!我の娘に手を出すとは愚かなり!!

我が直接その腹を切り裂き臓物を握り潰してくれよう!!」

 

「待つがいい、父よ!

その役目、オレに任せてもらおう!!

同じ学校に通っていながら妹を守りきれなかったとあっては天国の母上に面目が立たん!!」

 

「そうか・・・よくぞそこまで立派に育ったものよ・・・・・」

 

 

男は感極まったのか目頭を手で押さえている。

 

 

「よかろう、お前の手で我の前にテンカワ・アキトの首を持ってくるのだ!!」

 

「ふっ、オレに心当たりがある・・・任せておくがいい!!」

 

「よくわからないけどみんな仲良し〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナデ()』

嗚呼、文化系!!

 

【class2−B】出会い X 激突 X ヅカ?(中編)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後、エリナは北斗に呼び出されて体育館裏に来ていた・・・

 

 

「・・・というわけで今日という今日は覚悟するんだなエリナ!!」

 

「はぁ?なにを言ってるのかわからないんだけど。」

 

「貴様がうちの枝織に悪い虫をつけたことはもうわかっているぞ!

大人しくテンカワ・アキトを出すがいい!!」

 

「・・・そういう事ね・・・・・

アキト君はうちの大事な部員!(そして将来のだんな様!!

みすみすあなたに渡すわけにはいかないわ!!」

 

パンパンッ

 

「先生、お願いします。」

 

 

建物の陰から白衣を羽織った白クマさん登場。

 

 

「エリナ、たまにはあなたも動きなさい。

・・・・・・・・・太るわよ・・・」

 

「いいのよっ!私は文化系なんだからっ!!」

 

「1人で来いと言った筈だぞ!!」

 

「1人で来いって言われて素直に来るわけないじゃない。

べつに人質がいるわけでもないし・・・

・・・・・・・・・・もしかしてバカなの?」

 

「うるさいっ!

そいつを倒したら次はお前の番だからな!!」

 

「うふふ、言うようになったじゃないの北斗。

今のところ確か6戦5勝1分けだったかしら?

・・・もちろん私が5勝よ。」

 

「くっ、いつもいつも汚い手ばかり使いやがって・・・」

 

「賢いって言って欲しいわね。

結局は最後に立っていた方が勝ちなのよ。」

 

「ならば今日最後に立つのはオレだ!

今日のオレは今までとは違うぞ!!」

 

 

北斗が構える。

 

 

「私だって前とは違うのよ?

ちょうどいいわ・・・このクマさんスーツの力、あなたで試してあげる!!」

 

ジャキン

 

クマの手から鋭い爪が出てくる。

 

 

「負けたら今日の実験台はあなたに決定よ!!」

 

「ほざけっ!!」

 

バチバチッ

 

2人の間で火花が飛び散る。

(注:特殊効果です)

 

 

「さて・・と、早く避難しとかないとね・・・」

 

 

安全に楽しく見学するために離れた場所へ移動するエリナ。

 

 

 

 

 

まずは北斗が仕掛けた。

 

一瞬で間合いを詰めて鋭いつきを放つ。

シンプルな技であるが故に達人が使えば一撃必殺となる。

 

 

「甘いわ!!」

 

 

あの大きな着ぐるみを着た人間の動きとは思えないほどのスピードで攻撃をかわす。

 

 

「なっ、速い!?」

 

「ふっ、私をただの可愛くて美人で天才なだけの女だと思ったら大間違いよ!!

このクマさんスーツは陸戦仕様!

足の裏に付いたキャタピラで高速戦闘が可能なのよ!!」

 

 

キャタピラを回して素早く間合いを取る。

 

 

「今度はこちらの番よ!!」

 

バヒュンッ

 

凄まじい勢いで右手が発射される。

 

 

「喰らうかっ!!」

 

 

北斗は真直ぐ自分に向かってくるベアクローを無駄のない動きでかわす。

 

 

「くっ、まだよ!」

 

バヒュンッ

 

続いて左のベアクローも発射する。

 

 

「バカの一つ覚えだな・・・

両手ともなくては防御も取れまい!!

 

 

2つ目も難なくかわして再び接近する。

 

 

「今度こそもらった!!」

 

 

北斗の拳が朱色に輝く。

 

今まさに必殺の一撃を放とうとした瞬間、アイちゃんがニヤリと笑うのが目に入る。

 

ゾクッ

 

北斗の直感が一斉に警報を鳴らす。

確実に仕留められる筈なのに体中がこの場から離れろと訴えている。

 

自分の第六感を信じ、いったん退こうとする・・・

 

シュバッ

 

一瞬前に自分のいた空間を避けた筈のベアクローが掠める。

 

 

「・・・!?」

 

「何をしようとしたのか知らないけどよくかわしたわね・・・

これこそ今回の新開発その@『ファンネル搭載式ベアクロー』!!

人の精神に反応するサイコフレームを応用して・・・・

そもそもサイコフレームとは・・・・

やがて全ての人類はニュータイプに・・・

・・・・・・それはエゴだよ!!・・・

 

「おしゃべりはそのぐらいにしてもらおうか!!」

 

 

アイちゃんが説明?に夢中になっている隙に助走をつけて跳び蹴りを放つ。

驚異的な脚力を持つ北斗の蹴りの威力は凄まじい。

岩どころか鉄をも砕いてしまうだろう。

 

 

「だからあなたはおバカだってのよ・・・

空中じゃ身動きが取れないでしょ!!」

 

 

2つのベアクローが空中の北斗を両側から掴まえる。

足場のない空中では思うように力が入らず振り解く事が出来ない。

 

 

「これでチェックメイトね・・・」

 

ブオン・・ブオン・・・・

 

クマの口に黒い光のようなものが集まって行く・・・

 

 

「パ、パ・・パイレーツはどこ行ったぁ――!!」

 

バシュウゥッ

 

一直線に北斗に向かって撃ち出される漆黒の光の束。

 

 

「そんなの知るかぁ〜〜〜!!」

 

 

光は北斗を呑み込み、そのままの勢いで後ろにあった壁も破壊する。

 

 

 

 

 

煙と埃でどうなったのか確認することが出来ない。

 

 

「オーッホッホ!!

これぞ今回の目玉、新開発そのA『グラビティ・ブラスト』!!

 

 

口元に手の甲をあてて高らかに笑うアイちゃん。

 

 

徐々に視界が晴れてくる。

 

まず目に映ったのは無残な瓦礫の山であった。

そしてその頂上に立つ人影・・・

 

 

「そ、そんな!?

あれを喰らって生きてるなんて!!」

 

 

所々服は破け埃にまみれてはいるが、まぎれもなくそれは北斗だった。

 

 

「くっ・・・俺に昂気を守りに使わせるとは・・・・・」

 

 

北斗を覆っていた朱色の光が急速に弱まって行き、やがて消えてしまう。

 

 

「どうやらその光みたいなのでがガードしたようね・・・

東洋で言うところの”気”のパワーアップ版ってところかしら?

まぁ、それもその様子じゃもう使えないみたいだし今回も私の勝ちは確定みたいね。」

 

 

 

 

 

アイちゃんがグラビティ・ブラストをぶっ放していたとき・・・・・

 

ドガ―ン・・・ガラガラガラッ

 

「なんだ!?何が起こったんだ!!」

 

 

突然の激しい揺れと音に胸騒ぎを覚えるアキト。

 

 

「確かあっちには体育館があった筈・・・

行ってみるか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後編へ、つづくっ!

 

 


【あとがき】

どもです。

いや〜、激しいですね〜。

アイちゃんと北斗の独壇場じゃないですか。

とりあえず空戦フレームともう1つ考えてあります。

近々登場する・・・かも?

でもそうすると”ナデシコ”の人達が・・・

 

自分的にはこのぐらいの人数で行った方が楽なんですが・・・

そういうわけにも行きませんよね・・・

彼女達あってのナデシコですから。

(天然とか妖精とか・・・)

 

いつ、誰を登場させるかって本当に難しいですよね?

まあ、何とかがんばってみるとしましょう。

 

ではでは。

 

 

PS.パイレーツって最近見ませんよね?どこいったんでしょうか?

   べつにどうでもいい事なんですが・・・

 

by. Chobi

 

 

 

 

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