機動戦艦ナデシコ

白銀と紫炎の双天使

 

プロローグ 始まり

 

 

 

「アキトさん!もう終わったんでしょう!なのに、なのになんで戻って来てくれないんですか!」

 

「ルリちゃん。」

 

「ユリカさんだって、もうすぐ退院です!

そしたらまた一緒に暮らせるんですよ!アキトさん!」

 

広大な宇宙、

火星近くの宙域に二つの宇宙戦艦がある。

片方は<電子の妖精>の二つ名を持つホシノ=ルリが艦長を務めるナデシコC、

もう片方は<黒の王子>の二つ名を持つテンカワ=アキトのユーチャリス。

ホシノ=ルリはナデシコでユーチャリスを追って来て、テンカワ=アキトを説得しているのだ。

 

「わかってくれ………

俺の手はもう……何万と言う人達の血で汚れている………

こんな手で………どうやって暮らして行けるって言うんだ。」

 

アキトはそう言う。

 

「アキトさん!そんなの関係ありません!帰って来て下さい!御願いです!」

 

「駄目だ………俺は帰る事は出来ない…………ラピス、ジャンプの準備を。」

 

「うん、わかった。」

 

『ジャンプ・フィールド制作……』

 

アキトはユーチャリスを動かしている少女、ラピス=ラズリに言い、

ユーチャリスをボソンジャンプさせようとする。

 

「逃がしませんッ!」

 

ズウウウウウンッ!

 

震動がユーチャリスを襲う。

 

「クッ!ラピス!」

 

「ナデシコが体当たりしてきたよ!アンカーを打ち込まれてる!」

 

ラピスは慌てて言う。

 

「直接乗りこんでくる気か、ルリちゃん!」

 

「アキト!ジャンプシステムが暴走してる!」

 

「なに?!」

 

アキトは大きく目を見開いた。

 

「くっ!ルリちゃん!離れろ!」

 

「嫌です!アキトさんが帰ると言うまで離れません!」

 

ルリはそう言い返してくる。

 

「ユーチャリスのジャンプシステムが今の体当たりで暴走を始めた!

ここままだとナデシコも道連れになるぞ!」

 

アキトは言う。

 

「俺とラピスは大丈夫だが、そちらのクルーは生体ジャンプに耐えられるのか!」

 

「!」

 

「ルリちゃんは艦長だろ!だったら私情よりクルーを優先にしろ!」

 

「ハーリー君、アンカー戻して!すぐに離脱します!」

 

ルリはナデシコCのクルーにそう言う。

 

「アキト!ダメ!ランダム・ジャンプしちゃうよ!ナデシコもまだジャンプ・フィールド内!」

 

「くっ!間に合わんか!すまんっ!ナデシコのクルー!」

 

アキトは絶叫する。

ランダム・ボソンジャンプ決行、この世界にユーチャリスとナデシコCに乗っていた者は残っていない。

ランダム・ジャンプ。

それは場所のイメージも無いままジャンプしてしまうことで、

これを行ってしまった場合、生きている保証は無いと言う。

 

 

 

 

 


ふぅ……軍神です。

やっと書き始めましたナデシコの二次創造!

 

読者の方々が読み続けてくれる事を願います。

 

ではでは…

 




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