機動武闘伝
ナデシコ

 

 

 

 

 

 

 

「俺のこの手が光って唸る!師匠を倒せと輝き叫ぶ!」

 

「よく言った!それでこそアタシの元弟子!ならばぁっ!」

「やめなさい!貴方の修行はまだ終わってはいないのよ!」

 

互いの右掌を握りしめたまま、アキトとホウメイが咆える。

 

「テンカワぁ!」

「師ぃ匠ぉ!」

「「今日こそ決着を着けてくれる!」」

「シャァァァイニング!」「ダァクネス!」

「「フィンガァァッ!」」

 

 

 

「さて、みなさん。ご覧の通り、遂にアキトとマスターは最後の決着の時を迎えようとしています。

 

ですが、幾多の死闘を生んできたナデシコファイトも決勝まで後二日。

 

果たして彼らはマスターの魔の手を逃れ、

決勝会場であるネオホンコンへ向かう事ができるのでしょうか?

 

それでは!

ナデシコファイト・・・

レディィィ!ゴォォォゥ!」

 

 

 

 

 

第二十二話

「戦士の絆!

ホクシン包囲網を

突破せよ!」

 

 

 

 

 

シャイニングフィンガーとダークネスフィンガーが激突した。

巨大な爆炎が二人の機体を覆い隠す。

黒煙を突き抜けて地に叩き付けられたのは。

そして爆炎の晴れた空中に悠然と浮かぶのは。

「ぐうううっ・・・!」

アキトが苦痛の喘ぎを洩らす。

「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!

 ハアッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!」

そして勝ち誇った哄笑を響かせたのは・・・・・東方不敗・マスターホウメイ!

シュバルツ、リョーコ、舞歌、ナオ、ユリカがまだ動けないアキトの周囲に集まる。

シャイニングフィンガーとダークネスフィンガー、

二つの強大な力の反発を一身に受け、シャイニングナデシコの全身は酷いダメージを受けていた。

 

 

リョーコが飛び去った方向を見つめていたサブロウタにも、

二人の激突で生じた爆発は肉眼で確認できた。

炎に一瞬照らされた異形の物体・・ホクシンヘッドを確認して慄然とする。

(ありゃあ・・・俺の勘が正しければ・・・くそっ。手遅れで無ければいいが!)

だが、調査用プローブを飛ばすよう指示しようとしたサブロウタが

司令室で受け取った報告は更に絶望的な物だった。

その数、数千から万。ギアナ高地はホクシンヘッドに完全に占拠されていた。

 

 

 

ホクシンヘッドの上から、傲然として六人を見下ろすホウメイ。

「くくく・・・・ははははははははははははは!

 本当に馬鹿な奴らだよ。テンカワなどに構っているから・・・このような目に会うのさ!

 さあ!おとなしく最期を迎えるがよい!」

一斉に襲いかかるホクシンヘッド。

「くっ!伏せろ!」

シュバルツの掌が光を放つ。音を伴わない光の爆発。

「いいか!ここは逃げるのが先だ!」

それが収まった時、六体のナデシコの姿は消えていた。

「ほう・・・上手く逃げたもんだね・・・しかし!どちらにせよお前達の逃げ場は一つ!

 テンカワ!今は逃れてもいずれアタシの足元に屈すると知るがいい!

 ククク・・・ハハハハハハハハハハ!」

ギアナの闇にホウメイの哄笑が響く。

それは、圧倒的優位に立つ者のみが出せる傲慢と余裕にあふれていた。

 

 

 

 

強い音を立てて「ポチョムキン」ブリーフィングルームのモニターに掌が打ちつけられた。

いくつかに分割された画面は「ポチョムキン」とそれを守るように佇む四体のナデシコ、

それらを囲むように配置され首を不気味にうねらせているホクシンヘッド、

ドックで修理中のボルトナデシコ等を映し出している。

「我々は完全に包囲されている!しかし決勝大会まで後二日しかない以上、

何としてでもこれを突破してネオホンコンへ向かわねばならない!」

珍しくまともな事を言っているのは最早お馴染みの軽薄短小金髪メッシュ男タカスギ・サブロウタ。

一応はネオロシア・ナデシコファイト総監督である。

滅多に見せない真剣な表情をそのままに、言葉を続ける。

「それは、ここにいる誰もが同じ事。そこで、だ・・・・」

アキトを始めとするファイター達が一斉に頷き、画面がホクシンヘッドの映像に切り替わった。

「先ほど地下から出てきたホクシンヘッドの性能を調べて見た。

試しに無人機を飛ばしてみたが・・・」

一キロほど離れてうねくっているホクシンヘッドの中間あたりを探査用のプローブがゆっくりと進む。

二体のホクシンヘッドを結んだ線を越えた瞬間ホクシンヘッドの目が光り、プローブが爆発した。

「うっひゃあ!」

「グレイトォ〜!」

舞歌が大袈裟な声をあげ、ナオが口笛を吹く。

ユリカとリョーコの表情はかなり厳しい物になっている。

「この攻撃を避ける為には、成層圏まで上昇する必要がある、というのがうちのスタッフの分析だ。

このポチョムキンならそれも可能だが、いくらこいつでも搭載できるのはボルトナデシコのみ。」

「つまり、逃げたければ俺達のナデシコは置いてけぇ〜、ってかぁ?」

「ま、そう言う事になるな。」

軽い調子で尋ねるナオにサブロウタが肩をすくめて答えた。

「では、その策は問題外ね。・・・・・戦力を集中して一点突破、これあるのみ!」

シュバルツの言葉に、サブロウタが頷く。

再び口を開いたサブロウタの言葉を舞歌が遮った。

「ちょっと待ってよ。確かに突破作戦に異存は無いけどね、アっちゃんのナデシコはどうするの?

リョーコちゃんのはもぎ取られた腕の交換だけで済むでしょうけど、

あっちゃんのシャイニングナデシコは大仕事よ?」

「気にしないで下さい。完全に動かなくなった訳じゃありませんよ。

それに・・・ネオホンコンには這ってでも辿り着きます!」

「心配は無用だぜ、アキト!」

「お前は!」

「ぬはははははははは!

ダイゴウジ・ガイ、復活!」

「あら、目が覚めたの?」

「おう!心配かけたな、みんな。俺様が来たからには百人力、

ボロゾウキンのシャイニングナデシコも半日ありゃピッカピカの新品同様だ!」

「気にするな、誰も心配してない。」

いつも通り、無意味に胸を張っていたガイがアキトの言葉につんのめった。

「あ・・あのなぁ。」

「それに、半日も待っててみろ。敵の総攻撃を受けて全滅は免れ・・・」

「もう、弱気だよアキト!」

「ああ。ナデシコ五体が揃ってるんだ。半日くらい持たして見せるさ。」

ユリカとリョーコがアキトの言葉を遮る。

ナオとサブロウタが顔を見合わせて同時に肩をすくめた。

「決まりね。」

シュバルツの言葉にサブロウタが再び頷く。

 

 

「さて、それじゃあ作戦だね!」

「地形からすると・・・敵は地上タイプが主だからここと、ここと、ここ・・・

 三方に限定されるわね。」

「うん、そだね。じゃあ、こことここに地雷を敷設して、こっちに私とナオさん、

 ここに舞歌さんを、・・」

「いえ、むしろ各ポイントを一体ずつにして敵の航空戦力に対する遊撃隊を編成して・・・」

「でも戦力を分散させるのは・・・」

次々と展開する戦術論に誰も口を挟めない。ユリカと舞歌の独壇場である。

ナオはカズシにまかせっきりだったし、

リョーコが知っているのは勘と経験に頼った海賊戦法のみである。

そしてアキトとガイがこの手の話に割りこめるはずもない。

もっとも、布陣などを考えるより先に二人にはする事がある。

格納庫へ行こうとして、ふと陰々滅々とした気配を感じたアキトが振り向くと、

隅っこの方でうずくまったサブロウタがいじけていた。

「俺の出る幕がない・・・」

もっともアキト達が退室した数分後、

サブロウタはリョーコに蹴り飛ばされて命からがら現場指揮に赴く羽目になる。

「俺ってこの船の指揮官のはずなのに・・・・」

まあ、いじけながらもきっちり仕事を果たすあたりは見上げた心掛けと言えよう。

 

 

 

事実上ユリカと舞歌二人の軍議の結果、戦力を集中し、

リョーコ、ナオとユリカ、舞歌とシュバルツの三組に分かれて三方を守る事になった。

ありったけの地雷を敷設し、ありあわせの物で防御陣地を構築して

ムヅラの大群を今か今かと待ちうける。

ちなみに何故リョーコが一人であるかと言うと、

彼女の武器が一番攻撃範囲が広く、かつ味方をも巻き込みやすいからである。

 

 

 

各員が迎撃の準備を整える間にも、

アキトとガイは必死でシャイニングナデシコの修復作業を行っていた。

さすがにフレームの歪みはどうにもならないが、装甲板を張り替え、

各部のアクチュエーターをチェックして使えなくなった物を交換し、

そこら中で断裂している伝達系の補修、センサーの修理、

更にはフィードバック機構を含むモビルトレースシステムの再調整まで・・・。

時間はいくらあっても足りなかった。

 

 

 

数時間後。戦いは舞歌とユリカの予想通りの展開で始まった。

敷設した対戦車、対MS地雷の爆発に巻き込まれて次々とムヅラが倒れる。

だが、たかだか数十やそこらの地雷で数千のムヅラが止められるわけもなく、

戦いはすぐに乱戦となった。

 

 

 

 

「God Damned!」

ナオの二丁拳銃に胴体を撃ち抜かれ、あるいはユリカのローゼスビットに単眼を貫かれ、

動かなくなったムヅラアーミーが折り重なって倒れる。

まだ煙を立ち昇らせるその仲間の残骸を踏みしだき、次のムヅラが進軍して来た。

「もう!戦いっていうより害虫駆除してる気分だよね!」

「ぼやかないぼやかない!これも生き延びる為さ!」

短い、苦笑交じりの会話を交わした後、彼らは射撃を再開した。

至近距離まで迫っていた一群がナオの乱射に倒れ、

脇を抜けていこうとした一隊をユリカのバラが駆逐する。

まだ、防衛線は辛うじて形を保っていた。

 

 

 

唸りを上げて振りまわされるグラヴィトンハンマーがムヅラの隊列に飛び込むたび、

数体から数十体のムヅラが木っ端微塵に砕かれ、あるいはボディを歪ませ、潰される。

それでもがくがくと未練がましく動いていた足が新手のムヅラに頭部を踏み砕かれて力を失った。

「さあ・・・一匹二匹は面倒でいけねえ、まとめて掛かってきやがれ!」

白い歯を見せて、リョーコが咆える。

その頭上で新たな獲物を求め、巨大な鉄塊が旋回した。

 

 

 

舞歌も孤軍奮闘している。

互いに数百メートルの間隔を置いて地面に打ちこまれた八本のビームフラッグ、

それらを頂点とした正八角形の中央にドラゴンナデシコが立つ。

印を結んだ舞歌の指が動くたびに、直径約1.5kmに及ぶ「陣」の内部を雷光が走り、

踏み入るムヅラのボディを貫き、爆発四散させてゆく。

一度入れば抜けられぬ、宝華経典八卦陣。

次々と足を踏み入れるムヅラがそのたびに破壊され、残骸をさらす。

だが、恐怖と言う感情どころか自分の意思すら持たぬ彼らは全く頓着せずに歩を進める。

最小限のエネルギー消費でムヅラを破壊しつづける舞歌。

もとより消耗戦になるのはわかりきっている。力の無駄使いはしていられない。

「半日・・・本当に半日がいい所ね、これは・・・。」

理論と経験に裏打ちされた計算が冷徹な数字をはじき出す。

泣こうが喚こうが、現実が変わるわけではない。ならば、その中で最善を尽くすのみだ。

「でも動きを見る限りここのムヅラには『指揮官』は付いていない・・・それだけでも幸いだわ。

それにしてもあの怪しいお姉さんはどこ行っちゃったのかしらね。」

そう、戦闘開始前、地雷原の敷設が終わった時点でシュバルツは姿を消していた。

 

 

 

「戦闘の布陣はそれでいいとして、脱出口はどうするの?

・・・私に任せてもらえるなら作って見せるけど。」

その言葉にアキトとユリカ、舞歌が賛成し、

最後に一応の責任者であるサブロウタの承認を経てシュバルツの策は認可された。

「じゃ、後はよろしく。さらば!」

そう言い残すと、シュバルツは夜空に消えたのである。

 

 

 

三方に、ほぼ同時に爆発が起こるのが格納庫のアキト達からも見えた。

「・・・始まったか!ガイ、こっちも急ぐぞ!」

「わかってらあ!お前も口より先に手を動かせ!」

「言われるまでもない!」

そう、彼らもまた戦っているのだ。

 

 

 

同じ頃、マスターナデシコの掌の上でホウメイも戦況を観察していた。

「くっくっくっくっく・・・あの布陣、少しは用兵の心得のある奴がいるようだね・・・。

だが!いかに精鋭といえども五機で守る事はできない!

本隊をもって、一気にもみ潰してくれるわぁっ!」

ホウメイのゆっくりと振り上げた手が、鋭く振り下ろされた。

大地が、空が、水が鳴動した。

夜空に舞いあがる空戦型“ムヅラバーディ”の群れが星を隠す。

川面が水中水上適応型“ムヅラネイビー”で埋め尽された。

そして、ギアナの大地を数える気にもならないほどのムヅラアーミーが進軍する。

 

 

 

ポチョムキンの司令室でサブロウタが呆れたような声を出した。

「さすがにとんでもない数だな・・・おい、シャイニングナデシコはどうした?」

「は、まだ掛かるとの事です!」

舌打ち一つしてディスプレイに向き直ったサブロウタに、

先ほど報告した通信士が意を決した表情で進言する。

「大尉・・・ここは我々だけでもボルトナデシコとともに脱出に踏み切った方が・・・」

「馬鹿野郎!」

「ひっ!」

サブロウタの視線と大喝を受けた通信士が硬直する。

「お前はそれでも名誉あるネオロシアの兵士か!

一時的なものにせよ、我々を信じて戦いつづける仲間を見捨てて逃げるなど、国の恥だぞ!」

「は、ははっ!申し訳ありませんでしたっ!」

慌ててコンソールに向き直った通信士にサブロウタが命令を下す。

「全てのナデシコに通信!『それぞれの国の名誉にかけて、この戦いを勝利せよ!』

いいか、ここが踏ん張り所だぞ!」

 

 

 

波のように、大地を覆い尽くすムヅラアーミーが進軍する。

押し寄せる波が岩で砕けるように、絶え間なく起こる爆発がその波頭を砕く。

新たなる波が押し寄せ、それがまた砕かれる。

ナオ、ユリカ、舞歌、リョーコ。四体の鉄壁の守りは、今だ崩れなかった。

 

 

 

風に乗り、遠くから聞こえる爆発音の中、ホウメイの感嘆の混じった哄笑が響く。

「ふっふっふっふっふっふっふっふ・・・やるじゃあないか。

もうそろそろ、あたし自らが動くとしようかね!」

ゆらり、とその姿が消え、マスターナデシコの双眸に火が灯る。

 

 

 

一進一退の戦況をじりじりと見つめていたサブロウタに待ちに待った報告が届いた。

「シャイニングナデシコが・・・直ったか!」

「ああ!これで、俺も充分に戦える・・・!」

『待ちなさい、アキト君。今から打って出ても大勢は変わらないわ。』

「シュバルツ!何故だ!?」

「今までどこに・・って、今はそれどころじゃないな。」

『わからないの!?ああもう、説明するヒマがないけど、流れは明らかに敵にあるわ。

防衛網は最早ズタズタ、四人の気力で何とか持たせているのが現状よ。

ここはうかつに動かず、脱出のチャンスを窺うのよ!

サブ!その為にも四人を高台へ後退させて!ポチョムキンも脱出の準備を!」

「人の名前を勝手に省略しないで下さい!一体何を考えて・・・」

『説明しているヒマはないと言ったでしょう!

それとも、じっくりと、懇切丁寧な、

説明が聞きたい!?』

「・・・各ナデシコへ伝達!至急高台まで後退せよ!」

圧倒的な迫力に負けたサブロウタだった。

「今まで隠れていたくせに随分と偉そうじゃない?」

苦笑混じりに舞歌が皮肉る。

もっとも、これからの展開に対して戦術家としての好奇心も見え隠れしていたが。

高台、つまりポチョムキンの周辺まで後退してきたいずれのナデシコも満身創痍である。

戦士達の顔にも疲労の色が濃い。

集結した所でサブロウタから通信が入る。

「・・・マスターホウメイの本隊が動き出した。そちらからも確認できるか?」

「言われるまでもないわね。はっきりと確認できるわ。」

「ひゅう。えれぇ数だな・・・・。」

「数える気にもならないね。」

ポチョムキンがメインエンジンを吹かし始める。

「ふっふっふっふ。ようやく逃げ出す気かい?だが、時は既に遅し!」

ムヅラ軍団の先頭に立つマスターの哄笑はアキト達の耳にも届いていた。

「師匠ぅぅぅ・・・!」

アキトの奥歯がギリギリと音を立てる。

「まだなの?策とやらは。」

「さすがに、もうそんなには持たないよ?」

タイミング良くシュバルツからの通信が入る。

『心配は無用!既に作戦は成功したわ。貴方達は待つだけでいい!』

「ちっ!やたら偉そうじゃねぇか!」

そのリョーコの言葉が終わるか終わらないかの内に、大地が鳴動し始める。

ホウメイが足を止め、身構えた。

「この震動は・・・まさか!?」

直後、ホウメイの前に水の壁が出現した。上流からの突然の奔流が水の槌となり、

密集隊形で前進していたムヅラと、ホクシンヘッドの大部分を薙ぎ払う。

「わお。」

「シュバルツさん、凄い!」

「ヘッ!やってくれんじゃねえか!」

タイミングを図って上流の滝を破壊し、鉄砲水と同様の効果を狙った

シュバルツの作戦が見事に当たったのである。

奔流によってポチョムキンの周囲のムヅラの群れは退避する暇もなく押し流され、

圧倒的な水の力の前に包囲網の一角がもろくも破れた。

「それじゃあアキト・・・」

「決勝会場、ネオホンコンで!」

「また会おうぜ!」

バルカン砲でムヅラバーディの生き残りを落しつつ

ボルトナデシコを載せたポチョムキンが離陸し、

三体のナデシコが川の流れに乗って包囲網を突破する。

ムヅラアーミーによって移動手段を破壊されてしまったガイも

ポチョムキンに同乗させてもらっていたが、

何故か心の中に理由のない不安が湧き上がってくるのを抑えることが出来なかった。

(アキト・・・ネオホンコンで会えるってのに・・・

何だってんだ、この嫌な感じはよぉ・・・)

 

 

 

 

 

 

「また会おう、か・・・。済まない、俺には・・・・・

まだここでやるべき事が残っているんだ・・・・。」

穏やかだった顔が一転、厳しい物に変わる。

顔を上げてこちらを窺う気配に気迫をぶつける。

「そろそろ姿を現せ!東方不敗!」

その呼びかけを待っていたかのように、水面を割って黒い影が飛び出す。

「はははははっ!友を行かせる為に残るとは、つくづく馬鹿な奴!」

「うるさいっ!俺はもうあんたを師匠と呼ばない!

今日からは俺の敵!東方不敗マスターホウメイ!」

「ふははははっ!育ててやった恩を仇で返す愚か者!

その減らず口も今日限り!あれを見よ!」

ギアナの大地が鳴動する。東方不敗が指差した一点から、稲妻が天に昇った。

稲妻の根元から、かつて一度、悪夢の中で見た『それ』が姿を現す。

「馬鹿めが!さっさと逃げれば良かった物を!」

Vooooooooo・・・・・・・!

「デビルホクシン・・・・・・アイちゃん!」

 

 

 

次回予告

皆さん、お待ちかねぇ!

大地を引き裂いて再びその姿を現したデビルホクシン!

そして情容赦ない攻撃をしかけてくるマスターホウメイ!

立ち向かうアキトは遂に修行を完了し、究極のスーパーモードを発動させるのです!

機動武闘伝Gナデシコ、

「宿命の戦い!アキト対デビルホクシン」に

レディィィ!Go!

 

 

 

あとがき

今回は全員カッコイイです。

なんせサブロウタにまで美味しいシーンが用意されているんですから(爆)。

でも多分彼のカッコイイシーンはこれで最後(笑)。

ちょっと哀れな気もしますが・・・まあいいか。サブだし。

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

鋼の城さんから連載第二十二弾の投稿です!!

ついに脱出成功ですね!!

そして対決する二人・・・

アキトVsホウメイ!!(これだけだと料理対決に聞こえる(苦笑))

シュバルツも美味しい処を持っていけば。

ユリカ達も大活躍です。

・・・アキトは、今回良いとこなしですけどね(笑)

まあ、サブロウタが意外に目立ってましたが(爆)

 

では、鋼の城さん!! 投稿有難うございました!!

 

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