ラスト・ユニバース 〜時の流れに〜 IF

第四話 再会

 シュンがアキトと再会してから約一年が過ぎた…。

「オオサキ提督、本当にここで良いんですか?」

 そう連合宇宙郡第四艦隊所属第一独立機動部隊旗艦ナデシコAブリッチで艦隊司令官ミスマル・ユリカ連合宇宙軍大佐が聞いた。

 この連合宇宙軍第四艦隊第一独立機動部隊、通称ナデシコ艦隊は旗艦ナデシコB、そしてナデシコC、ユーチャリスの計三隻で構成されている。オペレーターはナデシコBはホシノ・ルリ中佐、ナデシコCはマキビ・ハリ大尉、ユーチャリスはラピス・R(ラズリ)・テンカワ(アキトの養子になったため)少佐とほぼ正史どおりの組み合わせだ。

 そして、機動兵器群はナデシコBはイツキ・カザマ中尉率いる一個中隊、ナデシコCは御剣 万葉中尉率いる一個中隊、ユーチャリスはヤマダ・ジロウ(ダイゴウジ・ガイ・セカン)大尉(一応ナデシコ機動部隊の総隊長でもある)率いる一個中隊である。規模にすると一個大隊程度の規模である(やや多いかもしれないけど)。それに現在は、スバル・リョーコ大尉、アリサ・ファー・ハーデット大尉も同行していた。もちろん旧ナデシコクルー全員もだ。

 各艦の艦長は、ナデシコBはホシノ・ルリ中佐、ナデシコCは高杉 三郎太少佐、ユーチャリスはラピス・R・テンカワ少佐(兼オペレーター)である。

「ああ、確かにここでいいはずだが…」
 と、シュンが呟いた途端何もないところからいきなり数隻の艦が現れた。しかもそのうち二隻はやたらとでかかった。横にはEGとでかでかと書いてある。

「司令、前方に多数の艦跡がいきなり現れました。数十五。しかもそのうち二隻は本艦の約十倍、約二十倍とあります。どうしますか?」 

 ルリがユリカに報告した。

「オオサキ提督、あれですか?」

「さ…さぁ俺にもなにがなんだか」

 シュンは放心状態と化していた。

「!!!前方の艦隊なにやら放出しました。これは…ミサイル!!!?」

「ミサイルを迎撃!!エステバリス隊出撃!!!グラビティーブラスト発射準備!!」

 ユリカの声が艦橋に響き渡る。が、それは無駄な事に終わる。

 どかーーーーーーん!!!

 ぱらぱらぱら

 ミサイルは途中で爆発し、見事な花を作り出す。花火だ。そして、中には文字が出ているものもあり、それを組み合わせて読むと…、

「Welcome to My Fleet(ようこそ我が艦隊へ)」

 と書いてあった。よく見ると、ばかでかい二隻の艦から砲門が出ていてなにやら撃っている。どうやら、祝砲のようだ。ユリカ達はあっけにとらわれていた。

 しかし、あのナデシコクルーをあっけにするとは…。

 とその時である。

「艦長、通信が来ていますが」

 と通信士のハタノ准尉が言った。

「まわしてください」

 ルリがそう言うと、目の前に栄治が現れた。

『ようこそナデシコの皆さん、私が当艦隊の総責任者の竹内 栄治です。花火は気に入ってもらえましたか?』

「連合宇宙軍第四艦隊所属第一機動部隊司令官のミスマル・ユリカです。早速の歓迎ありがとうございます」

 一応初対面の相手なので連合宇宙軍指揮の敬礼で返すユリカ。

『早速ですが、艦隊を収容したいのですが…』

「了解しました。各艦航行システムコネクト」

『では後ほど』

 そう言うと栄治は通信を切った。

 

 プシュー

 ドドドドドドドドドドドドドドドドド

「ようこそ…げっ!!!!」

 ガシッ!!!

「アキト(さん、君、様)はどこですか!!!?」×同盟メンバー

 同盟メンバーは艦から降りると、出迎えてきた栄治の襟首掴み問い詰めた。しかも雰囲気が尋常では無い。たとえて言うなら嫉妬の念が渦巻いているような感じだ。

「ぐ…ぐるじい…」

 だんだん栄治の顔が真っ青になってくる。

「ル…ルリ姉落ち着いて」

 さすがにそれを見てられなくなったのかディアが出てきた。ちなみに黒いドレスを着ている。

「ディア!!!どうしてあなたが!!?」

「僕もいるよ〜」

 そう言うとブロスも出てきた。ちなみにブロスは黒いスーツに蝶ネクタイ姿である。

 あ、ちなみに栄治はEGの第三種服を着ている。ナデシコクルーはナデシコ(連合宇宙群)の制服である。

「どうしてって…私達もアキト兄と一緒に飲み込まれたんだけど…」

「もしかして、僕達忘れられてた?」

「そんな訳ないじゃないですか…」×旧ナデシコクルー

「「皆、顔が引きつってるよ」」

「あははははははははは」×旧ナデシコクルー

「「わすれてたんだね」」

「……………………」×旧ナデシコクルー

「ところでアキトはどこにいるんだ?」

 雰囲気が落ち着いたとこでナオが聞いてきた。もちろん隣にはミリアもいる。

「それはですねぇ、会場の中……グエッ」

 ボカッ

 ドドドドドドドドドドドドドド

「アキトさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああんッ!!!!!!」×同盟メンバー

「「まってよ皆ぁ〜〜〜!!!!!!」」
 

 同盟メンバー&ディア、ブロスは栄治を押し倒し踏みつけていくと、パーティー会場と思われるところに走っていった。

「おい、大丈夫か!!!?」

 今度はシュンが聞いてた。

「しどい…きゅう」

 ガク

 栄治はそう言うと力尽きた。

「フィ、フィリス君至急来てくれ!!!ナオ担架だ、早く!!!」

「は、はい!!!」

「お、おう!!!!」

 そう言うとフィリスは救急箱を持って栄治のそばへ、ナオは整備班休憩所に担架を取りに走っていった。

『栄治、不明艦が……ってどうしたんですか!!!??』

「シーク君か!!!栄治は昏睡状態だ。至急来てくれ」

『は、はい!!!マリア、マリア…――』

 ブチンッ

 シークはパニック状態のまま通信を切った。と言うか切ってしまった。ちなみに言うと栄治はここ百年間病気一つ、怪我一つ負った事がない。

「隊長!!!担架持ってきました!!!!」

「フィリス君、運んでもかまわないか?」

「ええ、かまいません」

「栄治〜〜〜〜」

「栄治さぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」

 フィリス達が担架で栄治を運ぼうとした時、シークと水色の髪を後ろでまとめた女性―マリアがやって来た。シークは白いドレスをマリアは水色のドレスを着ており、二人ともその上から白衣を羽織っていた。

「シュンさん、栄治の容体は?」

「フィリス君容体の説明を…」

「容体ですか?かなり急激に治ってきているんで、あと数分で完全に治ると思いますよ」

「こいつはヤマダか」

 フィリスが栄治の容体を言うとナオが呆れた。

『シーク副指令、不明艦が一隻こちらに向かってきてますが…?』

 シークが容体を聞いてほっと胸をなでおろすと、栄治と同じEG第三種制服を着た30半ばくらいのの男が現れた。この艦、機動戦闘ドック空母突撃要塞艦(どんな艦だ…)ノイルのAIの藤林 ノイル(作者じゃないよ)である。

「映像出せる?」

『了解。投影します』

 ノイルがそう言うと、通信画面に木連ゆめみづき型戦艦が一隻映し出される。

「シュンさんこの艦に見覚えは?」

「あれは舞歌様の艦だ!!!どうしてここに!?」

 シュンの後ろで待機していた万葉が言った。もちろん隣にはヤマダがいてその隣にはヒカルがいる。

「シュンさん、その人は?」

「ああ、私が呼びかけた人の一人だよ」

「…だそうよ。ノイル、あとはよろしく」

『了解』

 そう言うとノイルは通信を切った。

「痛たたた。何で俺がこんな目に…」

 それはお前が委員会を設立したオロカモノだからだ!!!byノイル(作者)

 そして、栄治が復活した直後、

「ナオさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」

「北ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあんッ!!!!!」

 どがっ

 どごんっ!!

 ずし!

 栄治は再び踏まれるのであった。しかも今度はモロに頭から突っ込んだ。

 セリフでわかると思うが、最初に踏みつけたのが百華で次に踏みつけたのが零夜である。

 栄治を踏みつけた後、百華はナオの腕に抱きつき、零夜はそのままどこかに去ってしまった。

「ナオさん、この方はどなたですか?」

 ナオの腕に抱きついてきた百華を見てミリアが聞いた。

 一見冷静さを保ってるミリアだが、はっきり言って怖い。怖すぎる。その怖さはミナトが怒った時よりも怖かった。この時、百華以外のその場にいた全員は凍りついていた。

「ミ、ミリア。その…これは違うんだ!!!!」

 いち早く呪縛から解けたナオは必死の弁解をする。

「何がどう違うか教えてもらえますか?ナオさん」

「あなたがナオ様を陥れたミリアね」

(ピキッ)その前にあなたの名前を聞かせてもらえますか?」

 百華の生意気な態度にミリアがさらに切れる。

「はっ。マリア、栄治を早く医務室に運ぶわよ」

 呪縛が解けたシークがようやく栄治のことを思い出した。

「りょ、了解ですぅ〜〜〜〜〜〜」

「あ、俺も手伝おう」

「私も手伝います」

「お、俺たちも手伝おう。なぁ、二人とも」

「あ、ああ」

「そうそう」

 そう言って、栄治、シーク、マリア、シュン、フィリス、ヤマダ、万葉、ヒカルはこの場から逃げて行った。すでに他の人達も退避している。

「おい、皆戦友を見捨てるのか!!!!」

「すまん、ナオ!俺達に出来る事は何もない。一人で何とかしてくれ!」

「卑怯者〜〜〜〜〜〜!!」

「「さぁ、ナオさん(様)。説明してもらいましょうか?」」

 

 プシュー

 栄治が額に包帯をぐるぐる巻きの状態でパーティー会場に入ると、そこには十五人の夜叉がいた。そして、夜叉達の後ろには簀巻きにされたアキトの姿があった。

「ど、どうしたんですか?(汗)」

 栄治は何とか声を絞り出した。

「……………………………」×夜叉達

 無言の圧力をかける夜叉達。その夜叉達には嫉妬、ねたみ、悲しみとでも言うべきオーラが漂っていた。下手な殺気より十分怖い。

 だだだだだだだだだだだだだ

 タン

 くるりん

 シュタ

「栄治さん!!!!あの北ちゃんのお腹はどう言う事なんですか!!!!!!!!??」

 栄治が夜叉達におびえていると、その十五人の夜叉を飛び越えて零夜がやって来た。

「ちょっとまて!!!それは俺のせいじゃない!!!!!すべてアキトの責任だ!!!!」

 くる

 栄治がそう言うと十六人の夜叉達がアキトのほうに向いた。

「ん〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!」

「さぁ、行きましょうか。あ・き・と(・さん、君、様)」

「んんんんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!(訳:助けてくれ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!)」

 ところで同盟メンバーが行こうとするところはお仕置き部屋だとして、ナデシコB、C、ユーチャリスにお仕置き部屋は存在するんだろうか?

「当然です!!!!」by夜叉と化した同盟メンバー

 そ、そうでっか(こ、怖い)。

「ま、まってください」

 そして、アキトがお仕置き部屋に連れて行かれようとするとき、一人の真紅の髪をした女性が現れた。

「んんん、んんんんんんんんんんん!!!!!(訳:北斗、お前は今一番大事なときなんだぞ!!!!!)」

「いいえアキト。あなたの苦しみは私の苦しみでもあります。だから気にしないで」

 な、なんか北斗の性格が違いすぎる〜〜〜〜!!!!!

「栄治、あれが北斗なのか?」

 アキトと北斗の二人の世界が続く中、シュンは栄治に聞いた。もちろん隣にはフィリスがいる。

「はい、間違いなく。正真正銘の影護 北斗です」

「あら、北斗もずいぶん性格が丸くなったわねぇ〜〜」

「あの、どちら様ですか?」

「東 舞歌です。よろしくね、栄治君」

 そう言って、舞歌はウインクをした。

「ところで栄治、委員会はいつ開くんだ?」

「そうですねぇ〜。このままここにいるのもなんですし、さっさと始めますか。ところで東さんも入るんですよね?」

「ええ、こんな面白そうな事を見逃すなんて事はしないわ。それと私のことは舞歌で結構よ」

「わかりました、舞歌さん。シュン、あと委員会に参加してくれそうな人は?」

「そうだなぁ、あと二人ぐらいいるが一人は現在拘束中だし…」

「はて、私を呼びましたかな」

「「「わっ!!」」」

「プロスさん、いつの間に?」

「あなたも委員会の参加者で?」

「もちろんですとも」

「それでは行きましょうか?」

 

ノイルのどこかの会議室

「…なぁ」

 だれかが全員部屋に入ってから聞いた。

「何ですか副委員長?」

「何で部屋が薄暗いんだ?」

 現在副委員長たちがいる部屋は緑色がかかった薄暗さだった。具体的に言うとゲートキーパー○のイー○ス総本部での会議室みたいなものである。

「単なる雰囲気作りだ」

 おいおい

「じゃあ、自分達の名前はなんて呼ぶのかしら?」

「席の前にプレートがあるからそれを見てくれ」

 詳しくは話の最後に書いておくのでそちらを参照。

「では、第二回TAA(テンカワ・アキトで遊んじゃおう(改名))委員会の開催をここに宣言します」

 と『委員長』と言うプレートを前に置いた男が言った。

「委員長、まずあの北斗をどうやってあんな性格に変えたのか教えていただきたいのですが」

 『北斗相談員』というプレートを置いた女が言った。

「わかりました。…と言いたいところなんですが、私達にもちょっとわからないんですよ。ただ、検査で妊娠したと判明した時から急に性格が変わりましてね。最終的にはああなったと言うわけです」

「それ以前に、どうやったらそうなったのですかな?T(アキト)の性格では無理かと思いますが…」

 今度は『会計士』と言うプレートを置いた男が言った。

「なかなか良いところをつきますね、会計士さん。なに私どもはたいした事をしてはございませんよ。ただ、TとH(北斗)の部屋を同じにしたり、毎日夕食は精力のつく料理を出したり、Hにうちの女性陣が教育をして毎晩下着で寝るようにしたり、うちでの仕事を二人きりにしたり、夕食に理性が減退し性欲を増発させる薬を盛っただけで…」

「なるほどたいした事はしてませんな」

 おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいbyノイル(作者)

「ちなみにHは今何ヶ月なの?」

「約四ヶ月」

「そう、ところで例のものは?」

「あれですか、今ここには無いんですよ。帰りの時に渡します」

「そう、残念だわ」

 北斗相談員は残念そうに頷くと、とんでもない事を聞いてきた。

「ところでそれ編集や修正はしてないわよね」

「修正はしてませんが編集はしてありますけど…、編集しない方が良かったですか?」

「私としてはそちらの方がいいんだけど」

「わかりました、無編集、無修正版をお渡ししましょう」

「見るのが楽しみだわ」

「なんですかな。例のものとは…?」

「会計士さんも持っていきますか?しかし絶対に見つからないでくださいよ。もちろん裏に流すのも駄目です」

「会計士、出来れば持たない方がいいと思うぞ。特に俺達は彼女達に近い。見つかればこの委員会すら開けなくなるかもしれん」

 会計士に委員長、副委員長が厳重な警戒を呼びかける。

「ちなみに名前は…」

「「『TとHの愛のダイアリー』だ」」

「…なるほど、確かにわたくし達は持たない方がよさそうですな」

「わかっていただけて幸いだ」

「さて、本題に入ろう」

「と言うか今回は下手にやらない方が良いんじゃないか」

「わたくしも副委員長の賛同します。今回はあのままでも十分面白そうです」

「そうね。私もそれに賛成だわ」

「ふむ、では今回は現状を維持と言う事で解散にしましょう」

「委員長これを忘れています」

 委員長の隣にいる『委員長補佐』のプレ−トを置いた女が言った。

「おお、そうでしたね。すっかり忘れていました」

 委員長補佐はすでに何かを配っている。それはなにやらクレジットカードのようなものだった。

「委員長これは?」

 副委員長が聞いた。

「会員身分証明書です。次からここにはいる時はそれを使って入ってきてください。ここ鍵をかけるんで。あ、複製は基本的に不可ですからなくしたりしないでくださいね」

「了解した」

 

 そして委員会メンバーが会場に戻ると、会場の一角ですごい熱気が漂っていた。

「なんだぁー?」

 シュンが何事かと見ていると人ごみの中からやつれたナオがやって来た。

「隊長ぉ〜〜〜〜」

「ずいぶんやつれたな、ナオ。一体何が起こってるんだ?」

「そんな事よりあの二人を止めてくださいよぉ〜〜」

 そう言うとナオはあるところを指で指した。

 ナオが指で指したところには、大型なスクリーンが存在しそこではなにやらリングと二人の女が映っていた。

『ナオ様にあんたみたいなおばさんなんか似合わないのよ!!!』

 そう言いながら一人の女―百華はもう一人の女にキックを浴びせる。

『ナオさんのことを何も知らない子供がナマ言うんじゃありません!!!!!』

 百華のキックを受け止めたもう一人の女―ミリアが百華を投げ飛ばす。

「異種格闘技戦ですか。と言うかあのリングはどこから?この艦にはなかったはず…」

 シュンの後ろから現れた栄治が言った。

「別に百華君とミリア君が喧嘩しているだけだろ。何をそんなにおびえてるんだ?」

 シュンはニヤニヤと笑いながらナオに聞いた。

「隊長ぉ〜、知ってるなら聞かないでくださいよぉ〜〜〜」

「何のことだ?俺は知らんぞ」

 シュンはまだニヤついている。

「この死合には俺の生死剥奪束縛権(要するにナオを自由に出来ると言う権利)が賭けられてるんすよ」

「ほう、それは実に楽しそうじゃないか」

「いやだーー!!!!!俺はミリア以外の女と結婚なんてしたくないーー!!!!!!」

 

「いやだーー!!!!!俺はミリア以外の女と結婚なんてしたくないーー!!!!!!」

「ナオさん!!!」「ナオ様!!?」

 ナオの叫びはリングで戦っている二人にも届いた。そして、その言葉に百華は若干の動揺をし、隙が出来た。

「!!もらいました!!!」

「しまった!!」

 当然それをミリアが見逃すはずがなく、百華に最後の一撃を加える。勝負は決した。

「ミリアWIN!!!」

 実況をしていたイツキが宣言した。

 

「ミリアWIN!!!」

「良かったぁ〜〜。本当に良かったぁ〜〜〜」

 ミリアが勝利したことはナオのほうまで聞こえてきて、ナオは安堵の息をついて地面に座り込んだ。ご自慢のサングラスもずれ落ちそうな状態である。

「ナオ、自由の女神を迎えに行かなくて良いのか?」

 シュンがそう言うとナオはミリアの元へ天井を歩いていった(前は人ごみで通るのが大変なので)。

「…で、あれはどうだと思う?」

 ナオが去ったあとシュンは栄治に聞いた。

「明らかに、ナオさんの叫びが決め手でしたね」

「だろうな」

 さすが人生経験が豊富な二人である。あの隙が出来た理由を見抜いた。だからと言って話に関係あるわけは無いと思うが。
『続いて第二死合、アオイ・ジュンVS白鳥 九十九!!!!』

 あたりにイツキの声が高々と響いた。

 ちなみにアキトと北斗は今だ二人の世界を作っていて同盟の殺気も上がっていたりする。普通の奴なら半径3m以内はいれば殺されかねんほどの殺気だ。

 

弟伍話へ


ノ:な、なんか書くたびにキャラが壊れていくのは気のせいだろうか

栄(栄治):おい

ノ:ついでに計画も立てずにだらだら書いてるものだから、作者にもストーリーわからないし

栄:人の話を聞かんかーい!!!

ノ:どうしたの栄治ちゃん

栄:いっぺん地獄見るか

ノ:いいえ、遠慮しときます。ところでアキトは?

栄:現在、北斗ちゃんと二人の世界に行ってる

ノ:まだ懲りてないのか?

栄:ふふふ、今の俺はアキト以上の実力があるからな。たいした事は無い

ノ:なんで、アキト以上の実力があるんだ?確か自信があるのは防御力だけのはずだが…?

栄:アキトと同じ料理を食べたらなぁ、こっちまで精力がついちゃって毎晩毎晩

ノ:ピーな事してたとか?

栄:違うわ!!!!俺をアキトと一緒にするんじゃない!!!!!!

ノ:では何を?

栄:毎晩毎晩、シークや享子達と実戦訓練してた。おかげで近くに10個ぐらいのクレーターが出来たけどな。はっはっは

ノ:おいおい

栄:おっと、そろそろシークとの待ち合わせの時間だ

ノ:らぶらぶですね〜

栄:うるせー。それじゃーな、あいつ遅刻するとうるせぇんだよ

ノ:はいはい。それじゃまた次回お会いしましょう

 ちゃんちゃん