機動戦艦ナデシコSS 二人のテンカワ

 

第二話  再会

 

 

 

 

 

 

 

それから、一週間後、ネルガル研究所内

 

 

[さーテンカワさん、こちらです。]

 

笑顔で案内する、プロス。

 

『兄貴、こっちだってさ。』

 

と、これは、アキトの声。

 

「ああ、わかった、そっちだな。」

 

と、研究所の中を、眺めながら答える、カイト。

そこには、所長室と、書かれたがあった。

〈コンコン〉

プロスが、ドアをノックする。

【どうぞ】と、中から女性の声がした。

ドアを開けて、中に入るプロス達。

 

[失礼します]

 

プロスは、そう答えて、中に入る。

その中に居た人は、カイトは初対面だが、アキトには、覚えがある人だった。

 

[所長、テンカワ カイト、アキト、両名連れてまいりました。]

 

中に入った処で、プロスは、目の前の女性に、そう答えた。

 

【ご苦労様、プロスさん、後は、私が引き継ぎます。】

 

そう答えた人は、アキトには、見覚えのある人、

そうイネス フレサンジュ博士の姿があった。

 

[はい、これで、私の火星での仕事も終わりましたので。]

 

【ええ、地球に戻っても、元気でね。】

 

[ハイ、それでは、失礼します。]

 

そう言いプロスは、所長室から、出ていった。

 

【初めまして、私は、この研究所の、所長をしている、イネス フレサンジュです。】

 

「あっ、どうも、テンカワ カイトと言います、これから、よろしくお願いします。」

 

『テンカワ アキトです、以後よろしくお願いします。』

 

三人は、とりあえず、形だけの挨拶を交わした。

 

【貴方達の事は、前から、色々と話は、聞いています。】

 

「『はーそれはどうも』」

 

【ご両親に似て、優秀な科学者に成りそうね、これから、頑張ってね。】

 

「『はい、頑張ります。』」

 

【よろしい、ところで、貴方達は、ここで、自分達のやりたい、研究をやりたいと?】

 

『はい、そうです。』

 

その質問に、即答する、アキト

 

【それで、戦艦と機動兵器を作りたい、と聞いたけど。】

 

「そうです。」

 

【そう………、でも、地球では、その作りたい、戦艦を作ってるわ。】

 

『ナデシコの事ですね?』

 

【なっ!!何でその事を、知ってるの!!】

 

『それは、今は言えません。』

 

【そう……まー良いわ、その事は、今は聞かないで、おきましょう。】

 

『すいません、でも、ナデシコでは、これから、起きる事には、対処できません。』

 

【これから、起きること?ああ、プロスさんが、言っていた、

 木星蜥蜴の、奥に居る敵とか、言う奴ね?】

 

『はい、それです。』

 

【それと戦うために、戦艦と機動兵器が必要だと?

 でも、作っても、操舵や操縦する人が居ないけど、どうする気なの?】

 

「それは、問題ありません、機動兵器は、僕とアキトで操縦しますし、

 戦艦の方は、IFSを持った人に、操舵してもらいます。」

 

【貴方達が、機動兵器を操縦?それは、良いとしても、

 だけど、戦艦を動かす事の出来る、IFSを持った人は……。】

 

『確かに、今はいません、でも、IFSをもって、戦艦を動かす事が出来る人を、

 1から育てることも、できます。』

 

【そんなこと出来るのは、遺伝子操作した人じゃないと無理よ。】

 

『そんな事は、ありませんよ、普通のIFSを持った人でも、ある程度の、訓練を積めば、

 可能ではある、はずだったと思いましたけど?』

 

【それは、理屈じゃそうだけど……。】

 

『大丈夫ですよ、なんとか成りますよ。』

 

【そう……でも、二人で戦艦と機動兵器を作るには、かなりの時間が掛かるわよ、

 だから、一緒に開発に参加してくれる人を、二人付けるわ。】

 

「『二人?』」

 

【そう二人、一人は私、もう一人は、二人も良く知ってる人よ。】

 

「えっ!イネス所長も協力してくれるんですか?それともう一人?」

 

『もう一人ってだれですか?』

 

【ふふふ、だれでしょう?入ってらっしゃい。】

 

[はい、失礼します。]

 

その声がする方に、二人は顔を向けると、一人の女性がたっていた。

 

「『マリ先輩!!どうしてここに……。』」

 

アキト、カイトには、とても懐かしい顔がそこには、あった。

 

【貴方達には、紹介する必要が、無いと思うけど、一緒に開発に、参加してくれる、

 マリ イザキさんよ。】

 

[お久しぶりね、カイトクン、アキトクン。]

 

「もう一人の人というのが、マリ先輩なんですか?」

 

[そうよ……、カイトクン。]

 

『でも、驚いたな、この研究所にいるから、いずれ会うと、思ったけど、

 こんなに早く会う事になるなんて、しかも、同じ部署ですし。』

 

[そうね、アキトクンこれから、よろしくね。]

 

【そうね、簡単な挨拶は、これぐらいにして、私達の、研究室に行きましょう。】

 

「『[ハイ]』」

 

ネルガル研究所の、一番奥にあるエレベーターに乗り、最下層まで行くと、

そこに、アキト達、四人の研究室がある、そこには、特1研究室、と書かれていた。

 

【ここが、私達の、仕事よ。】

 

『特1研究室?』

 

【特別第1研究室、略して、特1研究室と呼んでいるわ、】

 

「特別第1研究室…。」

 

[ここが、私達の新しい研究室。]

 

【貴方達には、まず、戦艦と機動兵器のコンセプトを、考えてもらうわ。】

 

[コンセプト?]

 

【そう、コンセプト、どうゆう、戦艦、また機動兵器を作りたいか、決めてもらわないと。】

 

『そですね、大体のコンセプトは、兄貴と話して、決めてあります。』

 

【じゃあ、聞かせてもらえるかしら?】

 

『はい、戦艦の方は、一人でも操舵が出来るようにします。それと、

 艦内制御の方は、スーパーAIを使って、制御します。』

 

【それで、機動兵器の方は、どうするの?】

 

「ええ、機動兵器の方は、エステバリスのアサルトピットを使った新しいフレームを作ります。」

 

【新しいフレーム?】

 

『はい、始めは、追加装甲にでも、しようかと思ったんですが、それなら、

 新しいフレームを、作った方が、早いと思いまして。』

 

【そう……、で、その新フレームの、コンセプトは?】

 

「陸上、空中、宇宙で、稼動できる、強力なフレームです。」

 

【それならいいわ……。】

 

[でも、それだと、今あるエステ用のジェネレーターじゃ作れないわよ]

 

『それは、これから、考えます、もしかしたら、意外な物が作れるかもしれないし。』

 

【[意外なもの?]】

 

『まーそれは、聞き流してください。』

 

「新型フレームは、俺とアキトで、作りますから。」

 

【そう……、それじゃあ、私達は、戦艦とスーパーAIの方にあたると言う事で、

 いいわけね?】

 

「『はい』」

 

『ですけど、僕達も参加しますよ。』

 

【ええ、その方が、助かるわ。】

 

『一ついいですか?イネス所長。』

 

【イネスで良いわよ、なにかしら?】

 

『この研究室のコンピューターには、ネルガルがこれまでに、作った物のデータって、

 入っていますよね?』

 

【ええ、入っているけど?それがどうかしたの?】

 

『はい、ナデシコの設計データがあれば、かなり早く両方とも作れると思うので。』

 

【何でそこで、ナデシコが出てくるの?】

 

「『相転移エンジン』」

 

【[えっ!!!]】

 

【なんで、テンカワ君達が、相転移エンジンの事を、知ってるの】

 

[この研究所でも、そのことを知ってる人は、ごくわずかなのに。]

 

「俺は、アキトから聞くまで、その事は、知らなかった。」

 

『僕は、ネルガルの事は、大体しっています。』

 

【でも戦艦には、相転移エンジンは、必要だけど、エステにそれを積むには、

 ものすごく、巨大なエステが出来あがるわよ。】

 

「ええ、始めは、そのエンジンを、小型化する所から、エステの開発に入ります。」

 

『これを踏まえた上で、僕達が、ここまで知っているからと言って、両親みたいな事は、しない様に、

 上の人達に助言して下さいよ、イネスさん。』

 

【ええ……、わかったわ。】

 

この時、イネスは、(アキトはこの先、起こる事を、予測している。)と思った。

それと、同時にこの兄弟にできる限り協力しようと、思うイネスであった。

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

あとがき

 

どーも、TAKAです。

今回も、二人のテンカワを、読んで頂いて、ありがとうございます。

この、第二話を書いている、途中で風邪を引いてしまいました。

これを読んでくださっている方々、この先、寒い季節になりますが、

僕の様に、風邪など引かないように、気を付けてください。

感想、お待ちしています。

それでは、第三話で、お会いしましょう。

 

 

 

 

 

管理人の感想

 

 

TAKAさんからの連載投稿第三話です!!

着々と準備を整えるテンカワ兄弟・・・

今回はオリキャラも登場しましたね。

でも、話の内容を見る限りルリちゃんの出番が無いような気が(汗)

う〜ん、この先どうなるのでしょうか?

 

それ以前に、カップリングは?(爆)

 

それでは、TAKAさん投稿有難うございました!!

 

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