ルリが見つけたサセボ沖に停泊していた数隻のタンカーの上甲板で、モビルスーツが次々と起動していった。
「みんな、準備はいい?」
「抜かりはありませんよ。海上戦闘用のホバーも正常に稼動しています」
「わかった。じゃあ、頼みましたよ」
「「「「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」」」」
本来、風と砂よけのための外套は、今は潮風を受けてたなびいている。
茶色を主とした砂漠迷彩の単眼のモビルスーツ12体は、基本構造は同じだが各々細かいところで差異がある。頭部に強化したセンサーが張り出しているもの、大きくて長い右腕の先にアイアンクローを装備しているもの、手持ちの兵装もバズーカだったりビームライフルだったりする。
そして、たった1機だけ他のモビルスーツとデザインそのほかがまったく違うものがあった。
モビルスーツについて多少なりとも知識があるならば、頭部のデザイン……カメラアイが2つあり、眉間の部分にレーダーアンテナが装備されている……を見てそれが何かを言い当てるはずだ。
すなわち、ガンダムだと。
「
ガンダムのコクピットにいるパイロットは、柔らかな金髪の上に引っ掛けてあったゴーグルを付け直して、スロットルを握り直した。
「行くよ、僕のサンドロック」
外套を止めていた爆発ボルトがはじけて、その重厚な機体が陽光にさらされる。
金髪の少年……カトル・ラバーバ・ウィナーの愛機、ガンダムサンドロックがバックパックに装着している2本のヒートショーテルを構える。
虫のような外見を持つ、バッタと呼ばれた謎の機動兵器が迫りくるのを、カトルはじっと待ち受けていた。
サセボはこれから、戦場になる。
賀正!<新年の挨拶
……なんですか、その生暖かいまなざしは(笑)
それはそれとしてお久しぶりです皆々様。
結局のところ、まだナデシコが飛びません。
今回は、今回こそはと思ったのにっ。
ま、狼男、じゃない、狼少年状態なのはもういいかげん慣れてしまいました。
なので、私のあとがきも話3分の1ぐらいで聞き流しておいてくださいませ。
あと、今回またおまけを書きました。
前回と同じく本編とは関係のないところのお話なので、読み飛ばし無問題。
暇だったらこちらからどうぞ。
よろしければまた、次回もお付き合いくださいませ。
「さてと、ラミアと一緒にジャンプしたのはいいが、サセボにはすでに迎撃部隊がいるみたいだな」
「……」
「ん? どうしたラミア?」
「……」
「なんだ、どうしてしゃべらない?」
「……(さっ、さっ、さささっ、ばばっ)……」
「いきなりジェスチャーで説明されてもよく分からんが」
「……(さささっ、ばばっ、ぼかっ)……」
「これも伏線なんだからしゃべれないって、痛っ。殴ることはないだろうが」
どっとはらい。
代理人の感想
うーむ、原作どおりの馬鹿でかつ救いがたい重度で末期のオタクでありつつも、なんとはなしに格好いいぞダイゴウジガイ(笑)。
ポルコートのおっさん(と呼んでよければ)とのやりとりも短いながらいい味出してますし。
つーか鋼のサイボーグだけでなく、元祖愛の鉄拳男とも知り合いなのね、彼。
(ちなみに、獅子王凱が原作開始時の二年前(原作ではEI-01と遭遇した時点)、他の二人が原作開始時の年齢であるとすると、この話の時間軸では三人とも18歳の同い年なんですねー。ついでに言うと万丈も一応18歳だったり(核爆))
しかし今回でやはり気になるのはアカツキ君と砂漠の王子様の関係。
そーいやー、彼には31人だか40人だかのお姉さんがいましたねー。
いや、四十人なのは子分の方ですが。w
やっぱ婚姻関係があるんでしょうね。王子様の実家は大企業だし。
しかし「義兄さん」「義弟」と呼び合うあの二人を想像すると何とはなしに可笑しかったり。
・・・・いや待てよ、まさかとは思うけど某ドロシーがアカツキの義妹という可能性もありえるのか・・・!?(核爆)