波瀾のコンテストが開始を告げた。


「さ〜て、始まりました一番星コンテスト。

　まず始めに登場しますは、元声優、歌う事も本業だった、

　我等がオペレーター　メグミ　レイナード嬢です！！」


『ワアアアアアアアア！！』


　トップバッターはメグミさんだ。

　前回では歌を披露する事はなかった筈だけど・・・


　ステージにスモークが立ち上り、音楽が流れ始める。

　ん？このスローテンポの曲は・・・


「今貴方の声が聞こえる〜　ここにおいでと」


　そして姿を現すメグミさん。

　
　また・・・古い曲を・・・

　勿論衣装は『彼女』のステージ衣装だ。

　
「覚えています〜か〜　目と目が合ったとき〜を〜」
　

　因みに当たり前だけど、お兄ちゃんに向かって歌っている。


「それは始めての〜愛の始まり〜でし〜た〜　Ｉ　ＬＯＶＥ　ＹＯＵ　ＦＯＲ」


　　
『オオオオオオオオ！！』



　歌い終わったメグミさんに物凄い歓声が届く。

　そして、お兄ちゃんにウインクして（怒）、ステージの奥に消えていく。

「さ〜続いての登場は我がナデシコの食堂の天使達、ホウメイガールズです！！」

『ワアアアアアアアア！！』

　ホウメイガールズ、後にプロになるからな、侮れない相手ね。


「恋しま〜しょう　ねばりましょう　愛すべき夢見人」　


　・・・なんで自分達の持ち歌を使わないの？

　衣装はあのどう考えてもおかしいあの制服だ。


「恋しま〜しょう　乙女達　ゆらゆらと胸踊り舞う」

　因みにメインはハルミさんだ。

　ところで制服の色は選択基準は体型？

　そもそもこの曲って彼女達のだっけ？


　作：気にしないで下さい。


「今世紀最大の最高の手土産で　ハッとさせようＥＶＥＲＢＡＤＹ」



『オオオオオオオオ！！』


　メグミさん同様、最後にお兄ちゃんに手を振って（怒）去っていく。

「さ〜続いての登場は我等がナデシコの白衣の天使ことイネス　フレサンジュ先生で〜す！！」

『ワアアアアアアアア！！』

　イネスさんも歌うのかな？


　などと思っている間に曲が流れ出す。


「全ての人を　愛せるわけじゃ　無いならせめて愛する人を」


　うわ、そう来る・・・

　でも衣装が保険医じゃ、普段と大して変わらないよ？

　お兄ちゃんの方を見ながら歌っているのは言うまでも無いね。


「こぼれそな　なみだの粒　流さず　むね〜にた〜めて　一瞬を強〜く生
　
　きよう　一途な　雫〜になぁて」


『オオオオオオオオ！！』

「続いての登場はキンジョウ姉妹で〜す！！」

『ワアアアアアアアア！！』

「「貴方には　私がいる　違うよ一人じゃない」」
　　

　婦警か・・・狙ってるね。


「貴方には私がいる」＜エリナ


「私には貴方がいる」＜レイナ


　流石は姉妹、見事なデュエットだわ。


「「ずぅとそばぁにいてあげるから〜」」


『オオオオオオオオ！！』


　ところで歓声が同じなのは気のせい？


「続きましてはもう一人のオペレーター、サラ嬢の登場で〜す！！」

『ワアアアアアアアア！！』

「鳥が空高く飛ぶ〜　風になびく草たち〜」


　パステルカラーの制服・・・まあ、問題無いけど。

　それにしても何か男性の声援に異様なものが混ざっているような・・・　

「優しいひかりに包まれ〜　硬く閉じた私の心の扉を　そっと開く〜」


　確かに、サラさんにはピッタリの歌かもね。


「ずぅと二人　同じ〜気持ち〜でいられると　信じて〜いける　そんな〜変
　
　わらないよか〜ん〜」


『オオオオオオオオ！！』


「さあ続きましてはサラ嬢の双子の姉妹アリサ嬢で〜す！！」


『ワアアアアアアアア！！』

「Ｂｒａｎｄ　Ｎｅｗ　Ｈｅａｒｔ　今こから始まる　胸の中の鼓動が聞こえる〜」


　寺女の制服？と言う事はサラさんは・・・

　つまり姉妹での争う事を宣言したの？


「君にと〜ど〜けテレパシィ〜」


『オオオオオオオオ！！』


　やっぱり歓声が少し違う、制服ってそんなに特別な物なのかな？


「続きましては　幼き妖精ことラピス　ラズリ　テンカワ嬢〜！！」

『ワアアアアアアアア！！』

　なんか今寒気が・・・


「この声〜が聞こえ〜たら〜」


　うわ・・・その背丈でセーラー服は無謀では？

　でも歓声は増すばかり・・・やっぱりこの艦はいろんな意味で凄い。

　因みにそれ『某超能力下級生』？


「虹を見たね〜　約束をしたね〜　指輪くれたよね

　抱きしめられ〜　泣いた〜」


　それは初耳だわ！！

　女性陣の殺気がお兄ちゃんに向く


「貴方に出会う為に　私　生まれ〜てきた〜」


　・・・また、洒落にならない歌を。


「この声聞こえ〜たら〜　この声聞こえ〜たら〜」


『オオオオオオオオ！！』


「さ〜続きましてはオオサキ　アヤ嬢の登場で〜す！！」

『ワアアアアアアアア！！』

「夢　ＤＲＥＡＭ　追いかけて〜　素直なこの気持ち　伝えられたなら〜」　


　まあ、アヤさんが高校の制服を（ギリギリ）着るのは良いけど・・・

　何でその後ろでシュンさんが『娘ＬＯＶＥ』とデカデカと書かれた服を着て、

　ベースを弾いてるの？オマケにカズシさんはギターだし・・・


「天使の指切〜かな〜うよぉに〜」


　なんか、私に緊急通信が来た理由が解ったような気がするよ・・・


『オオオオオオオオ！！』

「続きまして我等が妖精の一人　テンカワ　アキラ嬢の登場で〜す！！」


「壊れ易い願いだけ　何故こんなに〜あるんだろう」


　外見にピッタリの曲を選んだね、アキラちゃん。


「いつだぁって本当は　求めつづけていた〜　

　心ごと　安らげる場所包まれたくて〜」


　あれ？視線が変わった・・・

　この方向は・・・サブロウタさんかな？


「二度と迷わなぁいで〜」　


　あ、ちょっと顔が引きつってるよ、サブロウタさん。


『オオオオオオオオ！！』

　おっと、次は私の番だ、準備，準備。


「さて、続きましては戦場を駆ける幼き戦女神　テンカワ　メティ嬢で〜す！！」


『ワアアアアアアアア！！』

　さて、お兄ちゃんはちゃんと見てるかな？


「Ｉ　ＪＵＳＴ　ＲＨＹＩＴＨＭ　ＥＭＯＴＩＯＮ　この胸の鼓動は

　貴方へと続いてる〜　ＳＯ　ＦＡＲＡＷＡＹ

　もう　傷ついてもいい　瞳を逸らさずに〜・・・

　過ちも痛みも　鮮やかな一瞬の光へと導いて〜・・・

　このキスで確かな〜情熱を伝えたい〜・・・

　この胸の鼓動は　貴方へと続いてる〜　ＳＯ　ＦＡＲＡＷＡＹ〜」

　
『オオオオオオオオ！！』


　ふぅ、流石にこの人数の前で歌うのは緊張するね。


「続きましての登場は我等が妖精にして戦場の堕天使　ホシノ　ルリ嬢で〜す！！」

　ところで、今更だけど、そんな事公言して良いのかな？


作：気にしてはいけません。


「ＪＵＳＴ　ＷＩＬＤ　ＢＥＥＴ　ＣＯＭＭＵＮＩＣＡTＩＯＮ　雨に打たれながら

　色あせない　熱い想い　体中で伝えたいよＴＯＮＩＧＨＴ」


　あ？かぶった？

　でもルリちゃんの衣装はクィーンのときのドレスか、私は最初の制服だったけど。


「濡れた　その肩を　温めるように抱〜いた　

　震えてる指先は何を求めさまようの

　途切れ　途切れでも　伝えて欲しい痛みを　

　冷めた振りする事で　大人になんてなれない

　貴方の眼差し　守りたい　悲しみ強さに　変える愛を信じて」

　
　・・・激しく洒落になってないわよ！！

　キャラ的にもかなり・・・ピースクラフトとピースランドだし・・・

　
「何もかも無くしても　優しさだけ　無くさずに」


　・・・ホントに。

　お兄ちゃんの方を向いてるし、訴えかける様に・・・

　お兄ちゃんもちょっと表情が硬くなってる・・・


「色あせない　熱い想い　体中で伝えたいよＴＯＮＩＧＨＴ」


　因みに歌詞の内容に女性陣の殺気がお兄ちゃんに向いている事は言うまでもない。


『オオオオオオオオ！！』

「さて、続いての登場は戦場を駆ける紅の死神ことテンカワ　カイト嬢で〜す！！」



『ワアアアアアアアア！！』

「ずぅとずぅとこのまま変わらず　時が過ぎると思っていた　

　でも違うね毎日何かが　少しずつかわぁってゆく

　俺は永遠なんていらない　君とここで過ごす瞬間」　

　
　また洒落になってない歌を・・・いろんな意味で。


「守りたいよ　でも守られている　暖かい眼差しに〜」


　そうね、私も・・・


「君がいるよ　俺がいるよ　それ以上何もいらない〜」

　因みに衣装は何故か敵側の母性の所持者の軍服だ。


「一人でいる　二人でいる　皆と過ごすそれぞれの〜

　時の中に　つまぁっている　心が震える瞬間」


　ちゃんと意味が解って歌ってるのかな？だったらちゃんと成長しているってことだね。


「生まれた意味探すよりも　今生きている事感じて

　答えよりも　大事な物　一つ一つ見つけてゆく〜」　


『オオオオオオオオ！！』

「さ〜続いての登場は我等が艦長、ミスマル　ユリカ嬢で〜す！！」


『ワアアアアアアアア！！』

「キャァァァァ！！センパァァァァイ！！」


　やっぱりカザマさんって・・・

　あれ、ジュンさんがいない・・・何で？


「ひきさかれ〜　二人の手は　離れていった〜　

　眠る時も貴方への夢　抱きながら　届け世界の果てまで〜」


　・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、まさかね。


「導かぁれ　二人は今　もう一度出会う　

　どんな時もあの約束　忘れないで」


　あの約束って何！？


（い、いや・・・まさかな・・・）


「そしてす〜べては一つの力に〜　な〜る〜」


『オオオオオオオオ！！』


「・・・誰が選曲してるの？」


『それは極一部の方以外はオモイカネお兄様とダッシュお兄様ですよ。』


　私の独り言に答えてくれるクオン。

　
　そう、あの二人・・・お仕置きが必要かしら？


「さて、続きましては、女性陣お待ちかねの男性のメンバーに登場していただきます！！

　男性のトップバッターはアオイ　ジュン殿で〜す！！」

『パチパチパチパチ』　


　お、お情け程度の拍手・・・


「Ｉ　ＪＵＳＴ　ＯＮ　ＭＹ　ＬＯＶＥ　この手でお前を守り〜た〜い〜」


　また・・・アピールのつもりなんだろうけど、無謀な事を・・・

　因みに服装は某搭のローブだ。


「ホントの男を知ってるかい？惚れてる女に弱いのさ」　


　ジュンさんが言うと、まさにだよね。


「アイツは俺より優しくて　アイツは俺より強いのかい」


　優しさはともかく、強さは３，４桁は違うと思うよ。


「なんとなく見えてくるこれからの未来・・・涙流す奴　俺」


　解ってるじゃん。


「愛　男　欲情〜　お前がくれたもの〜」


『パチパチパチパチ』


　拍手が鳴るだけまし？

「さ〜続きましては、プリンス　オブ　ダークネスが側近の一　カグラ　シキ殿で〜す！！」


『パチパチパチパチ』


「シキ様〜〜〜〜〜！！」


　あ、シキさんの顔が引きつってる、良いじゃん、応援してくれる人がいるんだから。


「花の様ぉに　棘の様ぉに　君は気まぐれで　

　月の様ぉに　闇の様に　僕の胸は揺らめく〜」


　また・・・あの二人は何を考えているんだか。

「ただ〜君だけを〜見つめていたい　抱き合う指が　悲しみにふれても」


　やっぱりカイトさんの方を向かって歌ってるし。

　あ、因みに衣装はプリンス君の方ね。


「蜜の様に毒の様に　君は悩ましく　

　風の様に　歌の様に　僕のハート震わす」


　悩ましてる？


（身に覚えは無いが？）


「切なさもプリズム〜」


　それにしても歌唱力はなかなかよね。


『パチパチパチパチ』


「シキ様〜〜〜〜〜！！」（ハート☆）

　カイトさんは無表情。

　シキさんはちょっと顔を引きつらせながら退場した。


「続きまして　もう一人のプリンス　オブ　ダークネスの側近　ヤガミ　ナオ殿で〜す！！」


『パチパチパチパチ』


　お姉ちゃんは・・・笑顔で手を振ってる。

　うん、ナオさんも嬉しそうだ。


「愛に　気付いて下さい　俺が抱きしめてあげる

　夢も涙も忘れて　君を求めていた」


　因みに衣装は学ランだ。

　流石にあれじゃマズイからね。


「冷めた　悲劇のヒロイン　俺が暖めてあげる

　君の眩しい笑顔に　早く逢いたいから

　声にならないときめき　上手く歌えない　Ｉ　ＬＯＶＥ　ＹＯＵ」


　確かにお姉ちゃんとの結ばれ方を考えればピッタリの歌だわ。

　まったく、いまだにこれが『あれ』の主題歌だったことが信じられないし。


「生まれ変わる天使」


　歌唱力も申し分無し、振り付けも完璧だわ・・・

　あ、お姉ちゃん以外にも見とれてる人がいるし・・・（勿論某同盟以外の人）


『パチパチパチパチ』

「さ〜続きましては今回特別参加のメンバー　タカズギ　サブロウタ殿で〜す！！」


『パチパチパチパチ』


　あ、アキラちゃんが手を振ってる。

　三姫さんだっけ、あの人も見てるわ。


「答えが　見つからない　もどかしさでいつからか　空回りしていた

　違う誰かの所に行く君を　責められる筈もない

　何となく気付いていた君の迷い

　夢であるうに何度も願ったよ　俯いたまま　

　囁いた言葉　悲しく繰り返す　激しい雨に僕の　弱い心は

　強く打たれ　全ての罪を流して欲しかった」


　うわ・・・また洒落にならん選曲を・・・


「期待と不安が　降り注ぐこの街で　僕は道を探して

　君は隣で地図を見てくれてたね　やわらかな時を

　感じながら歩けるような恋だった」


　・・・実際あった事なのかな？


「風に抱かれて笑っていた二人　そして朝日が刺す頃　

　僕の腕の中　眠る君の　優しい幻を見ていたい」


　あ、アキラちゃんの表情が変わった・・・

　三姫さんは普段は見れない彼に見とれている。


「君との日々はありのままの僕だった

　いつか描いていた未来（あした）へもう一度歩き出そう
　　
　例え全てを失っても何かが生まれると信じて

　きっと二人の出会いも遠い日の奇跡だったから」

　
『パチパチパチパチ』


　なんで皆こんなに歌が上手いんだろう？すこし見とれちゃったよ。

「さ〜次は皆さんお待ちかねの　プリンス　オブ　ダークネス　テンカワ　アキト殿で〜す！！」


『キャ〜〜〜〜〜〜！！』


　会場全体に黄色い歓声が響き渡る。

　流石お兄ちゃんだ・・・


「アスファルトタイヤを切りつけながら　暗闇走り抜ける」


　・・・シ○ィーハンターの衣装が妙に似合っていると思っているのは私だけじゃないはず！！


「It's your pain my pain somedady's pain 誰の為に生きられるなら」


　・・・やっぱりそんなこと考えてるの？


「一人では　解けない　愛のパズルを抱いて」


　何時でも手伝うよ！！
　

「GET WILD AND TOUGH」


『キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！』


　またもや黄色い歓声が木霊する。

　女性がナデシコ艦内だけでよかったかもしれない・・・


「さ〜続きましては我が艦の提督　オオサキ　シュン殿で〜す！！」


　はい？

『パチパチパチパチ！！』


　隊長、貴方まで・・・ナデシコだから良いんだけどね。


「Let's go　突き抜けようぜ　夢で夜明け　まだまだ遠いけど」　


　まあ、シュンさんがあのバ○ラの格好でこの歌を歌うのはいい。


「「夜空を駆ける　ＬＯＶＥ　ＨＥＡＲＴ　燃える想いを乗せて〜」」　


　アヤさんがミ○ーヌの格好をしているのも良いし、カズシさんがレ○なのも良い、けど・・・


　なんでドラムがホウメイさんなのぉぉぉ！！

　しかも何気に結構楽しそうだし・・・


「「突撃ＬＯＶＥ　ＨＥＡＲＴ」」


　つくづくここはナデシコなのね・・・

つづく