ナデシコ、シャクヤク&夢見月・改と接触 ナデシコサイド 格納庫

 

 

 シャクヤクが戦闘宙域に入り、出撃を開始する。

 

「おっしゃぁぁ!!今日こそ決着をつけてやるぜ、万葉!!

 ガンガー・ライガー出るぜ!!」

 

 やる気満々のヤマダ。

 

「私も三姫さんとの決着、着けたいですね」

 

 そういいながら出撃するアリサ。

 

「よっしゃ、今日こそは!!」

 

 こちらもやる気十分のリョーコ。

 

「僕は手紙の返事を渡さないとね」

 

 と、手紙を射出できる様にセットするアカツキ。

 

「今日も相談に乗ってもらいますか」

 

 最近のユリカの行動を思い出しているのだろう。

 溜息をつきながら乗りこむイツキ。

 

はぁ・・・あ、お仕事、お仕事〜♪」

 

 ヤマダを見ながら何やら溜息をつく、ヒカル。

 

「花見の戦闘・・・(ぴーーーー)くくくく」

 

 今日も絶好調(?)のイズミ。

 

「あはは、今日も私は遊ばれてしまうんでしょうね〜

 リョーコさんに代わって貰いたいです」

 

 と、ちょっと溜息をつきながら乗りこむアヤ。

 

『おう、決着がついたらな』

 

 アヤの言葉に答えるリョーコ。

 

「お願いしますね〜」

 

 こんな感じで出撃していくエステバリスチームのメンバー、

 だが、全員前回の戦闘から今日まで、訓練を欠かさなかったのは言うまでも無い。

 

 そして、ブローディアチーム。

 

 最初に出るのはナデシコにあるカオスからだ。

 

「ディア、ブロス、準備はいいか」

 

『いつでもいいよ!!』

 

『勿論です!!』

 

「よし、いくぞ!!」

 

 続いて、カイト

 

「行くぞリリス」

 

『了解、マスター』

 

 ルリ

 

「フィリア、機体状況は?」

 

『オールグリーン、完璧です』

 

 そして、メティ

 

「今日も暇だと思うけど、行くよ〜」

 

『了解です、メティ様』

 

 続々と出撃するブローディアチーム。

 ここまではいつも通りの出撃風景だ。

 そこに、

 

「ガイア ヘラ、ラピス出るよ」

 

 ガイア ヘラに乗りこんだラピスがいる以外は。

 

『え、ちょっと、なんでラピスちゃんが出るの?!』

 

 勿論ユリカによって止められる。

 

「試したいシステムがあるの、いいでしょう、どうせ相手はあの人達だし」

 

『ラピスちゃん、試すのってアレ?』

 

 思い当たる物があるらしいアキラ。

 

「そうだよ」

 

『でもアレって確か未完成じゃ?』

 

 ちょっと怪訝そうなアキラ。

 

「試験だよ、いいでしょ、ユリカ?」

 

『ん〜・・・戦闘にあまり巻き込まれない様にね』

 

 戦闘のシステムなのにそれは無茶だろ、ユリカ。

 

「わかった」

 

 一応承諾するラピス。

 そして、出撃する。

 

 

 戦闘宙域 カオス内部視点

 

『待ちわびたぞ、アキト』

 

 エステバリスチームとは少し離れた所で対峙するアキトと北斗。

 

「毎日俺の夢でも見たか?」

 

 冗談半分(ただし確信)で聞くアキト。(今日の北ちゃん情報で知っている)

 

『ああ、お前と拳を交す夢を見ていたぞ』

 

 知ってはいたが、まあなんとも色気の欠片もない返答だ。

 

「そうか」

 

 そっけなく返すアキト。

 

『ん、そう言えば、お前今日雰囲気が・・・』

 

 と、北斗が何か言いかけた時、

 

『北斗殿、折入ってお願いがございます』

 

 サブロウタが、北斗の後方につける。

 

『なんだ?これから俺はアキトとデートに出かける所だぞ』

 

((((なにをぉぉぉぉお!!!!))))

 

 激怒する舞歌以外のリンクメンバー、他、その会話聞いていた女性人(優華含む)

 零夜がギャーギャー騒ぐ声も聞こえる。

 

 北斗は恐らく皮肉のつもりで言っているんだろうが、全く洒落になってない

 気付いてないのは北斗だけだろう。

 

『それを承知でお願いいたします。

 私、タカスギ サブロウタ、男としてテンカワ アキトと決闘を望みます。

 男として、テンカワ アキトと勝負したいのです!!

 北斗殿ならば、この気持ち解っていただけるかと思い、あえてこの場でお願いいたします』

 

 と、外見マジモードのサブロウタ。

 

『まあ、その気持ちは解るが、俺としても今日こそ決着を着けたいところでな』

 

 北斗は、一瞬考えたが、却下を下した。

 と、そこに、今度はハデスがアキトの後ろにつける。

 

『丁度いい、俺も北斗と勝負を着けておきたかったところだ』

 

 と、カイト。

 因みに、今はいつものちょっと右よりのポニーティルにシキに借りたメガネ(伊達)をかけている。

 勿論、北斗に感づかれない様にの対処だ。

 

『ふん、俺はお前に用は無い』

 

 そのカイトを相手にしない北斗。

 だが、カイトは、少し口元を緩ませ、

 

『ほぉ、言ってくれるな。

 俺の機体の披露の時は随分と呆気なく片腕を斬らせてくれた上に、

 その後は無様に逃げ帰ったくせに』

 

 ズドンッ!!

 

 カイトが台詞を言い終わる頃に、そんな効果音が聞こえそうなくらい、

 その場の空気が一気に凍った。

 勿論、北斗を中心に。

 

『ああ、アキトとの事ですっかり忘れてたよ。

 そうか、そうだな、あの時の借りを返さないとな』

 

 外見上は落ちついている北斗。

 外見上は。

 

「では、北斗はカイトとやるのだな?」

 

 アキトが北斗に確認する。

 

『ああ、今日はお前はサブロウタで我慢してくれ』

 

 怖い笑顔で、答える北斗。

 かなりキている様だ。

 

「カイト、クロノスを使え」

 

 アキトはそう言うと、ブロスのクロノスを分離させる。

 そして、分離したクロノスはハデスと合体する。

 

「それと、DFサイズでは北斗に対してやり難いだろ」

 

 と、DFSを二本とも投げ渡す。

 

『悪いな、アキト、ではアキトはこれでサブロウタと遊んでやってくれ』

 

 そう言ってカイトはDFサイズを投げ渡す。

 

「ああ、では俺達は少し離れようか」

 

 アキトのその言葉にアキトとサブロウタ、北斗とカイトはそれぞれ距離を取る。

 

 

 ルリINカイトVS北斗サイド ルリINカイト視点

 

 カオスと深緑皇との距離をとった私と北斗は改めて対峙する。

 ここまでは作戦通りだ。

 今、カイトがアキトさんになってるから、北斗と戦わせると絶対に北斗は異変に気付く。

 それ故の作戦。

 でも、まあ、さっきのは私も、サブロウタも、台詞は本音であるが。

 

「さて、始めようか?」

 

『ふふ・・・そうだな。

 行くぞ女!!』

 

 DFSを構え、直線的に突っ込んでくる北斗。

 

「貴様に女呼ばわりされる筋合いは無い!!」

 

 私もDFS二刀流で迎え撃つ。

 

 

 カイトINアキトVSサブロウタサイド カイトINアキト視点

 

 作戦通りサブロウタと戦う事になった俺は、カオスとダリアから距離をとり、

 サブロウタと改めて対峙する。

 まあ、俺もサブロウタとは一度闘ってみたかったし、丁度いい。

 サブロウタの方は、俺が本物のアキトじゃなくて不満だろうがな。

 

「さて、始めるか?」

 

 俺がサブロウタに問うと、

 

『・・・ガイアを装備しなくていいのか?』

 

 などと言ってきた。

 やっぱり少し不満そうだな。

 いや、俺がガイアと合体し無いことが手加減されてると思っているのかな?

 

「ふ、機体性能差を軽減する為だ。

 後で機体性能がどうこうい言われるのはかなわんからな」

 

『はっ、誰がそんな事を言うかよ』

 

 と、そこで、アキラから通信が入る。

 

『あの、本気で兄さんとサブロウタが戦うの?』

 

 どうやら、アキラは心配の様だ。

 どちらを、とは、まあ無粋な質問だろう。

 

『それが?』

 

 ちょっと冷たいぞ。

 そんな風に言ってると、アキトにしばかれるぞ?

 

『え、あの・・・』

 

 アキラは少し迷ってから、再度口を開く。

 

『あの、ちゃんとてか『手加減しろ、なんて言わないよな?』

 

 アキラの言葉を遮るサブロウタ。  

 

『そんな事言ってみろ、二度と俺はお前と口をきかんからな』

 

 マジのサブロウタ。

 まあ、それは当然の言葉だろう。

 サブロウタにすれば元恋人から元恋人の現恋人に

 『サブロウタは弱いからちゃんと手を抜いてあげてね』

 などと言われればそりゃあ怒る。

 

『あ・・・ごめんなさい・・・』

 

 それだけ言うと、アキラは通信を切る。

 

「・・・さて、今度こそ始めようか」

 

 俺はDFサイズのフィールド収束部分の向きを変え、

 丁度、DFSの槍の様に形態を変え、構える。

 

『ああ、本物ならともかく、今回は絶対に負けんぞ!!』

 

 九節棍を構えるサブロウタ。

 

 ズドォン!!

 

 俺達の真横で、隕石同士が衝突する。

 

 俺達はそれを合図にお互いの武器を振りかぶった。

 

 

 エステバリスチーム+アテナ・エリヌースVS優華優人部隊 メティINラピスサイド

 

 

『なんか向こうでは複雑になってるね〜』

 

 いつもと違う戦闘に、そんな感想を漏らすアカツキさん。 

 

『で、結局エステバリスチームと優華部隊はいいとして、

 今日の俺達の相手は誰になるんだ?』

 

 と、九十九さん。

 

『では、今日は私が相手になりましょう』

 

 そう言って優人部隊の3人の前に出るラピスINルリ搭乗エリヌース。

 勿論これも作戦上の演技だ。

 そこに、

 

『まってよ、ルリちゃん。

 今日くらい私にも相手を頂戴よ』

 

 と、舞歌INメティが割って入る。

 

『そうね、たまには貴方にも獲物をあげないとね。

 いいわ、今日は代わってあげる』

 

 そう言ってナデシコの方に下がるエリヌース。

 

『ん〜どうせなら毎回の方がいいんだけどね〜。

 じゃあ、おじさん達、今日は私と遊んでね』

 

 と、無邪気に微笑む舞歌INメティ。

 

『『おじさんちが〜〜〜う!!』』

 

 『おじさん』と言う単語に反論する九十九さんと元一郎さん。

 

 ・・・ん〜なんかそんな無邪気な笑顔で危険な発言を・・・

 私のイメージが・・・

 まあ、作戦だからしょうがないけど・・・

 おっと、まだだった。

 

「ねえ、メティ、ついでだから今回の実験も一緒にやっちゃおうよ」

 

『そうね、じゃあ、合体して』

 

「OK〜」

 

 私は自分の乗るガイアをアテナに合体させる。

 

『おまたせ、じゃあ、お相手をよろしくね、おじさん達』 

 

 合体を済ませたアテナは改めて優人部隊の3人と対峙する。

 そして、この瞬間から、アテナの操縦はこちらに移した。

 要はその為の合体だ。

 因みに、合体して戦うのをエリヌースにしなかったのは、

 エリヌースだと、高速戦闘になってしまうからである。

 

『『だから、俺はまだ20歳だ〜〜〜!!』』

 

 叫ぶ二人、呆れる秋山のおじさん。

 

 そして、暫しの話し合いの後、勝ったらお兄さんと呼ぶ事を条件に闘いは始まった。

 

 ・・・舞歌さん、それは私のキャラじゃない・・・よね?

 

 

 アキトIN舞歌VSアヤサイド アキトIN舞歌視点

 

 普段の舞歌さんの行動通り、アヤちゃんと対峙する俺。

 ルリやカイトの戦闘も気になるが、取り合えず俺はやる事をやろう。

 

「さて、始めましょうか、アヤさん」

 

 そう言って軽く構える。

 それにしても、なんでパイロットスーツがどこぞの搭の皮製の戦闘服を模した物なんだ?

 

『・・・』

 

 俺は、戦闘体勢を取ったが、アヤちゃんは、

 いつもの笑顔のまま黙ってとまっている。

 

「どうしたの?」

 

 俺を、舞歌さんの目を見ているようだが・・・

 

『久し振りのご指導よろしくお願いしますね』

 

 と、言ってきた。

 久し振り?ご指導?

 

『では、行きます』

 

 そう言って弓を構えるアヤちゃん。

 

 そう言えば、かなり前に俺は一度アヤちゃんに戦闘訓練をつけた事があったけど・・・

 まさかな・・・

 

 

 ラピスINルリ視点

 

 作戦通り、私はナデシコの前まで退がり、待機する。

 そして、皆の闘いを、今日は違った視点で観察する事にする。

 

『うお!!あぶねぇ、あぶねぇ』

 

 頭部を狙った多分ファング・スラッシャーの流用だろう、射撃武器を、

 紙一重で機体全体を機体の胸部を中心に回転させ、避けるヤマダ。

 と、同時に足の裏に隠されたナイフを飛ばす。

 

『く!さり気無く急所を!!』

 

 そのナイフは万葉の機体のコクピットを狙った物だったが、

 万葉は機体の胴体を捻らせて避ける。

 

『最近暗器の使い方が様になってきたな!』

 

『ああ、不本意にもな!!』

 

 本人は暗器を使うには向いてないんだけど、

 それを使わせる相手がいるからね。

 

 次ぎはアリサと三姫は、

 

『はぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 残像を残して、槍が無数に見えるほどの乱撃技を放つアリサ。

 

『あぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 それを三姫も薙刀の乱撃技で迎え撃ち、全ての攻撃を受け止める。

 

『セェ!!』

 

 最後に二人は渾身の突きを同時に放ち、

 

『ケェイ!!』

 

 カァン・・

 

 見事にそれも槍先同士がぶつかり、

 

 ドォォン!!

 

 衝突したエネルギーが行き場を失い炸裂する。

 

『くぅ!!』

 

『ちぃ!!』

 

 その爆発に少し吹き飛ばされながらも、すぐに体勢を立て直し、

 己の武器を構え直す二人。

 もうあの二人も十分達人の域だね。

 超えるのも時間の問題かな?

 

 さて、そう言えばあのスケコマシ、何か手紙を持ってたけど・・・

 

『はい、これ、シキ君からの返事ね』

 

 弾頭にセットしておいたのだろう手紙の入ったカプセルを、

 百華機に向かって撃ち出すスケコマシ。

 

『あ、ありがとうございます♪』

 

 パシッ!!

 

 と、その、銃弾と変らぬ速度で飛来するカプセルをいとも簡単にキャッチする百華。

 

『喜んでるみたいだけど、あんまり期待しないほうがいいよ』

 

 と、呆れ半分で言い放つスケコマシ。

 

『どうしてそんな事言うんですか!!』

 

 ブンッ!!

 

 スケコマシの言葉に、百華は得物の、トライブレードとファングスラッシューの流用武器だろう、

 巨大な手裏剣型の武器を、振りかぶる。

 思いっきりコクピットに向けて。

 

 ガキィン!!

 

 その、常人なら気付く前に殺されているだろう攻撃を、

 何事もなかったように、左脚部に収納されているブラッドペインを射出して、左手で掴み。

 その片手で受けとめる。

 

『だって、昨日もカイトちゃんを追いまわして、っと!』

 

 スケコマシの台詞が言い終わる前に、

 百華は空いている左手からスラッシュワイヤーをコクピットに向けて射出し、

 スケコマシはそれも、簡単に上半身を捻って避ける。

 

 まあ、あのレーダーには映らず(映ってもあの至近距離じゃ無意味だけど)、

 視覚でも捕らえずらいスラッシュワイヤーを避けられたものだ。

 

『なんで!止めてくれないんですか!!』

 

 百華はそこから、足技の連携を撃ち、

 

『僕も馬に蹴られたくないし。

 その必要もないからね〜』

 

 スケコマシはそれを避けつづける。

 

 会話が痴話ゲンカっぽくなってきたから、次ぎに行こう。

 さて、リョーコと千紗はっと・・・

 

 ドドドドン!!

 

 4発の銃弾が千紗の得物から発射される。

 

『セェェ!!』

 

 カンッ! カンッ! カンッ! カンッ!

 

 それをリョーコは目にも止まらない高速の抜刀術で切り落す。

 

『流石にこの距離では当ってくれませんね』

 

 切り落された事を当然としている千紗。

 この距離って言っても、二人はエステ10台分の幅も離れてなかったんだけどね。

 

『あたりめぇだよっ!!』

 

 そう答えながらも距離を詰め、斬りかかるリョーコ。

 その赤雷を、

 

 カキィィィン!!

 

 両手の得物で受けとめる千紗。

 

『おめぇこそ、全然斬らしちゃくれねぇじゃねえかよ』

 

 えらく楽しそうなリョーコ。

 

『当たり前です、

 当ったら即一刀両断の貴方の刀に当るわけには行かないで、しょっ!!』

 

 千紗は得物の先ほど銃として使った部分と、今剣として赤雷を受けている部分を連結させ、

 トリガーを引く。

 

 ドドン!!

 

 それにより、剣に振動が発生し、赤雷を弾く。

 

『く!!』

 

 それにより、1歩後退してしまったリョーコに、

 

 ドドドドン!!

 

 連続で銃弾を発射する千紗。

 

『だぁぁぁ!!』

 

 カカカカン!! 

 

 その至近距離射撃を少し慌てながらも全弾切り落すリョーコ 

 

『あいっかわらず嫌な武器だ』

 

 でも楽しそうなリョーコ。

 

『貴方達が開発した武器でしょう』

 

 ん〜確かに、千紗が使ってる武器、『ガンブレード』は私達、というか、

 私が、趣味で設計した武器だけどね・・・

 まさか本当に作るとはね〜

 使いこなしてるならいいけどさ。

 

 ヒカルと京子は・・・

 

『ふ〜ん、木連ではそうなんだ』

 

『地球ではそこまで・・・なるほど』

 

 ドドドドドドド!!

 ドドドドドドド!!

 

 平和な会話をしながら、お互いに銃を乱射して飛びまわる二人。

 

『それより、さっきからメティちゃんVS三羽烏の方をちらちら見てるけど、

 やっぱり気になるの?』

 

『そう言う貴方も、あのヤマダとか言う男の様子を伺ってるじゃないですか』

 

 ドドドドドドド!!

 ドドドドドドド!!

 

 というか、それしかしてない。

 防御とか回避をしている風には見えないな。

 距離もほとんど変えてないし。

 

『え、そんなことないよ』

 

『まあ、あっちは本気で仲が良さそうですから、

 気になるのは当然でしょうね』

 

 ドドドドドドド!!

 ドドドドドドド!!

 

 あれ?じゃあどうして二人とも無傷なの?

 二人の銃撃の腕ならあの距離で外すわけがないのに・・・

 ん?なんか、さっきから二人の間に無数の光が・・・

 ・・・・・・・・えっと、もしかして・・・

 

『お二人とも凄いですよ』

 

 と、そこにフィリアのウィンドウが出る。

 

『先ほどから全弾命中です』

 

「もしかして、あれ銃弾同士がぶつかってる光?」

 

『そうみたいです』

 

 つまりは、二人は0.2秒毎の超精密射撃で銃弾を落としてるんだ・・・

 人間業?

 

『いや、私とヤマダ君はまだそんな関係じゃないってば』

 

『まだ、と言うことは進展する予定があるんですね?』

 

『違うってば〜』

 

 ドドドドドドド!!

 ドドドドドドド!!

 

 しかも、平和な会話をしながら、平然と・・・

 もういいや、次ぎ

 イズミと飛厘はっ、と

 

 ・・・あれ?飛厘は・・・

 イズミだけいて、飛厘の姿が見えない・・・

 

 と、その時、イズミの後方に突然飛厘が出現する。

 ハイパージャマーと光化学迷彩?!ハデスのには及ばないけど、高度な物だ。

 そして、イズミの背にクナイの様な物を投げつける。

 が、イズミは予測していた様に簡単にその攻撃を避けてしまう。

 

『く、今のでダメとは』

 

 再度、光化学迷彩を発動させようとする飛厘。

 

『くくくく・・・犬の卒倒、ワンパターン』

 

 ・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 は!!あれ?私は何を・・・

 ああ、そうだ、皆を観察してるんだった。

 次ぎはイツキと零夜だけど・・・

 

『聞いてくださいよ〜

 昨日も先輩ったらテンカワさんの事ばかり、

 ちゃんと仕事もしてくれないんですよ〜〜』

 

『家の北ちゃんもね・・・最近は寝言でテンカワ アキトの名前を出す始末・・・

 枝織ちゃんのほうまで、笑顔で『あ〜く〜〜ん』とか寝言で言ってるし』

 

 ・・・愚痴か、いいや、次ぎいこ。

 っていっても後はアヤと舞歌か。

 どうせ、今はアヤがアキトIN舞歌に遊ばれてるだけだからいいや。

 

 それにしても・・・

 

「暇』

 

『・・・まあそうですけど』

 

 苦笑するフィリア。

 

「はぁ〜こんなに暇なんだね、いつものメティって」

 

『そうですね、クオンはメティ様が戦わなくて済むって言って喜んでますけど』

 

「ん〜私は無理〜耐えられない」

 

『まあ、今回は仕方ありませんよ』

 

「ん〜早く終んないかな〜」

 

 ぼ〜っと皆の闘いを見る私。

 終ったら、ルリにメティにもちゃんと獲物をあげるように言っておこう。

 

 

第21話その4

 

代理人の感想

目まぐるしいな〜(苦笑)。

こんだけキャラが多いと、ね。