＜お願い＞
この作品は～Ｂｌｕ～と～Ｒｏｓｓｏ～のふたつの話から構成されています。
どちらか片方だけで読まれても大丈夫なように書いたつもりではありますが、
先に～Ｂｌｕ～の方をお読みになっていただくと、よりお楽しみいただけます。
なお映画「冷静と情熱のあいだ」のストーリーとは全く関係ありませんのでご注意ください。
２２０１年８月９日。
この日、火星の後継者が蜂起した。
爆炎と閃光に満ち、崩壊しつつあるコロニー『アマテラス』。
私はここで、希望と言う名の輝きを見つけた･････
その人の名は『テンカワ・アキト』
二度と会えないと思っていた人。
戦友であり、父であり、兄であった人。
そして･････
私の初恋の人。
私の中にある時計が再び動き始めた。
私は走り始める。
あの人と共に在るために･････
― The False Theater ―
冷静と情熱のあいだ
～Ｒｏｓｓｏ～
火星の後継者とか言う迷惑な人達の所為で、アキトさんとの再会が邪魔された数日後・・・
私はかつての戦友・・・元ナデシコＡのクルーだった皆さんを、訪ねて回っています。
何故かって？・・・当然アキトさんを助ける為です！！
アキトさんに居場所を知るだけなら、ネルガルに行って聞けばわかります。
まあ、最初はシラをきるでしょうが、この「アカツキシークレットファイル」をチラつかせれば一発です。
それでもダメなら、「説明妨害ウイルス」か「２１９９年度版エリナの日記」を出すまでです。
・・・話が逸れました。
とにかく、アキトさんが生きてるのがわかった以上、会おうと思えばすぐに会うことは出来るんです。
でもアキトさんは一時的な気の迷いで婚約（正式な結婚はしていません）したユリカさんを救け出そうとしている様ですので、未来の妻である私としてはその手助けをしなければなりません。
その為にもナデシコＣで共に、敵対する火星の後継者を殲滅する優秀なクルーが必要なのです。
今日も朝からクルー集め。そうすりゃ当然お腹が空きます。
と、いうわけで昼食を取りにホウメイさんのお店「日々平穏」に来ています。
ひさしぶりに食べるホウメイさんのラーメン・・・じっくり味わって食べたいのですが・・・・・
「艦長、本当に全員必要なんですか？」
・・・ウルサイですよ、ハーリー君（怒）。
黙ってるとさらにやかましくなるので、
「・・・・・必要。」
とりあえず答えておきます。当然、顔はラーメンの方を向いたままです。
「パイロットの補充は必要だとしましょう。
だけど戦闘指揮はサブロウタさんだって居るし、艦の運用も僕と艦長が居れば･････」
・・・本当に勘に触りますね（怒）。
大体、いくらワンマンオペレ－ションが可能なナデシコＣでも、ブリッジクルーとパイロットだけで戦闘ができるわけないでしょう。
私は火星圏全域をまるごと掌握するので手一杯。
その間ナデシコＣを運用するためにも、元ナデシコＡのクルーだった皆さんが絶対に必要なんです。・・・どっかのサブオペレータだけでは不安すぎますから。
・・・いつのまにかドンブリが空です。
ハーリー君の所為で、よく味わえなかったじゃないですか！・・・しかたありません。
「ホウメイさん、おかわり。」
もう一杯食べることにしましょう・・・・・
「うわあぁぁぁぁぁぁん」
急に泣き叫んで飛び出して行ってしまいました・・・このほうが静かだから放っときましょう。
「良いのかい、放っておいて」
とホウメイさん。
「良いんです」
じっくり味わって食べられますから。
「あの子は嫉妬してるね。昔のナデシコって奴にさ」
・・・・・そんな事より、ホウメイさん、おかわりまだですか？
・・・・・・・・フゥ、満足です。さてお勘定を・・・・・ハーリー君が居ませんね？
無銭飲食とは良い度胸です・・・しかたありません。ここは一先ず（サブロウタさんが）立替ておいて、後で請求することにしましょう。
こんな事もあろうかと、発信機を（無断で）着けといて正解でした。
・・・どうやら近くの公園に居るみたいですね。・・・・・それでは（代金の取立てに）行きましょうか。
歩くこと約１０分、ようやく公園に着きました。
さて債権者（ハーリー君）は何処に・・・・・・・・居ました。それも女の人と一緒です！！
・・・食い逃げをした直後にデートですか・・・・・本当に良い度胸です・・・って、あれはミナトさんじゃないですか！！
・・・・・そうか、デートではなくナンパだったんですね・・・姑息にもミナトさんの母性本能につけこむとは・・・その罪、万死に値します！！
私の殺気に反応したのか、ハーリー君がこっちを向きました・・・・・さすがは小動物（ハーリー君）。身の危険には敏感です。
残念ですが、ミナトさんの前では手はだせません。ですから、
「ハーリー君、帰ろう」
と、声をかけます・・・・・・帰ったら当然『おしおき』です。
ミナトさんに別れを告げ、現在、軍の宿舎に帰る電車の中です。
本当はミナトさんとたくさんお話をしたかったのですが、邪魔者（ハーリー君）が居ますので仕方なく早々に帰ってきました。
―――コテン
何でしょう？不意に左の肩が重くなりました。
「艦長～・・・・・」
妙な声も聞こえますね・・・・・ちょっと見てみましょう。
私が左を向くと、目の前には・・・・・ハーリー君の頭がありました（怒）。
・・・『おしおき』５割増量
俗に言う『アーヴの微笑』を浮かべながら、心のなかで罪人（ハーリー君）に判決を言い渡します（上告して来ても当然却下です）。
とりあえずゴミ（ハーリー君の頭）を払い落とそうと、腕を上げかけた時・・・私の時間が止まりました。
すれちがう電車の車窓に一瞬見えた黒い影・・・・・あれは確かにアキトさんでした。
アキトさんが近くに来てる。
その事だけで思考が停止してしまった私は・・・降車駅に着くまでずっと固まったままでした。
アキトさん・・・私に会いに来てはくれないのですか・・・・・
追伸。・・・ハーリー君、『おしおき』さらに５割増量。（長時間、肩を占有した罪により）
宿舎に帰ってきた私を出迎えたのは・・・大量のウインドウでした。
留守番電話にメール、留守中に訪れた人の伝言、ｅｔｃ・・・・・見るだけで気が滅入ります。
仕方がないので、さっさと片付けてしまいましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・（処理中です）・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
フゥ、ようやく終わりました・・・しかし身の程を知らない人が多いですね・・私をデートに誘おうとは・・・・・私はすでに『売約済み』なのに・・・・・今度からその手のメールを送ってきた人には『破壊神ウイルス』を送ることにしましょう。
―――ピッ
む、また来ましたか・・さっそく『破壊神ウイルス』を・・・・って、違いました。これは『おしおき』に関する、『例の組織』からの返事でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・（メールを読んでます）・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・そうですか、今夜決行ですか（ニヤリ）・・・・・それではさっそく準備をしなくては・・・・・
ハーリー君の現在地は・・・・・居ました・・どうやらお風呂に向かってる様ですね。
そういえば、私も一日中動き回っていたので結構汗をかきましたね・・・・・丁度良いですから私もお風呂に行きましょう。
お風呂に行く途中で（計画的に）会ったハーリー君に、
「話がありますので、お風呂を出たら外で待っててください。」
と伝えます。
ハーリー君は真っ赤な顔でうなずいてますが・・・・・何を想像しているんでしょう？
とりあえず、今はこれでＯ．Ｋ．です・・・後は、風呂上がりに『アレ』を飲ませれば・・・・・（ニヤリ）
さて、ゆっくりお風呂に入りますか・・・・・・・・どこまで着いて来る気ですか？そこで待っててください！！
| 乙女が入浴中です！！ のぞいたら『破壊神ウイルス』を送りますよ！！ by ホシノ・ルリ |
|---|
んぐ、んぐ、んぐ・・・ぷは～、やっぱり風呂上りには、牛乳ですねっ♪
お風呂から戻ってきた私とハーリー君は、向かい合って牛乳を飲んでいます。
ちなみに、ハーリー君の飲んでいるのは、『例の組織』特製の牛乳（睡眠薬入り）です。
あとはハ－リー君が眠ったの見計らって、身柄を『例の組織』に引き渡せば『おしおき』完了なのですが・・・
睡眠薬が効くまでの間、何をしましょうか・・・・・そうでした連絡することがありましたっけ。
「マキビ・ハリ少尉。ネルガル月ドックにボソンジャンプにて移動後、ナデシコＣの最終チェックをおこなって下さい。」
それから１０分程、『火星の後継者』に関する話をしてたのですが・・・・・まだ薬が効かないみたいですね・・・
摂取してから５分で効くはずですが・・・・・もう一度、牛乳に付いてきた取説を見てみましょうか・・・・・・・
・・・興奮状態では効きにくい？・・・・・そういえば顔も赤いですし、妙にソワソワしてますね。
対処法は・・・・・床に横になり目を瞑る？・・・しかたありませんね・・・
「ハーリー君・・・明日も早いことですし、もう休みましょうか？」
その後のハーリー君の反応は凄かった・・・・・何て言うか・・狂喜乱舞？って感じだった。
なんとか宥めてベットの中へ・・・・・当然、護身用に裏ルートで手に入れたディストーションフィールド発生装置を装備してですけど。
脈拍を調べるために手首に指を添えてみる・・・・・なんだか異様に速いですね。
さらに良く調べるために、手首を握る・・・・・さらに速くなった？！
突然、ハーリー君の身体が震えた後に・・・動かなくなりました。
・・・どうやら気絶したみたいですね・・・・・まあ良いでしょう。気絶から醒める頃には、薬が効いているでしょうし。
さっそく『例の組織』に連絡して、引き取りに来てもらいましょう。
連絡して１分も経たないうちに、屈強な男達が数人やって来てハーリー君を運んでいきます・・・・・
最後の一人が部屋を出る前に、一枚のデーターカードを渡していきました。
とりあえず中のデータを確認・・・・・・・・・・・・・確かに約束どうりのものです。
これで取引終了です。・・・『おしおき』も兼ねた実に有意義な取引でした♪
『「薔薇の蕾」愛好会』の皆さんに、しっかりと可愛がってもらってください。（ニヤリ）
・・・・・この後いろいろ在ったのですが、私にはどうでもいい事なので飛ばします・・・・・・・・・・
蜥蜴男が去った後、アキトさんと二人きりで向かい合っています。
アキトさんは懐から紙切れを取り出すと、黙って私に押し付けました。
ひょっとしたら婚姻届ですか！？・・・そう思いながら良く見ると・・・・・これは・・テンカワ流ラーメンのレシピじゃないですか！！
ダメですよアキトさん・・・こんな大事な時に渡すものを間違えては・・・・・
「それに・・・これはユリカさんを助け出した後に必要なものです。」
私にはアキトさんが居るから必要ありませんが、ユリカさんには思い出として渡してあげなくては・・・・・
アキトさんはバイザーを外し私を見ます・・・・・そ、その目は・・・
「特に味覚がね、ダメなんだよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
これから先の事を、私は憶えていません・・・・・予想外の出来事に・・・頭の中が真っ白になってしまって・・・・・
五感の殆どを失いもう料理ができない・・・・・だから最愛の私にこのレシピを渡してくれたのですね。
その身体では私を幸せにできない・・・・・そう思ったから、今まで私に会いに来てくれなかったんですね。
大丈夫ですアキトさん・・・どんな身体になっても、私は貴方を愛し続けますから・・・・・
それに火星の後継者から情報を奪って、貴方を治してあげますから・・・・・
当然、火星の後継者は・・・必要な情報を得た後に 滅殺 ですけどね・・・・・（ニヤリ）
新東京臨海国際空港から特別機で月に向けて出発したり・・・・・落ち目の女誑しが何か喋ってましたけど、誰も聞いていませんでした。
出発直後、ユキナさんとアオイさんが車内販売に来たり・・・・・アオイさん・・・そこまで堕落しましたか・・・・・
護衛艦隊と合流したり・・・・・アララギ大佐・・・いくら本当の事でも五月蝿いですよ。
火星の後継者に蛸殴りされそうになったり・・・・・護衛艦隊が御粗末過ぎたんです。
ナデシコＣと合流したり・・・・・ハーリー君・・・身体に何か変化がありませんでしたか？（お尻とか・・・）
ポゾン・ジャンプで火星極冠のイワトに奇襲をかけると同時に、広域ハッキングで一気に制圧しようと言うんだから一苦労です。
・・・最終チェックが終りましたね・・・・・それではアキトさんの手伝いにいきましょうか。
ジャンプフィールドを抜けると・・・そこはもう、戦場だった・・・・・（いまいちですね・・・）
イネスさんのナビゲートでイワト上空にジャンプした私達は、間髪置かずイワトのシステムに強制アクセスを開始、数秒で掌握。
さらに戦術ネットワークを介して各戦艦・機動兵器に侵入、行動不能にします。
そして・・・ジャンプアウト終了後３００秒で、火星圏全域の敵システム全てを掌握しました。
まあ、多少の備えはしていたんでしょうけど・・・防壁も薄かったですし、迎撃もお粗末・・・・・本気になった私とオモイカネの敵ではありませんでした。
一息つく間も無く、制圧維持をオモイカネに任せ、私はアキトさん関連のデータ集めに全能力を注ぎます。
途中、蜥蜴男の襲撃がありましたが、後を追ってジャンプアウトしてきたアキトさんに任せておきました。
必死になってアキトさんのデータを求めていると、私と同じ事をしている存在に気づきました。
オモイカネに気づかれる事無く、ここまで潜り込める存在（ハーリー君とは比べ物にならない実力の持ち主です）。
最初は「アキトの・・・、アキトの・・・」と言い続ける彼女に敵意（＝殺意）を持ちましたけど・・・・・
私達はすぐに意気投合。協力してアキトさんのデータの探索に励み・・・・・そして求めるデータを見つけました。
人体の構造を完全に無視した、無謀としか言えない数々の実験・・・人の持つ暗黒面の全てを見た気がしました。
実験の精密なデータが残っていたのが、せめてもの救いです・・・・・例えそれが、悪魔が嬉々として記録した物であっても・・・アキトさんの治療に必要なのですから。
私が「電子の世界」から戻ってきたのは、アキトさんが蜥蜴男を倒したのとほぼ同時でした。
強制排除された漆黒の装甲の下から現れる・・・赤みの強いピンクのエステバリス・・・・・
私には、闇から解放されたアキトさんの姿に見えました・・・・・
・・・ユリカさん・・・・・最初の言葉がソレですか・・・・・相変わらずの大ボケですね・・・私は（他の人はともかく）『老けた』のではなく『成長』したんです。
とにかく、これでアキトさんの『過去の清算』は全て済みました。
これからは私と『幸せな未来』に向け、共に歩いていきましょう♪
ユーチャリスが火星の大地を離れ・・・ポゾンの残光を残し去っていきました。
見送っていたパイロットの皆さんが、アキトさんの今後について何か話しています。
「（私の元には）帰ってきますよ。（万が一）帰ってこなかったら追っかけるまでです。」
「だってあの人は・・・あの人は私の大切な（旦那様になる）人だから・・・・・」
アキトさんは、私とラピスが入手した情報を元にしてイネスさんが治療した結果、すっかり完治しました。
それどころか全身に投与されたナノマシンが完璧に統制された結果、全ての能力が大幅にＵＰしました。
心の闇はまだ残っていますが、私達には昔のように優しいのでノープロブレムです。（エリナさんは「『大人の男』って感じがして、もうメロメロ（？）～」とか言って悶えてましたけど・・・・・）
ついでに私との間にもリンクを繋げてもらいました・・・これで何時でもアキトさんに会えます♪
まあ、もし残っていたとしても、大量虐殺を含むテロ行為で指名手配されるだけですけど・・・・・
だから新しく『アマガワ・アキト』名義で作り直しました・・・・・これで正式に結婚できます♪
しばらくはネルガルの用意した隠れ家に住むそうなので、離れ離れになってしまいますが・・・・・通い妻ってのも良いかもｩ
何はともあれ、アキトさんが（私の元に）帰って来てくれただけでも十分です。
幹部のほとんどの者は、まだ裁判の最中です・・・・・（証拠を捏造してでも）確実に極刑に処してあげますよ（ニヤリ）。
アキトさんを苦しめたヤマサキ・ヨシオは、アキトさんのナビゲートによりポゾンジャンプで送りつけた手榴弾によって爆殺しました。
火星の後継者の指導者であった草壁 春樹は、獄中で自殺に見せかけて暗殺しました。
逮捕を免れた残党たちは海賊行為を行っていましたが、ユーチャリスによって追い詰められ、ほぼ壊滅状態となっています。
・・・・・もし再び起こしたら・・・この世に産まれた事を後悔するような経験をしてもらいましょう。
後遺症が心配されていたユリカさんですが、肉体的には多少筋肉が衰えていたぐらいだったのですが・・・・・記憶の方に少々問題がありました・・・
憶えていたのは、シャトルが襲撃された時まで・・・それも襲撃の事は断片的にしか憶えていませんでした・・・・・
その原因が、ジャンプのコントロールに用いていた「夢」のせいなのか・・・・・それとも精神を保つ為に記憶から排除されたのか・・・・・それは誰にもわかりません。
事件時の記憶が曖昧な事を知ったミスマル総司令と私は、ユリカさんに「アキトさんはシャトルでユリカさんをかばって死亡した」と告げました。
最初ボーゼンとしていたユリカさんでしたが、私がアキトさんのレシピを渡すと、レシピを抱きしめながら号泣してしまいました・・・・・
たとえユリカさんの時が止まっても、周囲の時は澱みなく流れ・・・・・そして・・・・・
一時は、二度と立ち直れ無いのではと心配されたユリカさんですが、私とミスマル総指令が励ました結果・・・・・・一ヶ月で立ち直りました。
芯が強いのか・・・はたまた、単なる能天気なのか・・・・・心配してソンしました。
純白のウエディングドレスを着たユリカさんは、新たに夫となった人の傍らでとても幸せそうに笑っています。
出席した皆さんも笑顔で祝福しています・・・・・元ナデシコのクルーは少々複雑な笑みでしたが・・・
私も表面上は祝福の笑みを浮かべているのですが・・・・・心の中では少々呆れていました。
それというのも、ユリカさんが結婚するまでに少々問題があって・・・・・
ユリカさんが立ち直ってから数ヶ月後、私はミスマル総司令から相談を持ち掛けられました。
そこで婿候補を見つけてきたのだが、ユリカさんは見合いをしたがらない。
正直呆れてしまいましたが・・・暇でしたし、私にとって好都合でしたから・・・冗談半分でアイデアをだしたのですが・・・・・
そのアイデアの内のひとつ・・・『東鳩黒魔術令嬢的Ｗ激突作戦』が見事に成功してしまったんです。
『１．連合軍総司令部に出勤（？）してきたユリカさんに、入り口でぶつかる。
と、普通では１２０％失敗する筈だったのですが・・・・・ユリカさんを侮っていました。
その後、トントン拍子に話が進んで・・・・・今日（２２０３年６月某日）に至った訳です。
あの程度の出会いで『運命の人』と勘違いするとは・・・・・ひょっとして、アキトさんを『王子様』って追っ駆け回していたのも同程度だったのかも・・・・・アキトさん・・・ご愁傷様です。
これで私とアキトさんの間にある障害は、全て除去された筈です。
・・・・・私は・・・式の間中ずっと至福の笑みを浮かべていたのでした。
二次会のお酒の所為で頭が痛いです・・・・・誰ですか？未成年のグラスにカクテルを注いだひとは？
最後の障害（ユリカさん）を撤去しましたし、いよいよ蜜月の日々に向けラストスパートです！！
まず新居ですが・・・土星軌道上にコロニーを作って住むことにしました。
莫大な建造費は、ネルガルと「某企業」によって『土星開発公団』を設立し、そのメインベースとして建設することで解決しましたが・・・・・予想外のオマケがついてしまいました・・・
元々、アキトさんを支え続けた「イネスさん」「エリナさん」「ラピス」そして「私」の計５人で、そこに住む予定でしたが、共同設立する「某企業」の「御令嬢」も住む事になってしまいました。
私としては、御邪魔虫（ルリとアキト以外全て）を増やしたくないのですが・・・・・平穏な（思う存分甘える事が出来る）生活のために譲歩しました。
各分野のスペシャリストである私達が土星に移住する事に、当然、多くの反対意見が出されましたが、生活可能域の拡大は人類全体の利益となりますし、
イネスさんは、「資源調査と効率的なテラフォーミング計画の作成」
（某企業の御令嬢は、・・・何も無いですが、移住すること自体極秘ですから）
と言う、立派な（？）お題目が在りますので、全て論破できました。
超御邪魔虫（ハーリー）が「付いて行く」と言い出した時はさすがに困りましたが、適当に口からデマカセで言い含めました。
ハーリー君には、コレからも地球に居て、色々役に立って貰わなければなりませんから・・・（ニヤリ）
旧ナデシコＡ・ナデシコＢのクルーの皆さん・・・・・ありがとうございます。きっと幸せになりますから・・・
アララギ大佐率いる『ストーカー予備軍』の皆さん・・・・・本当に暇人ですね・・・『破壊神ウイルス』を送っておきましょう。
『「薔薇の蕾」愛好会』の皆さん・・・・・例のナノマシンは約束通り、ハーリー君に投与しましたので・・・報酬よろしく（ニヤリ）。
旧ナデシコＡの皆さんへの挨拶は終わりました・・・次はナデシコＢのクルーですね。
・・・・？ ハーリー君の様子が変ですね・・・ナノマシンの投与量を間違えたのでしょうか？
大事な情報源です。とりあえず声をかけて確認しときましょう・・・
呼びかけに対しての反応速度は・・・・・問題ないですね・・・瞳のナノマシンパターンは・・・これも大丈夫です。
最後ぐらい、聞くだけ聞いてあげましょうか・・・あくまで聞くだけですけど。
「六年後の・・あの日・・あの公園で・・・僕と会って頂けないでしょうか？」
私は余りのあつかましさに呆然自失、思わず「あんた・・・バカ？」と聞きたくなった。
そもそも、『あの日』とは何時ですか？！・・・全く想像もつきませんし・・・・・それよりもハーリー君なんかと何かあったと誤解される言い方はやめてください！！
当然、問答無用で断ろうと思ったのですが・・・何時の間にか周りの人達が興味深げに見ているので、できません。
・・・・・ハーリー君・・・門出の日に恥をかかせるとは、良い度胸です・・・・・よって「おしおき」決定です。
私は『アーヴの微笑』を浮かべると、見送りに来ていた「あの組織」の幹部に向かってブロックサイン。
それを見た幹部の方は大喜び。興奮した様子で何処かに連絡しています・・・・・これで報酬が倍増ですね。
貴方が身の程を、きちんと弁えていれば・・・・・制限解除のブロックサインを出さなくて済んだのに・・・・・
私は最後にもう一度、見送ってくれた皆さんに別れを告げ・・・ゲートをくぐりました。
振り返った時に、喜びの余り・・・涙が一筋こぼれてしまいました・・・・・
黒地に赤のラインが入った、ある種独特な生物的フォルムをしたシャトル・・・それがＭＷ航宙のＢＳ－３便でした。
シャトルの搭乗口を見ると、パイロットの方が出迎えてくれています。
パイロットの方にエスコートされ機内に入ると・・・・・設備の豪華さに目を見張りました。
最高級のソファーとテーブル、カウンターバーに桃色の髪をしたバーテン・・・・・
さすが『ミルキーウェイ・スペース・ライン』が誇る、『ブラックサレナ type-3 "シャトルフレーム"』・・・素晴らしい設備です。
私達がパイロットの『アキトさん』に薦められ席につくと、バーテン兼スチュワーデスの『ラピス』がソフトドリンクを供してくれました・・・・・
アキトさんの『天の川航宙』は、安全確実と最速をモットーとした航宙会社で、現在（だけで無く、過去も未来も）『土星開発公団』と専属契約を交しています。
リラックスできる内装と軍用機以上の強力なディストーションフィールドで機内は快適・安全。
イネスさんやエリナさんのような、妊婦でも安心して移動ができます。
・・・現在、イネスさんとエリナさんは妊娠三ヶ月・・・お相手は・・・アキトさんです。
当初の計画では移住はあと二ヶ月遅かったのですが、お腹が大きくなって妊娠しているのが解ってしまうので、急遽予定を切り上げました。
今回の移動もポゾンジャンプで行う筈でしたが、胎児に悪影響を与える恐れがありましたので、三ヶ月かけジャンプなしで土星に向かいます。
妊娠してると聞いた時、ハッキリ言ってショックでした・・・・・何故なら、私はまだアキトさんに・・・抱いてもらってなかったから・・・
いくら私がモーションをかけても、「１８歳になるまで（それも戸籍上の年齢では無く、実年齢で）は抱くつもりは無い！」と言って逃げてしまうんです。
現在、戸籍上は１８歳と五ヶ月・・・・・あと三ヶ月・・・丁度土星に着く頃には、実年齢で１８歳になります。
「新天地での最初の営みｩ」は、私のものです！！誰にも譲るモノですかっ！！
シャトルで月と地球のラグランジェポイント（重力均衡点）に停泊していたユーチャリス（偽装済み）に乗り込んだ私達は、一路、土星に向かいました。
土星に着くまでの三ヶ月・・・私達は精一杯アキトさんに甘えました。
多少の不満は在りましたが、幸せな時間を過ごしました・・・・・
エリナさんとイネスさんのお腹も大きくなり、もう１サイズ上のマタニティドレスが必要になる頃・・・
・・・・・ステーションに降り立った私達（特にアキトさん）を待って居たのは・・・叫びながら飛び掛ってくる、一人の女性でした。
彼女の名は『アクア・クリムゾン』・・・以前、テニシアン島でアキトさんと無理心中を謀り・・・そして現在、クリムゾン・グループの会長を務める女性です。
彼女とアキトさんの出会い（再会？）は二年前にさかのぼります・・・
当時アキトさんは、火星の後継者の幹部や協力者の暗殺や、残党狩りをしていました。
殆どの者が、投獄・暗殺されるなか・・・・・最後に残ったのがクリムゾングループでした。
私が火星の後継者から入手した情報の中には、クリムゾングループからの資金援助を記したモノが多数あり関与を立証するのは簡単でした。
しかし・・・「関連企業を含め社員数が膨大であり、また最悪、地球圏の経済が崩壊する恐れがある」との観点から、結局、有耶無耶にされました。
この結果に納得出来なかったアキトさんは、クリムゾングループ会長の邸宅を強襲。
事件の首謀者であるロバート・クリムゾンと、同じく首謀者でロバートの孫娘であるシャロン・ウィードリンを精神的拷問に掛け・・・・・最終的に廃人にしました。
その場に居合わせたアクアさんは、事件に全く関与していなかった為、アキトさんに追い込まれる事はなかったのですが・・・・・
クリムゾンの情報網をフルに活用しアキトさんのこれまでの経緯を知ったアクアさんは、更に病気を悪化させ本気でアキトさんを愛するようになりました。
私達が新天地を求めている事を知った彼女は、ネルガルに『土星開発公団』の共同設立を提案。
硬軟取り混ぜた交渉で共同設立を実現すると共に・・・・・私達に「アキトさんの妻」の一員として加わる事を了承させました。
当初、アクアさんもこちらに移り住むつもりだったのですが・・・
グループ内の浄化と経営の建て直し（経営者としてはとても優秀だったのです）に追われ、また会長という立場もあり・・・・・結局『通い妻』となりました。
本来、地球⇔土星間の『通い妻』なんて不可能なんですが・・・・・
ナノマシン手術によりＢ級ジャンパーになり、テニシアン島地下に極秘建造された直通ゲート・・・その名も『愛のちゅーりっぷ』・・・を用いると言った力技で可能にしました。
まあ、基本的に良い人なんですが・・・例の病気さえ無ければ・・・・・考えるだけ無駄ですね。
アクアさんは、アキトさんに一通り甘えた後、『愛のちゅーりっぷ』を通り帰って行きました。
帰り際に、「仕事に引き裂かれる二人・・・あぁ、やっぱり私は悲劇のヒロイン・・・」と自分に酔っていましたが・・・・・
土星に着いた日・・・２２０４年３月７日・・・の夜・・・・・私は寝室でアキトさんを待っていました。
今日は実年齢で１８歳になる（と思われる）日・・・・・私の身体の解禁日ですｩ
イネスさんの所に居るアキトさんを想い・・・枕を涙で濡らした夜もありました・・・・・
妙に満ち足りた顔をしているエリナさんを見掛けて・・・嫉妬に身を焦がした事もありました・・・・・
ハッ！感傷に浸っている暇はありません！！・・・急いで最終チェックをしなくては！！
お化粧・・・Ｏ．Ｋ． 薄いナチュラルメイクで清純さ（？）をアピールです！
髪型・・・Ｏ．Ｋ． 腰まで届くストレートヘアが大人って感じです！
お肌・・・Ｏ．Ｋ． この日の為に磨き上げた珠の肌・・・イネスさん達とは張りが違います！
部屋・・・Ｏ．Ｋ． 海底をイメージした内装と照明がムード満点です！
その他まとめて、オールＯ．Ｋ．・・・怖いぐらいに完璧です！！
どうやら間に合ったようですね・・・・・・・・いつまで見てる気ですか？！アキトさんが来る前にサッサと出てって下さい！！
・・・・・ちなみに次のハードルは『子造り』ですｩ・・・今夜も寝かせませんよｩ
努力は（ほぼ毎晩）シテいるのですが・・・回数が足らないのでしょうか？・・・・・
・・・誰ですか？『最近、アキトさんが私の所に来ないんです。』と読んだヒトは？（怒）
確かに、イネスさんとエリナさんも再びアキトさんのお相手を務める様になりましたし、アクアさんも一段落ついたみたいで頻繁に通ってくる様になりました。
しかし、ちゃんとローテーションを組んでいますので大丈夫です！！
それで、イネスさんにお願いしておいた検査の結果がそろそろ出る筈なのですが・・・・・
イネスさんが来ました・・・マズイです！！ホワイトボード持参です！！これは先手を打たなければ！！
と、言い放ちました・・・こうしないと一日説明を聞くことになってしまいます。
「正確には妊娠３ヶ月。胎児の状態は極めて良好。予定日は１０月上旬・・・・・・ちょっとルリちゃん何処行くの！！」
それだけ聞けばもう十分です！！アキトさんに急いで知らせなければ！！
・・・無視されたイネスさんが、イジケてオモイカネに半日説明していたのは・・・・・また別の話です。
名前は『ルキア』・・・・・私と同じ「金色の瞳」と「瑠璃色の髪」、そして・・・アキトさんの「魅惑の微笑み」を兼ね備えた子です。
私には幼い頃の記憶が殆どありません・・・・・あるのは映像の父母の無機質な「バンザイ」だけ。
だから・・・ルキアには出来る限りの愛情を注ぎましょう・・・・・思い出をたくさん作る為に・・・
嬉しいこと・・・・・悲しいこと（ラピスが１８歳になった事）・・・・・本当に色々あったんです・・・
そして・・・ルキアが４歳になってから、しばらく経った頃・・・・・
・・・・・ラピスが妊娠してるので、またポゾンジャンプ無しですけど・・・・・
その到着ロビーの一角は人であふれ返って・・・・・いませんでした。
今回の帰郷は極一部の人にしか教えていませんから、あふれ返る訳がありません。
知っているのは、アカツキさん、ブロスさんと言ったネルガルの上層部、あとは『例の組織』と、事情を知っているホウメイさんと・・・・・
・・・手を振りながら近づいてくる、ミナトさんぐらいです・・・・・（ミナトさん・・・「ルリルリ」はいい加減ちょっと・・・）
「本当に久しぶりねルリルリ・・・・・この子がルキアちゃん？」
ミナトさんが、私の後ろにへばり付いているルキアを覗きこみながら尋ねます。
生活範囲が土星のコロニーとテニシアン島だけ（ルキアはＡ級ジャンパーです）ですから・・・仕方ないと言えばそれまでですが・・・・・
ミナトさんと私は、しばしお互いの近況報告をすると、２日後の再会を約束して別れました。
その後、イネスさんとエリナさんと共に関係各位に挨拶回り・・・・・子供達はアキトさんと御留守番です。
この日は家族全員で、ホウメイさんのお店「日々平穏」に出掛けました。
アキトさんとホウメイさんの合作料理が出来るまでの２時間、ルキアになるべく他人と接する機会を作ろうと思って来たのですが・・・・・誰もいませんでした。
仕方がないのでルキアは一人で砂遊び、私は近くのベンチで見守りつつ読書です。
初夏の日差しと爽やかな風、久々に豊かな自然を満喫していました・・・・・
指差す方に目を向けると・・・林の周りの周回道を、何やらつぶやきながらひたすら回り続ける男がいました。
あの服装からすると、連合宇宙軍の佐官クラスの様ですが・・・・・とりあえず放っときましょう。
念の為、私とルキアの「個人用ディストーションフィールド発生装置」を作動させ、男は無視することにしました。
恐る恐る顔を上げると・・・・・さっきの不審者が立っていました。
『お久しぶりです』と言うからには、何処かで会った事があるんでしょうか？
ウ～～ン、誰でしたっけ？・・・・・そうかハーリー君です！！「例の組織」から定期的に送られてくる「領収報告書」に写真がありました！！
思い出した途端に笑いが込み上げてきました・・・・・写真に写っていたハーリー君の『醜態』・・・あれは反則ものです。
それから「情報源」（ハーリー君）は、この６年間にあった事を一方的に話始めました。
最初はナデシコＢのクルーの事も含めて話していたのですが・・・・・途中からは、自分の『活躍とそれに伴う出世』（と、思い込んでいるもの）についての自慢話になっていました。
誇らしげに話すハーリー君・・・・・真実を知らないとは言え・・・余りに惨め過ぎます。
私は哀れみの表情を浮かべながら・・・一瞬、真実を話そうかと本気で考えてしまいました・・・・・
その全ては『「薔薇色の燕」育成愛護同盟』（元『「薔薇の蕾」愛好会』）によって作られたものであり、ハーリー君は用意されたレールの上を、気付かない内に歩いてきただけです。
少年を愛でることを目的とした『「薔薇の蕾」愛好会』を前身とし、人生のあらゆるもの全てに干渉・操作することにより、少年を（自分達にとって）理想の青年に成長させる組織です。
組織は、木蓮・地球連合両者の政財界及び軍部の上層部の人達によって構成されているのですが、名前や経歴など詳細は一切不明です。
私は彼らにハーリー君を紹介し（売り渡し）、その仲介料（代金）として情報を得ていたのですが・・・
ハーリー君があまりにも無礼なので、彼らに「躾」て貰うために、心を鬼に（嬉々と）して制限解除をしたのです。
現状を見る限り、無礼なところは治ってないようですね・・・・・これからに期待しましょう。
妙に表情が強張ってます・・・・・考えてた事を口に出してたのでしょうか？・・マズイですね。
「僕は、近々ナデシコ艦隊の司令部が置かれる火星に移動しなければなりません。」
「火星に移動したら・・・おそらく数年は、地球に戻っては来れないでしょう。」
・・・別に戻って来なくても（報酬が貰えるなら）一向にかまいませんが？
「そ、そうなると、また、ル、ルリさんに会えなくなってしまいます！！」
訳の解らない戯言を言い続ける故障品（ハーリー君）越しに、ルキアが駆け寄って来るのが見えます。
来てはいけません！！・・・こんなの（ハーリー君）に近づいたら性格形成に悪影響がでます！
足音軽やかに近づくルキア・・・・・仕方ありません（有害物質（ハーリー君）の）強制排除です！！
小刻みに震えながら俯いているハーリー君に、裏拳を叩き込もうとした瞬間・・・
「ぼ、僕と一緒に火星「ぅえ～～～～ん」・・・・・にって・・・何だ？」
「あなたは、何も無いところでも転ぶんですから・・・・・どうやらケガはないようですね。」
砂を払いつつケガの有無を確認すると、ハンカチを取り出し、涙と砂にまみれた顔を拭きます。
・・・・・後ろから妙に空虚な気配を感じます・・・何でしょう？
振り返るとハーリー君が、口をパクパクさせながらこちらを指差しています・・・・・本当に無礼です。
「そういえば、娘のことを話していませんでしたね・・・ルキア、ご挨拶して」
本当はこんな変な人には近づけたくないんですが・・・・・ルキアを無礼な子にしたくはないですから・・・仕方ありません。
「は～い、・・・えっと、アマガワ・ルキア、４歳です！！・・・・これで良いの？ママ？」
「はい、よくできました。・・・・・と、言う訳で、今の私はアマガワ・ルリですから・・・って聞いてますか？ハーリー君？」
身動き一つしないハーリー君・・・・・ルキアの凶悪なまでのカワイサに魂が抜けたんですかね？
真っ白になったハーリー君・・・・・存在まで薄くなった（元から無いに等しいですが）感じがしますね。
「はいはい、そろそろホウメイさんとの約束の時間ですね・・・ハーリー君も動かないことですし・・・行きましょうか？」
しがみつくルキアの体温を感じつつ、ホウメイさんのお店「日々平穏」に向かいます。
― The False Theater ―
冷静と情熱のあいだ
～Ｒｏｓｓｏ～
どうもBearDogです。最後まで読んでくださってありがとうございます。
この度、新たに立ち上げました― The False Theater ―シリーズは、公開された映画の「内容」、もしくは「題名を見た時に受信した電波（笑）」を元にして、ナデシコＳＳにしたものです。
ですから今回の話の様に、原作とまったく関係無い話も出来る訳です。
遅筆の私ですから、どんなペースになるか予想も出来ませんが、季刊ぐらいで書ければと考えています。
もうひとつの話～Ｂｌｕ～の裏話・・・と言うより「真実の話」が書かれています。
ほとんど電波で書いたもので・・・ある意味、酷い話になってます（原作が見る影もないし）。
基本的に「電波系ルリ」と「不幸なハーリー」が好きもので・・・・・
所々、他の作家さんの作風が混じってますが・・・お願いですから許して下さい。
再び、閑話休題・・・・・
さて次は、この話の外伝を書こうと思っています。
舞台は作中に出てくる『「薔薇色の燕」育成愛護同盟』（元『「薔薇の蕾」愛好会』）です。
題して「漢達の密談」。こちらも是非お読み下さいませ。
それでは･････
― The False Theater Annex―
～ 蛇足劇場 ～
「漢達の密談」
冷静と情熱のあいだ 外伝
・・・でまたお会いできることを願って・・・・・
2002.02.15 BearDog
代理人の感想
実は壊れルリの話だったのですね(爆笑)。
おためごかしの顔をしてユリカを詐欺にかけるわ
ハーリーを弄んで踏みにじった上に使い捨てるわ、
まぁやりたい放題(笑)。
さすがだ。